絃詩会テーマコンサート Vol.5

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Society, 2015
第一部 春・夏
梅花三弄
組曲集 四季の歌・春夏より
1. 琴(七絃琴)独奏
2. J. オズワルド
水仙、クロッカス、ジャスミン、薔薇
3. F. クープラン
絃詩会テーマコンサート Vol.5
クラヴサン曲集より
花開く百合、葦、ねんねまたは揺りかごの愛し子、
花咲く果樹園、アンゼリカ
4. 雅楽
相府蓮 箏曲山 桜 合奏
第二部 秋・冬
幽 蘭
6. 幾山検校 萩の露(胡弓入り)
7. J. オズワルド 組曲集 四季の歌・秋冬より
5. 琴独奏
おしろい花、シクラメン、ワイルドパンジー、ひいらぎ
8. 峰崎勾当
玉 椿
菊平勾当
袖の雨 打ち合せ
日時◎2015 年 3 月 15 日(日)
第三部 再び春
9. J. オズワルド 組曲集
四季の歌・秋冬より
スノードロップ、プリムローズ、雪割草
松山鏡
11. 光崎検校 桜 川(小鼓・胡弓入り)
10. 落語
会場・新宿区角筈区民ホール
開場◎13 時半、開演◎14 時
入場料◎ 3,500 円(当日4,000円)
主催◎絃詩会
出 演 者プロフィール
日中 英 仏の名 曲で四 季を巡る花の旅
日々、人の暮らしに彩りを添えてきた花。四季折々、人間は花に何を
見いだし、何を感じ、そしてどんな思いを託して来たのか。日中英仏
の花の名曲と共に、華道家岩田ひろ志氏の舞台装花や花映像とのコラ
ボレーションを通じ、園芸や生花と音楽、話芸の交流の中に、人間と
花との長くて深い関係を探ります。
梅花三弄
長い歴史を誇る楽器、琴(きん=七絃琴)の名曲の一つ。
四世紀中国晋代の音楽家桓伊による笛の曲を後に琴曲
としたもの。香り高く咲く梅の花を讃えた曲。我が国に
おける琴の第一人者・伏見无家氏による心を澄ます弾
奏をお聴きください。
クラヴサン曲集より
F. クープラン
花開く百合、葦、ねんねまたは揺りかご
の愛し子、花咲く果樹園、アンゼリカ
百合を紋章に戴くブルボン王家の、五歳で即位したルイ
15 世の肖像ともいわれる繊細な「花開く百合」、水辺
にそよぐアシを描写した「葦」、コボタンヅルの意味もあ
る「ねんねまたは揺りかごの愛し子」等、フランスバロッ
クを代表する作曲家フランソワ・クープランの、花・植
物に関連する美しいクラヴサン(チェンバロ)曲(ヴィ
オラ・ダ・ガンバ入り)をお楽しみください。
雅楽
相府蓮(想夫恋)
四世紀、中国晋朝の丞相であった王倹の官邸に咲く蓮
が評判で、それをテーマに作られたといわれ、平安時
代以降「想夫恋」とも書かれるようになり、平家物語中
小督の悲恋の話でも知られる雅楽の名曲。宮内庁式部
職楽部の方々による演奏。
幽蘭
J. オズワルド
組曲集「四季の歌」
より
水仙、クロッカス、ジャスミン、薔薇
おしろい花、シクラメン、ワイルドパンジー
スノードロップ、プリムローズ、雪割草
ジェイムズ・オズワルドはバロック時代に活躍したスコッ
トランド出身の作曲家。「四季の歌」はいかにも園芸の
国英国らしい、春夏秋冬の 97 にも及ぶ花・植物を表
題とする小組曲集。親しみやすいメロディで、中にはス
コットランド音楽の音階で作られたものもあります。今回
はその中から 12 曲を、平尾雅子氏のヴィオラ・ダ・ガ
ンバをはじめリコーダー、チェンバロの編成でお聴き頂き
ます。
箏曲
山桜
幕末、吉沢検校作曲。古今和歌集から恋の歌三首を
選び作られた復古主義による閑雅な箏曲で、古今新組
四曲の中のひとつ。手事は雅楽相府蓮と合奏できるよう
作られており、今回はなかなか聴く機会のない、雅楽と
の合奏でお聴き頂きます。
