TZN/TZ Series

TZN/TZ Series
2段 PID制御 温度調節器
特長
二重PID制御機能:
目標値までの早い応答特性を求めるときに使用する高速応
答PID制御機能と、目標値までの応答特性は多少遅れても
オーバーシュートを最小化するため使用する低速応答PID
制御機能を内臓
高精度を実現:
各入力別のF.S.値±0.3%の高精度を実現
2段階のオートチューニング制御機能
マルチ入力機能(13種のマルチ入力型):
温度センサ及び電圧、電流入力選択機能
多様な補助出力機能を内臓:
LBA、SBA、7種の警報出力と4種の警報オプション機能及び
PV 伝送出力(DC4-20mA)、RS485通信出力を内臓
アナログ信号入力時、表示値の小数点表示機能
ご使用の前に製品同梱MANUALの「Caution for your
safety」
を必ずお読みの上、正しくご使用ください。
モデル構成
TZ
4
M
1
4
R
制御出力
電源電圧
TZ4SP/TZN4S
TZ4ST
補助出力
その他
TZN4
TZ4
外形サイズ
TZ4/TZN4
表示桁数
機種
※1. TZ4SP、TZ4ST、TZ4L、TZN4Mシリーズのみ該当します。
72
R
リレー出力
S
SSR駆動出力
C
電流出力(DC4-20mA)
2
24VAC 50/60Hz、24-48VDC 兼用
4
100-240VAC 50/60Hz
1
イベント1出力
1
イベント1出力
2
イベント1+イベント2出力
R
イベント1+PV伝送出力(DC4-20mA)
1
イベント1出力
2
イベント1+イベント2出力
※1
R
イベント1+PV伝送出力(DC4-20mA)
A
イベント1+イベント2出力+PV伝送出力(DC4-20mA)
T
イベント1+RS485通信出力
B
イベント1+イベント2出力+RS485通信出力
S
DIN W48×H48mm (端子台タイプ)
SP
DIN W48×H48mm (プラグタイプ)
ST
DIN W48×H48mm (端子台タイプ)
M
DIN W72×H72mm
W
DIN W96×H48mm
H
DIN W48×H96mm
L
DIN W96×H96mm
4
9999(4桁)
TZ
Temperature Controller(PID)
TZN
Temperature Controller(PID New Type)
二重PID制御 温度調節器
定格/性能
シリーズ名
TZ4SP
TZN4S
TZ4ST
電源 AC電圧型
電圧 AC/DC電圧型※1
24VAC 50/60Hz、24-48VDC
許容電圧変動範囲
電源電圧の90~110%
消費 AC電圧型
電力 AC/DC電圧型※1
5VA以下(100-240VAC 50/60Hz)
表示方式
7セグメント(PV:赤色、SV:緑色)LED方式
文字サイズ(W×H)
TZ4SP:
4.8×7.8mm
TZN4S:
PV:7.8×11.0mm
SV:5.8×8.0mm
測温抵抗体
入力
熱電対
仕様
アナログ
リレー
制御
SSR
出力
電流
PV伝送
補助 イベント1
出力 イベント2
通信
TZ4M
TZN4M
TCN
6VA以下(100-240VAC 50/60Hz)
8VA以下(24VAC 50/60Hz)、 7W以下(24-48VDC)
4.8×7.8mm
TZ4M:
PV:9.8×14.2mm
SV:8.0×10.0mm
TZN4M:
PV:8.0×13.0mm
SV:5.0×9.0mm
TC
8.0×10.0mm
TZ4H:
3.8×7.6mm
TZN4H:
PV:7.8×11.0mm
SV:5.8×8.0mm
TA
PV:9.8×14.2mm
SV:8.0×10.0mm
TZN/TZ
DPt100Ω、JPt100Ω、3線式(許容線路抵抗:線当たり5Ω以下)
T3S, T3H,
T4M, T4L
K(CA)、J(IC)、R(PR)、E(CR)、T(CC)、S(PR)、N(NN)、W(TT)(許容線路抵抗100Ω以下)
1-5VDC、0-10VDC、DC4-20mA
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
250VAC 3A 1c
12VDC±3V 30mA以下
T4LP
DC4-20mA(負荷抵抗600Ω以下)
-
DC4-20mA(負荷抵抗600Ω以下)
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
