生分解性樹脂の広場資料室 2 JETI 特集 19 社特集植物系生分解性プラスチック雑誌“JETI”(エネルギー･化学･プラントの総合誌) 臨時増刊：2004-12 縮約９．植物系生分解性フィル「パルグリーン」東セロ㈱ム「パルシール」はじめに完全に生分解するプラスチックである｢グリーンプラ｣に注目が集まり、中でもバイオマス資源由来のバイオベースグリーンプラは、持続可能な資源循環型社会を形成してゆく基盤資材として位置付けられている。１．｢パルグリーン｣｢パルシール｣の開発グリーンプラ(主にバイオベースド)を原料とした①二軸延伸フィルム｢パルグリーン｣と、②ヒートシール性等各種機能を有する無延伸フィルム｢パルシール｣を開発･上市している。 1.1) ｢パルグリーン｣の特長と用途：①三井化学社のポリ乳酸｢レイシア｣ベースの｢パルグリーン LC｣と、②デュポン社の耐熱性に優れる変性ポリエステル樹脂｢バイオマックス｣の｢パルグリーン BO｣の二種類あり。用途：フィルム単体で、(1)有機栽培･減農薬野菜･発芽野菜など、青果物包装、(2)日用品、(3)文房具などの包装、(4)フラワーラッピング、 (5)手芸用毛糸･裁縫糸のラッピング、(6)通販などの書籍･冊子送付用プラ封筒、(7)天然素材との組み合わせ製品、封筒･紙箱の窓、手提げ袋など、紙ラミ、(8)特に 01 年より NTT ドコモの請求書発送用封筒の窓張り、03 年からはグリーン調達対象品目、(9)弁当の惣菜入れのフィルムカップ、(10)両面ヒートシール層を設けた多層二軸延伸フィルムなど。 1.2) ｢パルシール｣の特長と用途：無延伸のポリ乳酸フィルムで、｢パルシール GE｣(ヒートシール性)、｢パルシール GE-P｣(自動充填適正)、｢パルシール MP｣(異種材料に対するシール性、イージーオープンシール性など)の特徴ある 3 種類の製品がある。おわりに愛･地球博では、行政のバックアップもあり、一般来場者にバイオベースグリーンプラを体験してもらうとかバイオリサイクルの大規模な実証実験を目的に、会場内で食器類や生ゴミ回収袋が採用される。この活動を通じ、一般消費者のバイオベースグリーンプラへの認知度が向上し、普及に弾みがつくことが期待される。参照：第 1 表｢パルグリーン LC｣｢パルグリーン BO｣の特長（ｐ112）第 2 表｢パルグリーン LC｣｢パルグリーン BO｣の物性（ｐ112）第 3 表｢パルシール｣の特長(p113) 第 1 図｢パルグリーン LC-OW｣のヒートシール性(p112) 東セロ㈱新フィルム開発室(渡辺達也) Tel: 03-3272-3503 E-mail ： [email protected] あすみ研究所