すこやか通信 ~性教育だより~

すこやか通信
~性教育だより~
香川県立香川東部養護学校
平成26年12月発行
本 校 で は 、年 間 を 通 し て 児 童 生 徒 の 発 達 段 階 に 応 じ た 性 に 関 す る 学 習 を 行 っ て い ま す 。す こ や か
通 信 で は 、年 に 2 回 、各 部 の 性 に 関 す る 学 習 の 様 子 を 保 護 者 の 皆 様 に お 知 ら せ し ま す 。「 自 分 の 体 」
「 体 と 心 の 成 長 」「 自 分 を 大 切 に し な が ら 生 き る 」 な ど に つ い て 、 ご 家 庭 で 一 緒 に 考 え る 際 に 参 考
にしてください。
***小学部***
各学級の実態に合わせた内容で、性に関する学習を実施しました。
1年 「足を洗おう」
絵 の 具 で 足 型 取 り を し た 後 、指 導 者 の「 足 を 洗 う よ 」の 言 葉 か け を 聞 き な が ら 、
汚 れ た 足 を 洗 い ま し た 。意 識 し に く い 足 の 汚 れ で す が 、ぬ る ま 湯 を「 気 持 ち よ く 」
感 じ る 児 童 も お り 、 全 員 が 足 を 洗 う こ と が で き ま し た 。「 き れ い に す る 」 = 「 気
持ちが良い」という経験から、きれいにする意識を高めていきたいと思います。
2年
「シャワーの練習をしよう」
校 内 宿 泊 の 事 前 学 習 で 体 の 各 部 位 の 名 前 を 確 認 後 、こ す り 洗 い の 練 習 を し ま し
た 。 体 洗 い に 見 通 し を も て る よ う に 、人 形 を 使 っ た 説 明 の 後 、 タ オ ル を 使 っ て 練
習をしました。シャワー室では手順カードで確認しながら実際に体を洗いまし
た 。シ ャ ワ ー で き れ い に 流 し た 後 は「 気 持 ち 良 か っ た 」と い う 言 葉 や 表 情 が 見 ら
れ ま し た 。汚 れ て い る と こ ろ を き れ い に す る た め に 洗 う と い う 意 識 も 育 て た い と
思います。
3年 「体を洗おう」
校 内 の 宿 泊 の 事 前 学 習 で 、体 洗 い と 髪 の 毛 を ド ラ イ ヤ ー で 乾 か す 練 習 を 行 い ま
し た 。 TV で 映 像 を 見 な が ら 手 順 の 確 認 後 、 練 習 を し ま し た 。 指 導 者 の 言 葉 か け
で 、体 の 部 位 の 名 称 を 言 葉 に し て か ら 洗 う こ と や 、髪 の 毛 が ぬ れ て い た 状 態 か ら
乾 い た こ と を 確 認 す る こ と が で き ま し た 。今 後 も 、体 の 各 部 位 を き れ い に 洗 う こ
とを意識できるように学習を継続していきます。
4年 「ブクブクうがいに挑戦しよう」
ブ ク ブ ク う が い の 練 習 は ① 頬 を 膨 ら ま せ る ② 舌 の 上 下 運 動 を 促 す ③ 鼻 呼 吸( 唇
に 紙 を は さ み 1 分 間 )④ 目 の 前 の 紙 に 息 を 吹 き か け る ⑤ ス ト ロ ー で コ ッ プ の 中 の
水 を ぶ く ぶ く 泡 立 て る ⑥ 口 に 含 ん だ 水 を は き 出 す な ど で 、歯 磨 き 後 の う が い が 正
しくできることを目指して段階的に取り組んでいきます。
5年 「友達と仲良く過ごそう」
場面カードや出来事の再現を用いて、相手の気持ちを考える学習をしました。5つの感情カード
か ら 視 覚 的 に 確 認 を し て 相 手 の 気 持 ち を 考 え ま し た 。 そ し て 、 簡 単 な 遊 び で 「 楽 し い 」「 う れ し い 」
場面を友達と共有し、ルールを守ることが「楽しい」ことにつながる体験をしました。相手と気持
ち良くかかわることが、褒められることにつながるという経験を今後の生活で生かしていきたいと
思います。
6年 「ガラガラうがいと手洗いをしよう」
イ ラ ス ト を 見 て 風 邪 の 菌 が 体 に 入 る こ と を 知 り 、予 防 の う が い や 手 洗 い の 必 要
性 と 実 際 に う が い と 手 洗 い の 仕 方 を 学 習 し ま し た 。今 後 は 、う が い や 手 洗 い を 行
う タ イ ミ ン グ を 時 間 割 で 確 認 で き る よ う に 、指 導 者 の 見 本 と 言 葉 か け で 風 邪 予 防
に有効なうがい手洗いを実践していきます。
2組「体について知ろう②」
「 か ら だ 元 気 か な 」の 曲 に 合 わ せ て 、体 に 触 れ る 指 導 者 や 自 分 の 手 の 感 覚 が「 心
地 良 い 」「 苦 手 だ 」 と 感 じ る 学 習 を し ま し た 。 友 達 の 様 子 を 見 た り 、 指 導 者 の 言
葉 か け を 聞 い た り し て 、体 に 触 れ ら れ る こ と を 受 け 入 れ る 幅 の 広 が り を 感 じ ま し
た 。皮 膚 感 覚 を 感 じ る こ の 学 習 を 通 し て 人 と の か か わ り の 幅 の 広 が り も 目 指 し て
いきます。
***
中 学
部
***
中学部では、12月3日(水)の3、4時間目、3つのグループに分かれ、性に関する学習を実施し
ました。それぞれのグループの取組みについてお知らせします。
★Aグループ 「きちんとトイレできるかな」
★Bグル―プ
一学期の復習として、人のカードを見て、「男」
「自分の体について知ろう」
前回の復習としてテレビに映
「女」に区別したり、自分自身の性別を確認した
し出される画像を見て「男?
