建築物におけるシックハウス対策の手引き(資料編) - 仙台市

建築物における
シックハウス対策の手引き
引用資料編
仙
台
市
引用資料一覧
1)
建築基準法(抄)
2)
JAS規格一覧
3)
JIS規格一覧
4)
厚生労働省指針値一覧
5)
平成 13 年 7 月 25 日付医薬発 828 厚生労働省医薬局長通知「室内空気中化学物質の
室内濃度指針値及び標準的測定方法等について」
平成 14 年 2 月 7 日付医薬発 0207002 厚生労働省医薬局長通知「室内空気中化学物質
の室内濃度指針値及び標準的測定方法等について」
6) 平成 14 年 5 月 21 日付 14 ス学健 8 文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長・
大臣官房文教施設部施設企画課長通知 「学校環境衛生の基準」の留意事項について
7) 平成 15 年 7 月 4 日付 15 ス学健 11 文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長・
大臣官房文教施設部施設企画課長通知 学校における室内空気汚染対策について
8) 平成 4 年 6 月 23 日付文部省体育局長裁定 学校環境衛生の基準(抄)
平成 14 年 2 月 5 日付 13 文科ス 411 文部科学省スポーツ・青少年局長通知「学校環
境衛生の基準」の一部改訂について(通知)
9) 建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和 45 年 4 月 14 日法律 20)(抄)
同
施行令(昭和 45 年 10 月 12 日政令 304)(抄)
同
施行規則(昭和 46 年 1 月 21 日厚生省令 2)(抄)
建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
その他の参考資料一覧
1)
パンフレット「シックハウス対策のための規制導入
国土交通省住宅局
建築基準法改正」
2)
「一人一人の児童生徒が安心して学習できる学校環境づくりを目指して***県立学
校のシックスクール問題対応マニュアル***」平成 15 年 3 月 埼玉県教育委員会
3)
学校施設における化学物質による室内空気汚染防止対策に関する調査研究報告書(平
成 15 年 7 月 (社)日本建築学会文教施設委員会 学校施設における化学物質による
室内空気汚染防止対策に関する調査研究小委員会)
4) 「化学物質の子どもガイドライン∼室内空気編∼」 平成 15 年 3 月 28 日
康局
5)
東京都健
プレス発表資料「都立学校室内化学物質対策検討委員会報告書等について」(平成 15
年 11 月 13 日 東京都教育庁)
都立学校室内化学物質対策検討委員会報告書(平成 15 年 10 月 都立学校室内化学物
質対策検討委員会)
都立学校における室内化学物質対策の手引き(平成 15 年 12 月 17 日 東京都教育庁)
6) 住まいの健康配慮ガイドライン(平成 14 年 3 月 29 日
東京都健康局)
7)
パッシブサンプリング法を使用した室内空気質の実際の調査方法(愛知県学校薬剤師
会)
8)
シックハウス対策のための住宅の換気設備マニュアル(平成 15 年 換気マニュアル作
成委員会)
9) 告示対象外で規制を受けない建材の例とその扱い(平成 15 年 9 月 18 日国土交通省建
築指導課)
10)
ホルムアルデヒド発散建築材料の審査方法について(平成 15 年 11 月 25 日国土交通省
建築指導課)
11)
「室内空気質健康影響研究会報告書 ―シックハウス症候群に関する医学的知見の整
理―」(平成 16 年 2 月 27 日 室内空気質健康影響研究会)
12) シックハウス相談回答マニュアル(2004 年 3 月 財団法人 住宅リフォーム・紛争処
理支援センター)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料1
○建築基準法(S25 法 201)(抄)
(居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置)
第二十八条の二
居室を有する建築物は、その居室内において政令で定める化学物質の発散による衛生上の支障
がないよう、建築材料及び換気設備について政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。
○建築基準法施行令(S25 政令 338)(抄)
第二十条の五
法第二十八条の二 の政令で定める技術的基準で建築材料に係るものは、次のとおりとする。
一
建築材料にクロルピリホスを添加しないこと。
二
クロルピリホスをあらかじめ添加した建築材料を用いないこと。ただし、その添加から長期間経過していることそ
の他の理由によりクロルピリホスを発散するおそれがないものとして国土交通大臣が定める建築材料については、
この限りでない。
三
居室(常時開放された開口部を通じてこれと相互に通気が確保される廊下その他の建築物の部分を含む。以下
この節において同じ。)の壁、床及び天井(天井のない場合においては、屋根)並びにこれらの開口部に設ける戸そ
の他の建具の室内に面する部分(回り縁、窓台その他これらに類する部分を除く。以下この条において「内装」とい
う。)の仕上げには、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・一二ミリグラムを超える量のホルムア
ルデヒドを発散するものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において「第一種ホルムアルデヒド発散
建築材料」という。)を用いないこと。
四
居室の内装の仕上げに、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇二ミリグラムを超え〇・一二ミ
リグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散するものとして国土交通大臣が定める建築材料(以下この条において
「第二種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)又は夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇〇
五ミリグラムを超え〇・〇二ミリグラム以下の量のホルムアルデヒドを発散するものとして国土交通大臣が定める建
築材料(以下この条において「第三種ホルムアルデヒド発散建築材料」という。)を用いるときは、それぞれ、第二種
ホルムアルデヒド発散建築材料を用いる内装の仕上げの部分の面積に次の表(一)の項に定める数値を乗じて得た
面積又は第三種ホルムアルデヒド発散建築材料を用いる内装の仕上げの部分の面積に同表(二)の項に定める数
値を乗じて得た面積(居室の内装の仕上げに第二種ホルムアルデヒド発散建築材料及び第三種ホルムアルデヒド
発散建築材料を用いるときは、これらの面積の合計)が、当該居室の床面積を超えないこと。
住宅等の居室
住宅等の居室以外の居室
換気回数が〇・七以上の機械 そ の 換気回数が〇・七以上の機械 換気回数が〇・五以上〇・七未 そ の
換気設備を設け、又はこれに 他 の 換気設備を設け、又はこれに 満の機械換気設備を設け、又は 他 の
相当する換気が確保されるも 居室 相当する換気が確保されるも これに相当する換気が確保され 居室
のとして、国土交通大臣が定め
のとして、国土交通大臣が定め るものとして、国土交通大臣が定
た構造方法を用い、若しくは国
た構造方法を用い、若しくは国 めた構造方法を用い、若しくは国
土交通大臣の認定を受けた居
土交通大臣の認定を受けた居 土交通大臣の認定を受けた居室
室
室
(一) 一・二
二 ・ 〇・八八
一・四
八
(二) 〇・二〇
三 ・
〇
〇 ・ 〇・一五
〇・二五
五〇
〇 ・
五〇
備考
一 この表において、住宅等の居室とは、住宅の居室並びに下宿の宿泊室、寄宿舎の寝室及び家具その他これに
類する物品の販売業を営む店舗の売場(常時開放された開口部を通じてこれらと相互に通気が確保される廊下その