250VAC 1A 1a
-
250VAC 1A 1a
-
-
TOS, TOM,
TOL
RS485(PV/SV伝送、SV設定)
ON/OFF制御、P、PI、PD、PIDF、PIDS
F.S.±0.3% または 3℃の中でいずれか大きい方
設定方式
前面キー操作による設定
調節感度
1~100℃(0.1~100.0℃)可変(ON/OFF制御時に使用)
警報出力
警報出力のON/OFF間隔設定1~100℃(0.1~100.0℃)可変
比例帯幅(P)
0.0~100.0%
積分時間(I)
0~3600秒
微分時間(D)
0~3600秒
制御周期(T)
1~120秒
サンプリング周期
0.5秒
LBA設定
1~999秒
RAMP設定
Ramp Up、Ramp Down 各1~99分
耐電圧
2,000VAC 50/60Hz にて1分間(入力端子と電源端子間)
T3YF
TB42
THD
T4WM
技術解説
10~55Hz(周期1分間)複振幅 0.75mm X、Y、Z 各方向 2時間
制御出力
機械的:1000万回以上、電気的:10万回以上(250VAC 3A 抵抗負荷)
補助出力
機械的:2000万回以上、電気的:50万回以上(250VAC 1A 抵抗負荷)
絶縁抵抗
100MΩ以上(500VDCメガ)
耐ノイズ
ノイズシミュレータによる方形波ノイズ(パルス幅 1㎲)±2kV
停電補償
耐環
境性
TM
TZ4L
TZN4L
TK
制御方式
リレー
寿命
TZ4H
TZN4H
100-240VAC 50/60Hz
表示精度
耐振動
TZ4W
TZN4W
約10年(不揮発性半導体メモリ方式)
使用周囲温度
-10~50℃、保存時:-20~60℃
使用周囲湿度
35~85%RH、保存時:35~85%RH
獲得規格
重量
TZ4SP:約136g
TZN4S:約150g
約136g
約270g
TZ4W:約270g
TZN4W:約259g
約259g
約360g
※1. AC/DC電圧型はTZ4SP、TZ4ST、TZ4L、TZN4Mシリーズのみ該当します。
※重量は梱包を含めていません。
73
TZN/TZ Series
接続図
※測温抵抗体(RTD):DPt100Ω(3線式)、JPt100Ω(3線式) ※熱電対(Thermocouple):K、J、R、E、S、W、N
※アナログ入力の場合はT.C(熱電対)端子を使用し、接続時に極性に注意してください。
TZN4S
10
EV1 OUT
250VAC
1A
9
B
7
A
6
SENSOR
RTD
TZN4M
EV1 OUT
250VAC 1A
N.O.
EV2 OUT
250VAC 1A
N.O.
B'
T.C
+
SENSOR
B
12
8
B'
+
T.C
5
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
4
11
3
-
2
+
H
-
13
6
+
12
5
11
4
9
A
RTD
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
15
H
-
3
2
V
+
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
C
L
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
MAIN OUT
SSR
(A+)
電流
+
RS485
3
電流
12VDC±3V
30mA Max.
-
(B-)
PV OUT
DC4-20mA
(伝送出力)
7
6
+
2
SOURCE
100-240VAC 50/60Hz 6VA
- 24VAC 50/60Hz 8VA
24-48VDC 7W
1
-
7
6
V
+
12VDC±3V
30mA Max.
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
TZ4SP
B'
T.C
SENSOR
6
5
B
8
2
EV-1 OUT
250VAC
1A 1a
-
9
3
RTD
SSR
9
H
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
+ C
10
1
MAIN OUT
SOURCE
100-240VAC 50/60Hz 6VA
24VAC 50/60Hz 8VA
24-48VDC 7W
7
4
+
A
11
10
電流
-
10
+
12VDC±3V
30mA Max.