りしました。また、赤ちゃんから成人までのイラ
女?どっち」を答えたり、実際
ストを見ながら、男女の体の
に相手と話を
成長やプライベートゾーンに
だん
ついて学習をしました。また、
するときの距離を体験して人との適
男女に分かれて正しいトイレ
「してはいけないこと。恥ずかしい
の使い方についての学習では、カーテンの中にポー
こと」では「○×」のクイズ形式で学習しました。
切な距離を確認しました。
タブルトイレを置き、個室の状況を作って体験しま
「男女が一緒にお風 「男女が一緒に風呂に入ったら?」という質問には、
した。トイレットペーパーの取り方や、お尻の拭き
「×」の札をみんな元気よく上げていましたが、
「同
方の練習を行いました。トイレットペーパーの適
じ布団や同じ部屋で寝たりするのは?」という質問
量を長さや厚みで示し、個に応じた回数で巻き取
では、「○」と「×」に意見が分かれました。「人
る練習に意欲的に取り組むことができました。
前でお尻を掻く」「着替えの部屋をのぞく」などい
ろいろな質問に対し、みんな
興味深く学習することができ
ました。
★Cグループ 「二次性徴について知ろう」「マナーやエチケットを守ろう」
前半は全員で思春期の体や心の変化と、プライベートゾーンの大切さについて学習しました。
思春期を迎え、身体も心も大きく変化する時期だということを押さえつつ、どんな変化があるのかについて
具体的に学習しました。自分の体を思い浮かべながら、今どんな変化があるのかを考えたり、今後どんな変化
が表れるのか、生徒は真剣に考えていました。個人差があることや誰にもある自然な現象であることも確認し
ました。
後半は、男女別にエチケットやマナーについて学習しました。
女子のグループは、生理の時のマナーと身体に合った下着について学習しました。
ポーチの中を確認したり、実際に演習を行いながら一つ一つの動作を確認しました。
まだ十分ではない場面もあったので、今後は日常生活の指導の中で継続して取り組ん
でいく必要を感じました。
男子のグループは、異性の人や友達との適切な距離
や人前でのマナーについて学習しました。他人が不快に
感じる距離を実際に体験し、相手の気持ちを考えて行
動できるよう学習を進めました。常に他人の目を意識
することができ、まわりの人の気持ちを大切にできる
人になってほしいと思います。
***
高
等
部
***
高等部では、12月のLHRの時間に、各学年で生徒の発達段階に応じたグループや男
女別のグループに分かれて、性に関する学習を実施しました。
「二次性徴」「異性との接し方」「身体の清潔」など、それぞれのグループの取組みにつ
いて、お知らせします。
また、この機会に、ご家族でも『性』について話し合ってみてください。
写真
タイトル「男女交際について」
1 年 A グ ル ー プ (1 組 男 子 7 名 )
一 つ の 事 例 を 挙 げ て 、そ れ を も と に み ん な で 輪 に な り デ ィ ス カ
ッ シ ョ ン 形 式 で 取 り 組 み ま し た 。ざ っ く ば ら ん な 雰 囲 気 で み ん な
が い ろ い ろ な 意 見 を 積 極 的 に 出 せ た の が 良 か っ た と 思 い ま す 。ま
た 、ど ん な 場 合 で も「 ス ト ー カ ー 行 為 を し た ら 罪 に な る 」と い う
点もしっかりと確認することができました。
タイトル「男女交際について」
1 年 B グ ル ー プ (2 組 男 子 6 名 )
男 女 の 交 際 だ け で な く 、人 付 き 合 い を す る う え で 大 切 な「 思
いやり」や「気づかい」を学びました。たとえば、仲良くな
った男女が手をつなぐ場面でも、
「 時 と 場 所 、場 合 に 応 じ た 方
法 や 態 度 、 服 装 」( T P O ) を 考 え て 、 相 手 に は も ち ろ ん の こ
と、周りの人も不快にさせないことが大切であることを学び
ました。
タ イ ト ル 「『 恋 の 心 』 に つ い て 」
1 年 C グ ル ー プ (1 ・ 2 組 女 子 4 名 )
恋心は誰にでも起こりうる自然の心の変化であり、体の変化と同じく