他の建築物の部分を含む。)をいうものとする。
二 この表において、換気回数とは、次の式によつて計算した数値をいうものとする。
n=V/Ah
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
(この式において、n、V、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。
n 一時間当たりの換気回数
V 機械換気設備の有効換気量(次条第一項第一号ロに規定する方式を用いる機械換気設備で同号ロ(1)から
(3)までに掲げる構造とするものにあつては、同号ロ(1)に規定する有効換気換算量)(単位 一時間につき立方メート
ル)
A 居室の床面積(単位 平方メートル)
h 居室の天井の高さ(単位 メートル))
2
第一種ホルムアルデヒド発散建築材料のうち、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・一二ミリグ
ラムを超える量のホルムアルデヒドを発散しないものとして国土交通大臣の認定を受けたもの(次項及び第四項の
規定により国土交通大臣の認定を受けたものを除く。)については、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料に該当
するものとみなす。
3
第一種ホルムアルデヒド発散建築材料又は第二種ホルムアルデヒド発散建築材料のうち、夏季においてその表
面積一平方メートルにつき毎時〇・〇二ミリグラムを超える量のホルムアルデヒドを発散しないものとして国土交通
大臣の認定を受けたもの(次項の規定により国土交通大臣の認定を受けたものを除く。)については、第三種ホルム
アルデヒド発散建築材料に該当するものとみなす。
4
第一種ホルムアルデヒド発散建築材料、第二種ホルムアルデヒド発散建築材料又は第三種ホルムアルデヒド発
散建築材料のうち、夏季においてその表面積一平方メートルにつき毎時〇・〇〇五ミリグラムを超える量のホルムア
ルデヒドを発散しないものとして国土交通大臣の認定を受けたものについては、これらの建築材料に該当しないもの
とみなす。
5
次条第一項第一号ハに掲げる基準に適合する中央管理方式の空気調和設備を設ける建築物の居室について
は、第一項第三号及び第四号の規定は、適用しない。
第二十条の六
一
法第二十八条の二 の政令で定める技術的基準で換気設備に係るものは、次のとおりとする。
居室には、次のいずれかに適合する構造の換気設備を設けること。
イ 機械換気設備(ロに規定する方式を用いるものでロ(1)から(3)までに掲げる構造とするものを除く。)にあつては、
第百二十九条の二の六第二項の規定によるほか、次に掲げる構造とすること。
(1) 有効換気量(立方メートル毎時で表した量とする。(2)において同じ。)が、次の式によつて計算した必要有効換
気量以上であること。
Vr=nAh
この式において、Vr、n、A及びhは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Vr 必要有効換気量(単位 一時間につき立方メートル)
n 前条第一項第四号の表備考一の号に規定する住宅等の居室(次項において単に「住宅等の居室」という。)にあ
つては〇・五、その他の居室にあつては〇・三
A 居室の床面積(単位 平方メートル)
h 居室の天井の高さ(単位 メートル)
(2) 一の機械換気設備が二以上の居室に係る場合にあつては、当該換気設備の有効換気量が、当該二以上の居
室のそれぞれの必要有効換気量の合計以上であること。
(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、ホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な
換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。
ロ 居室内の空気を浄化して供給する方式を用いる機械換気設備にあつては、第百二十九条の二の六第二項の規定
によるほか、次に掲げる構造とすること。
(1) 次の式によつて計算した有効換気換算量がイ(1)の式によつて計算した必要有効換気量以上であるものとし
て、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものであること。
Vq=Q(C―Cp)÷C+V
この式において、Vq 、Q、C、Cp及びVは、それぞれ次の数値を表すものとする。
Vq 有効換気換算量(単位 一時間につき立方メートル)
Q 浄化して供給する空気の量(単位 一時間につき立方メートル)
C 浄化前の空気に含まれるホルムアルデヒドの量(単位 一立方メートルにつきミリグラム)
Cp 浄化して供給する空気に含まれるホルムアルデヒドの量(単位 一立方メートルにつきミリグラム)
V 有効換気量(単位 一時間につき立方メートル)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
(2) 一の機械換気設備が二以上の居室に係る場合にあつては、当該換気設備の有効換気換算量が、当該二以上
の居室のそれぞれの必要有効換気量の合計以上であること。
(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか、ホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な
換気を確保することができるものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものであること。
ハ 中央管理方式の空気調和設備にあつては、第百二十九条の二の六第三項の規定によるほか、ホルムアルデヒド
の発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができるものとして、国土交通大臣
が定めた構造方法を用いる構造又は国土交通大臣の認定を受けた構造とすること。
二
法第三十四条第二項 に規定する建築物又は各構えの床面積の合計が千平方メートルを超える地下街に設ける
機械換気設備(一の居室のみに係るものを除く。)又は中央管理方式の空気調和設備にあつては、これらの制御及
び作動状態の監視を中央管理室において行うことができるものとすること。
2
前項の規定は、同項に規定する基準に適合する換気設備を設ける住宅等の居室又はその他の居室とそれぞれ
同等以上にホルムアルデヒドの発散による衛生上の支障がないようにするために必要な換気を確保することができ
るものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる住宅等の居室若しくはその他の居室又は国土交通大臣の
認定を受けた住宅等の居室若しくはその他の居室については、適用しない。
第二十条の七
前二条(第二十条の五第一項第一号及び第二号を除く。)の規定は、一年を通じて、当該居室内の人
が通常活動することが想定される空間のホルムアルデヒドの量を空気一立方メートルにつきおおむね〇・一ミリグラ
ム以下に保つことができるものとして、国土交通大臣の認定を受けた居室については、適用しない。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料2
ホルムアルデヒド放散量に関するJAS規格が設定されている品目一覧
(0311/20 現在)
品
目
告示番号
最終改正告示番号
(農林水産省告示)
(農林水産省告示)
合板
H15 告示第 233 号
−
集成材
S49 告示第 601 号
H15 告示第 234 号
構造用集成材
H 8 告示第 111 号
H15 告示第 235 号
単板積層材
S53 告示第 106 号
H15 告示第 236 号
構造用単板積層材
S63 告示第 1443 号
H15 告示第 237 号
構造用パネル
S62 告示第 360 号
H15 告示第 238 号
枠組み壁工法構造用たて継ぎ材
H 3 告示第 701 号
H15 告示第 239 号
フローリング
S43 告示 1073 号
H15 告示第 240 号
