zCloud 最新情報 日本アイ・ビー・エム株式会社 システムズ・ハードウェア事業本部 STG.zシステムテクニカルセールス 清水大紀([email protected]) © 2015 IBM Corporation 本セッションの目的 ITインフラのトレンドを踏まえ、従来のサーバー統合基盤から、ユニー クなプライベート・クラウド基盤に進化したz Systemsのクラウド (zCloud)についてご理解いただくこと。 クラウド生まれの技術のメリットを踏まえ、それをシームレスに取り込 むことができる唯一の基幹系システム基盤として、z Systemsをお使い いただける提案が行えるようになること。 SoR 堅牢性 / 信頼性 / 内製化 SoE 俊敏性 / 柔軟性 / 外部委託 クラウド生まれの技術を シームレスに吸収 © 2015 IBM Corporation 2 目次 • • • • • • • • 基幹システムを支えるz Systems ITインフラに求められる課題 zCloudによる解決策 デモ • 5分で構築する基幹システムためのPaaS基盤 • ExcelからChef定義へ変換するツール Chefとは • Chefでできること • Chefのメリット • IBMにおける取り組み 利用パターン 今後の予定 まとめ © 2015 IBM Corporation 3 基幹システムを支えるz Systems 分散サーバー環境をIBM z Systems メインフレーム上で稼働する Linux 仮想サー バーに集約。異なる様々なワークロード全てに最適化されたマルチプラットフォームのプラ イベート・クラウドを構築。 給与計算などの人事関連業務の大手代行会社 米国における労働者の1/6、カナダにおける労働者の1/4に対する給与支払いを処理するアプリケーション サービス基盤として2,800 Linux(on VM)を稼動済み。 4,000 Linux on VM、8,500 Javaサーバー, 3,000 Oracleデータベースへ拡張する予定。 © 2015 IBM Corporation 4 ITインフラに求められる課題 課題1 ビジネス・ニーズへの柔軟な対応 ビジネスの最前線に役立つシステム作りへの転換 先行者利益を確保するビジネスモデルへの貢献 日々変わるビジネス・ ニーズへの対応を重視 事前に定義した要件を 満たすシステムを完成 させることがゴール 課題2 運用コストの低減 増え続ける論理サーバ 構築/運用コストも増加する一方 システムの品質は落とせない 人手不足、要員確保が困難 人手での運用には限界があり 機械の力を借りる時期に来ている © 2015 IBM Corporation 5 zCloudによる解決策 課題1 ビジネス・ニーズへの 柔軟な対応 ビジネスの最前線に役立つシス テム作りへの転換 先行者利益を確保するビジネス モデルへの貢献 課題2 zCloudによる 解決策 インフラ構築・変更時のコストを ほぼゼロにすることによって、ビ ジネス・ニーズにタイムリーに対 応可能 運用コストの低減 増え続ける論理サーバ 構築/運用コストも増加する一方 システムの品質は落とせない 人手不足、要員確保が困難 機械の力を最大限活用する ことによって、少人数でも多数 のマシンを管理可能 © 2015 IBM Corporation 6 デモ:5分で構築する基幹システムためのPaaS基盤 OpenStackとChefにより、迅速かつ低コストで、正確なインフラ構築が可能になった。 Youtube: 5分で構築する基幹システムのためのPaaS基盤 https://www.youtube.com/watch?v=bq_T653U3cg © 2015 IBM Corporation 7 デモ:ExcelからChef定義へ変換するツール 利用者向けにIBMが開発したツール。③の青枠白字部分をツール化することで、利用者 がChefの定義を作成するスキルを持っている必要がなくなり、負担が軽減する。 変換 ・ロール定義 クックブックの 利用者 ②構成情報を Excelに記入 ・ノード定 ・ノード定義 義 アップロード クックブックの適用 ③ツールでChef定義に変換& アップロード ・クックブック クックブックの 開発者 ④Chefクライアント を実行 ①クックブックを開発したら、 セットでExcelと変換ツールを提供 アップロード ノード ノード Chef Chef Client Client © 2015 IBM Corporation 8 Chefとは 2009年からChef社(旧Opscode)が中心となって開発・提供するソフトウェア インフラストラクチャーを継続的に定義、ビルド、管理したい開発者やシステム・ エンジニア向け構成管理ツール Open Source Chef 版とEnterprise Chef(エンタープライズ版)の2種類を提供 1,000個以上の公式クックブックを無償公開/メンテナンス実施 大規模環境においても、誰でも簡単に簡単に環境を構築できる – サイバーエージェント(1,000台以上の全サーバをChefで管理) – Facebook (4人で1万台以上をPrivate Chefで管理) 日経SYSTEMS 2013年6月号にて IT現場の新3種の神器として取り上げられる 普及の壁となる"深い溝"を越えると 思われている © 2015 IBM Corporation 9 Chefでできること さまざまなミドルウェアの導入・設定を行うクックブックが存在 – IBMミドルウェア WAS、MQ、IBM Integration Bus(WMB) など – Oracle、MySQL、PostgreSQL apache2、zabbixなど多数 OSのカスタマイズに利用する操作もほぼ網羅 – iptablesやcron、sysctl、vncserver、hosts、ulimitなど Chef社により継続的にメンテナンスされており、技術者がChefを学ぶ教 材として有用(Chefを学ぶための学習コストパフォーマンスがよい) 新しい技術を展開する手順も続々とクックブック化されている Chef : 公式クックブック http://cookbooks.opscode.com/cookbooks © 2015 IBM Corporation 10 Chefのメリット 機械のために人が働くという矛盾を解消する – 機械の構成管理はできるだけ機械にやらせる – そのための仕組みやアセットは皆(≒人類)で共有する インフラにキーボード、マウス以外のAPIを持たせることができる – どのようなインフラにするのかをプログラミングできるようになった 自動化プログラムのベスト・プラクティスを盛り込んでいる – 公式クックブックを読んでChefを学んだ技術者なら、ベスト・プラクティス が自然と身についている 例) クックブックと設定を分離し、利用者がクックブックを読む必要がないようにブラックボックス化。 