L
9
V
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
PV OUT
DC4-20mA(伝送出力)
EV-2 OUT:250VAC 1A
TZ4ST
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
T.C
+
SENSOR
B'
B
A
RTD
1
5
2
6
3
7
12
-
4
8
13
+ C
9
14
+
-
10
11
SOURCE
100-240VAC 50/60Hz 6VA
24VAC 50/60Hz 8VA
24-48VDC 7W
H
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
L
TZ4M
EV1 OUT
250VAC 1A
EV2 OUT
250VAC 1A
B'
T.C
SENSOR
+
RTD
6
13
-
5
12
+
4
11
3
B
2
A
1
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
14 15 16
MAIN OUT
SSR
12
13
10
9
8
7
H
C
L
(A+)
V
+
12
13
PV OUT
DC4-20mA
(伝送出力)
SOURCE:
100-240VAC
50/60Hz 6VA
5
6
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
+
mA
-
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
MAIN OUT
SSR
+
-
PV伝送
-
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
RS485
(B-)
補助出力
電流
12VDC±3V
30mA Max.
EV-1 OUT
250VAC 1A
74
3
2
L
7
16
SSR
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
C
1
14
10
MAIN OUT
SOURCE:
~ 100-240VAC
50/60Hz 5VA
13
12
電流
V
+
12VDC±3V
30mA Max.
13
12
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
二重PID制御 温度調節器
TZ4W/TZN4W
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
H
PV OUT
DC4-20mA
(伝送出力)
L
+ C
-
TM
SOURCE:
RS485 100-240VAC
(B-) 50/60Hz 5VA
-
RS485
(A+)
+
17 16 15 14 13 12 11 10
TK
MAIN OUT
9
SSR
電流
TCN
8
7
N.O.
6
5
4
N.O.
EV1 OUT
250VAC 1A
N.O.
EV2 OUT
250VAC 1A
N.O.
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
T.C
B'
+
B
SENSOR
A
RTD
TZ4L / TZN4L
EV1 OUT
250VAC 1A
N.O.
EV2 OUT
250VAC 1A
N.O.
SV2 IN
Max.5VDC
250㎂
B'
T.C
+
B
SENSOR
A
RTD
2
B'
SV2 IN
EV1 OUT EV2 OUT
250VAC 250VAC Max.5VDC
1A
250㎂
1A
TZ4H / TZN4H
3
B
1
A
T.C
8
7
6
5
4
3
2
1
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
V
+
TC
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
TA
TZN/TZ
H
+
C
L
(A+)
T3S, T3H,
T4M, T4L
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
MAIN OUT
SSR
+
RS485
-
(B-)
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
電流
-
15
14
PV OUT
DC4-20mA
(伝送出力)
-
15
14
V
+
12VDC±3V
30mA Max.
SOURCE:
100-240VAC
50/60Hz 6VA
mA
T4LP
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
TOS, TOM,
TOL
17
16
15
14
13
12
11
10
9
MAIN OUT
H
+
C
L
(A+)
MAIN OUT
250VAC 3A 1c
Resistive load
+
RS485
(B-)
T3YF
SSR
15
14
PV OUT
DC4-20mA
(伝送出力)
電流
-
+
12VDC±3V
30mA Max.
-
15
14
V
TB42
mA
+
DC4-20mA
Load 600Ω Max.
THD
SOURCE
100-240VAC 50/60Hz 6VA
24VAC 50/60Hz 8VA
※TZ4Lのみ該当
24-48VDC 7W
T4WM
(単位:mm)
パネル加工寸法図
□48
61
45 +0.6
0
パネル加工寸法図
84
91以上
68 +0.7
0
73
91以上
10
67
□72
45 +0.6
0
55以上
90
44.8
10
62以上
<ブラケット>
TZN4M
mA
+
SENSOR
外形寸法図
TZN4S
-
15
14
12VDC±3V
30mA Max.