JAS 規格
表示記号
ホルムアルデヒド放散量
平
均
値
最
大
値
F☆☆☆☆
0.3mg/L 以下
0.4mg/L 以下
F☆☆☆
0.5mg/L 以下
0.7mg/L 以下
F☆☆
1.5mg/L 以下
2.1mg/L 以下
F☆
5.0mg/L 以下
7.0mg/L 以下
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料3
ホルムアルデヒド放散量に関する JIS 規格が設定されている建材等一覧
(03/11/20 現在)
パーティクルボード
繊維板 MDF
JIS
規格番号
JIS A5908
JIS A5905
規
格
A
A
壁紙
壁紙施工用及び建具用でん粉系接着剤
JIS A6921
JIS A6922
B
C
床仕上げ用接着剤
木れんが用接着剤
壁・天井ボード用接着剤
発泡プラスチック保温板用接着剤
陶磁器質タイル用接着剤
造作用接着剤
床根太用接着剤
酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤)
水性高分子ーイソシアネート系木材接着
剤
JIS A5536
JIS A5537
JIS A5538
JIS A5547
JIS A5548
JIS A5549
JIS A5550
JIS K6804
JIS K6806
D
D
D
D
E
E
E
E
E
JIS A6909
F
JIS A9504
JIS A9521
JIS A9523
JIS A9511
G
H
H
I
規格名称
建築用仕上塗材(内装用仕上塗材
人造鉱物繊維保温材
住宅用人造鉱物繊維断熱材
吹込み用繊維質断熱材
発泡プラスチック保温材
規格名称
セラックニス類
アルミニウムペイント
油性調合ペイント
合成樹脂調合ペイント
ニトロセルロースラッカー
ラッカー系シーラー
ラッカー系下地塗料
フタル酸樹脂ワニス
フタル酸樹脂エナメル
塩化ビニル樹脂ワニス
塩化ビニル樹脂エナメル
塩化ビニル樹脂プライマー
油性系下地塗料
一般用さび止めペイント
アクリル樹脂ワニス
アクリル樹脂エナメル
建築用ポリウレタン樹脂塗料
つや有り合成樹脂エマルションペイン
ト
合成樹脂エマルションペイント
多彩模様塗料
合成樹脂エマルション模様塗料
合成樹脂エマルションパテ
アクリル樹脂系非水分散型
鉛・クロムフリーさび止めペイント
家庭用屋内壁塗料
家庭用屋内木床塗料
家庭用木部金属部塗料
建築用床塗料
JIS
規格番号
JIS K5431
JIS K5492
JIS K5511
JIS K5516
JIS K5531
JIS K5533
JIS K5535
JIS K5562
JIS K5572
JIS K5581
JIS K5582
JIS K5583
JIS K5591
JIS K5621
JIS K5653
JIS K5654
JIS K5656
JIS K5660
JIS K5663
JIS K5667
JIS K5668
JIS K5669
JIS K5670
JIS K5674
JIS K5960
JIS K5961
JIS K5962
JIS K5970
*規格欄の記号はこの表のみに使用している規格を示す記号で、JIS に規定されているものではありません。
*JIS 規格については、日本工業標準調査会のHP(http://www.jisc.go.jp/index.html)で検索できます。
検索用HP
:
http://www.jisc.go.jp/app/pager?%23jps.JPSH0020D:JPSO0010:/JPS/JPSO0020.jsp=
JIS 規格
表示記号
JIS 規格
A
表示記号
ホルムアルデヒド放散量
平
均
値
最
大
値
F☆☆☆☆
0.3mg/L 以下
0.4mg/L 以下
F☆☆☆
0.5mg/L 以下
0.7mg/L 以下
F☆☆
1.5mg/L 以下
2.1mg/L 以下
F☆☆☆☆
F☆☆☆☆
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ホルムアルデヒド放散量
0.2mg/L 以下
JIS 規格
表示記号
B
C
ホルムアルデヒド放散量
0.1mg/L 以下
規
格
J
K
K
K
J
J
J
J
K
J
J
J
K
K
J
J
J
J
J
K
J
J
J
K
J
K
K
K
建築物におけるシックハウス対策の手引き
JIS 規格
D
表示記号
F☆☆☆☆
ホルムアルデヒド放散速度
5μg/㎡・h
以下
20μg/㎡・h
以下
120μg/㎡・h
以下
F☆☆☆
JIS 規格
等
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、ホルムアルデヒド系防腐剤、メチロ
ール基含有モノマー及びロンガリット系触媒のいずれをも使用してはならない
F☆☆☆☆
F☆☆
資料編
E
表示記号
内容
F☆☆☆
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、ホルムアルデヒド系防腐剤、
メチロール基含有モノマー及びロンガリット系触媒のいずれをも使用してはならない
☆
JIS 規格
F
表示記号
F☆☆☆☆
JIS 規格
内容
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、ホルムアルデヒド系防腐剤
のいずれをも使用していないもの
表示記号
F☆☆☆☆
ホルムアルデヒド放散速度
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂及びレゾルシノール樹脂
のいずれも使用してはならない
20μg/㎡・h
以下
F☆☆☆☆
120μg/㎡・h
以下
F☆☆☆
表示記号
F☆☆☆☆
ホルムアルデヒド放散速度
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェ
ノール樹脂及びレゾルシノール
樹脂のいずれも使用してはなら
ない
5μg/㎡・h
以下
20μg/㎡・h
以下
ホルムアルデヒド放散速度
F☆☆☆
表示記号
H
I
F☆☆☆☆
JIS 規格
F☆☆☆☆
以下
F☆☆☆
JIS 規格
表示記号
5μg/㎡・h
F☆☆☆☆
F☆☆
JIS 規格
G
5μg/㎡・h
以下
20μg/㎡・h
以下
JIS 規格
J
表示記号
ホルムアルデヒド放散量
0.12mg/L
以下
K
ホルムアルデヒド放散量
F☆☆☆☆
0.12mg/L
以下
F☆☆☆
0.35mg/L
以下
F☆☆
1.8 mg/L 以下
シックハウス対策のための環境JISの制定・改正
−− 試験方法(小形チャンバー法)及び建材関連JIS−−
平成15年1月20日
経済産業省産業技術環境局標準課
1.経済産業省では、「環境JISの策定促進のアクションプログラム」(平成14年4月 日本工業標準調査会
策定)に基づき、約130のテーマについて環境配慮製品等のJIS化に取り組んでいるところ。昨年7月に
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
は、第1弾としてエコセメントのJIS及び溶融スラグ骨材のTR(準JISとして位置付けられるもの)を
制定し公表した。
2.このたび、第2弾として、昨年7月の建築基準法の改正を受けて、シックハウス対策のためのJISを整備
する。本年1月20日付けで JIS A1901(建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカ
ルボニル化合物放散測定法−小形チャンバー法)(以下、単に小形チャンバー法という。)を制定公示し、更に、
本年3月20日には建築内装材、塗料、接着剤、断熱材など45の建材関連のJIS(別紙参照)についても、
制定・改正公示する予定である。
3.今回制定した小形チャンバー法は、ホルムアルデヒドのほかトルエン、キシレン等のVOCも測定できるも
のであり、今後のシックハウス対策の有効な測定手段となる。又、建材の放散速度が測定できることから、実
際の室内空気中のホルムアルデヒドやVOC濃度の予測も可能となり、更に、共通の測定方法をJIS化する
ことによって、測定データの互換性・有効活用が図られ、ホルムアルデヒドやVOC放散量の低い建材の開発、
