483KB - 第一生命保険

U.S.Indicators
米国製造業部門は
製造業部門はスピード調整
スピード調整も
調整も堅調さ
堅調さ維持(
維持(14年12月ISM製造業景気指数
ISM製造業景気指数）
製造業景気指数）
発表日：201
発表日：2015
2015年1月2日（金
日（金）
～商品市況の低下による製品価格
商品市況の低下による製品価格の
製品価格の下落圧力
下落圧力が
圧力が強まってい
っていることを示唆～
第一生命経済研究所経済調査部
桂畑誠治
0303-52215221-5001
ＩＳＭ製造業景気指数の推移
総合
13/12
14/01
14/02
14/03
14/04
14/05
14/06
14/07
14/08
14/09
14/10
14/11
14/12
56.5
51.3
53.2
53.7
54.9
55.4
55.3
57.1
59.0
56.6
59.0
58.7
55.5
新規受注
64.4
51.2
54.5
55.1
55.1
56.9
58.9
63.4
66.7
60.0
65.8
66.0
57.3
生産
61.7
54.8
48.2
55.9
55.7
61.0
60.0
61.2
64.5
64.6
64.8
64.4
58.8
雇用
55.8
52.3
52.3
51.1
54.7
52.8
52.8
58.2
58.1
54.6
55.5
54.9
56.8
在庫
47.0
44.0
52.5
52.5
53.0
53.0
53.0
48.5
52.0
51.5
52.5
51.5
45.5
入荷遅延
53.7
54.3
58.5
54.0
55.9
53.2
51.9
54.1
53.9
52.2
56.2
56.8
59.3
受注残
51.5
48.0
52.0
57.5
55.5
52.5
48.0
49.5
52.5
47.0
53.0
55.0
52.5
仕入価格
53.5
60.5
60.0
59.0
56.5
60.0
58.0
59.5
58.0
59.5
53.5
44.5
38.5
輸出受注
55.0
54.5
53.5
55.5
57.0
56.5
54.5
53.0
55.0
53.5
51.5
55.0
52.0
輸入
55.0
53.5
53.5
54.5
58.0
54.5
57.0
52.0
56.0
53.0
54.5
56.0
55.0
（出所）ＩＳＭ：the Institute for Supply Management
ＩＳＭ製造業景気指数
は 55.56 と前月比
3.2％ポイント
％ポイント低下
3.2
％ポイント
低下
14年12月のＩＳＭ製造業景気指数（季節調整値）は、55.5と前月比▲3.2％ポイント
低下し、市場予想を下回った（市場予想中央値57.5、当社予想57.4）。ただし、悪天候
の影響も加わり新規受注、生産が低下したものの比較的高い水準を維持しており、米製
造業部門の堅調持続を示している。また、拡大を示す業種が全18業種中11業種に減少し
たが、継続的な縮小を示す業種はゼロとなっている。
以上のことから、米製造業は11月までの高い水準からスピード調整しているものの、
堅調さを維持していると判断される。引き続き他国との製造業活動の格差は拡大した状
況にある。
構成項目では雇用、入荷遅延が上昇したが、新規受注、生産、在庫が低下した。総合
指数への構成項目別の寄与度をみると、入荷遅延（前月比＋0.50％ポイント）、雇用
（前月比＋0.38％ポイント）が押し上げ寄与となった一方、新規受注（前月比▲1.74％
ポイント）、在庫（前月比▲1.2％ポイント）、生産（前月比▲1.12％ポイント）が押
し下げ寄与となり、総合指数は前月比▲3.2％ポイント低下した。
重要項目である新規受注、生産が低下したものの比較的高い水準を維持しているほか、
在庫に過剰感が乏しいこと等から、製造業部門が堅調さを維持する可能性が高いことを
示している。
活動の拡大した業種数は、全18業種中11業種（前月14業種）と減少した一方で、縮小
活動の拡大した業種は
業種に減少
11 業種
に減少
した業種は６業種（前月１業種）に増加した。ただし、２ヵ月連続で減少している業種
はなく、悪天候などによる一時的な動きの可能性が高い。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
1
拡大した業種（拡大を続けた業種には下線）は、印刷・同関連支援、加工金属、一次
金属、家具・同関連製品、食品・飲料・タバコ、石油・石炭、繊維、紙製品、その他製
造業、電気装置・同機器・同部品、輸送機械。
一方、縮小した業種は、プラスチック・ゴム、木材製品、一般機械、非鉄、化学製品、
コンピューター・電子機器と６業種（前月１業種）に増加した。アパレル・皮革・同製
品は変わらずとなった。
（注）下線は拡大を続けた業種