正しくは碣石調幽蘭第五(けつせきちょうゆうらんだいご)
。 「いつしかも 招く尾花に袖触れそめて 我から濡れし
露の萩 …」萩、薄、 、松虫、月、雁、砧など、秋
中国晋代の四世紀後半に作曲され、唐代の写譜が我
の風物にこと寄せて恋の想いを雅に綴る。幕末京都の
が国に現存し国宝となっています。雑草の中にあってひ
幾山検校による、風趣あふれる地歌の名曲。今回は珍
とり香り高く咲く蘭の、孤高の気品を讃えた孔子の思想
しい胡弓入りの三曲合奏が、秋の情趣を更に深めます。
を表した琴(きん)の名曲。
玉 椿 袖の雨
落語
松山鏡
会 場
都庁前駅
バス停 「十二杜池の上」
駅
初台
中央
公園
新宿区
角筈区民
ホール
都
庁
玉椿に打ち合せ(異曲合奏)させるべく、幕末に作られた
地歌曲。玉椿の作曲者、峰崎勾当へのオマージュ作品
となっています。今回は尺八入りで、玉椿との旋律の交
錯の面白さをお楽しみください。
桜川
昔むかし、越後の片田舎、松山村には鏡がなかった。
孝行者の正助は親を亡くして十八年毎日墓参を欠かさ
ず、感心した地頭が褒美を取らせるが、その品がとん
だ騒動を引き起こす……古典落語の名作をお楽しみくだ
さい。
西
口 新
宿
20.21番 京 駅
バス乗り場 王
バス停 「パークハイアット東京前」
消防署
春爛漫、桜の花が舞い、清らかな川面の波間に浮びた
だよう美しい光景を表現した地歌の名曲。天保年間、
京都の光崎検校作曲。今回は望月太佐治氏の小鼓を
加え一段と華やかに。更に岩田ひろ志氏の装花が春の
喜びを演出します。
新宿区角筈区民ホール
〒160-0023 新宿区西新宿4丁目33番7号
アクセス バス:WEバス(旧新都心循環バス)新宿駅西口京王デパート
前21番バスのりば「パークハイアット東京前」下車
南口
小鼓
菊五郎劇団音楽部(鳴物)。1939 年十代
目望月太左衛門に入門。ほかに十六代目
観世元信に能楽太鼓を師事。望月好一を
名乗り 1941 年五月歌舞伎座「宮島のだ
んまり」他で黒御 の小鼓を勤め初舞台。
1945 年 2 月望月太左治と改名。2002 年
1 月音楽部幹部に昇進。伝統歌舞伎保存
会会員。
伏見 无家
きん
ふじみむか 琴
東京生まれ。1986 年東洋琴學研究所副
所長 田浩雄に琴學を学ぶ。箏曲家・一
絃琴家新倉涼子に弾琴を師事。1992 年
頃より演奏活動をはじめる。2002 年鎌倉
琴社設立。2013 年京都において疇祉琴
社設立。疇祉琴社主宰。東洋琴學研究
所研究員。
平尾 雅子 ひらおまさこ ヴィオラ・ダ・ガンバ
萩の露
江戸時代は園芸が高度に発展し、それを反映した音楽
作品も少なからず作られました。本曲もその一つで、十
数品種の椿の名を詠み込みつつ恋の成就の喜びを込め
た曲。十八世紀末大阪の峰崎勾当による作品。今回は
華道家岩田ひろ志氏による椿の舞台装花、椿名花の映
像とのコラボレーションでご鑑賞頂きます。
望月 太左治 も ちづきたさじ
京王バス 新宿駅西口京王デパート前20番バスのりば 中野行
または 中野車庫行「十二社池の上」下車
地下鉄:京王線 「初台」東口より徒歩10分、都営大江戸線「
都庁前」A5出口より徒歩10分込神楽坂
国立音楽大学楽理科卒業後、スイスの
バーゼル・スコラ・カントルムにてディプロ
マを取得。さらにオランダのハーグ王立音
楽院にて研鑽。故大橋敏成・J. サヴァル・
W. クイケンに師事。在欧中は「エスペリ
オン XX」のメンバーとして活動。帰国後
は自らの研究をもとに数多くの演奏会を企
画。CD『マラン・マレの横顔』I–V(全
©Shigeto Imura
盤レコード芸術誌特選盤。IV は 2006 年
レコード芸術アカデミー賞音楽史部門受賞)、『J.S. バッハ、
ヴィ