普及・拡大に寄与できる。
また、個別建材のJISでは、ホルムアルデヒドの放散量による等級区分及びその表示記号として、F☆☆
☆☆(放散量が小さく使用規制が必要ない建材)、F☆☆☆及びF☆☆(放散量はある程度あるが、使用面積を一
定割合にすることで建材として使えるもの)を規定することとしており、これらの表示を確認することにより適
切な建材の選択ができることになる。これらのJISが整備されることによって、本年7月からの建築基準法
改正によるシックハウス対策の実施がスムーズに行われ、更に促進されることが期待できる。
(参考)
○ JIS A1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物放散測定
法
−小形チャンバー法:
この規格は、小形チャンバーを用いて建築材料(建築用ボード類、壁紙、カーペット、接着剤、塗料など)から
空気中へ放散する揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒド及び他のカルボニル化合物の測定方法につい
て規定するもの。
○ 揮発性有機化合物(VOC):
沸点が50∼250℃と比較的低い温度で蒸発する有機化合物のことを、まとめて揮発性有機化合物(VOC:
Volatile Organic Compounds)という。
○ 放散速度:
建材から単位時間当たりに放散するホルムアルデヒド及びVOCの質量のこと。使用する建材の単位面積当た
りの放散速度を求めることとなる。
建材の放散速度が求まると、室内の容積、建材の使用面積、室内の換気量から、実際の室内空気中のホルムア
ルデヒド及びVOCの濃度の予測が可能となるもの。
(別紙)
ホルムアルデヒドの規定を追加(又は修正)した建材関連JIS一覧
【制定】
・造作用接着剤
・床根太用接着剤
・アクリル樹脂非水分散形塗料
・建物用床塗料
【改正】
・JIS A5440(火山性ガラス質複層板)
・JIS A5536(高分子系張り床材用接着剤)
・JIS A5537(木れんが用接着剤)
・JIS A5538(壁・天井ボード用接着剤)
・JIS A5547(発泡プラスチック保温板用接着剤)
・JIS A5548(陶磁器質タイル用接着剤)
・JIS A5905(繊維板)
・JIS A5908(パーティクルボード)
・JIS A6909(建築用仕上塗材)
・JIS A6921(壁紙)
・JIS A6922(壁紙施工用でん粉系接着剤)
・JIS A9504(人造鉱物繊維保温材)
・JIS A9521(住宅用人造鉱物繊維断熱材)
・JIS A9523(吹込み用繊維質断熱材)
・JIS K5431(セラックニス類)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
・JIS K5492(アルミニウムペイント)
・JIS K5511(油性調合ペイント)
・JIS K5516(合成樹脂調合ペイント)
・JIS K5531(ニトロセルロースラッカー)
・JIS K5533(ラッカー系シーラー)
・JIS K5535(ラッカー系下地塗料)
・JIS K5562(フタル酸樹脂ワニス)
・JIS K5572(フタル酸樹脂エナメル)
・JIS K5581(塩化ビニル樹脂ワニス)
・JIS K5582(塩化ビニル樹脂エナメル)
・JIS K5583(塩化ビニル樹脂プライマー)
・JIS K5591(油性系下地塗料)
・JIS K5621(一般用さび止めペイント)
・JIS K5653(アクリル樹脂ワニス)
・JIS K5654(アクリル樹脂エナメル)
・JIS K5656(建築用ポリウレタン樹脂塗料)
・JIS K5660(つや有り合成樹脂エマルションペイント)
・JIS K5663(合成樹脂エマルションペイント)
・JIS K5667(多彩模様塗料)
・JIS K5668(合成樹脂エマルション模様塗料)
・JIS K5669(合成樹脂エマルションパテ)
・JIS K5960(家庭用屋内壁塗料)
・JIS K5961(家庭用屋内木床塗料)
・JIS K5962(家庭用木部金属部塗料)
・JIS K6804(酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤)
・JIS K6806(水性高分子ーイソシアネート系木材接着剤)
- 10 -
資料編
建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料4
(厚生労働省)
室内空気中化学物質の室内濃度指針値
室内濃度指針値
No
揮発性有機化合物
主な家庭内における発生源
μg/m3
ppm
1 ホルムアルデヒド
建材、家具類(合板、パーティク
ルボード、接着剤、合成樹脂)、
喫煙、暖房器具等
100
0.08
2 トルエン
建材、家具類(接着剤、塗料溶剤
等)、ガソリン等
260
0.07
3 キシレン
建材、家具類(接着剤、塗料溶剤
等)、ガソリン等
870
0.20
4 パラジクロロベンゼン
衣類防虫剤、トイレ芳香剤等
240
0.04
5 エチルベンゼン
建材、家具類(接着剤、塗料溶剤
等)等
3,800
0.88
6 スチレン
家具、浴室ユニット、畳(断熱材、
包装材)等
220
0.05
7 フタル酸ジ−n−ブチル
塗料、顔料、接着剤
220
0.02
8 クロルピリホス
防蟻剤(有機リン系)
1
小児0.1
0.07ppb
0.007ppb
9 テトラデカン
灯油、塗料溶剤
330
0.04
10 フタル酸ジ−2−エチルヘキ 壁紙、床剤、フィルム、電線皮膜
シル
(可塑剤)等
120
7.6ppb
11 ダイアジノン
殺虫剤(有機リン系)
0.29
0.02ppb
12 アセトアルデヒド
接着剤、防腐剤、ヒト
48
0.03
13 フェノブカルブ
防蟻剤
33
3.8ppb
14 TVOC
400
15 ノナナール
41
7.0ppb
1∼ 4 平成12年 6月30日付生衛第1093号 厚生省生活衛生局長通知
5∼ 8 平成12年12月22日付生衛第1852号 厚生省生活衛生局長通知
9∼11 平成13年 7月25日付医薬第 828号 厚生労働省医薬局長通知
12∼13 平成14年 2月 7日付医薬第 0207002 号
厚生労働省医薬局長通知
14
暫定目標値
15
暫定指針値案(検討継続)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料5
●平成 13 年 7 月 25 日付医薬発 828 厚生労働省医薬局長通知
「室内空気中化学物質の室内濃度指針値及び標準的測定方法等について」
●平成 14 年 2 月 7 日付医薬発 0207002 厚生労働省医薬局長通知
「室内空気中化学物質の室内濃度指針値及び標準的測定方法等について」
(大部となるため,これらの資料をご覧になりたい方は個別に下記あてご相談下さい。)
仙台市健康福祉局保健衛生部生活衛生課
〒980−8671
仙台市青葉区国分町三丁目7−1
電話 022−214−8206(直通)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料6
平成14年5月21日付 14ス学健第8号
文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長・文部科学省大臣官房文教施設部施設企画課長通知
各国公私立大学事務局長
各国公私立高等専門学校長
国立久里浜養護学校長
各都道府県私立学校主管課長
各都道府県教育委員会学校保健主管課長
各都道府県教育委員会施設主管課長
あて
「学校環境衛生の基準」の留意事項について(通知)
標記について、平成14年2月5日付け13文科ス第411号で「学校環境衛生の基準」(以下「基準」とい
う。)の一部改訂について通知したところですが、本改訂内容を一層明確にするため、下記のとおり、基準
の内容についての留意事項をとりまとめましたので、基準に基づいた学校環境衛生活動の実施に当たっ
ては、これらの事項に留意願います。
また、各都道府県教育委員会及び各都道府県私立学校主管課におかれては、域内の市区町村教育委
員会、所轄の学校及び学校法人等に対しても周知されるよう併せてお願いします。
