参考5 BRの保護担保措置・ゾーニングの基本的な考え方(※PDF)

ユ ネス コ エコ パー ク (BR)の 保護 担保 措 置・ ゾー ニ ング に関 す る基 本的 な 考え 方
1 .各ゾーニ ング毎に求め られる保全・ 管理等
核心 地域
緩衝地域
移 行地域
生 物 圏 保 存 地 域 世 界 ネ ッ ト ワ ー ・ BRの 保 全 目 的 、 ま た 、 こ れ ら の 目 的 ・ 緩 衝 地 域 が 明 確 化 さ れ て お ・ 左 記 よ り 外 側 に 移 行 地
ク定款
を果たせる規模を保全するという目
り、核心地域を取り囲んだ
域があり、そこでは持
的に沿った形で、長期的な保護の対
り隣接する形となってお
続可能な資源管理活動
象となる核心地域が法的に形成され
り、ここでは、保全目標と
が促進・展開されてい
ていること
両立する活動のみを行うこ
る こと
とが できること
・緩衝地域における人間の使
用・活動を管理する仕組み
があ ること
生物圏 保存地域審査 基準
・ 法律 やそ れ に 基 づ く 制 度 等 に よ り 、 ・核心地域の周囲又は隣接す ・ 核 心 地 域 及 び 緩 衝 地 域
(国内 委員会MAB分科会策 定)
長期的な保 護が担保さ れているこ と
る地域であり、核心地域の
の周囲又は隣接する地
バッファーとしての機能を
域 であること
・次のカテゴリーの1つ以上に合致
果た していること
・緩衝地域を支援する機
し ていること
・核心地域に悪影響を及ぼ
能 を有するこ と
(ア )生 物 地 理 学 的 区 域 を 代 表 す る 生
さない範囲で、持続可能
・自然環境の保全と調和
態 系であること
な発展のための地域資源
した持続可能な発展の
(イ )生 物 多 様 性 の 保 全 の 観 点 か ら 重
を活用した持続可能な観
ためのモデルとなる取
要 な地域である こと
光であるエコツーリズム
組 を推進して いること
(ウ )絶 滅 危 惧 種 等 希 少 な 動 植 物 が 生
等の利用がなされている
息 あるいは生育 しているこ と
こと
・動植物相や植生等の調査の蓄積が
・環境教育・環境学習を推
あ り、公開に努 めているこ と
進し、自然の保全・持続
可能な利活用への理解の
増進、将来の担い手の育
成を行っ ていること
上記を 踏まえ、日本 における
・ BRの 核 心 地 域 と し て の 価 値 ( 上 記 ・ BRの 核心 地 域 と し て の 価 値 ・保護担 保措置は不要
各ゾーニングに求められる保全
カ テゴリー参照 )を有する こと
を守るバッファーとしての
・管理 考え方
・法律やそれに基づく制度等により、
機能を果たすために必要な
長期的な保 護が担保さ れているこ と
保全・管理が実施されるこ
→世界自然遺産の資産と同等の保護
とが 担保されてい ること
担保措置 がとられて いること
( 参考)世界 遺産における 保護担保措置 (世界遺産条 約履行のた めの作業指 針より抜粋 )
・資 産の 存続を 保証 し、顕 著な 普遍 的価 値及び 完全性 及び /又は真 正性 に影 響を及 ぼす 可能性の ある開発等 から資産を保 護するための
立法措置、規制措置を国及び地方レベルで整備することが求められる。また、締約国は、それらの施策を十分かつ効果的に実施す
る必 要がある。
・緩衝地帯は、推薦資産の効果的な保護を目的として、推薦資産を取り囲む地域に、法的又は慣習的手法により補完的な利用・開発
規制 を敷くことに より設けられ るもうひとつ の保護の網 である。
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2 .核心地域 及び緩衝地域 に係る保護担 保措置・ゾー ニングに関 する基本的 な考え方
( 1)主とな る国内法令・ 制度
関係法令・制 度
自然公 園法
(自然公園)
核 心地域
緩衝地域
