第8章 鉄道と踏切道の安全確保 【施策の体系】 (1)鉄道施設等の安全性の向上 1 鉄道交通環境の整備 (2)運転保安設備等の整備 (1)運転士の資質の保持 (2)リスク情報の分析・活用 (3)気象情報等の充実 (4)鉄道交通の安全に関する知識の普及 2 鉄道の安全な運行の確保 (5)鉄道事業者に対する保安監査等の実施 (6)大規模な事故等が発生した場合の適切な対応 (7)鉄道車両の安全性の確保 (8)救急・救助活動の充実 (1)踏切道の立体交差化及び構造改良の促進 (2)踏切保安設備の整備及び交通規制の実施 3 踏切道の安全の確保 (3)踏切道の統廃合の促進 (4)踏切道の安全に関する知識の普及 - 77 - 第8章 1 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道交通環境の整備 (1)鉄道施設等の安全性の向上 1 駅等における交通弱者の安全確保 に配慮した施設の充実の促進 関東運輸局鉄道部・交通政策課 関東運輸局鉄道部 鉄道交通の安全を確保するため、鉄道施設の維持管理及び補修を適切に実施するよう指導しま す。多発する自然災害に対応するため、軌道や路盤等の集中豪雨等への対策の強化、駅部等の耐 震性の強化等を推進します。 また、地域鉄道の施設・車両等の適切な維持・補修等の促進を図ります。 さらに、駅施設等では、高齢者や障害者等の安全利用にも十分配慮し、段差の解消、転落防止 設備等の整備によるバリアフリー化を推進します。 2 交通政策課 埼玉県福祉のまちづくり条例の趣旨を踏まえ、駅舎のバリアフリー化、案内表示、案内放送等 の充実を促進します。 第8章 1 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道交通環境の整備 (1)鉄道施設等の安全性の向上 みんなに親しまれる駅づ くり事業 交通政策課 駅の施設整備に対する助成 年齢や障害の有無にかかわらず誰もが快適に安心して鉄道駅を利用できるよう、駅施設の整備促 進を図る市町村を対象に一施設あたり 20,000 千円を限度額として、市町村が負担する額の1/2以 内(前年度の普通交付税不交付団体に対しては1/3以内)で知事が定める額を県が助成します。 (単位 区 分 平成25年度 補助金 第8章 1 千円) 81,300 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道交通環境の整備 (1)鉄道施設等の安全性の向上 鉄道安全輸送設備整備費 補助 交通政策課 保安設備等の整備に対する助成 県民の足として重要な役割を担っている秩父鉄道の輸送の安全確保を図るため、秩父鉄道(株) に対して、国及び沿線市町と協調して設備の整備費の一部を補助します。 (単位 区 分 千円) 平成25年度 補助金 43,111 交付先:秩父鉄道(株) - 78 - 第8章 1 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道交通環境の整備 (1)鉄道施設等の安全性の向上 1 駅ホームの転落防止対策 推進事業 交通政策課 ホームドアの設置の促進 ホームドア設置のための技術的課題調査に対する補助を実施します。 (単位 区 分 平成25年度 補助金 2 千円) 4,650 内方線付き点状ブロック整備の支援 利用者の多い駅等に内方線付き点状ブロックの整備に対する補助を実施します。 (単位 区 分 千円) 平成25年度 補助金 25,000 ※内方線付き点状ブロック:従来の警告ブロック(点状ブロック)の内側に線が一本加わり、目の 不自由な方でも、どちら側に電車がくるのか分かるようになっている。 3 視覚障害者に対する声かけ・サポートの啓発活動 各地域で視覚障害者に対するサポート活動のリーダーとなることが期待される人を対象とした サポート講習会を実施します。 (単位 区 分 平成25年度 事業費 第8章 1 千円) 800 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄軌道交通環境の整備 鉄道交通環境の整備 (2)運転保安設備等の整備 関東運輸局鉄道部 曲線部等への速度制限機能付き自動列車停止装置(ATS)等、運転士異常時列車停止装置、運 転状況記録装置等について、着実にその整備を進めます。 ※ATS(Automatic Train Stop) 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (1)運転士の資質の保持 乗務員等の教育訓練の充 実及び安全意識の徹底 関東運輸局鉄道部 運転士の資質が保持されるよう、運転管理者が教育等について適切に措置を講ずるよう指導しま す。 - 79 - 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (2)リスク情報の分析・活用 列車運行の管理体制の強 化等 関東運輸局鉄道部 重大な列車事故を未然に防止するため、リスク情報を関係者間において共有できるよう、インシ デント等の情報を収集・分析し、速やかに鉄道事業者に周知します。 また、運転状況記録装置等の活用や現場係員によるリスク情報の積極的な報告を推進するよう指 導します。 さらに、国への報告対象となっていないリスク情報について、鉄道事業者での情報共有化を推進 します。 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 気象情報の充実 鉄道の安全な運行の確保 (3)気象情報等の充実 熊谷地方気象台 鉄道交通に影響を及ぼす台風、大雨、竜巻等の激しい突風、地震、火山噴火等の自然現象につい て、的確な実況監視を行い、関係機関、乗務員等が必要な措置を迅速にとり得るよう予報・警報等 を適時・適切に発表して事故の防止・軽減に努めます。 特に、竜巻等の激しい突風による列車転覆等の被害の防止に資するため、竜巻注意情報を適時・ 適切に発表するとともに、分布図形式の短時間予測情報として竜巻発生確度ナウキャスト・雷ナウ キャストを提供します。 また、走行中の列車における地震発生時の転覆等の被害の防止に資するため、緊急地震速報の鉄 道交通における利活用の推進を図ります。 また、これらの情報内容の充実と効果的利用を図るため、 「第3章 保 1 第8章 2 安全運転の確保 安全運転と車両の安全性の確 (5)道路交通に関する情報の充実」で述べたことを実施します。 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (4)鉄道交通の安全に関する知識の普及 鉄道交通の安全に関する 知識の普及 関東運輸局鉄道部 鉄道の安全利用に関して策定した手引も参考にし、安全設備の正しい利用方法の表示を整備する など、利用者等へ安全に関する知識を分かりやすく、提供します。 また、鉄道の安全に関する正しい知識を浸透させるため、学校、沿線住民、道路運送事業者等を 幅広く対象として、関係機関等と協力し、広報活動を積極的に行います。 - 80 - 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (5)鉄道事業者に対する保安監査等の実施 鉄道交通の安全に関する知識の普 及 関東運輸局鉄道部・防犯・交通安全課 鉄道事業者に対し、定期的または事故の発生状況等に応じて保安監査等を実施し、施設及び車両 の保守管理状況、運転取扱いの状況、乗務員等に対する教育訓練の状況、安全管理体制等について 適切な指導を行います。 また、定期的に連絡会議等を開催し、事故及び事故防止対策に関する情報交換等を行います。 さらに、鉄道事業者の安全管理体制の構築・改善状況を国が確認する運輸安全マネジメント評価 を行います。 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (6)大規模な事故等が発生した場合の適切な対応 大規模な事故等が発生し た場合の適切な対応 関東運輸局鉄道部 夜間・休日の緊急連絡体制等を点検・確認し、迅速かつ的確な情報の収集・連絡を行います。 また、幹線交通等における輸送障害等の社会的影響を軽減するため、鉄道事業者に対し、列車の 運行状況を適確に把握して、乗客への適切な情報提供を行うとともに、迅速な復旧に必要な体制を 整備するよう指導します。 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 鉄道の安全な運行の確保 (7)鉄道車両の安全性の確保 鉄道車両等の安全性の確 保 関東運輸局鉄道部 科学技術の進歩を踏まえつつ、適時・適切に鉄道車両の構造・装置に関する保安上の技術基準を 見直すための情報収集を行います。 また、事故発生時における乗客、乗務員の被害軽減のための方策や、鉄道車両の電子機器等の誤 動作防止のための方策の検討を行うための情報収集を行います。 