今後のＩＳＭ製造業景
気指数は製造業部門の
堅調さを示す水準で推
移する見込み
今後に関しては、ＩＳＭ製造業景気指数は、個人消費を中心に緩やかな成長を維持す
る米国内需要などに下支えされ、製造業部門の堅調を示す水準で推移する公算が大きい。
12月の世界製造業ＰＭＩは51.6（前月51.8）と25ヵ月連続で50を上回り、製造業部門
12 月の世界製造業ＰＭ
Ｉは 25 カ月連続で 50
を上回った。
を上回った
。ただし、
前月から低下し
から低下したう
前月
から低下し
たう
水準も
え、水準
も高くない
の拡大が持続していることを示している。ただし、前月比0.2％ポイント低下したうえ、
新興国の弱さを主因に水準は低い。ＢＲＩＣＳ諸国は、インドを除いて低い水準にとど
まっており、以前と比べて勢いの弱い状態が続いている。
50を下回った国は、中国（ＨＳＢＣ版：中小企業中心）、ロシア、フランス、イタリ
ア、ギリシャ、韓国、インドネシア。
一方、50を上回った国は、米国、日本、ユーロ圏、英国、ドイツ、スペイン、オラン
ダ、アイルランド、カナダ、中国（国有企業中心）、インド、ポーランド、チェコ、ス
ウェーデン、デンマーク、トルコ、メキシコ、ブラジルなど。ただし、中国、インドな
どは過去と比較して低い水準。
なお、豪州、台湾、南アフリカ、ベトナム、ノルウェー、ハンガリーなどは５日以降
に公表される予定。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
2
(％)
（％）
製造業ＰＭＩ(世界と主要先進国)
62
60
58
56
54
52
50
48
46
44
42
40
38
36
34
32
30
28
（図表）製造業ＰＭＩ（ＢＲＩＣＳ）
62
中国（国家統計局）
ｲﾝﾄﾞ
ﾛｼｱ
ブラジル
南ｱﾌﾘｶ
60
58
56
54
52
世界
米国（ISM)
ユーロ圏
日本
50
48
米国（PMI）
46
44
07
08
09
10
11
12
13
14
10
11
12
13
14
（出所）ISM、Markit Economics
（出所）Markit Economics
輸出の緩やかな
緩やかな拡大を
輸出の
緩やかな
拡大を
示唆
上述のような環境のもとで、輸出受注ＤＩは、12月に52.0と拡大縮小の分岐点である
50を25ヵ月連続で上回ったものの、前月比▲3.0％ポイント低下した。緩やかな世界景
気の拡大等を背景に、輸出の増加持続が示唆されているが、世界的な製造業活動の拡大
モメンタムは弱く、輸出の伸びは抑制されると見込まれる。
各国の米国向け輸出は
堅調維持
一方、輸入ＤＩは、12月に55.0と前月比▲1.0％ポイント低下したが比較的高い水準
を維持した。輸入は米国内需要の拡大持続やドル高を背景に増加傾向を維持しているこ
とを示している。これは、先進国、新興国の米国向け輸出の増加を示唆しており、世界
経済の拡大モメンタムを下支えするとみられる。
雇用ＤＩは製造業雇
用の増加ペースの小
加速を示唆
幅加速
を示唆
仕入価格ＤＩは川中
製品価格の
下落を
で製品価格
の下落
を
示す
雇用ＤＩは、12月に56.8と前月比＋1.9％ポイント上昇し、製造業部門雇用者数（３
カ月移動平均）の増加ペースの小幅加速を示唆している。ただし、激しい価格競争によ
るコスト削減圧力を背景に、製造業部門での雇用の回復ペースは鈍い状況が続く見込み。
仕入価格ＤＩは、エネルギーなどの価格下落によって、12月に38.5と50を下回ったほ
か、前月比▲6.0％ポイントと大幅に低下した。インフレ統計との関係でみると水準が
かなり低く、今後川中で製品価格の下落幅が拡大することを示している。
生産者物価とＩＳＭ仕入れ価格ＤＩの推移
（千人）
ＩＳＭ雇用判断と製造業雇用者数の推移
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
-80
-100
-120
-140
-160
雇用者（前月差、左）
-180
ＩＳＭ雇用（右）
-200
-220
（注）雇用者数は３ヵ月移動平均。
-240
94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
（％）
30
67
64
61
58
55
52
49
46
43
40
37
34
31
28
25
22
100
ＰＰＩ（中間財コア、３カ月前対比年率、左）
ＩＳＭ仕入れ価格ＤＩ（右）
90
20
80
10
70
0
60
50
-10
40
-20
30
-30
20
（注）ＰＰＩは3カ月移動平均、ＩＳＭ仕入れ価格ＤＩは1カ月
-40
10
93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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