ミクロ経済学入門 第 3 回宿題 提出日時:2014 年 6 月 26 日(木)午後 10 時 30 分(時間厳守) 提出場所:4 号館 5 階小西研究室前に設置した宿題提出ボックス 問題1 以下の図はある企業の,一月あたりで見た,費用関数のグラフを描いたものである(生産 量の単位はキログラム,費用の単位は万円とする).図中の点線 AB および点線 OD はそれぞれ費 用曲線に対する接線を表している.設問に答えなさい. 総費用 総費用曲線 D 24 B 12 10 A O 40 生産量 (1) この企業の生産には一月あたり固定費用がどれだけかかっているか,答えなさい. (2) 月間の生産量が 40 キログラムのとき,この企業が支払う総可変費用を答えなさい. (3) 月間の生産量が 40 キログラムのときの,この企業の平均費用,限界費用,平均可変費用(生 産量 1 キログラムあたりの可変費用)を求めなさい. (4) 横軸に生産量,縦軸に限界費用,平均費用,平均可変費用を測った1つの平面図の中に,限 界費用曲線,平均費用曲線,平均可変費用曲線を描きなさい. (5) 生産物の価格が 0.4 万円に低下したとき,この企業は生産を止めるべきだろうか,それとも 継続するべきだろうか.理由とともに答えなさい. 1 (6) 生産物の価格が何万円を超えないとこの企業の純利潤は黒字にならないか,明らかにしなさい. (7) 縦軸に価格(万円),横軸に生産量(キログラム)を測った平面図に,この企業の供給曲線を 描きなさい. 問題 2 ある企業の生産関数が Q = √ 2L で表されている.Q は生産量,L は労働投入量である. この企業は労働 1 単位を 10 ドルで雇うことができる.また,この企業の固定費用は 500 ドルであ るとする.以下の設問に答えなさい. (1) Q 単位生産するときにこの企業が最低限必要とする労働の投入量を Q の関数として求めな さい. (2) この企業の費用関数 C(Q) を求めなさい. (3) この企業の生産停止価格,および損益分岐価格を求めなさい(損益分岐価格とは,その水準 を下回ると必ず純利潤がマイナスになる価格のことである). (4) この企業の限界費用と平均費用を数式で求めた上で,それぞれのグラフを 1 つの平面図中に 図示しなさい. (5) この企業の生産物の価格が 200 ドルであったとする.この企業が利潤を最大にするように生 産量を選ぶならば,生産量は何単位になるか.また,獲得する純利潤および粗利潤を求めよ. (6) (4) で描いた図において,(5) で求めた純利潤と粗利潤はどの部分の面積として表されるか.そ れぞれの部分を,図中に明示しなさい. √ 問題 3 ある財を生産する企業には 2 つのタイプが存在し,タイプ 1 の企業は Q1 = L1 ,タイプ √ 2 の企業は Q2 = 2L2 という生産関数を持っている(Qi はタイプ i の企業の生産量,Li はタイプ i の企業の労働投入量である).労働 1 単位あたりの賃金は 10 ドルで与えられている.タイプ 1 の 企業は 10 社,タイプ 2 の企業は 5 社あり,すべて完全競争的である.固定費用はないものとする. 以下の設問に答えなさい. (1) 生産物の価格を p ドルとしたとき,市場全体での供給量 Q を価格 p の関数として求めなさい. (2) 市場供給曲線を図示しなさい. (3) 生産物の価格が 100 ドルのとき,これらの企業全体で獲得される利潤を (2) の市場供給曲線 の図を利用して求めなさい(ヒント:生産者余剰を考えよ). (以上) 2
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