平成27年度「医工連携事業化推進事業」の実証事業管理支援に係る企画競争募集要領 平成27年2月19日 経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課 医療・福祉機器産業室 1. はじめに 平成27年度医工連携事業化推進事業は、平成27年4月1日から設立される「国立 研究開発法人日本医療研究開発機構」(以下「日本医療研究開発機構」という。)によ って実施される医療分野の研究開発関連の公募課題の一つです。 平成26年5月に成立した「健康・医療戦略推進法」及び「独立行政法人日本医療研 究開発機構法」に基づき、内閣に医療分野の研究開発の司令塔機能が創設され、本公募 事業を含めた各省に計上されている医療分野の研究開発関連予算は日本医療研究開発機 構に集約することとなりました。 これまで経済産業省において実施していた医工連携事業化推進事業を切れ目なく円滑 に実施していくためには、平成26年度内に公募を行うことが必要となったため、日本 医療研究開発機構設立準備室と連携しつつ、本要領によって現在事業を所管している経 済産業省において公募を実施することとなりました。 このため、採択された提案については、平成27年4月1日以降に日本医療研究開発 機構との間において、国の会計年度の原則に従い委託契約を締結することとなりますの で、あらかじめご留意下さい。 また、本公募は、平成27年度予算の国会での成立を前提としているため、平成27 年度4月1日までに政府予算が成立しない場合等は契約内容等について別途協議するこ とになります。 <参考> 健康・医療戦略推進本部 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/ 2.事業の背景と目的 世界の医療市場は、平成13年から平成22年まで年平均8.7%で成長を続けてお り、平成22年の市場規模は、約520兆円に達し、我が国だけでなく、世界的にも需 要の増大が見込まれ、医療分野は、健康寿命の延伸のみならず、経済の成長にも寄与し 得る成長産業としての発展が期待されています。 こうした社会的背景を踏まえ、我が国の有する世界最先端の医療技術の開発を推進し、 その成果を活用した医療による健康寿命の延伸を実現するとともに、医療制度の持続性 を確保することが、焦眉の課題となってきました。併せて、健康・医療分野に係る産業 を戦略産業として育成し、経済成長への寄与によって超高齢社会を乗り越えるモデルを 世界に発信することが政策課題として位置づけられています。 上記のような問題意識を踏まえ、政府としては、医療現場が抱える課題に応える医療 機器について、日本が誇る「ものづくり技術」を活かした開発・事業化を推進すること 1 により、我が国の医療機器産業の活性化と医療の質の向上を目的とする医工連携事業化 推進事業を実施しています。 医工連携事業化推進事業のうち実証事業(以下単に「実証事業」という。)は、薬事、 連携・事業化、知的財産、技術面、マーケティングに係る戦略を踏まえた医療機器等の 事業化の促進を行うものであり、臨床評価や治験等、医療に係る専門的な知識から販売 戦略に至るまでの幅広い知見が必要であることに加えて、各実証事業の管理、中小企業 等が開発・参入しやすい環境整備等を推進するための成果の普及が必要であるため、そ れらを行う機関(以下「事業管理支援法人」という。 )を公募するものです。 3.全体構成 実証事業のうち、日本医療研究開発機構が外部に委託する事業は、 (1)公募から選定されたコンソーシアムに医療機器等の事業化を委託する事業 と、 (2)事業管理支援法人に委託する(1)の事業管理と成果普及を行う事業(本公募 の対象事業) により構成されます。 (1)公募から選定されたコンソーシアムに医療機器等の事業化を委託する事業 医療機器等の事業化を促進する実証事業では、全国から医療機器等の事業化に向 けた提案を公募し、有識者委員会・審査委員会による審査を経て、平成27年度に 新たに採択する事業を決定します。 実証事業は、医師・ものづくり中小企業・大学・医療機器製販企業などで構成さ れたコンソーシアム体により提案、実施され、早期の上市を目指すものです。 【採択実績】 平成22年度採択事業:36件 平成23年度採択事業:12件 平成24年度採択事業:28件 平成25年度採択事業:13件 平成26年度採択事業:18件 別途、総合特区制度を活用した医工連携による医療機器開発(総合特区事業) を実施しています。 