AR 単位根 と MA 単位根

AR単位根とMA単位根
田
河
正
樹
1 はじめに
Dickey-Fuller流の検定をはじめとする単位根検定の問題点として,定常
である系列を誤って単位根を含む系列であると判断してしまうということが
ある。Sims[5]はこの問題について,ベイジアンアプローチによる解決を
提唱し,その後ベイジアン単位根検定についての数多くの研究がなされた。
伝統的アプローチでは,帰無仮説を棄却する強い証拠がない限り,帰無仮説
が棄却されないのに対し,ベイジアンアプローチでは骨無仮説と対立仮説を
同等に扱うということがある。この点に注目したのがKwiatkowski et al.
[2]であり,彼らは帰無仮説と対立仮説を入れ替えた検定の必要性を提唱
した。このKwiatkowski et a1.の検定(以降これをK:PSS検定とあらわす)
はMA単位根の検定と同値となることが知られている。
Koop and van Dijk[3]は,このKPSS検定に用いられたモデルについ
てのベイジアンアプローチを提唱した。河田[1]では,KPSS検定とKoop
and van Dijkの検定の比較をシミュレーション実験でおこなった。本稿で
はこのモデルについて,より詳細な検討をおこなう。また,K:oop and van
Dijk[3]は, KPss検定のモデルにAR項も加えたモデルも提唱している。
本稿ではこのモデルについてもKPSS検定とKoop and van Dijkの検定の
比較検討をおこなっていく。
次節以降では,最初にAR単位根とMA単位根の特徴について,時系列
プロットや標本自己相関のコレログラムなどを用いて視覚的に整理する。そ
の上で,AR単位根とMA単位根を同時に含むモデル, KPSS検定のモデ
一71一
徳山大学論叢
第59号
ル,Koop and van Dijkの提唱したモデルについての考察をおこなう。
2 AR単位根
単位根という言葉は,多くの場合このAR単位根を指している。 AR単位
根を含む系列は,差分をとった系列が定常系列となる。
yt=pgt-i十ut, ut '一 (O, a.2), i.i.d. (1)
という定数項なしのAR(1)モデルを考えると,1ρ1<1のとき,系列は定
常な系列となる。図1,図2はρ=0.5のときの時系列プロットと標本自己
相関(AC)のコレログラムである。定常な系列は平均(ここでは0)を何度
も横切り,標本AC関数は減衰していく。
kE
甲
0
20
40
60
80
100
0
5
10
1E
吋
図1:ρ=0.5の系列
図2:左の系列の標本AC関数
iρ1=1のとき,この系列は単位根を含む系列といわれる。ρ=1のとき
このモデルは,
yt=yt_1十Ut
(2)
となる。これは
オ
yt=yo一トΣZti
i=1
-72一
(3)
2003年6月 河田正樹':AR単位根とMA単位根
という初期値と過去の誤差項の和に変形することができる。これはランダム
ウォークモデルといわれるものである。
このモデルの差分系列△ytを考えると,
Ayt=ut (4)
という定常な誤差項になる。
図3,図4はρ=1のときの時系列プロットとコレログラムである。定
常な場合と異なり,系列が平均を横切る回数は非常に少なく,レベルの変動
がみられる。またコレログラムの減衰のしかたはゆるやかである。
嚢9
o
pa
範
。 s回 le 16 rc
co
図4:左の系列の標本AC関数
図3:ρ=1の系列
図5,図6は図3,図4の系列の1次差分をとったものである。これらか
らは定常な系列の特徴を見ることができる。
o
m
肥
oo
eo
93昌
糞苫8呂製Y
r
O 6 頃10 10
図5:ρ=1の系列の1次差分
図6:左の系列の標本AC関数
一73一
徳山大学論叢
第59号
図7,図8は図3,図4の系列の2次差分をとったものである。図7は図
5よりも平均を横切る回数が多い。図8からは,1期ラグのところに強い負
の自己相関があることが示唆される。これらは差分過剰の状態を示すもので
ある。
冒
1
,
匹
l
mo
I
嚢
1
o
w
I
和
eo
co
o
E
冒。
図8:左の系列の標本AC関数:
図7:ρ=1の系列の2次差分
3 MA単位根
yt = ut-gbut-i, ut 一一 (O, o.2), i.i.d.
