筒井和義 (1952 年生) 61 歳 早稲田大学教育・総合科学学術院/大学院先進理工学研究科/先端生命医科学 センター・教授 ◆ 最終学歴 ◆ 1981 年 3 月 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程後期修了(理学博士) ◆ 略歴 ◆ 83. 3 – 91. 3 91. 4 – 93. 1 93. 2 – 96. 9 96.10 – 06. 8 00. 4 – 現在 03. 4 – 06. 8 06. 9 – 現在 広島大学理学部動物学科助手 神戸大学医学部講師 広島大学総合科学部助教授 広島大学総合科学部教授 財団法人(現公益財団法人)サントリー生物有機科学研究所アドバイザー(併任) 広島大学統合脳科学プロジェクト研究センター長(併任) 早稲田大学教育・総合科学学術院/大学院先進理工学研究科/ 先端生命医科学センター教授 ◆ 主な研究業績 ◆ 生体調節、本能と意欲、記憶・学習の新しい脳制御機構の解明を目指して、重要な新規脳ホルモンの同定とそれ らの生理機能、作用機構、発現制御機構を解析している。この過程で、動物の生殖を抑制する新規脳ホルモンで ある生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン(GnIH)を発見した(Farner Medal, 2008)。GnIH はヒトなどの霊長類 からヤツメウナギなどの無顎類に至る全ての脊椎動物に存在することを明らかにした(Bargmann-Scharrer Lectureship Award, 2013)。現在、ヒト生殖機能異常症の新しい治療薬の開発を目指している。一方、動物の脳 がステロイド(ニューロステロイド)を合成することを見いだした(動物学会賞, 2001)。記憶・学習を担う小脳プルキ ンエ細胞が脳内の代表的なニューロステロイド合成細胞であり、このニューロンが合成するニューロステロイドは ニューロンの発達やシナプスの形成を誘導することなどを明らかにした(吉村賞, 2008)。さらに、動物の活動性を 高める新規のニューロステロイドを発見し、この新規ニューロステロイドの働きにより活動性の日内リズムが形成さ れることを明らかにした。最近、脳近傍に存在する松果体がニューロステロイドを合成・分泌して、脳内のニューロ ンの生存を保護していることを発見した(以上、Bargmann-Scharrer Lectureship Award, 2013)。これらの統合脳 科学研究により基礎生物学の発展に貢献した。 ◆ 発表論文(最近の抜粋) ◆ Ubuka et al. (2014) Nature Communications 5: Article number 3061 doi:10.1038/ncomms4061 Tsutsui et al. (2013) Front. Neuroendocrinol. 34:179-189 (review) Maekawa et al. (2013) Nature Communications 4: Article number 1372 doi:10.1038/ncomms2372 Haraguchi et al. (2012) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 109:21110-21115 Hatori et al. (2011) Proc. Natl. Acad. Sci. USA108:4864-4869 Tsutsui et al. (2010) Front. Neuroendocrinol. 31:284-295 (review) Doi et al. (2010) Nature Medicine 16:67-74 Tsutsui (2009) Prog. Neurobiol. 88:76-88 (review) Do Rego et al. (2009) Front. Neuroendocrinol. 30:259-301 (review) Tsutsui et al. (2008) J. Neuroscience 28:2158-2167 Tsutsui (2008) Endocrinology 149:2757-2761 (review) Sasahara et al. (2007) J. Neuroscience 27:7408-7417 Kriegsfeld et al. (2006) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103:2410-2415 Ubuka et al. (2005) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 102:3052-3057 Nature Reviews Highlight Matsunaga et al. (2004) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 101:17282-17287 他 原著・総説論文 346 編(含む Zool. Sci. 8 編) 国際会議基調・招待講演 75 回 h-index 46 ◆ 主な学術活動 ◆ 日本動物学会・評議員、理事、中国四国支部長(2002-2004)、関東支部長(2009-2010)、支部代表委員 (2013-2014); Zool. Sci. Editor (1999-2006) Editorial Board Member (2007-2011)、日本動物学会・学会賞等選 考委員(2002-2004, 2008-2010, 2012);アジア・オセアニア比較内分泌学会・会長(2009-);国際鳥類内分泌学会・会 1 長(2012-);国際比較内分泌学会連合・副会長(2013-);国際両生類・爬虫類内分泌学神経科学会議・評議員 (2003-);国際鳥類学会・評議員(2010-);日本比較内分泌学会・会長(2006-2010);日本生殖内分泌学会・理事 (1997-);特定領域研究「性分化機構」総括班員(2004-2008);新学術領域研究「性差構築の分子基盤」総括班員 (2010-2014);基盤研究 S 代表(2010-2014) 他 Editor(現在): Frontiers in Neuroendocrine Science (2010-); Frontiers in Experimental Endocrinology (2011-); General and Comparative Endocrinology (2009-); Brain, Behavior and Immunity (2013-); PeerJ (2012-); Hormonal Studies (2012-); Physiology Journal (2012-); BioMed Research International (2013-) 他 Editorial Board Member(現在):Endocrinology (2013-); Journal of Neuroendocrinology (2012-); Journal of Experimental Neuroscience (2008-); Frontiers in Integrative Pharmacology (2010-); Neuroendocrinology Letters (1999-); Open Journal of Neuroscience (2009-); Animal Cells Systems (2008-) 他 2
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