記
〔基準の留意事項〕
定期環境衛生検査について
【基準の内容】
第1章 定期環境衛生検査
3 検査事項
(2)ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物
検査は、ア、イの事項について行い、特に必要と認める場合は、ウ、エの事項についても行う。
ア ホルムアルデヒド(夏期に行うことが望ましい。)
イ トルエン
ウ キシレン
エ パラジクロロベンゼン
(留意事項)
キシレンについては、学校における室内空気の実態調査においては検出されていないが、トルエンと同
様、接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤等として用いられることから、このような資材等が使用された場合や
新築・改築等の際には、ホルムアルデヒド及びトルエンとあわせて検査することとする。
パラジクロロベンゼンについては、その用途がトイレ等での防虫剤や消臭剤等であることから、トイレ等で
使用されている場合に測定することとする。なお、新築・改築等の際には、特段の事情がない限り検査は
省略できるものと考える。
【基準の内容】
第 1章 定期環境衛生検査
4 検査方法
(2)ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物
検査は、普通教室、音楽室、図工室、コンピュータ教室、体育館等必要と認める教室において、原則
として次の方法によって行う。
ア 採取は、授業を行う時間帯に行い、当該教室で授業が行われている場合は通常の授業時と同
様の状態で、当該教室に児童生徒等がいない場合は窓等を閉めた状態で、机上の高さで行う。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
イ
資料編
採取時間は、吸引方式では 30 分間で2回以上、拡散方式では8時間以上とする。
ウ 測定は、厚生労働省が室内空気中化学物質の濃度を測定するための標準的方法として示し
た、次の(ア)、(イ)によって行う。または(ア)及び(イ)と相関の高い方法によって行うこともでき
る。
(ア) ホルムアルデヒドは、ジニトロフェニルヒドラジン誘導体固相吸着/溶媒抽出法によって採
取し、高速液体クロマトグラフ法によって行う。
(イ) 揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法、容器採取法の
3種の方法のいずれかを用いて採取し、ガスクロマトグラフィーー質量分析法によって行う。
(留意事項)
○ 採取場所については、それぞれの教室の種別に応じ、日照が多いことやその他の理由から測定の対
象となる化学物質の濃度が相対的に高いと見込まれる場所において、少なくとも1カ所以上を選定す
る。
○ また、部屋の中央で採取することとする。
○ なお、採取の際の換気条件については、窓等を閉めて授業を行っている場合には窓等を閉めて行う
など通常の授業時の状態で行うこととする。
○ 採取時間については、厚生労働省の「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」で採用され
た標準的方法として吸引方式及び拡散方式を示している。なお、拡散方式については、学校における
室内空気の実態調査の結果、吸引方式と相関の高い方法であることが確認されたことから、基準に盛
り込んだところである。
なお、拡散方式については、国土交通省をはじめとする関係省庁や研究機関で構成される「室内空気
対策研究会 測定技術分科会」において、信頼性があると評価された次の方法のいずれを用いてもよ
いこととし、採取回数は1回(複数回の採取は不要)とする。
(1) 測定バッジ
(2) パッシブサンプラー
(3) パッシブガスチューブ
上記の採取器具のメーカー、購入価格、分析機関については、国土交通省が作成した一覧表(別添1
及び別添2)を参考にされたい。
(参考資料)
室内空気対策研究会 測定技術分科会 ホルムアルデヒド、VOC 等パッシブ採取機器の評価試
験 報告書 (2002年2月8日)
(室内空気対策研究会ホームページhttp://www.iaq-research.com/)
○ 検査方法の流れの概要を以下に示す。
○ 測定方法については、今後の測定技術の進展に伴い、基準に示している標準的方法と相関が高く、
且つ、信頼性が確保できる簡便な測定方法が開発された際には、文部科学省から情報提供を行う。
○ 外気については、学校周辺に検査対象となる化学物質を取り扱う工場等があれば、外気についても
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
検査することとし、それ以外の場合には文部科学省が実施した実態調査の結果を踏まえ、検査を省略
できるものと考える。
臨時環境衛生検査について
【基準の内容】
第2章 臨時環境衛生検査
1 学校においては、次のような場合、必要があるときは、必要な検査項目を行う。
(1) (2)略
(3) 机、いす、コンピュータ等新たな学校用備品の搬入等によりホルムアルデヒド及び揮発性有機
化合物の発生のおそれがあるとき。なお、新築・改築・改修等を行った際にはホルムアルデヒド
及び揮発性有機化合物の濃度が基準値以下であることを確認させた上で引き渡しを受けるも
のとする。
(4) その他必要なとき。
2 臨時環境衛生検査は、その目的に即して必要な検査項目を設定し、その検査項目の実施に当たっ
ては、定期環境衛生検査に準じて行うこと。
3 臨時環境衛生検査の結果に基づく事後措置については、定期環境衛生検査の結果に基づく事後
措置に準じて特に迅速に行うようにする。
(留意事項)
○ 基準では、臨時環境衛生検査の実施に当たっては、定期環境衛生検査に準じて行うこととしており
(第2章の2)、検査方法については、前述の定期環境衛生検査の検査方法に関する留意事項につい
て留意するとともに、次の点に留意願いたい。
(1) 採取状態
○ 厚生労働省が新築住宅での測定について示した方法に準ずる。すなわち、新築、改築時等にお
いては、30分換気後に対象室内を5時間以上密閉し、その後、吸引方式では、概ね30分間、拡
散方式では8時間以上採取すること。また、部屋の中央付近の少なくとも壁から1m以上離した高
さ 1.2∼1.5m の位置を試料採取位置として設定すること。
○ 換気は常時換気システムを有している場合は稼働させてよい。
なお、拡散方式の空気採取法及び外気の検査については定期環境衛生検査と同様の取り扱い
とする。
(2) 判定基準
定期環境衛生検査と同様、厚生労働省が示した指針値(第1章の5(2))に準ずる。
(3) 新たな学校用備品の搬入等に係る留意事項
机、いす、コンピュータ等新たな学校用備品の導入に当たっては、当該化学物質の放散の少ないも
のを選定するよう配慮するとともに、学校用備品の搬入により、教室内の当該化学物質の濃度が基
準値を超えるおそれがあると判断される場合には、当該学校用備品が搬入された教室において、当
該化学物質の室内濃度について検査を行うものとする。
(4) 新築・改築・改修等に係る留意事項
学校施設の新築・改築・改修等に当たっては、学校施設整備指針や対策上の主なポイントを示した
パンフレット「健康的な学習環境を確保するために」(平成 14 年2月)等を参考にして、施設の計画・設
計や施工等に十分配慮するとともに、事前に、検査実施機関・検査費用等について調査し、かつ、引
き渡しの際の検査において、基準値を超えた場合の措置等についても取り決めておき、濃度測定は
乾燥期間を十分確保した上で行うなど、適切な対応に配慮願いたい。
なお、第2章の1(3)なお書きにあるように、ホルムアルデヒド等の濃度が基準値以下であることを確
認させた上で引き渡しを受けるものとする場合には、契約段階で、その旨工事契約上明記する必要が
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
あることに御留意願いたい。
また、平成14年2月5日付け13文科ス第411号の「学校環境衛生の基準」の改訂が適用される平
成14年4月1日以前に工事契約が締結された物件の引渡しについては、第2章1(3)なお書きは適