(5)
という定数項なしのMA(1)モデルを考えたとき,1ψ1=1のとき, MA単
位根となる。
ろという系列があり,yt=△9tであるとすると,ψ=1のとき,
﹁
@
俳
=
'Σ=
⊥-
90
銑
=
汁
碗
(6)
となる。Zo=Uoを仮定すると,9tは定常な誤差項となるので, ytはこれを
さらに差分をとったものとなる。それゆえ,MA単位根は差分過剰の状態
と見ることができる。
図9はMA単位根を含む系列で,図10はその9tから求めた乙である。図
9は図7と,図10は図5と似ていることがみてとれる。
一74一
2003年6月 河田正樹:AR単位根とMA単位根
甲
。
20 一〇 eo or)
図9:系列yt(ψ=1)
o
20
司0
80
en
図10:系列Zt(ψ=1)
このモデルにおいてHo:ψ=1vs. Hi:ψ≠1という検定をおこなうこと
は,系列9tについてHo:1(0)vs. H,:1(1)という検定を行うことに等しい
ことである。
4 AR単位根とMA単位根をともに含むモデル
ARMA(1,1)モデルにおいて, AR, MA両方の部分に単位根を含むモデ
ルを考えてみる。
yt=yt-i十ut-ut-i, ut e一 (O, a.2),i.i.d. (7)
このモデルを変形すると
yt=ut+(yomuo) (8)
となる。ここでYo=Uoを仮定すると, ytは定常な誤差項となる。
このモデルはAR単位根とMA単位根が相互に打ち消しあっている状態
であるといえよう。このことから,ARMAモデルにおいてMA項の係数が
1に近い場合には,AR単位根が存在してもそれを検出することが困難にな
ることが想像できる。
一75一
徳山大学論叢
第59号
5 KPSSのモデル
Kwiatkowski et al.[2]は次のようなモデルを考えた。
9t-T、+et, et∼(o,σ3),i.i.d.
(9)
τt一τt.1+Ut, Ut∼(0,σ差),i.i.d.
(10)
このモデルのπ、の分散σ書について,
H。:σ彦=Ovs. Hi:σ2≠0
という検定をおこなうのがKPSS検定である。
このモデルを変形すると
ま
τt=τO十ΣUi
i=1
(11)
となるので,
オ
窃=τ・+Σ%汁θ, (12)
i=1
となり,帰無仮説のもとではτ彦は定数となり,〃,は定常な誤差項に定数を
加えたものとなる。一方対立仮説のもとでは,〃,はランダムウォークに定常
な誤差項を加えたものとなり,この検定はllo:1(0)vs. Hi:1(1)という検
定であるといえる。
このHo:1(0)vs. Hi:1(1)という検定は, MA単位根の検定と同様であ
るが,KPSS検定において, Ut=(1一ψ)Vt, et=ψ”,, yt=Xtとすると,
オ
Xt=τo十(1一ψ)ΣVi一トψVt
i=1
となり,△端を考えると
一76一
(13)
2003年6月 河田正樹:AR単位根とMA単位根
△rt=(1一ψ)Vt十gb△Vt
=Vt一¢p vt-1
(14)
というMA(1)モデルに変形できる。
K・・P・and・van・Dijk[3]ではθ一σ・筆σ・という変形により・
24
e
Ho:σ3=Ovs. H[:σ3≠0という検定のかわりにHo:θ=Ovs. Hi:θ≠0
という検定を提唱した。
このθは分散σ3と㌶の大きさの比に関係がある。たとえばθが0.01なら
ば,σ3:σ3=1:99となる。θの値が大きくなるほどσ3のσ3に対する比率
が大きくなり,鋳はランダムウォークの影響を受けることになる。
またytは系列に含まれる観測値の数にも影響を受ける。θ=0.01のとき,
t=100であればランダムウォークと定常な誤差項の影響はほぼ等しいのに
対し,t=200になると,ランダムウォークの影響のほうが大きくなる。観
測値の数が大きくなるにつれ,同じθでもランダムウォークの影響が大きく
なる。
河田[1]ではこのモデルについて,KPSS検定とKoop and van Dijkの
提唱したベイズファクターによる検定の比較をシミュレーション実験によっ
ておこなった。
KPSS検定は
ti7-丁欝
という検定統計量を用いる。ここで,
ア
s2 i1)=T
t=1
ご
ア
s=1
彦=s十1
iΣel十2T-1Σw(s,のΣetet一、, w(s,の=1-s/(1十1)
である1)。
注1)Kwiatkowski et al.[2]pp.164-165.
