気象予報士試験 予報業務に関する専門知識 予想の精度の評価 予想の精度の評価 • 予報の種類に応じた評価方法が定められている – 気象庁ホームページ ホーム>気象統計情報>天気予報・台風>天気予報の 精度検証結果>検証方法の説明 気象予報士 2 天気予報の種類 • カテゴリ予報 – 数量表現できない事象(降水の有無など) • 量的予報 – 気温・湿度など • 確率予報 – 降水の有無を確率で表す場合 気象予報士 3 降水の有無(カテゴリ予報)の検証 • 予報の適中 降水量の観測値 降水あり 1mm以上 降水なし 1mm未満 – 予報、実況ともに、「降水あり」 – 予報、実況ともに、「降水なし」 予報 実況 • • • • 降水あり 降水なし 計 降水あり A B N1 降水なし C D N2 計 M1 M2 N 適中率 「降水あり」の適中率 「降水なし」の適中率 見逃し率 (A+D)/N A/M1 D/M2 B/N • • • • 気象予報士 空振り率 C/N 捕捉率 A/N1 スレットスコア A/(A+B+C) 一致率(「降水あり」の適中率と同じ) 4 注意報・警報の検証 • 現象が発生すると予想される場合にのみ発表する予報 は、評価の方法が異なる 注意報・警報 実況 • • • • 現象あり 現象なし 計 現象あり A B N1 現象なし C - - 計 M1 - - 適中率 見逃し率 空振り率 捕捉率 A/M1 B/N1 C/M1 A/N1 気象予報士 5 量的予報の検証 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 予報値 16 17 15 16 15 16 18 実況値 14 16 17 18 12 15 16 予報誤差 2 1 -2 -2 3 1 2 2乗値 4 1 4 4 9 1 4 ME=(2+1-2-2+3+1+2)/7=0.71 RMSE=SQRT((4+1+4+4+9+1+4)/7)=1.96 • 平均誤差(ME,バイアス) – 算術平均 – 予報精度が悪くても、平均は0になることがある • 2乗平均平方根誤差(RMSE) – 2乗値の平均値の平方根 – 数値が小さいほど精度が良い 気象予報士 6 確率予報の検証 • 予報の確率を0〜1(0%〜100%) • 「実況なし」を0、「実況あり」を1 • 予報と実況の差を2乗した値の和の平均値(ブライアスコア) – 値が小さいほど精度が良い 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 予報 0% 20% 60% 100% 70% 30% 10% 50% 実況 0 0 1 1 1 0 1 1 換算値 0 0.2 0.6 1 0.7 0.3 0.1 0.5 予報誤差 0 0.2 -0.4 0 -0.3 0.3 -0.9 -0.5 2乗値 0 0.04 0.16 0 0.09 0.09 0.81 0.25 ブライアスコア=(0+0.04+0.16+0+0.09+0.09+0.81+0.2)/8=0.18 気象予報士 7 バイアススコア 予報 実況 降水あり 降水なし 計 降水あり A B N1 降水なし C D N2 計 M1 M2 N • 予報担当者が発表する予報に偏りが無いかを検証する • バイアススコア (A+C)/(A+B) • 空振りが多い(”降水あり”と予想しがち) – 1より大きくなる。((A+C)が大きい) • 見逃しが多い(“降水なし”と予想しがち) – 1より小さくなる。(Bが大きい) 気象予報士 8 持続予報 • 持続予報は、現在と同じ天気状態が、予報期間中持続 するとした予報。 – 例)明日の最高気温が今日の最高気温と同じ 1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 予報値 16 17 15 16 15 16 18 実況値 14 16 17 18 12 15 16 予報誤差 2 1 -2 -2 3 1 2 2乗値 4 1 4 4 9 1 4 持続予報 - 14 16 17 18 12 15 予報誤差 - 2 1 1 6 3 -1 2乗値 - 4 1 1 36 9 1 RMSE(予報)= SQRT((1+4+4+9+1+4)/6)=1.96 RMSE(持続予報)= SQRT((4+1+1+36+9+1)/6)=2.94 気象予報士 9
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