平成26年度第4回全国財務局長会議資料 - 近畿財務局

平成26年度第4回 全国財務局長会議資料
○最近の近畿管内の経済情勢
近 畿 財 務 局
○最近の近畿財務局管内の経済情勢
前回(26年10月判断)
総括判断
今回(27年1月判断)
前回比較
総括判断の要点
個人消費は底堅く、生産は緩やか
に持ち直しており、雇用情勢も緩
やかに改善しつつあるなど、全体
としては持ち直しの基調が続いて
いる
一部に弱さがみられるものの、 一部に弱さがみられるものの、
持ち直している
持ち直している
〔先行き〕
各種政策効果などを背景に、景気が回復に向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れなど、景気が下押しされるリスクが存
在しており、これらの動向を注視していく必要がある。
前回(26年10月判断)
個人消費
今回(27年1月判断)
一部に弱さがみられるものの、持ち直している 一部に弱さがみられるものの、持ち直している
生産活動
持ち直しつつある
緩やかに持ち直している
設備投資
26年度は前年を上回る計画となっている
26年度は前年を上回る計画となっている
雇用情勢
緩やかに改善しつつある
緩やかに改善しつつある
住宅建設
前年を下回っている
前年を下回っている
輸出
前年を上回っている
前年を上回っている
企業収益
26年度は増益見通しとなっている
26年度は増益見込みとなっている
※27年1月判断は、前回26年10月判断以降、27年1月に入ってからの足下の状況までを含めた期間で判断している。
1
前回
比較
1.個人消費
(%)
~一部に弱さがみられるものの、持ち直している~
〔大型小売店販売額(前年比)〕
11月
近畿 1.7
全国 2.0
(注)全店舗ベース。
※26年11月は速報値
(%)
〔コンビニエンスストア販売額(前年比)〕
11月
近畿 6.3
全国 5.2
○ 個人消費は、消費税率引上げによる影響もあって、乗用車等で一部に
弱さが残るものの、大型小売店販売、特に百貨店や、コンビニエンスストア
販売において、堅調な動きが続いており、基調としては持ち直している。
○ 大型小売店販売額は、百貨店は高額品が堅調となっていることや冬物
商品などが好調となっており、スーパーは飲食料品が好調となっていること
などから、前年を上回っている。
○ コンビニエンスストア販売額は、カウンター商品や弁当、惣菜などが好
調となっていることから、前年を上回っている。
○ 家電販売額は、白物家電を中心に消費税率引上げの影響が残ってい
ることなどから、前年を下回っている。
○ 乗用車の新車登録届出台数は、軽自動車が好調となっているものの、
消費税率引上げの影響もあって、全体では前年を下回っている。
 高額品が堅調となっているほか、催しによる集客効果や気温の低下などから、冬物商
品を中心に好調。また、訪日外国人客による免税売上も増加。【百貨店・大企業】
(注)全店舗ベース。
(%)
〔乗用車新車登録・届出台数(前年比) 〕
 物価の上昇などもあって節約志向が強まっている。こうした中、畜産品は好調。
【スーパー・中堅企業】
 客数及び客単価は前年をやや上回る水準。生鮮食品が単価の高いものも売れるなど
12月
近畿 ▲1.0
全国
0.3
堅調。【スーパー・大企業】
 コーヒー等のカウンター商品や弁当、惣菜が好調。【コンビニエンスストア・大企業】
 駆け込み需要の反動からの回復は白物家電を始め緩慢になっている。一方で高付加
価値商品の販売は期を追うごとに増加。【家電量販店・大企業】
 駆け込み需要に伴う反動の影響が残っているほか、昨年の新型車投入の反動もみら
(注)普通乗用車+小型乗用車+軽四輪乗用車の合計。
【出所】経済産業省、近畿経済産業局、日本自動車販売協会連合会、全国軽自動車協会連合会
れる。新型車投入の効果に期待。【自動車販売・大企業】
2
2.生産活動 (輸出を含む)
(22年=100)
~緩やかに持ち直している~
〔鉱工業生産指数(季節調整値)〕
11月
近畿 104.9
全国
97.8
生産は、消費税率引上げの影響も和らいでおり、水準が高い。ス
