海域水質調査業務に関する仕様書 ○業務名称 海域水質調査業務 ○業務目的 この調査は、大阪府が水質汚濁防止法第 16 条に基づき作成した「平成 27 年度公共用水 域の水質測定計画」の測定地点(準環境基準点)及び堺市独自の測定地点(補助点)にお ける公共用水域(海域)の水質汚濁状況を常時監視し、水質汚濁防止対策の基礎的な資料 を得ることを目的とする。 ○履行場所(測定地点) 水質測定地点は、下表、別図 1 のとおりとする。 海域測定地点 堺第7-3区沖 外3地点 (準基準点 1地点、補助点 3地点) 測 測定地点 北 定 地 点 の 位 置(世界測地系) 緯 東 経 St.1 34°35′50″ 135°23′19″ St.2 34°36′06″ 135°24′57″ St.3 34°35′03″ 135°26′45″ St.4 34°33′12″ 135°25′15″ *現場地点の位置出しは、原則として GPS システムで行うものとする。 ダイオキシン類常時監視試料採取地点は、St.1 とする。 ○履行期間 平成 27 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日まで ○業務内容 1. 堺市が定める測定項目及び測定回数に基づく採水及びその分析 (測定項目・測定回数) (1) 測定項目については、別紙 1 のとおりとする。 (2) 測定回数は、別表 1 のとおりとする。 (3) 採水日は、原則として大阪府の採水日と同一日とする。 (4) 通年測定の測定月は、下表のとおりとする。 測 定 回 数 測 定 月 年間1回の項目 8月 年間 2 回の項目 8 月、2 月 年間 4 回の項目 5 月、8 月、11 月、2 月 (試料の採取方法等) (1) 試料採取は、原則として午前 9 時から 12 時までとする。 (2) 試料採取の水深は、表層については海面下 1m 層とする。また、底層は水深が 20m 未 満の場合は海底面上 2m 層から、水深が 20m 以上の場合は海底面上 5m 層から採取する。 (3) 採水は、バンドーン採水器、絶縁採水器又はこれに準ずる採水器を用いて行うこと。 (4) 溶存酸素の固定、揮発性有機化合物用の試料については、外気に触れることを極力さ けて採水すること。 (5) 採水にあたっては、試料容器を 1~2 回共洗い洗浄した後、満水になるまで流し入れ、 密栓すること。 (6) ノルマルヘキサン抽出物質の試料については、共洗いを行わず、試料容器の肩口まで 4L を採水すること。 (7) 揮発性有機化合物の試料は、空気が入らないように容器を試料で満たし密栓すること。 (8) あらかじめ測定項目に適した採水器具、採水ビンを用意し、汚染がないように採水す ること。 (9) その他、採水方法・管区調査方法等については、「水質調査方法(環境庁昭和 46 年環 水管第 30 号) 」に準拠し、記載されている注意事項等により行うとともに、試料の汚染 や化学変化(分解等)等を防止するため細心の注意を払い実施すること。なお、採取さ れた試料については、媒体・測定項目ごとに適した保存処理及び保存方法をとるものと する。 (10)受注者は、調査に必要な用船を手配するに当たり、堺市と協議するものとする。 (11)受注者は、海上保安庁及び漁協等関係機関に所定申請等を行うとともに、許可書(写 し)を堺市に提出するものとする。また、漁業関係機関に届出、協議等を行う必要があ る場合は、遅滞なく行うものとする。 (12)試料の採取は、常に安全を心掛けて作業を行うものとする。 (分析方法) (1) 分析方法及び報告下限値は、別表 2 のとおりとする。 (2) 別表 3 に示す項目については、試料は採取後、速やかに分析を実施すること。 (3) 別表 3 に示す項目以外は、JIS K 0094 及び河川水質試験方法(案)Ⅶ.1 に記載する保 存期間の目安に準じて、速やかに分析を実施すること。 (4) VOC の分析については、有機溶媒等を取り扱う試験室と隔離又は同等の措置を講じる こと。 (精度管理) (1) 直ちに測定する媒体・測定項目については、その方法を示すものとする。 (2) 直ちに測定できない場合は、JIS K 0094 の 7 及び JIS K 0102 の 3.3 等により処理し、 できるだけ速やかに測定すること。 (3) 冷所に保存する場合は、凍結させないようにすること。 (4) 全シアン(CN)の前処理については、原則採水当日に実施すること。 (5) クロロフィル a については、実験室搬入時に濾過し、ろ紙を冷凍保存すること。 (濾 過については、 「海洋観測指針」による方法とする。 ) (6) 溶解性鉄、溶解性マンガンは、試料採取後、直ちに濾過し、pH を 1 以下にして保存す ること。 (7) 受注者は、自らの負担により外部精度管理調査に積極的に参加し、参加した場合、結 果を堺市に報告し、その結果に基づいた分析業務の改善を行うことにより、分析精度の 向上を図らなければならないものとする。 (8) 堺市は受注者に対し、分析業務に係る精度管理方法や精度管理に係る必要な資料の提 供を求めることができるものとする。 (9) 堺市は、委託期間内に試料採取への立会、試料の保存状況及び設備状況の調査のため、 試験室への立入を行うことが出来るものとする。また、受注者は、試料採取の記録、分 析の記録等を堺市の要望に応じて、その都度、提出するものとする。 (10)受注者は、試料の採取から報告書作成まで、計算過程を含むすべての過程について追 跡できるよう、試料採取の記録(現場野帳)及び分析の記録(検量線、クロマトグラム 等のチャート類を含む生データ)を行い、委託期間終了後、最低 3 年間保存し、堺市の 求めに応じて、速やかに提出するものとする。 (11)現場調査、分析、報告の一連の作業を一貫して把握し、常に総合的な判断・報告がで きる体制を保持すること。 2. ダイオキシン類 (1)ダイオキシン類常時監視調査地点(1 地点)の水質と底質の試料採取業務を行う。 (2) 試料の採取は、8 月の試料採取時とし、分析及び容器の準備はこの業務には含まない ものとする。 (3) 容器の受け渡しは、堺市が別途発注した業者と協議し行うものとする。 3. 現場対応 (1) 受注者は、調査当日の次の事について、翌日に電子メールにより報告すること。 ・赤潮・油膜の有無その他周囲の海況に係る特記事項 ・赤潮の発生等現場の海峡が通常と異なる場合は、その状況 ・赤潮、油膜等が発生した場合は、その状況の写真等 (2) 健康項目で環境基準値を超える値を検出した場合、直ちに堺市に電子メールで報告す るものとする。また、時間経過を把握するため予め採水した予備試料により、当該項目 を分析し直ちに報告し原因の究明に協力するものとする。 4. 業務内容に基づく実施計画書の作成 受注者は、業務開始前に別紙 2 に示す事項を記載した実施計画書を堺市と協議し提出す るとともに、業務責任者届及び責任者の環境計量士(濃度関係)を証する資格証の写しを 提出するものとする。 5. 報告書の作成 (1) 速報値 透視度、水温、臭気、水深、透明度、pH、DO、COD、SS、T-N、T-P については、測定 実施日から 15 日以内に電子メールにより報告すること。 (2) 月報告 ① 受注者は、当該月の測定結果を翌月の末日(3 月分については 3 月 30 日)までに堺市 に別紙 3 の事項を記載した月間報告書を 2 部提出するものとする。 ② 受注者は、当該月までの測定結果を「大阪府公共用水域水質測定結果入力要領」に準 拠して電子媒体に入力し、月間報告書に添付して提出するものとする。 (3) 年報告 ① 受注者は、当該年度の測定結果を平成 28 年 3 月 30 日までに堺市に別紙 3 の事項を記 載した年間報告書を 2 部提出するものとする。 ② 報告書の内容を格納した電子媒体(文書及び図表は Excel 又は Word 形式、写真は Jpeg 形式とし、編集可能な状態とする。グラフ等については作成の際に使用した元のデータ も添付すること。 )を提出するものとする。 ③ 報告書の様式は事前に協議を行うものとする。 ④ 受注者は、年間測定結果を「大阪府公共用水域水質測定結果入力要領」に準拠して電 子媒体に入力し、年間報告書に添付して提出するものとする。 6. その他 (1) この仕様に定めのない事項については、堺市及び受注者と協議のうえ決定するものと する。 (2) 暴力団等の排除について、別記に定めるとおりとする。
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