写 仙台基署発 0218 第3号 平 成 2 7年 2 月1 8 日 公益社団法人 宮城県トラック協会仙台支部長 殿 同 塩釜支部長 殿 同 仙南支部長 殿 陸上貨物運送事業労働災害防止協会宮城県支部 支部長殿 仙台労働基準監督署長 労働災害増加に伴う労働災害防止のための要請について 日頃より、労働基準行政の推進、とりわけ労働災害防止のための取組につきまして、御理 解と御協力をいただいておりますことにお礼申し上げます。 さて、本年1月に七ヶ宿町の国道トンネル内において交通事故で3人が死傷する災害が発 生するなどにより、仙台労働基準監督署管内における道路貨物運送業における労働災害(速 報値)は、平成27年1月末時点で既に死亡者数は1人、休業4日以上の死傷者数は17人 と前年同期(9人)と比べ 1.9 倍と急増しています。また、昨年1年間(速報値)の死 亡者数は3人(前年全期0人) 、休業4日以上の死傷者数は208人(前年同期184人)と なり、本年も引き続き増加傾向を示しており、極めて深刻な状況にあります。 こうした状況が続けば、平成25年度を初年度とする第12次労働災害防止5か年計画の 目標達成は極めて厳しい状況となることから、貴協会におかれては、この増加を阻止するべ く労働災害防止に向けた取組を強化していただくとともに、傘下会員に対する周知につきま して特段の配慮をお願いします。併せて、傘下会員をはじめ関係方面に対し、労働安全衛生 関係法令に基づく基本的事項の確実な実施をはじめとし、特に下記事項の取組について周知 徹底が図られるようご指導をお願いします。 記 1.経営首脳者が先頭に立った安全衛生活動の積極的な推進 経営トップ自らが労働災害による犠牲者を出さないという強い決意を示し、経営トップ の参加の下に職場の安全パトロールを実施するなど安全衛生活動の総点検を実施すること。 2.荷役運搬作業時の労働災害の防止徹底 「陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン」で示された各事項の取 組を徹底すること。特に、荷役作業中におけるトラック荷台等からの墜落・転落災害が多 くを占めていることから、荷役作業時における墜落等のリスク低減の取組を推進すること。 3.交通労働災害の防止徹底 運転業務において、安全運転の基本ルール遵守について改めて徹底を図るとともに、 「交 通労働災害防止のためのガイドライン」で示された各事項の取組を徹底すること。 4.転倒災害の防止徹底 積雪・凍結による転倒災害予想箇所を避けた安全通路等の確保、構内安全マップ等によ る「見える化」等による労働者への注意喚起、滑りにくい履物の着用を徹底すること。 5.健康確保対策の推進 丁寧な面談(点呼)等により、安全管理面にも影響を与える脳・心臓疾患、睡眠障害、 糖尿病、高血圧症等の疾病予兆等体調異常者の把握と適正配置等適切な対応を図ること。 裏面 平成27年労働災害による死傷者数 年 (平成27年1月末までに報告を受理した分) 平成27年 平成26年 平成26年全期 平成25年全期 (未確定) 1月 1月 別 業 種 別 死傷者数 死亡 死傷者数 死亡 死傷者数 死亡 全産業 1459 168 228 233 188 4 305 製 造 業 建 設 業 運輸交通業 道路貨物運送業 貨物取扱業 商 業 交通事故 3 1 2 114 1424 186 195 250 208 12 293 10 2 5 3 55 10 6 21 17 2 7 133 5 5 派遣先 1 死傷者数 死亡 前年との 増減比較 派遣先 49 7 6 10 9 1 1 1 数 1 1 (%) 6 3 12.2% 42.9% 11 8 110.0% 88.9% 11 -4 -36.4% 7 -2 -28.6% 平成26年労働災害による死傷者数 年 (平成27年1月末までに報告を受理した分) 平成26年 平成25年 平成25年全期 平成24年全期 (確定) 1月∼12月 1月∼12月 別 業 種 別 死傷者数 死亡 死傷者数 死亡 死傷者数 死亡 全産業 製 造 業 建 設 業 運輸交通業 道路貨物運送業 貨物取扱業 商 業 交通事故 1508 170 255 250 195 19 327 10 1 5 1 1 169 1 1459 168 228 233 188 4 305 3 1 2 114 1424 186 195 250 208 12 293 10 133 5 派遣先 2 5 3 35 10 4 8 8 2 6 死傷者数 死亡 1420 162 220 228 184 4 304 114 3 1 2 前年との 増減比較 派遣先 24 2 4 3 3 7 数 (%) 4 24 -25 22 24 8 -11 0.3% 14.8% -11.4% 9.6% 13.0% 200.0% -3.6% 19 16.7% 1.労働者死傷病報告(休業4日以上)による災害統計。 2.死亡は、発生件数の内数。 3.派遣先は、派遣労働者の労働災害で発生件数の内数。 死亡災害発生の概要 平成27年1月31日現在 番 号 発 生 年 月 事故の型 業種 起因物 労働者数 災害の概要 時 間 帯 <平成27年死亡災害> 平成27年1月 交通事故(道 路) 運送業 (4.3.1) 乗物 100∼299 1 午前8時頃 ワゴン車で国道のトンネル内を走行中、対向車線にはみ出して対向車線を走っ てきたトラックと正面衝突した。 <平成26年死亡災害> 平成26年3月 交通事故 (道路) 運送業 (4.3.1) 午後5時頃 トラック 10∼29 平成26年7月 墜落、転落 運送業 (4.3.1) 午前1時頃 トラック 100∼299 平成26年10月 激突され 運送業 (4.3.1) 午前9時頃 トラック 30∼49 1 2 3 大型トレーラーを運転して走行中、大型トラックと正面衝突し、全身を強く打 ち、死亡した。 配送途中、駐車場に停車し、荷台中の荷物の整理を行った後、後ろ向きで荷台か ら降りようとしたとき、リアバンパーに足を掛けたところ足が滑り、約52cmの 高さから墜落し、後頭部をコンクリートの地面に強打した。 倉庫敷地内を清掃中、荷卸しのためにバックしてきた他社のトラックと倉庫の バース(トラックを停めて積卸しを行う場所)にはさまれた。
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