第 二 次 性 徴 に よ る も の で あ る こ と を 勉 強 し ま し た 。ま た 、友 達 の
意見を聞いて、心の変化にも個人差があることが分かりました。
異 性 と 接 す る と き の 注 意 点 や エ チ ケ ッ ト に つ い て 、日 ご ろ の 学 校
生活での行動を振り返って考えることができました。
タイトル「人との適切な距離感について」
1 年 D グ ル ー プ (3 組 7 名 )
友達や異性の先生に近づきすぎている姿がしばしば見られます。そこ
で、人との適切な距離感を実感するために、実際に120cm、55cm、
15センチと3段階に分けて近づく体験をしました。15cmまで近づく
と、後ずさりする生徒もおり、近づき過ぎると相手に不快感を与えるのだ
ということを学習できました。
タイトル「体を温めよう」
1 年 E グ ル ー プ (4 組 4 名 )
寒い冬をのりきるために、簡単に効率よく体を温めるにはどうすればいい
かを学習しました。体のどの部分を主に保温すればよいか、イラストを見なが
ら確認しました。そして、実際に5分間の足湯による温浴をして、その効果を
体験してみました。生徒からは、「気持ちよかった」、「温まった」という感想
が聞かれました。
タイトル「女性のからだ」
2 年 A グ ル ー プ (1 ・ 2 組 男 子 9 名 )
前回は男性のからだについて学習しました。今回は女性のからだについ
て、まず外から見える部分の特徴について考え発表しました。次にからだの
中にある「子宮」について学習しました。「子宮」は子どもの命の部屋であ
り、長い間赤ちゃんが育つ大切な場所であることが分かりました。また妊娠
すると「つわり」があることや日常生活での様々な制限があり、それを乗り
越えて子どもを生んでいく事のすばらしさを学習しました。
タイトル「正しく歯磨きをしよう」
2 年 B グ ル ー プ (3 ・ 4 組 男 子 5 名 )
毎日の歯磨きがきれいにできているのか、カラーテスターを使ってチェ
ックをしました。ほとんど全員が歯と歯の間などの磨き残りやすい部分が
赤く染まったので、どのように磨けばきれいになるのかを考えました。汚
れを落とすことが虫歯予防になることとあわせて、甘いものを食べ過ぎる
と虫歯菌が増えてしまうことについても学習しました。
タイトル「生理のしくみと対処のしかた」
2 年 C グ ル ー プ (1 ~ 4 組 女 子 6 名 )
前回の復習として、実物大の女性器のイラストに色を塗ったり名称を書き
入れたりして内性器について確認しました。生理のしくみや膣口の位置につ
いて学んだ後、生理時のナプキンの当て方やタンポンの使い方について、実
物を使ってどれだけ吸収力があるか実験しながら学習しました。
タイトル「性について考えよう・知ろう」
3 年 A グ ル ー プ (1 組 4 名 )
・家族の大切さについて話し合い、考えることができる。
・家族を作るた
めに大切だと思うことを話し合い、考えたり発表したりすることができ
る。
・欲求のままに性交渉をした場合どのような問題が起きるかを知ること
ができる。の3つを目標にできるだけ和やかな雰囲気の中、互いの考えや
思いを確かめ合いながら学習しました。宿題で取り組んだ作文には、率直
な感想を書くことができました。
タイトル「清潔な身だしなみ」
3 年 B グ ル ー プ (1 組 2 名 ・ 2 組 5 名 )
身だしなみのよくない例をイラストで示したプリントを見て、どのように
感じるか発表し、どう改善すればよいか考えました。その後、一人一人の身
だしなみについて、みんなで点検し、改善する方法も一緒に考えました。今
後、朝の会で毎日お互いに身だしなみを点検し、清潔な身だしなみを心がけ
る意識を継続していきたいです。
タイトル「対人マナーとエチケット」
3 年 C グ ル ー プ (3 組 4 名 )
学校生活において、よく目にする行為(あいさつ・言葉遣い・ボディタ
ッチなど)についての事例をパソコンの画面に提示し、その良し悪しを各
自が○×で判断し、判断理由を発表したり対処法を話し合ったりしました。
他者に不快感を与えず、よりよい人間関係を構築するためには、場に応じ
たマナーやエチケットが大切であることを確認することができました。