【平成27年度の採択予定及び実施予定件数】 平成27年度は、新規採択事業として12件程度、総合特区事業からの継続 事業として15件程度の採択を予定しています。また、平成25年度及び平成 26年度からの継続事業30件程度を予定しています。そのため、平成27年 度の実施件数は57件程度となる見込みです。 (2)事業管理支援法人に委託する(1)の事業管理と成果普及を行う事業 事業管理支援法人は、3. (1)の実証事業(過年度採択事業及び総合特区事業 を含む。)に係る各案件の管理、事業化に向けた支援、並びに、実証事業で得られ た知見や成果の普及を実施していただきます。提案された企画については、有識 者委員会での審議を経て、日本医療研究開発機構と調整の上で実施していただき ます。 2 本募集は、3. (2)に掲げる業務を行っていただく事業管理支援法人の募集です。 3.(1)の医療機器等の事業化に係る応募提案については、別途、平成27年1 月19日に公募を開始しています。 http://www.meti.go.jp/information/publicoffer/kobo/k150119001.html また、医工連携事業化推進事業のうち医療機器開発支援ネットワーク推進事業 の事務局サポート機関については、別途公募します。 4.事業内容 事業管理支援法人は、上記の内容に沿って、具体的には以下の事業を行うものとし ます。 イ) 実証事業の管理 実証事業の採択者に対して事業計画の管理の方法について周知を図った上で、 必要に応じて実証事業実施中の採択者の現場に赴き、事業計画の管理を行うもの とします。 事業計画:実証事業の開始当初から、薬事、連携・事業化、知的財産、技術面、 マーケティング等について戦略的にコンサルティングを実施し、事業化推進に有 効な管理を行うものとします。 薬事:事業化を踏まえ、実証事業ごとに最も適切な「医薬品、医療機器等の品 質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(「医薬品医療機器等法)」の申請ク ラスの想定、申請方針案の策定を行い、開発当初から薬事申請を念頭においた事 業計画が実施できるような高度なレベルのコンサルティングを行うものとしま す。 連携・事業化:医工連携を推進し、開発した医療機器等の上市を促進するため のコンサルティングを行うものとします。 知的財産:日本医療研究開発機構と協議した上で実証事業全体の知的財産面の マネジメントについて検討を行うとともに、コンサルタントの選定を行い、実証 事業ごとに医療機器等の事業化が促進されるような知的財産面のコンサルティ ングを行うものとします。 技術面:日本医療研究開発機構と協議した上で専門機関の選定を行い、実証事 業ごとに医療機器等の事業化が促進されるような技術面のコンサルティングを 行うものとします。 マーケティング:日本医療研究開発機構と協議した上でコンサルタントの選定 を行い、実証事業ごとに医療機器等の事業化が促進されるようなマーケティング のコンサルティングを行うものとします。 ロ) 実証事業の成果普及 実証事業の内容や成果を全国の医療現場及びものづくり現場等に幅広く普及 させるための説明会やシンポジウムの開催等を全国規模(10カ所程度)で行う ほか、効果的な成果普及を行うものとします。 3 ハ) 報告書のとりまとめ イ)及びロ)の成果報告書のとりまとめを行うものとします。 【参考】医工連携事業化推進事業(実証事業)の仕組み ⑭成果普及 有識者委員会 (外部委員) 日本医療研究開発機構 事業管理支援法人 【必須】【事業実施機関】 ○ものづくり中小企業 【必須】【事業実施機関】 ○製造販売担当企業 【必須】【事業実施機関】 ○医療機関 統括・ 推進・ 管理 再委託契約 事 業 管 理 機 関 ⑬追跡調査 ⑥事業管理・ 助言 ⑤相談 ⑨継続可否 指導・助言 ⑧報告 ③審査 ②計画・提案 ①実用化課題 提示・ 公募 ④委託契約、経費( ⑦中間検査・ ⑩確定検査) 、 ⑪委託費支払、⑫取得財産管理・ 買取 共同体 総括事業代表者・副総括事業代表者 【任意】【事業実施機関】 <その他> 大企業、中小企業 大学・研究機関 等 【推奨】【アドバイザー】 4 指導・助言 5.事業期間 契約締結日から平成28年3月31日までとします。 6.応募資格 本事業の対象となる申請者は、次の条件を満たす法人(企業、団体等)とします。 なお、コンソーシアム形式による申請も認めますが、その場合は幹事法人を決めて いただくとともに、幹事法人が事業提案書を提出して下さい。 (ただし、幹事法人が 業務の全てを他の法人に再委託することはできません。) ① 日本に拠点を有していること。 ② 本事業を的確に遂行できる組織、人員等を有していること。 ③ 本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ、資金等について十 分な管理能力を有していること。 ④ 平成27年2月27日(金)に開催する公募説明会の資料を有していること。 ⑤ 予算決算及び会計令第70条及び第71条の規定に該当しないものであること。 ⑥ 経済産業省所管補助金交付等の停止及び契約に係る指名停止等措置要領(平成1 5・01・29会課第1号)別表第一及び第二の各号第一欄に掲げる措置要件 のいずれにも該当しないこと。 ⑦ 平成27年3月17日以降に開催される審査委員会において、プレゼンテーショ ン及び質疑応答に対応できること。 7.契約の要件 (1)契約形態:委託契約 (2)採択件数:1件 (3)予算規模: 2.5億円を上限とします。なお、最終的な実施内容、契約金額に ついては、日本医療研究開発機構と調整した上で、決定することとし ます。 (4)委託事業内容:4.事業内容 イ)実証事業の管理、 ロ)実証事業の成果普及、 ハ)報告書のとりまとめ を事業内容とします。 (5)成果物の納入:事業成果報告書の電子媒体1部を日本医療研究開発機構に納入し て下さい。 ※ 電子媒体を納入する際、日本医療研究開発機構が指定するフ ァイル形式に加え、透明テキストファイル付PDFファイルに 変換した電子媒体も併せて納入して下さい。 (6)委託金の支払時期:委託金の支払いは、原則として、事業終了後の精算払となり ます。 ※事業終了前の支払い(概算払)が認められる場合は制限さ れていますのでご注意下さい。 5 (7)支払額の確定方法: 事業終了後、事業者より提出いただく実績報告書に基づき 原則として現地調査を行い、支払額を確定します。 支払額は、契約金額の範囲内であって実際に支出を要したと 認められる費用の合計となります。このため、全ての支出には、 その収支を明らかにした帳簿類及び領収書等の証拠書類が必要 となります。 また、支出額及び内容についても厳格に審査し、これを満た さない経費については、支払額の対象外となる可能性もありま す。 8.応募手続き (1)募集期間 募集開始日:平成27年2月19日(木) 締切日:平成27年3月16日(月)17時必着 (2)説明会の開催 開催日時:平成27年2月27日(金) 13:00~ 開催場所:経済産業省本館4階西8会議室 説明会への参加を希望する方は、11.問い合わせ先へまでにご連絡下さい。 連絡の際は、メールの件名(題名)を必ず「平成27年度医工連携事業化推進 事業管理支援法人公募説明会出席登録」とし、本文に「所属組織名」 「出席者の氏 名(ふりがな)」「所属(部署名)」「電話番号」「FAX番号」「E-mail アドレス」 を明記願います。 なお、会場の都合により、説明会への出席につきましては、応募単位毎に2名 までとして下さい。 (複数組織での共同応募を予定されている場合は共同で応募さ れる複数組織を一応募単位とし、その中から2名までの出席として下さい。)出席 者多数の場合は説明会を複数回に分け、時間を調整させて頂くことがありますの で、予めご了承下さい。 また、説明会開催日以降のお問い合わせについては、個別にお願いします。 (3)応募書類 ① 以下の書類を一つの封筒に入れて下さい。封筒の宛名面には、「医工連携事業化 推進事業申請書(事業管理支援)」と記載して下さい。 ・申請書(様式1)<申請書1部> ・企画提案書(様式2)<15部> ・会社概要票及び直近の過去2年分の財務諸表<1部> ② 提出された応募書類は本事業の採択に関する審査以外の目的には使用しません。 なお、応募書類は返却しません。機密保持には十分配慮いたしますが、採択され た場合には、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(平成11年5月1 4日法律第42号)に基づき、不開示情報(個人情報、法人の正当な利益を害す る情報等)を除いて、情報公開の対象となりますのでご了承下さい。 ③ 応募書類等の作成費は経費に含まれません。また、選定の正否を問わず、企画提 案書の作成費用は支給されません。 6 ④ 企画提案書に記載する内容については、今後の契約の基本方針となりますので、 予算額内で実現が確約されることのみ表明して下さい。なお、採択後であっても、 申請者の都合により記載された内容に大幅な変更があった場合には、不採択とな ることがあります。 (4)応募書類の提出先 応募書類は郵送・宅配便・バイク便等(ただし、特定信書便事業の認可を受けた 事業者によるものとします。)により以下に提出して下さい。 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課 医療・福祉機器産業室 「平成27年度医工連携事業化推進事業 事業管理支援法人公募担当」あて ※ 持参、FAX及び電子メールによる提出は受け付けません。資料に不備があ る場合は、審査対象となりませんので、注意して記入して下さい。 ※ 締切を過ぎての提出は受け付けられません。郵送等の場合、配達の都合で締 切時刻までに届かない場合もありますので、期限に余裕をもって送付下さい。 9.審査・採択について (1)審査方法 採択にあたっては、有識者で構成される委員会で審査を行い決定します。 (2)審査基準 以下の審査基準に基づいて総合的な評価を行います。 ① 6.の応募資格を満たしているか。 ② 提案内容が、2.本事業の背景と目的に合致しているか。 ③事業の実施方法、実施スケジュールが妥当か。 ④事業の実施方法等について、本事業の成果を高めるための効果的な工夫が 見られるか。 ⑤事業の関連分野に関する知見を有しているか。 ⑥事業を円滑に遂行するために、事業規模等に適した実施体制をとっている か。 ⑦コストパフォーマンスが優れているか。また、必要となる経費・費目を過 不足無く考慮し、適正な積算が行われているか。 (3)採択結果の決定及び通知について 採択結果については、当該申請者に対しその旨を通知するとともに、日本医療 研究開発機構等のホームページで公表します。 10.契約について 採択された申請者については、日本医療研究開発機構との間で委託契約を締結 することになります。なお、採択決定後から委託契約締結までの間に、日本医療 研究開発機構との協議を経て、事業内容・構成、事業規模、金額などに変更が生 じる可能性があります。 7 契約書作成に当たっての条件の協議が整い次第、委託契約を締結し、その後、 事業開始となります。また、契約条件が合致しない場合には、委託契約の締結が できない場合もありますので、あらかじめご了承下さい。 なお、契約締結後、受託者に対し、事業実施に必要な情報等を提供することが ありますが、情報の内容によっては、守秘義務の遵守をお願いすることがありま す。 11.経費の計上 (1)経費の区分 本事業の対象とする経費は、事業の遂行に直接必要な経費及び事業成果の取り まとめに必要な経費であり、具体的には以下のとおりです。委託契約締結におけ る実際の経費の計上については、契約締結時に日本医療研究開発機構と協議の上 で決定していただきます。 経費項目 内容 Ⅰ.物品費 設備備品費 事業を行うために必要な物品(ただし、1年以上継続して使用できるもの) の購入、製造に必要な経費 消耗品費 事業を行うために必要な物品であって、設備備品費に属さないもの(ただ し、当該事業のみで使用されることが確認できるもの)の購入に要する経 費 Ⅱ.人件費・謝金 人件費 事業に従事する者の直接作業時間に対する人件費 謝金 事業を行うために必要な謝金(会議・講演会・シンポジウム等に出席した 外部専門家等に対する謝金 Ⅲ.旅費 事業を行うために必要な国内出張及び海外出張にかかる経費 Ⅳ.その他 雑役務費、印刷製本費、会議費、通信運搬費、光熱水料、委託費、消費税 相当額 Ⅴ.一般管理費 上記経費*10% (2)直接経費として計上できない経費 ・建物等施設に関する経費 ・事業内容に照らして当然備えているべき機器・備品等(机、椅子、書棚等の什器類、 事務機器等) ・事業実施中に発生した事故・災害の処理のための経費 ・その他事業に関係ない経費 8 12.問い合わせ先 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課 医療・福祉機器産業室 「平成27年度医工連携事業化推進事業担当」 担当:濱田、阿部、飯沼、高見 FAX:03-3501-0315 E-mail:[email protected] 問い合わせは電子メール又はFAXでお願いします。電話でのお問い合わせは原 則として受付できません。 なお、お問い合わせの際は、件名(題名)を必ず「平成27年度医工連携事業化 推進事業(事業管理支援)」として下さい。他の件名(題名)ではお問い合わせに 回答できない場合があります。 以上 9
© Copyright 2024 ExpyDoc