用されないことにも御留意願いたい。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料7
平成15年7月4日付 15ス学健第11号
文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課長・文部科学省大臣官房文教施設部施設企画課長通知
各国公私立大学事務局長
各国公私立高等専門学校長
国立久里浜養護学校長
殿
各都道府県私立学校主管課長
各都道府県教育委員会学校保健主管課長
各都道府県教育委員会施設主管課長
学校における室内空気汚染対策について(通知)
学校の室内環境は安全で快適なものとする必要があることから、従来より、化学物質による室内空気汚
染対策については、「室内空気中化学物質の室内濃度指針値及び総揮発性有機化合物の室内濃度暫定
目標値等について(依頼)」(平成 13 年 1 月 29 日付け 12 国ス学健第 1 号)、「学校環境衛生基準の一部
改訂について(通知)」(平成 14 年 2 月 5 日付け 13 文科ス第 411 号)等により適切な対応をお願いしてき
ているところであります。
また、このたび、居室内における化学物質の発散に対する衛生上の措置に関する規制を導入するた
め、「建築基準法の一部を改正する法律」(平成14年法律第85号)が平成14年7月に成立・公布され、平
成15年7月1日から施行されました。
ついては、各学校等における最近の対策状況等をも踏まえ、下記のとおり、学校における室内空気汚染
に関連する留意事項を取りまとめましたので、より一層のご配慮をお願いします。
さらに、このことについて、各都道府県教育委員会及び各都道府県私立学校主管課におかれては、域
内の市区町村教育委員会又は所轄の学校及び学校法人等に対しても周知されるよう併せてお願いしま
す。
記
1 「学校環境衛生の基準」における留意事項
(1)
化学物質の室内濃度検査(以下「検査」という。)を行う際は、例えば、学校薬剤師を含む教育委員会
関係者が立ち会ったり、信頼できる検査機関の選定に配慮するなど検査の適正確保に努めること。
(2)
検査の状況については、保護者に適宜情報を提供すること。
(3)
検査における採取の際の換気条件については、窓等を閉めて授業を行っている場合には窓等を閉め
て行うなど通常の授業時の状態で行うこととしていたが、室内空気中における化学物質対策を推進して
いくためには、外気の影響を受けることなく測定することが必要であることから、今後、採取の際の換気
条件については、窓等を閉めた状態で行うこと(この場合、児童生徒は在室させないこととすること。)。
(4)
測定方法については、測定技術の進展に伴い、「学校環境衛生の基準」に示している標準的方法と
相関が高く、且つ、信頼性が確保できる簡便な測定方法が開発された際には文部科学省から情報提供
を行うこととしていたが、この度、以下のホルムアルデヒドについての測定器を用いた測定方法は、文部
科学省の検査の結果や、建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則(昭和 46 年厚生省
令第 2 号)に基づく告示(厚生労働省告示第 204 号)を踏まえ、今後、学校薬剤師の指導助言の下、スク
リーニング法として使用することについては差し支えないと判断したところである。なお、この測定方法
で基準値の2分の1を超えるところについては、「学校環境衛生の基準」に示した方法によって検査する
こと。
○スクリーニング法として使用しても差し支えない測定器
・FP−30(理研計器株式会社)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
(5)
資料編
・710(光明理化学工業株式会社)
・XP−308B(新コスモス電機株式会社)
・91P及び91PL(株式会社ガステック)
・TFBA−A(株式会社住化分析センター)
既存建物の室内空気中における化学物質対策を推進していくため、定期環境衛生検査の速やかな
実施に努めること。
2 学校施設に関する留意事項
(1) 建材等の選定について
学校施設の整備に際しては、今回の建築基準法の改正により、内装仕上げに使用するホルムアル
デヒドを発散する建材の使用面積が制限されたこと、クロルピリホスを添加した建材の使用が禁止さ
れたことについて留意すること。
また、使用する建材等については、日本工業規格(JIS)、日本農林規格(JAS)、MSDS(化学物
質等安全データシート)等を確認し、室内空気を汚染する化学物質が発生しない、又は少ない建材の
採用について配慮すること。
さらに、接着剤や塗料の選定に当たっては、トルエン、キシレンなど芳香族炭化水素系の溶剤を使
用したものを室内に用いることはできる限り避けること。
(2) 機械換気設備の設置について
学校施設の整備に際しては、今回の建築基準法の改正により、教室等への機械換気設備の設置
が原則として義務付けられたことについて留意すること。
また、その際には、校舎等全体の換気計画を検討するとともに、普通教室、特別教室等の教室の
種類に応じた換気方式を選定すること。
さらに、機械換気設備については、日常的に運転させるとともに、定期的な清掃及び点検の実施に
ついて配慮すること。
(3) 適切な工期の設定について
工事の発注の際には、十分な養生及び乾燥のための期間が確保されるよう、適切な工期の設定に
配慮すること。
(4) 適切な施工監理の実施について
設計図書で指定した建材や施工方法等の現場における確認など、適切な施工監理の実施に配慮
すること。
(5) しゅん功建物の適切な引き渡しについて
「学校環境衛生の基準」に基づく検査によりホルムアルデヒド等の濃度が基準値以下であることを
確認させた上で引き渡しを受けること。
また、基準値を超過した場合は、原因の把握に努めるとともに、換気の励行や汚染源の除去等の
適切な対策を講じること。
(6) 学校用家具の適切な導入について
家具の選定時には、ホルムアルデヒドの放散量等の確認に努めるなど、室内空気を汚染する化学
物質が発生しない、又は少ない材料の採用について配慮すること。
また、家具の搬入等によりホルムアルデヒド等の発生のおそれがある場合には、「学校環境衛生の
基準」に基づく検査を実施すること。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料8
学校環境衛生の基準(抄)
文部省体育局長裁定
平成4年6月 23 日
一部改訂
平成6年3月 17 日
一部改訂
平成8年8月 28 日
一部改訂
平成 10 年 12 月1日
一部改訂
平成 13 年8月 28 日
一部改訂
平成 14 年2月5日
目 的
この基準は、学校保健法(昭和 33 年法律第 56 号)に基づく環境衛生検査、事後措置及び日常における
環境衛生管理等を適切に行い、学校環境衛生の維持・改善を図ることを目的とする。
第1章 定期環境衛生検査
(略)
[ 教室等の空気 ]
1 検査項目
教室等の空気環境
2 検査回数
検査は、(1)温熱及び空気清浄度、(3)換気については、毎学年2回定期に行い、(2)ホルムアルデ
ヒド及び揮発性有機化合物については、毎学年1回定期に行う。ただし、(2)において著しく低濃度の場
合は、次回からの測定は省略することができる。
3 検査事項
検査は、次の事項について行う。
(1)温熱及び空気清浄度
検査は、自然環境では次のア∼ウの事項について行い、特に必要と認める場合は エ∼クの事項につ
いても行う。
人工的環境では、ア∼クの事項について行う。
ア 温度
イ 相対湿度
ウ 二酸化炭素
エ 気流
オ 一酸化炭素
カ 浮遊粉じん
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
キ 落下細菌
ク 熱輻射
(2)ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物
検査は、ア、イの事項について行い、特に必要と認める場合は、ウ、エの事項についても行う
ア ホルムアルデヒド(夏期に行うことが望ましい。)
イ トルエン
ウ キシレン
エ パラジクロロベンゼン