第8章 2 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 救急・救助体制の整備 鉄道の安全な運行の確保 (8)救急・救助活動の充実 関東運輸局鉄道部 鉄道の重大事故等が発生した際に、避難誘導、救急・救助活動を迅速かつ的確に行うため、防災 訓練の充実や鉄道事業者と消防機関、医療機関その他の関係機関との連携・協力体制の強化を図り ます。 - 81 - 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 踏切道の安全の確保 踏切道の立体交差化及び 構造改良の促進 関東運輸局鉄道部 (1)踏切道の立体交差化及び構造改良の促進 道路街路課・道路環境課 立体交差化までに時間のかかる「開かずの踏切」等については、効果の早期実現を図るための構 造改良を促進します。 また、歩道が狭隘な踏切等における歩行者安全対策のための構造改良を推進します。 さらに、遮断時間が特に長い踏切で、かつ道路交通量の多い踏切道が連担している地区や、主要 な道路との交差にかかわるもの等については、連続立体交差化等により、踏切道の除却を促進する とともに、道路の新設・改築及び鉄道の新線建設に当たっても、極力立体交差化を図ります。 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 踏切道の安全の確保 社会資本整備総合交付金事業費 地方特定道路整備費ほか (1)踏切道の立体交差化及び構造改良の促進 道路街路課・道路環境課 踏切事故対策として、連続立体交差化や単独立体交差化による踏切道の除去を推進します。 道路の新設・改築及び鉄道の新設にあたっては、極力立体交差化を図ります。特に、交通遮断の 著しいボトルネック踏切等については、重点的に立体化を推進します。 また、自動車が通行する踏切道であって、踏切道の幅員が接続する道路の幅員よりも狭いものに ついて、構造の改良を強力に推進します。 (単位 区 分 千円) 平成25年度 2,054,000 道路街路課事業費 (1,493,000) 県負担分 〈主な事業〉主要地方道東松山桶川線ほか 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 踏切保安設備の整備 踏切道の安全の確保 (2)踏切保安設備の整備及び交通規制の実施 関東運輸局鉄道部 踏切遮断機の整備されていない踏切道では、踏切道の利用状況、幅員、交通規制の状況等を勘案 し、踏切遮断機の整備を促進するとともに、必要に応じて警報時間制御装置の整備等を進め、踏切 遮断時間を極力短縮します。 さらに、自動車交通量の多い踏切道では、必要に応じて障害物検知装置、オーバーハング型警報 装置、大型遮断装置等により事故防止効果の高い踏切保安設備の整備を進めます。 - 82 - 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 踏切道の安全の確保 (2)踏切保安設備の整備及び交通規制の実施 交通安全施設整備事業 交通安全施設整備費 交通規制課 関係機関等との踏切の実態調査により、沿線住民の理解を得ながら、実態に応じた交通規制の見 直しを実施します。 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 踏切道の統廃合の促進 踏切道の安全の確保 (3)踏切道の統廃合の促進 関東運輸局鉄道部 踏切道の立体交差化、構造改良等の実施に併せて、その利用状況、う回路の状況を勘案し踏切道 の統廃合を進めます。 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 広報活動等 踏切道の安全の確保 (4)踏切道の安全に関する知識の普及 関東運輸局鉄道部 自動車運転者や歩行者等の踏切通行者に対し、安全意識の向上及び踏切支障時における非常ボタ ンの操作等の周知徹底を図ります。 第8章 3 鉄道と踏切道の安全確保 事業名 指導取締りの強化 踏切道の安全の確保 (4)踏切道の安全に関する知識の普及 交通企画課・交通指導課 交通安全教育、広報等を通じ、踏切での一時停止、安全確認の励行等を呼びかけるとともに、踏 切での一時不停止、安全不確認等違反行為に対する指導取締りを強化します。 - 83 - - 84 -
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