一77一
(15)
徳山大学論叢
第59号
ベイズファクターは
(ノ〃〃)一T/2
B=
(16)
1 V1 一i/2 (y'V'iy)一T/2
である。ここで,
C==
00:・-
01:・1
e
1-e
iV = IT十
CC',
である2)。
θの値をいくつか変化させて系列を発生し,これらの検定を適用した。
θ=0.01の時の結果は表1のようになった。
表1:検定どうしの関係(θ=0.01)
B
1(0) 1(1) 計
カ
1(0)
22
19
41
P(1)
X
50
59
v
R1
69
100
このうちいくつかの系列について視覚的に検討していく。
KPSS検定とベイズファクターでともに1(1)と判断された系列には,次
のようなものがある。図11からは平均が小さくなっているものの,平均線を
横切るが多いことがみてとれる。図12から非定常であることを判断すること
は非常に困難である。
2) Koop and van Dijk [3] p. 267.
一78一
2003年6月 河田正樹:AR単位根とMA単位四
丁甲甲
o
kg
e E 吋10 1ti ee
20 40 oo eo
図12:左の系列の標本AC関数:
図11:K:PSS:1(1),B:1(1)の系列
図13,図14はKPSS検定で1(1),ベイズファクターで1(0)と判断された
系列であり,図15,図16はKPSS検定で1(0),ベイズファクターで1(1)と
判断された系列である。これらのいずれも,非定常であることを見てとるこ
とは困難である。また,KPSS検定とベイズファクターの相違を読み取るこ
とも難しい。
躰
甲予
。
e e 財lo 1ti mo
20 40 co
図13:KPSS:1(1),B:1(0)の系列
図14:左の系列の標本AC関数
kg
o
20
4噂
60
O S 回10 IS 20
8口
図16:左の系列の標本AC関数
図15:KPSS:1(0), B:1(1)の系列
一79一
徳山大学論叢
第59号
6 Koop and van Dijkのモデル
Koop and van Dijk[3]は, KPSS検定のモデル(9),(10)にAR項を
加えた次のようなモデルを考えた。
9t=ρyt_1十τt十et
(17)
τt=τ、一1+Ut
(18)
このモデルを変形すると
オ
yt=ρ9t_i十ΣZti十et
i=1
(19)
となる。
このモデルはρとθの値によって次のように分類される。
1.(ρ=1∩θ==0)のとき1(2)
2.(ρ=1∩θ≠0)または(ρ≠1∩θ=0)のとき1(1)
3.(ρ≠1∩θ≠0)のとき1(0)
このモデルについてρとθの値をいくつか変え,KPSS検定とベイズ
ファクターによる検定をおこなってみた。ここでのベイズファクターは
Ho:θ=Ovs. Hi:θ≠0を検定するもので,
B-
(gLly_i)}1/2(y'My)一(T-1)/2
(20)
Se .o 1 V[ 一i/2 (yLiV一'y一,)”'/2(s2)h(T一')/2do
である。ここで,
M = 1-yLi(gli y-i)一iy-i
s2 = (ymp“y一,)'V一'(g-pA y一,)
p“ = (gLiV一'y-i)”iyLiVMiy
である3)。検定の結果をまとめたものが表2である。
3) Koop and van Dijk [3] p. 283.