国 立 公 園 : 特 別 保 護 地 区 ・ 第 一 種 特 別 国立公園 の全域
地域、海 域公園地区
国 定 公 園 : 特 別 保 護 地 区 ・ 第 一 種 特 別 国定公園 の全域
地域、海 域公園地区
自然環 境保全法
原生自然環境 保全地域:全 域
(自然環境保全地
域)
特別保護地区:特に厳重に景観の
維 持 を 図る 必 要の あ る 地区
第1種特別地域:特別保護地区に
準ずる景観を有し、特別地域のう
ちでは風致を維持する必要性が最
も高い地域であつて、現在の景観
を 極 力 保護 す るこ と が 必要 な 地 域
第二種特別地域:特に農林漁業活
動についてはつとめて調整を図る
こ と が 必要 な 地域
第三種特別地域:特別地域のうち
では風致を維持する必要性が比較
的低い地域であつて、特に通常の
農林漁業活動については原則とし
て風致の維持に影響を及ぼすおそ
れ が 少 ない 地 域
原生の状態を維持しており、一定
の面積以上かつ、国又は地方公共
団 体 が 所有
自然 環 境 保 全 地 域:特 別 地区 、海 域 特別 自然環境 保全地域: 普通地域
地区
国 有 林 野 の 管 理 経 保護林:森林 生態系保護地 域保存地区
営に関 する法律
(国有林野)
備考
自然的社会条件からみてその区域
における自然環境を保全すること
が 必 要 なも の
保 護 林 : 森 林 生 態 系 保 護 地 域 保 存 地 区 以 地域管理経営計画等で、保護林と
外の 保護林
しての機能を重視した管理経営を
行うことを規定(森林生態系保護
地域保存地区は、特に原生的な自
然が残されている地域であり、厳
格に保護し、原則として自然の推
移 に 任 せる 管 理経 営 を 実施 )
緑の回廊 :全域
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地域管理経営計画等で、野生生物
の移動経路としての機能を重視し
た 管 理 経営 を 行う こ と を規 定
協 定 締 結 に よ る モ デ ル プ ロ ジ ェ ク ト 対 象 協定及び地域管理経営計画等で、
地域 :全域(公有林等 も含む)
自然再生等の管理経営の方針を規
定
森林の機 能類型区分 :自然維持タ イプ(た 地 域 管 理 経 営 計 画 等 で 、 良 好 な 自
だ し 、 森 林 生 態 系 保 全 地 域 保 存 地 区 然環境を保持する森林、希少な生
を除 く)
物の生育・生息に適した森林の維
ただし、 個別に判断 が必要。
持を旨とした管理経営を行うこと
を規定
( 2)その他 の国内法令・ 制度
関係法令・制 度
核心地 域
緩衝地 域
備考
自然公 園法・条例
(都道府県立 公園)
都 道 府 県 立 公 園 : 全 域 ( 特 別 地 域 ・ 普 通 都 道 府 県が 条 例に よ り 指定
地域 )
自然環 境保全法
(都 道 府 県 自 然 環 境
保全地 域)
都 道 府 県 自 然 環 境 保 全 地 域 :(特 別 地 区 ・
普通 地区)
条例
(公有林)
森林計画上の区分:生物多様性保全機能 市町村森林整備計画等において、
の発揮を期待するとして区分された 生物多様性保全機能の発揮を旨と
区域
し た 管 理を 行 うこ と を 規定
ただし、 個別に判断 が必要。
鳥獣保 護法
(鳥獣保護区 )
国指定鳥 獣保護区: 特別保護地区
都道府県 指定鳥獣保 護区:特別保 護地区
ただし、 個別に判断 が必要。
【 留意事項】
上記 につ いては 、保 護担 保措置 ・ゾ ーニン グの 基本 的な考 え方 であり 、合 理的 な理由 がある 場合には、 この限りでは ない。実際の
保護担保措 置及びゾーニ ング案は、関 係者間で、現 地の状況等 を踏まえ、 十分な検討 ・調整を行い 、決定する必 要がある。
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