RTD
- +
-
15
14
68 +0.7
0
75
技術解説
TZN/TZ Series
外形寸法図
TZ4SP
(単位:mm)
80
12
□48
パネル加工寸法図
15
TZ4ST
□48
12
46 +0.6
0
62以上
61
44.8
55以上
95
45 +0.6
0
61
44.8
<ブラケット>
※TZ4SPはTZ4STと名板を共用するため、EV2出力表示灯が付いていても動作はしません。
TZ4M
□72
13
パネル加工寸法図
100
TZ4W
90以上
68
86
68 +0.7
0
74以上
68 +0.7
0
108
96
パネル加工寸法図
108
45 +0.6
0
50以上
TZN4W
112以上
100
44.8
48
13
92 +0.8
0
48
96
TZ4H
TZN4H
48
13
48
パネル加工寸法図
90
112以上
90
108
96
96
76
108
92 +0.8
0
50以上
45 +0.6
0
二重PID制御 温度調節器
TZ4L
TZN4L
□96
パネル加工寸法図
□ 96
13
TM
98以上
100
106以上
90
108
108
92 +0.8
0
TK
TCN
92 +0.8
0
TC
(単位:mm)
TA
各部の名称(代表モデル)
TZN4S
TZN/TZ
TZN4M
1
1
2
3
4
5
9
8
6
2
3
4
5
10
8
T4LP
6
TZ4M
7
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
1
1
TOS, TOM,
TOL
2
2
5
6
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
9
7
TZ4ST/TZ4SP
3
4
8
9
10
T3S, T3H,
T4M, T4L
3
10
4
9
7
5
8
11
6
7
T3YF
TB42
11
1:測定値(PV)表示部(赤色)
2:設定値(SV)表示部(緑色)
3:SV2 動作表示灯
4:オートチューニング表示灯
5:モードキー
6:オートチューニング 実行キー
7:設定値操作キー
8:制御出力動作表示灯
9:イベント1 出力表示灯
THD
10:イベント2 出力表示灯
11:キー操作手順
T4WM
※TZ4SPはTZ4STと名板を共用するため、EV2出力表示灯が付いていても動作はしません。
※TZ4SP、TZ4ST、TZ4H、TZ4WシリーズとTZN4S、TZN4H、TZN4Wシリーズは右側への桁移動( 、 ▶ )キーがありません。
※電流出力型で使用時、制御出力動作表示灯(OUT)は動作しませんので注意してください。
技術解説
SV 設定
1
運転モードにて ( )キーを押すと、
設定温度表示部(SV)の1桁が点滅
しながらSV設定へ進入します。
2
( )キーを押して設定する桁へ移動し
ます。
(100→101→102→103→100)
3
( )、 ( )キーを押して変更した
い数字で設定します。
4
MD キーを押すと保存され、
設定した温度で制御します。
※上記の説明はTZ4M製品の設定例であり、TZNシリーズの場合はカッコ内のキーを使用して設定(変更)します。
ただし、一部モデルは、桁の移動( 、 )キーがなく、設定値(SV)を設定(変更)するには使用しません。
77
TZN/TZ Series
パラメータ1グループ
運転モード
運転モードにて
MD キーを3秒間押すと、パラメータ1グループへ進入します。
MD
SU-2
SV2 設定
0
SV2の温度を設定します。
設定範囲:各センサ別の使用温度範囲内
MD
AL1
AL1警報温度
10
EV-1に設定された警報温度を設定します。
設定範囲:各センサ別の使用温度範囲内
AL2警報温度
10
EV-2に設定された警報温度を設定します。
設定範囲:各センサ別の使用温度範囲内
999
ループ断線警報の監視時間を設定します。
設定範囲:0~999秒
MD
AL2
MD
LBA
ループ断線
警報
MD
AHYS
2
比例帯幅