(3) 換気
換気回数
4 検査方法
検査は、次の方法によって行う。
(1) 温熱及び空気清浄度
検査は、各階1以上の教室を選び、特別の場合のほかは授業中の教室において、適当な場所1か所
以上の机上の高さで、次の方法によって行う。
ア 温度
アスマン通風乾湿計を用いて測定する。
イ 相対湿度
アスマン通風乾湿計を用いて測定する。
ウ 二酸化炭素
検知管法によって行う。
エ 気流
カタ温度計又は微量風速計を用いて測定する。
オ 一酸化炭素
検知管法によって行う。
カ 浮遊粉じん
相対沈降径 10 ミクロン以下の浮遊粉じんをろ紙に捕集し、その重量による方法(Low-Volume Air
Sampler 法)によって行うか、又はデジタル粉じん計を用いて測定する。
キ 落下細菌
1教室3点以上において標準寒天培地を用い、5分間露出し、37℃で 48±3時間培養し、コロニー
数を測定する。
ク 熱輻射
黒球温度計を用いて測定する。
(2) ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物
検査は、普通教室、音楽室、図工室、コンピュータ教室、体育館等必要と認める教室において、原則と
して次の方法によって行う。
ア
イ
ウ
採取は、授業を行う時間帯に行い、当該教室で授業が行われている場合は通常の授業時と同様
の状態で、当該教室に児童生徒等がいない場合は窓等を閉めた状態で、机上の高さで行う。
採取時間は、吸引方式では 30 分間で2回以上、拡散方式では8時間以上とする。
測定は、厚生労働省が室内空気中化学物質の濃度を測定するための標準的方法として示した、
次の(ア)、(イ)によって行う。または(ア)及び(イ)と相関の高い方法によって行うこともできる。
(ア) ホルムアルデヒドは、ジニトロフェニルヒドラジン誘導体固相吸着/溶媒抽出法によって採取
し、高速液体クロマトグラフ法によって行う。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
(イ) 揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法、容器採取法の3種
の方法のいずれかを用いて採取し、ガスクロマトグラフィーー質量分析法によって行う。
(3) 換気回数
検査は、間接測定法又は直接測定法によって行う。
ア 間接測定法
(ア) 呼気の蓄積による方法で、授業の1単位時間内に約 15 分間隔で二酸化炭素の の蓄積を測
定する。
(イ) 蓄積呼気の減衰による方法で、授業が終了後在室者がすべて退室した後、45 分間に 15 分間
隔で二酸化炭素の減衰を測定する。
イ 直接測定法
微量風速計を用いて教室の吹き出し口からの風速を測定する。
5 判定基準
(1) 温熱及び空気清浄度
ア
温度
冬期では 10℃以上、夏期では 30℃以下であることが望ましい。また、最も望ましい温度は、冬
期では 18∼20℃、夏期では 25∼28℃である。
イ
相対湿度
相対湿度は、30∼80%であることが望ましい。
ウ
二酸化炭素
換気の基準として、室内は 1500ppm(0.15%)以下であることが望ましい。
エ
気流
人工換気の場合は、0.5m/秒以下であることが望ましい。
オ
一酸化炭素
10ppm(0.001%)以下であることが望ましい。
カ
浮遊粉じん
0.10mg/m3以下であることが望ましい。
キ
落下細菌
1教室平均 10 コロニー以下であることが望ましい。
ク
熱輻射
黒球温度と乾球温度の差は5℃未満であることが望ましい。
(2) ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物(両単位の換算は 25℃)
ア ホルムアルデヒドは、100μg / m3 (0.08ppm)以下であること。
イ トルエンは、260μg / m3 (0.07ppm)以下であること。
ウ キシレンは、870μg / m3 (0.20ppm)以下であること。
エ パラジクロロベンゼンは、240μg / m3 (0.04ppm)以下であること。
(3) 換気
換気回数は、40 人在室、容積 180m3の教室の場合、幼稚園・小学校においては、 2.2 回/時以上、中
学校においては、3.2 回/時以上、高等学校等においては、4.4 回/時以上を基準とする。
6 事後措置
(1) 温度は、10℃以下が継続する場合には採暖できるようにする。
(2) 相対湿度は、30%未満の場合には適当な調節を行うようにする。
(3) 二酸化炭素が 1500ppm(0.15%)を超えた場合は、換気の強化を行うようにする。
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
(4) 一酸化炭素が 10ppm(0.001%)を超えた場合は、その発生の原因を究明し,適切 な措置を講じ
るようにする。
(5) 浮遊粉じんが 0.1mg/m3を超えた場合は、その原因を究明し適切な措置を講じるようにする。
(6) 落下細菌が 10 コロニーを超えた場合は、その原因を究明し適切な措置を講じるようにする。
(7) 熱輻射が 5℃以上の場合は、適当な熱遮断を行うようにする。
(8) ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物が基準値を超えた場合は、換気を励行するとともに、
その発生の原因を究明し、汚染物質の発生を低くするなど適切な措置を講じるようにする。
(9) 規定の換気回数に満たない場合は、窓の開放、欄間換気や全熱交換器付き換気扇等を考慮
する。
(略)
第2章 臨時環境衛生検査
1 学校においては、次のような場合、必要があるときは、必要な検査項目を行う。
(1)
伝染病又は食中毒の発生のおそれがあり、また、発生したとき。
(2)
風水害等により環境が不潔になり、又は汚染され、伝染病の発生のおそれがあるとき。
(3)
(4)
机、いす、コンピュータ等新たな学校用備品の搬入等によりホルムアルデヒド及び揮発性有機化
合物の発生のおそれがあるとき。なお、新築・改築・改修等を行った際にはホルムアルデヒド及び揮
発性有機化合物の濃度が基準値以下であることを確認させた上で引き渡しを受けるものとする。
その他必要なとき。
2 臨時環境衛生検査は、その目的に即して必要な検査項目を設定し、その検査項目の
実施に当たっては、定期環境衛生検査に準じて行うこと。
3 臨時環境衛生検査の結果に基づく事後措置については、定期環境衛生検査の結果に基づく事後措置
に準じて特に迅速に行うようにする。
第3章 日常における環境衛生(以下これを「日常点検」という。)
日常点検は、主として次の事項につき、毎授業日に行い、常に次のような衛生状態を保つようにすること。
また、点検の結果改善を要すると認められる場合は、学校薬剤師等の指導助言を得て必要な事後措置を
講じるようにすること。
(略)
[ 教室の空気 ]
(1) 外部から教室に入ったとき、不快な刺激や臭気がないこと。
(2) 欄間や窓の開放等により換気が適切に行われていること。
(3) 教室の温度は、冬期で 18∼20℃、夏期で 25∼28℃であることが望ましく、冬期で 10℃以下が継続す
る場合は採暖等の措置が望ましい。
(略)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
平成14年2月5日付 13文科ス第411号
各国公私立大学長
各国公私立高等専門学校長
国立久里浜養護学校長
各都道府県知事
各都道府県教育委員会教育長
資料編
文部科学省スポーツ・青少年局長通知
殿
「学校環境衛生の基準」の一部改訂について(通知)
学校における環境衛生管理の徹底については、かねてから格段の御配慮をお願いしているところです
が、このたび、厚生労働省における室内空気中化学物質の室内濃度指針値等の設定等に伴い、「学校環
境衛生の基準」を別紙のとおり改訂しました。
ついては、本基準に基づき、教室等の空気に関する定期環境衛生検査、臨時環境衛生検査、日常点検
及びそれらに基づく事後措置の徹底を図るとともに、下記の改訂の内容及び留意事項並びに平成13年1
月29日付けで依頼した12国ス学健第1号の内容に御留意の上、学校環境衛生活動の適正な実施につき