オラ・ダ・ガンバソナタ全3曲他』、『ディエゴ・オルティス、ル
ネサンス装飾の粋』(同誌および朝日新聞特選盤)、『ダニュー
ブ 河 のこだま』(同 紙 特 選 盤)等 多 数リリースされている。
2010 年オルティス著『変奏論 』解説付き邦訳を、14 年には
楽譜 ORTIZ: RECERCATE(伊語版原典による『変奏論』)
を出版。国立音楽大学、京都市立芸術大学非常勤講師。富
山古楽協会セミナー講師。
太田 光子 おおたみつこ
レコーダー
上野学園大学、ミラノ市立音楽院を卒業。
第 16 回国際古楽コンクール<山梨>第一
位。故ボッセ指揮のもと神戸市室内合奏
団等に客演、リリング指揮シュトゥットガ
ルト・バッハ・コレギウムに参加。表現力
と高度なテクニックにおいて高い評価を得
て、イタ リ ア の レ ー ベ ル La Bottega
Discantica より CD『ヴィヴァルディ/リ
コーダー協奏曲集』(レコード芸術誌特選
盤)をリリース。音楽の友誌「35 人の音楽評論家・音楽記
者が 選んだコンサートベストテン」に、ソロ・リサイタル「リ
コーダーの飛翔」がノミネート。CD に『イタリアへの夢 II』
(レコード芸術誌特選盤、第 49 回レコード・アカデミー賞ノミ
ネート)
、山岡重治氏との『2 本のリコーダーによるトリオソナ
タの旅』(レコード芸術誌特選盤、第 51 回レコードアカデミー
賞ノミネート)等がある。リコーダーを山岡重治、P. メメルスド
ルフの両氏に師事。現在上野学園大学非常勤講師。
中村 文栄
なかむらふみえ チェンバロ
上野学園大学音楽学部オルガン専門卒業。
オルガンを小林英之、チェンバロ・通奏
低音奏法を渡邊順生・戸崎廣乃・上尾
直毅・辰巳美納子の各氏に師事。オルガ
ニスト協会主催新人演奏会、サントリー
ホールデビューコンサート「レインボウ 21
」等出演。Z. サットマリー氏や J-P. ルゲ
氏等の国外オルガンマスタークラスに参加
©yOU[YukoKawasaki]
しながら研鑽を積み、各地でオルガン・
チェンバロの独奏や通奏低音奏者として活動する。現在、上野
学園大学助教。ミュージック = アカデミー東京(豊洲)、昭和楽
器春日部店各オルガ講師。
増山 誠一
今井 祐介
尺八
岡山市出身。中学生の頃より尺八を始
める。大学上京より古屋輝夫師に師事。
第 14 回全国高校生邦楽コンクール最
優秀賞並びに市長賞受賞。岡山芸術文
化賞準グランプリ。NHK 邦楽オーディ
シ ョ ン 尺 八 独 奏 に て 合 格 三 回。
NHK-FM「邦楽のひととき」にて全国
放送。NHK 邦楽技能者育成会第 53
期卒。古典本曲を始めとして様々なジャ
ンルを演奏。岡山県の派遣で韓国にて公演をはじめとして演
奏会、ライブの助演多数。
しょう
ますやませいいち 笙
1994 年式部職楽部本科楽生。2000 年より楽師として定期公演、
国立劇場公演などでの演奏に従事する。2010 年夏にはエディ
三遊亭 遊史郎
ンバラ国際音楽フェスティバル、オランダ園芸博覧会フロリアー
ドでの演奏にも参加。笙、筝、左舞。
久恒 壮太郎
ひちりき
ひさつねそうたろう 篳篥
1998 年式部職楽部本科楽生。2004 年より楽師として定期公演、
国立劇場公演などでの演奏に従事する。2010 年夏エディンバ
ラ国際音楽フェスティバル、オランダ園芸博覧会フロリアードで
の演奏に参加。篳篥、筝、右舞。
小山 貴紀
いまいゆうすけ
りゅうてき
こやまたかのり
龍笛
2002 年式部職楽部本科楽生。2009 年より楽師として定期公演、
国立劇場公演などでの演奏に従事する。2010 年夏にはエディ
ンバラ国際音楽フェスティバル、オランダ園芸博覧会フロリアー
ドでの演奏に参加。龍笛、琵琶、右舞