#0
積分時間
0
積分時間を設定します。 設定範囲:0~3600秒
※Iを0に設定すると、積分動作はOFFします。
※Pが0.0の場合(ON/OFF制御時)は表示されません。
微分時間
0
微分時間を設定します。 設定範囲:0~3600秒
※Dを0に設定すると、微分動作はOFFします。
※Pが0.0の場合(ON/OFF制御時)は表示されません。
制御周期
20
調節感度
2
調節感度を設定します。 設定範囲:1~100℃(0.1~100.0℃)
※ON/OFF制御時のみ表示されます。
入力補正
0
入力センサにて発生した誤差を補正します。
設定範囲:-49~50℃(-50.0~50.0℃)
MD
P
動作した警報出力のOFF点を設定します。
設定範囲:1~100℃(0.1~100.0℃)
※パラメータ2グループにて警報動作を設定した場合のみ表示されます。
警報出力
調節感度
比例帯幅を設定します。 設定範囲:0.0~100.0%
※Pを0.0に設定すると、ON/OFF制御で動作します。
MD
I
MD
D
MD
T
MD
HYS
制御周期を設定します。 設定範囲:1~120秒
※SSR駆動出力型の場合は短く設定してください。(例:2秒)
※Pが0.0の場合(ON/OFF制御時)は表示されません。
MD
IN-B
MD
REST
手動リセット
)0
手動リセットを設定します。 設定範囲:0.0~100.0%
※比例制御(P)時のみ表示されます。
ランプの
立ち上がり
10
ランプ立ち上がり時間を設定します。 設定範囲:1~99分
※パラメータ2グループのランプ機能を選択しないと表示されません。
ランプの
立下り
10
ランプ立下り時間を設定します。 設定範囲:1~99分
※パラメータ2グループのランプ機能を選択しないと表示されません。
MD
RAPU
MD
RAPD
MD
LOC
設定ロック
MD
OFF
ON
ON1
ロックの解除
パラメータ1グループの設定値変更不可(
AT
キーの操作可能)
パラメータ1グループの設定値変更及び前面
AT
キー操作を禁止
※各パラメータの設定は、 ( )キーを押し設定値表示部(SV)の1桁が点滅するとき
( )または ( )キーで変更したい桁へ移動し、 ( )、 ( )
キーで設定値を変更した後、 MD キーを押すと、設定が完了します。再び MD キーを押すと、次のパラメータへ移動します。
※各パラメータにて設定完了した後、 MD キーを3秒間押すと、運転モードへ戻ります。
※各パラメータへ進入した後、60秒間キーの操作がなければ運転モードへ戻ります。
点線表示のAL1、AL2、LBA、I、D、T、HYS、REST、RAPU、RAPD パラメータは他のパラメータ設定によって表示されないことがあります。
※
出荷時の設定仕様(パラメータ1グループ)
パラメータ
SU-2
AL1
AL2
LBA
78
出荷仕様
0
10
10
600
パラメータ
AHYS
P
I
D
出荷仕様
2
#0
0
0
パラメータ
T
HYS
IN-B
REST
出荷仕様
20
2
0
)0
パラメータ
RAPU
RAPD
LOC
出荷仕様
10
10
OFF
二重PID制御 温度調節器
パラメータ2グループ
運転モード
MD +
+
キーを同時に3秒以上押すと、パラメータ2グループへ進入します。
3秒以上
入力仕様
IN-T
MD
※2
イベント2
イベント1
MD
TM
EU-1
MD
EU-2
警報
オプション
MD
AL-T
オート
チューニング
MD
AtT
MD
PID方式
正/逆動作
MD
PIDT
温度単位
MD
O-FT
スケール
(上限)
UNIT
MD
H-SC
MD
1300
L-SC
MD
DOT
KCaH
LBA
LBA
AL-A
TVN1
PIdS
HEAT
?C
KCaL
SBA
SBA
AL-B
TVN2
PIdF
COOL
?F
JIcH
AL-0
AL-0
AL-C
)00
JIcL
AL-1
AL-1
AL-D
)000
R PR
AL-2
AL-2
-100
ECrH
AL-3
AL-3