クックブック デフォルト値 開発者が用意 固有の設定 セットで実行するだけ 利用者が各自で用意 例) 利用者が変更用のクックブックを作る必要がないように、べき等性持たせておく。 クックブック 新規構築にも構成 変更にも利用可能 変更用 クックブック 利用者が用意 する必要はない © 2015 IBM Corporation 11 Chefの効果(定性的) • 導入する仮想マシンの数やミドルウェアの種類が増えても、リリース作業の負 荷は変わりません • 別プロジェクトで実績のある設計をほとんどそのまま横展開することがで きます。プロジェクト固有のパラメータをセットするだけです。 • システム品質の向上が図られます • 人手が介在することによる解釈ミス、操作ミスを軽減します。 • 早期にテスト環境を構築することで、設計ミスを減らすことができます。 • 属人性を排除します • 構築担当者によるばらつきを減らすことができます。 • 品質を担保できるため、作業をアウトソースしたり、海外にオフショアし たりすることができます。 • タイムリーな変更作業が可能になります • パッチ適用や構成変更などの作業時間が短縮されるため、1回の計画停止で 複数の作業をまとめて実施することができます。 • 作業時間の制約により次回以降の計画停止に先送りするケースを大幅に減 らすことができます。 © 2015 IBM Corporation 12 Chefの効果(定量的) 画面をご覧ください。 © 2015 IBM Corporation 13 IBMにおける取り組み Chef社とパートナーシップを結び、エンタープライズのお客様向けにChefを提供 Chef社パートナーシップのWebサイトにおけるIBMの紹介文より抜粋 IBM's cloud solutions leverage Chef to automate the deployment of cloud infrastructure and applications, helping customers rapidly deliver new services. IBMにおける主要な活動内容 Chefのクックブック拡充 Chefと連携する ツールの提供 Chefをサポートする プラットフォームの拡充 主要IBMミドルウェアの商用クックブックを開発・提供 Softlayerのサービス・オファリング提供の際に利用 PureApplication Software v2.1でChefの利用が可能に IBM Cloud OrchestratorやUrbanCode DeployがChefと連携可能 AIXに対応済み。 Ubuntu LE、RHEL7 BE/LEの対応予定あり。 © 2015 IBM Corporation 14 Custom Patterns for Linux on z Systems • IBM内で検証済みのChefのクックブックを主要ミドルウェアに同梱 • サーバーの構築・運用の自動化の足がかりを築く取り組みを支援します WAS Network Deployment WebSphere MQSeries® IBM ODM Decision Server IBM BPM Process Center WAS Liberty Core IBM Integration Bus IBM ODM Decision Center WebSphere Portal DB2 Enterprise Server Edition MobileFirst Platform Foundation IBM BPM Process Server IBM Business Monitor スキルの壁 ゴール パターンを 使った アプローチ 費用対効果の壁 柔軟性の壁 実現 コストの低減 発表レター:Custom Patterns for z Systems http://www-01.ibm.com/common/ssi/ShowDoc.wss?docURL=/common/ssi/rep_ca/0/760/JAJPJP15-0070/index.html&request_locale=en © 2015 IBM Corporation 15 利用パターン 1. Cloud Manager with OpenStackを利用するパターン • OSのデプロイはHeatで行う • z/VMが前提 z/VM環境上のゲストは OpenStackで管理 開発 z/VM、LPAR環境のどちらでも Chefを直接利用可能 LPAR環境はOpenStackの管理 対象外のため、利用する場合は クローニングする 開発 テスト z/VM LPAR 2. Chef単独導入するパターン • z/VM環境、LPAR環境のど ちらでも利用可能 • OSのデプロイはクローニング等 で対応 本番 本番 LPAR LPAR テスト z/VM LPAR 本番 本番 LPAR LPAR © 2015 IBM Corporation 16 今後の予定 新しいツールを現場のプロセスに組み込む必要があるため、一人 でやるのは限界があります。アプリケーション開発者と同じよう にペアもしくはチームで学習することができる仕組みをご用意し ています。 • お客様・ビジネスパートナー様向け • 勉強会/デモの実施 • z Systems Technical Community向け • 分科会「Cloud on z - chefをベースとしたInfrastructure as codeの検証」 • IBM社内向け • ITLMC Y41 「環境構築ツール(Chef)の研究」 © 2015 IBM Corporation 17 まとめ 絶えず変化するビジネス環境に対応するため、アジャイル・ベー スのアプリケーション開発が普及し、その結果、インフラ基盤に も同じスピード感が求められるようになりました。さらに、少な い要員で大量のサーバーを管理する要望が日増しに強くなってい ます。 一方、クラウド環境で育った技術が成熟・安定化したため、基幹 システムでも適用できるようになりました。z Systemsでは、そ うした技術をシームレスに取り込むことによって、ITシステムの 課題を解決することができます。 このためにはクラウド技術に精通した方々のご協力が必要です。 クラウド技術を一緒に学び、システム品質とコスト削減を両立さ せた競争力のある提案ができるようになりましょう。 © 2015 IBM Corporation 18
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