マートフォンや自動車向け海外需要を中心として電子部品・デバイス
や情報通信機械が上昇するなど、緩やかに持ち直している。
 自動車やタブレット用半導体集積回路、スマートフォン用半導体など主に海外向
けの生産が好調。【情報通信機械・大企業】
 ジェネリック医薬品の拡大により薬局向けのみならず、病院向けにおいても需
要が伸長。【化学・大企業】
 旋盤機械生産は主に海外現法自動車部品メーカー等からの受注拡大によりフ
ル稼働している状況。【はん用機械・中堅企業】
 円安方向への動きによる食材価格の高騰などから食料品製造機器に対する設
備投資ニーズが弱まりつつあり、生産への影響が懸念される。
【生産用機械・中小企業】
* 26年11月は速報値
3.設備投資
【出所】経済産業省、近畿経済産業局
~26年度は前年を上回る計画となっている~
〔設備投資計画(前年(同期)比)〕
(近畿)
(%)
法人企業景気予測調査(平成26年10~12月期調査)でみると、
26年度の設備投資は、前年を上回る計画となっている。
製造業では、繊維などが前年を下回っているものの、生産用機械、
情報通信機械などが前年を上回っていることから、全体では前年を
上回る計画となっている。
非製造業では、建設などが前年を下回っているものの、運輸・郵
便、不動産などが前年を上回っていることから、全体では前年を上
回る計画となっている。
(全国)
12.1
12.0
7.0
4.9
3.3
 海外では主に現地生産体制の拡充、国内では生産ラインの整備と効率化の
ための設備投資を行う計画。【生産用機械・大企業】
 半導体関連の需要拡大に対応するため生産ラインの増設を計画。
【情報通信機械・大企業】
 賃貸用商業施設の建設を計画。【物品賃貸・大企業】
 海外メーカーとの競合激化から生産能力増強投資を一時中断し、需給動向な
どを見極めたうえ、今後の方針を決定予定。【鉄鋼・大企業】
1.3
【出所】財務省、近畿財務局
3
4.雇用情勢
(倍)
~緩やかに改善しつつある~
〔有効求人倍率(季節調整値)〕
(%)
〔完全失業率(原数値、前年同期差)〕
11月
近畿 1.03
全国 1.12
11月
近畿 3.6
全国 3.3
【出所】厚生労働省
(%)
(%ポイント)
(注)23年1-3月期から7-9月期の全国は、補完推計値を用いた参考値。
【出所】総務省
〔 現金給与総額 ・定期給与(前年同月比) 〕
○ 有効求人倍率は、10か月連続で1倍超の水準が続いて
いる。
○ 完全失業率は、4%前後の低水準で推移している。
○ 賃金は、このところ改善の動きが明確化している。冬季賞
与については、好調な業績を反映して昨冬より支給額を増加
させた企業が多くみられる。
 人手不足解消のため、60歳以上の社員について、時給制から月給制
に制度変更を行い、より力を発揮できるような環境作りに努めている。
加えて、60歳以上のパート採用も行う方針としている。
【スーパー・大企業】
 これまではアルバイトを確保しづらい状況が続いてきたが、最近では比
較的採りやすくなってきたように感じる。【飲食サービス・大企業】
 業績推移が順調であったため、冬季賞与は当初予定より上乗せして支
給した。【建設・大企業】
(注)各都道府県「毎月勤労統計(地方調査)」
財務局所在都道府県の名目賃金指数から算出。
4
5.住宅建設
(%)
~前年を下回っている~
〔新設住宅着工戸数 (前年比)〕
11月
近畿 ▲12.5
全国 ▲14.3
新設住宅着工戸数でみると、駆け込み需要により増加した前年
同期と比べて、持家や分譲戸建を中心に前年を下回っている。
 注文住宅については、昨年の秋頃から住宅展示場来場者数が回復してきつ
つあるものの、受注増加までには至っておらず、依然として厳しい状況にある。
貸家については、相続税の節税対策での需要もあり、堅調に推移している。
【建設業・大企業】
 資材価格や労務費などの建築コストが上昇している。また、地価が上昇して
いるため、マンション用地の取得が難しい状況になっている。
【不動産業・大企業】
【出所】国土交通省
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