ECrL
AL-4
AL-4
TCcH
AL-5
AL-5
OFF
TCcL
AL-6
AL-6
ON
IN-T
ロック選択
MD
LOC
通信局番
MD
ADRS
01
S PR
MD
TCN
0
TC
)0
TA
TZN/TZ
※2
※2
入力仕様
TK
※1
小数点
スケール
(下限)
通信速度
MD
BPS
伝送出力
(下限)
ランプ機能
MD
RAMP
2400
OFF
4800
ON
MD
FS-L
T3S, T3H,
T4M, T4L
伝送出力
(上限)
MD
-100
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
FS-H
1300
T4LP
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
9600
TOS, TOM,
TOL
NN
U TT
T3YF
JPtH
TB42
JPtL
DPtH
DPtL
A--1
A--2
A--3
※1
IN-T
EU-1
EU-2
AL-T
AtT
PIDT
O-FT
UNIT
H-SC
L-SC
DOT
イベント2機能 設定:9種より選択
FS-H
警報出力のオプション 設定:4種より選択
FS-L
オートチューニング方式設定:TUN1、TUN2より選択 RAMP
PID制御方式設定:PIdS、PIdFより選択
BPS
制御出力の正動作または逆動作を選択
ADRS
温度単位設定:℃または˚Fより選択
LOC
入力仕様 設定:19種より選択
下限スケール値設定(アナログ入力を含む)
イベント1機能 設定:9種より選択
アナログ入力時の小数点位置選択
THD
伝送出力時の上限温度指定(20mA)
伝送出力時の下限温度指定(4mA)
T4WM
ランプ機能のON/OFF設定
通信速度設定
技術解説
通信局番設定(01~99)
設定値ロック指定:ON時、設定変更不可
上限スケール値設定(アナログ入力を含む)
※各パラメータの設定は、 ( )キーを押し設定値表示部(SV)の1桁が点滅するとき
( )または ( )キーで変更したい桁へ移動し、
キーで設定値を変更した後、 MD キーを押すと、設定が完了します。再び MD キーを押すと、次のパラメータへ移動します。
※各パラメータにて設定完了した後、 MD キーを3秒間押すと、運転モードへ戻ります。
※各パラメータへ進入した後、60秒間キーの操作がなければ運転モードへ戻ります。
※1:入力仕様切替スイッチの設定によって表示されないことがあります。
※2:該当補助出力のあるモデルしかパラメータが表示されません。
( )、
( )
出荷時の設定仕様(パラメータ2グループ)
パラメータ
IN-T
EU-1
EU-2
出荷仕様
KCaH
AL-1
AL-2
パラメータ
AL-T
AtT
RAMP
出荷仕様
AL-A
TVN1
OFF
パラメータ
出荷仕様
パラメータ
出荷仕様
PIDT
O-FT
UNIT
PIdS
HEAT
?C
H-SC
L-SC
LOC
1300
-100
OFF
79
TZN/TZ Series
入力仕様及び使用温度範囲
入力仕様
熱電対(Thermocouple)
測温抵抗体(RTD)
アナログ入力
表示方法
使用温度範囲(℃)
使用温度範囲(˚F)
K(CA) H
KCaH
-100~1300
-148~2372
K(CA) L
KCaL
-100.0~999.9
使用不可
J(IC) H
JIcH
0~800
32~1472
J(IC) L
JIcL
0.0~800.0
使用不可
R(PR)
R PR
0~1700
32~3092
E(CR) H
ECrH
0~800
32~1472
E(CR) L
ECrL
0.0~800.0
使用不可
T(CC) H
TCcH
-200~400
-328~752
T(CC) L
TCcL
-199.9~400.0
使用不可
S(PR)
S PR
0~1700
32~3092
N(NN)
NN
0~1300
32~2372
W(TT)
U TT
0~2300
32~4172