遺漏のないようお取り計らい願います。
なお、各都道府県教育委員会及び各都道府県知事におかれては、域内の市町村教育委員会、所轄の
学校及び学校法人に対しても周知徹底されるよう併せてお願いします。
記
第1章 定期環境衛生検査〔教室等の空気〕における改訂内容
1
「2.検査回数」について
新たに、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物」についての検査を「毎学年1回定期に行う」こと
とし、検査の結果「著しく低濃度の場合は、次回からの測定は省略することができる」こととしたこと。
2
「3.検査事項」について
新たに、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物」について検査することとし、検査は、ホルムア
ルデヒド(夏期に行うことが望ましい。)及びトルエンについて行い、特に必要と認める場合は、キシレ
ン及びパラジクロロベンゼンについても行うこととしたこと。
3
「4.検査方法」について
新たに、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物」の検査方法について、「普通教室、音楽室、図
工室、コンピュータ教室、体育館等必要と認める教室において、原則として次の方法によって行う」こと
としたこと。
(1) 「採取は、授業を行う時間帯に行い、当該教室で授業が行われている場合は通常の授業時と同
様の状態で、当該教室に児童生徒等がいない場合は窓等を閉めた状態で、机上の高さで行う」
こと。
(2) 「採取時間は、吸引方式では30分間で2回以上、拡散方式では8時間以上とする」こと。
(3) 「測定は、厚生労働省が室内空気中化学物質の濃度を測定するための標準的方法として示し
た、」次のア、イによって行うこと。またはア及びイと「相関の高い方法によって行うこともできる」
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
こと。
ア 「ホルムアルデヒドは、ジニトロフェニルヒドラジン誘導体固相吸着/溶媒抽出法によって採
取し、高速液体クロマトグラフ法によって行う」こと。
イ 「揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法、容器採取法の3
種の方法のいずれかを用いて採取し、ガスクロマトグラフィーー質量分析法によって行う」こと。
4
「5.判定基準」について
新たに、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物」の判定基準について、次のとおりとしたこと。
(1) 「ホルムアルデヒドは、100μg / m3 (0.08ppm)以下であること」。
(2) 「トルエンは、260μg / m3 (0.07ppm)以下であること」。
(3) 「キシレンは、870μg / m3 (0.20ppm)以下であること」。
(4) 「パラジクロロベンゼンは、240μg / m3 (0.04ppm)以下であること」。
5
「6.事後措置」について
新たに、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物が基準値を超えた場合」の事後措置について、
「換気を励行するとともに、その発生の原因を究明し、汚染物質の発生を低くするなど適切な措置を講
じるようにする」こととしたこと。
第2章 臨時環境衛生検査における改訂内容
1
新たに、「机、いす、コンピュータ等新たな学校用備品の搬入等によりホルムアルデヒド及び揮発性
有機化合物の発生のおそれがあるとき」にも検査を行うこととしたこと。
2
新たに、「新築・改築等を行った際にはホルムアルデヒド及び揮発性有機化合物の濃度が基準値以
下であることを確認させた上で引渡しを受けるものとする」としたこと。
第3章 日常における環境衛生(日常点検)〔教室の空気〕における改訂内容
新たに、外部から教室に入ったとき、不快な「刺激」がないこととしたこと。
新基準は、平成14年4月1日から適用することとするが、「ホルムアルデヒド及び揮発性有機化合
物」に係る定期環境衛生検査の実施については、学校の設置者等の判断により、地域の実情等に応
じ、順次計画的に実施することができることとする。
(スポーツ・青少年局学校健康教育課)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
資料9
○建築物における衛生的環境の確保に関する法律(S45 法 20)(抄)
(建築物環境衛生管理基準)
第四条 特定建築物の所有者、占有者その他の者で当該特定建築物の維持管理について権原を有する
ものは、政令で定める基準(以下「建築物環境衛生管理基準」という。)に従つて当該特定建築物の維持
管理をしなければならない。
○建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(S45 政令 304)(抄)
第二条 法第四条第一項の政令で定める基準は、次のとおりとする。
一 空気環境の調整は、次に掲げるところによること。
イ 空気調和設備(空気を浄化し、その温度、湿度及び流量を調節して供給(排出を含む。以下この号にお
いて同じ。)をすることができる設備をいう。ニにおいて同じ。)を設けている場合は、厚生労働省令で定め
るところにより、居室における次の表の各号の上欄に掲げる事項がおおむね当該各号の下欄に掲げる
基準に適合するように空気を浄化し、その温度、湿度又は流量を調節して供給をすること。
∼
一
略
六
七 ホルムアルデヒドの量
空気一立方メートルにつき〇・一ミリグラム以下
ロ 機械換気設備(空気を浄化し、その流量を調節して供給をすることができる設備をいう。)を設けている
場合は、厚生労働省令で定めるところにより、居室におけるイの表の第一号から第三号まで、第六号及
び第七号の上欄に掲げる事項がおおむね当該各号の下欄に掲げる基準に適合するように空気を浄化
し、その流量を調節して供給をすること。
ハ イの表の各号の下欄に掲げる基準を適用する場合における当該各号の上欄に掲げる事項についての
測定の方法は、厚生労働省令で定めるところによること。
○建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行規則(S46 厚生省令 2)(抄)
(空気環境の測定方法)
第三条の二 令第二条第一号ハの規定による測定の方法は、次の各号の定めるところによる。
一 当該特定建築物の通常の使用時間中に、各階ごとに、居室の中央部の床上七十五センチメートル以
上百二十センチメートル以下の位置において、次の表の各号の上欄に掲げる事項について当該各号の
下欄に掲げる測定器(次の表の第二号から第六号までの下欄に掲げる測定器についてはこれと同程度
以上の性能を有する測定器を含む。)を用いて行うこと。
∼
一
略
六
七 ホルムアルデヒドの量
二・四―ジニトロフェニルヒドラジン捕集―高速液体クロマトグラフ法により測
定する機器、四―アミノ―三―ヒドラジノ―五―メルカプト―一・二・四―トリ
アゾール法により測定する機器又は厚生労働大臣が別に指定する測定器
二 (略)
三 (略)
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建築物におけるシックハウス対策の手引き
資料編
四 特定建築物の建築(建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第十三号に規定する建築をい
う。)、大規模の修繕(同条第十四号に規定する大規模の修繕をいう。)又は大規模の模様替(同条第十五
号に規定する大規模の模様替をいう。)(以下「建築等」と総称する。)を行つたときは、当該建築等を行つ
た階層の居室における令第二条第一号イの表の第七号の上欄に掲げる事項について、当該建築等を
完了し、その使用を開始した日以後最初に到来する測定期間(六月一日から九月三十日までの期間を
いう。以下同じ。)中に一回、測定すること。
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