佐藤 紀久子
さとうきくこ 三絃
幼少の頃より母から筝・三絃の手ほどきを
受ける。NHK 邦楽技能者育成会第 25
期生。1985 年東京芸術大学邦楽科(生
田流箏曲専攻)卒業。87 年同大学院修了。 国内外において幅広く指導や演奏で活動。
88 年より米国またトルコ・ハンガリー・中
国・ロシア・コロンビア・スェーデン・フ
ランス・スイス・チェコ・ドイツ・スロバキア・スロベニアなどで
公演。94 年から 96 年東京芸術大学邦楽科にて助手として勤務。
97 年NHK邦楽オーディション合格。現在、宮城会・森の会に
所属。松蔭学園中・高等学校などで教授。YAMATO 糸竹の
メンバーとして五枚の CD をリリース。邦楽グループ「むつのを」
に所属し、CD『ドラゴン・クエスト・ジパングワールド』に参加。
日原 花維柯
こと
ひはらかいか 箏
東京藝術大学邦楽科生田流箏曲専攻卒業。
アカンサス音楽賞と同声会賞を受賞し、同
声会新人演奏会に出演。宮内庁主催皇居
桃華楽堂での御前演奏会出演。桐朋芸術
短期大学日本音楽専修専攻科及び研究生
修了。2009 年∼2012 年 3 月東京藝術大
学邦楽科教育研究助手。2012 年度文化
庁新進芸術家育成事業研修生。第 18 回
賢順記念全国箏曲コンクールにて銀賞及
び福岡県知事賞受賞。愛知芸術文化 ANNET 新人賞。平成 24
年度岐阜市芸術文化奨励賞。現在、東京藝術大学音楽研究科
修士課程在籍中。芙蓉会、同声会、森の会、日本三曲協会会員。
koto-4 plus、アンサンブル室町に所属。これまでに三浦維甫、岩
田柔柯、野坂操壽、深海さとみ、大久保智子各氏に師事。
マ
落語・司会
さんゆうていゆうしろう
1967 年横浜市に生まれる。1991 年 10
月三遊亭小遊三に入門 前座名三遊亭お
たく 。92 年 3 月青山学院大学文学部英
米文学科卒業。96 年 2 月二ツ目昇進、
三遊亭遊史郎と改名。2005 年 5 月真
打昇進。テレビ・ラジオ・出演:麻布コ
ネクション(テレビ東京)、若林健治の
スポーツタイプ(ラジオ日本)、アクサ生
命:(CM)、エビスビール (CM)、ドラ
のかかった部屋(フジテレビ)、ドラマ・W(WOWOW)
岩田 ひろ志
いわたひろし 舞台装花
1975 年生けばな草月流へ入門。三次
元の抽象造形の虜になり現在に至る。
現代のさまざまな空間に植物素材のもっ
ている力をフルに活用し、懐古趣味では
なく、今を生きる感覚によって新しいもの
を創造し続けている。制作する喜び、観
て感動を呼び、教える喜びをモットーに
しな がら、い け ば な 作 家・空 間 プ ロ
デューサーとして活躍している。これまで
に小原孝ピアノリサイタル、柴田智子ソプ
ラノリサイタル、杉田真理子シャンソンリサイタル、重松みかメ
ゾソプラノリサイタル、佐野成宏テノールリサイタル、豊島秦嗣
ヴァイオリンリサイタル、原一男胡弓リサイタル、絃詩会京都
演奏会、時代劇等を手がける。
原 一男 はらかずお 三絃・箏・胡弓・企画・制作
松本市生まれ。胡弓・三絃を故青木嘉
女野・故横井みつゑ、生田流箏曲・三
絃を山口雅将、橘流筑前琵琶を阿部旭
志、邦楽発声を故平井澄子の各氏に師
事。NHK 邦楽技能者育成会第 28 期
卒。正派邦楽会大師範。国士舘大学
21 世紀アジア学部非常勤講師。1994
年第一回リサイタルを開催、以後紀尾井
ホールでリサイタル三回、その他各種コ
ンサートなど演奏活動を行う。オランダ、ドイツ、オーストリア、
ハンガリー、米国、中国等で公演、演奏。2007 年(財)松
本芸術文化協会音楽賞受賞。古典胡弓の第一人者として胡
弓音楽の伝承普及、作曲編曲に力を入れている。絃詩(いと
うた)会を主宰。