JPt100Ω H
JPtH
0~500
32~932
JPt100Ω L
JPtL
-199.9~199.9
-199.9~391.8
DPt100Ω H
DPtH
0~500
32~932
DPt100Ω L
DPtL
-199.9~199.9
-199.9~391.8
0-10VDC
A--1
1-5VDC
A--2
DC4-20mmA
A--3
-1999~9999
(小数点位置によって表示範囲が異なります。)
入力仕様操作方法
1) 温度センサ入力の場合:K(CA)、J(IC)、R(PR)、E(CR)、T(CC)、S(PR)、N(NN)、W(TT)、DPt100Ω、JPt100Ω
SW2
SW1
SW1:1
1
1
mA V
SW2:V
2) 電圧入力の場合:1-5VDC、0-10VDC
SW2
SW1
SW1:2
2
2
mA V
SW2:V
3) 電流入力の場合:DC4-20mA
SW2
SW1
SW1:2
2 2
mA V
SW2:mA
※出荷仕様:温度センサ入力
※電圧または電流入力の場合、1)または2)で変えて使用してください。
80
二重PID制御 温度調節器
警報
TM
本機器は制御用の出力以外に1つの補助出力を基本内臓しており、モデルによって2個までサポートします。
警報出力は制御出力とは関係なく動作し、リレー 接点(1a)です。
パラメータ2グループのイベント1、2[ EU-1、EU-2]の6警報動作[AL-1/2/3/4/5/6]より1つを選択し、パラメータ1グループの
AL1、AL2警報温度[ AL1、AL2]にて警報動作温度値(偏差温度または絶対値温度)を設定します。
イベント1[ EU-1]とイベント2[ EU-2]は独立に動作することで、イベント1、2[ EU-1、EU-2]ともに上限2段警報または下限2段警報
動作で使用することができます。
パラメータ2グループのイベント1、2[ EU-1、EU-2]にてループ断線警報[ LBA]またはセンサ断線警報[ SBA]を選択すると、警報動
作を使用することができません。
警報動作
TK
TCN
TC
TA
モード
名称
警報動作
説明
AL-0
ー
ー
警報出力を使用しません。
TZN/TZ
PVとSVの偏差が上限で偏差設定値以上であれ
ば警報出力がONします。
T3S, T3H,
T4M, T4L
H
OFF
AL-1
偏差上限警報
SV
100℃
ON
PV
110℃
上限偏差:10℃ 設定
ON
AL-2
偏差下限警報
偏差上、下限警報
PVとSVの偏差が下限で偏差設定値以上であれ
ば警報出力がONします。
H
OFF
H
偏差上、下限逆警報
H
H
ON
PV
90℃
SV
100℃
T4LP
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
ON
PVとSVの偏差が上限または下限で偏差設定
値以上であれば警報出力がONします。
PV
SV
PV
90℃
100℃
110℃
上、下限偏差:10℃ 設定
OFF
AL-4
OFF
PV
SV
90℃
100℃
下限偏差:10℃ 設定
ON
AL-3
H
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
TOS, TOM,
TOL
OFF
T3YF
PVとSVの偏差が上限または下限で偏差設定
値以上であれば警報出力がOFFします。
PV
110℃
上、下限偏差:10℃ 設定
OFF
AL-5
絶対値上限警報
H
PV
SV
90℃
100℃
警報絶対値:90℃ 設定
ON
AL-6
OFF
ON
絶対値下限警報
H
OFF
PV
SV
90℃
100℃
警報絶対値:90℃ 設定
TB42
H
ON
SV
PV
100℃
110℃
警報絶対値:110℃ 設定
ON
H
PVが警報絶対値以上であれば警報出力がON
します。
THD
T4WM
OFF
SV
PV
100℃
110℃
警報絶対値:110℃ 設定
PVが警報絶対値以下であれば警報出力がON
します。
SBa□
センサ断線警報
ー