一80一
河田正樹 AR単位根とMA単位根
2003年6月
OOr
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N.
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徳山大学論叢
第59号
KPSS検定ではρの値,θの値が増加するにつれ,1(1)と判断される系列
が増えていくのがわかる。一方,ベイズファクターはθ=0.01のとき,ρ
が0から増加するにつれて,いったん1(0)と判断される系列が増加し,
ρ=0.5をさかいに1(1)と判断される系列が増加する。この傾向はθ=0.05
あときにもみられ,非常に特徴的な変動をしているといえよう。
ここで,θ=0.Ol,ρ=0.5のいくつかの系列について視覚的に検討して
みる。
KPSS検定とベイズファクターでともに1(1)と判断された系列には,次
のようなものがある。これは図18の減衰が遅いことから非定常の可能性が示
唆される。
嚢9
e
E
-o
図18:左の系列の標本AC関数
図17:KPSS:1(1),B:1(1)の系列
KPSS検定とベイズファクターのどちらか一方のみで1(1)と判断された
系列は,時系列プロットやコレログラムから非定常の可能性が示唆されるも
のはあまりない。しかし,中には次のようなものもある。この図19,図20は
図17,図18と似ており,図20の減衰が遅い。これは非定常の可能性を否定
できない。しかし,ベイズファクターではこれを1(0)と判断しているので
ある。
シミュレーションの設定ではこれは定常なモデルである。しかし,ρとθ
の相互作用によって非定常な系列を生み出すことがあるのではなかろうか。
このようなモデルを1(0)と判断することは,ベイズファクターによる検定
一82一
2003年6月 河田正樹:AR単位根とMA単位根
の1つの特徴であるといえよう。
e-lT L,IVVVV WWIA IVI,,A 1 ki
甲
T
o ac to oo en 1co
e s le lb x
贈
図19:KPSS:1(1), B:1(0)の系列
図20:左の系列の標本AC関数
ところで,図21,図22のような系列があった。これはここで考察した図17,
図18や,図19,図20と似ている。この図21,図22の系列は
yt=gt-i十ut-O.8ut-i (21)
というモデルである。このモデルのAR単位根は, MA部分の係数の大き
な値に影響を受けているため,はっきりと1(1)の特徴を見ることはできな
い。Koop and van Dijkのモデルもρとθの相互作用によって1(0)か1(1)
かの判断が困難な系列となっているのではなかろうか。
甲ア?
嚢:
O rc O 60 eo 1co
O S 10 10 M
k
図21:ARMA(1,1)ρ=1,ψ=0.8の系列
一83一
図22:左の系列の標本AC関数
徳山大学論叢
第59号
7 おわりに
本稿ではKPSS検定で用いられたモデルについての再検討をおこない,
Koop and van Dijk[3]で提唱された, AR項を入れたモデルについての
検定結果をまとめ,さらに視覚的な検討を加えた。
シミュレーションの結果をみると,AR項を入れないモデルではベイズフ
ァクターによる検定のほうが,KPSS検定よりもHoを採択することが多い
のであるが,AR項を入れた場合には反対にKPSS検定のほうがHoを採択
することが多くなっている。そもそもベイジアンアプローチは帰無仮説と対
立仮説を同等に扱うため,伝統的アプローチよりHoを採択することが多い
はずである。これはAR項の係数が,検定結果に対して何らかの影響を与
えていると考えられよう。
また,ベイジアンアプローチが帰無仮説と対立仮説を同等に扱えるのであ
れば,Sims[5]以降提唱されたベイジアンアプローチによる検定結果と対
称な結論を導かなくてはならない。ただし,これは帰無仮説,対立仮説それ
ぞれのもとでのモデルが対称をなしているという前提が必要となるもので
ある。
これらの点についての考察は今後の課題としていきたい。
参考文献
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唱
一85一