センサ断線検出時、警報出力がONします。
LBa□
ループ断線警報
ー
ループ断線検出時、警報出力がONします。
技術解説
※ H:警報出力調節感度[ AHYS]
警報オプション
モード
名称
説明
AM-A
一般警報
警報条件のときに警報出力がONし、解除条件のときに出力がOFFします。
AM-B
警報保持
警報条件のときに警報出力がONし、ON状態を続けて保持します。
AM-C
待機警報
1番目の警報条件は無視し、2番目の警報条件から一般警報で動作します。
電源印加時に警報条件であれば無視し、2番目の警報条件から一般警報で動作します。
AM-D
待機警報保持
警報条件のときに警報保持動作と待機警報動作を同時に行います。
電源印加時に警報条件であれば無視し、2番目の警報条件から警報保持で動作します。
81
TZN/TZ Series
機能説明
オートチューニング(Auto tuning) [ AtT]
センサ断線警報[ SBA]
(SBA:Sensor Break Alarm)
各種制御対象体の熱的特性と熱応答速度などを自体測定して
最適制御に必要なPID時定数を演算し、その値を設定すること
により、高速応答特性と高い安定度を出させる機能です。
調節器の最初使用時または使用中にセンサの線路が断線する
と、補助出力がONする機能です。
オートチューニングは調節器を取り付けた後に初期に行って
ください。
外部にて補助出力(リレー接点)を用いてブザーまたは他の手段
でセンサの断線可否をすぐ確認することができます。
オートチューニングの実行は前面のATボタンを3秒間押すと
開始します。
SBA機能を使用するにはパラメータ2グループのEU-1また
は EU-2にて SBAを選択し、SBA出力はEV1 OUTまたはEV2
OUT接点で動作します。
オートチューニングが開始すると、前面のAT表示灯が点滅し
終了後に自動停止します。(AT表示灯が消灯します。)
オートチューニング進行中の停止は、ATボタンを5秒間押せ
ば止まります。
オートチューニング進行中に停止した場合、各PID時定数は変
更せず、実行前のP、I、D値を保持します。
オートチューニングにより演算されたPID時定数はパラメータ1
グループにて変更することができます。
本機器は2種のオートチューニングモードを備えています。
TUN1モードは設定値(SV)を基準でオートチューニング動作を
行い、出荷時の基本仕様となります。
TUN2モードは設定値(SV)の70%でオートチューニング動作を
行います。モードの変更はパラメータ2グループのAtTにて変
更します。
ループ断線警報[ LBA]
(LBA:Loop Break Alarm)
制御対象体の異常有無を診断する機能です。
温度調節器より操作信号を出し、温度センサを通じて制御対象
体の温度を監視します。LBA設定時間の間に制御対象体の温
度が一定量(約2℃)以上変化しないと出力をONします。
例えば、ある電気炉で設定温度が300℃、現在温度が50℃で
あれば、調節器より100%の操作量を出します。その後温度調節
器は温度センサを通じて制御対象体の温度を監視し一定時間
(LBA設定時間)の間、対象体の温度変化がないと、ヒータ断線
で判断しLBA警報を出すことになります。
パラメータ2グループのイベント1またはイベント2にて選択します。
℃
ベント選択時、LBAを選択しなければ、LBAはパラメータ1グ
イ
ループにて表示されません。
SV
LBA設定範囲:1~999秒
( TUN1モード)
オートチューニング時間
制御対象体の熱応答が遅い場合、LBA監視時間を長く設定
してください。
時間(t)
( TUN2モード)
℃
オートチューニング時間
BA動作は調節器の操作量が0%または100%のときしか動作
L
しません。そのため制御出力が電流出力の場合はLBAを使
用することができません。
LBA出力がONした場合の主要原因
① センサ異常(断線、短絡)
SV
② 外部操作器の異常(マグネット、補助リレーなど)
③ 外部負荷の異常(ヒータ、冷却機など)
SVの70%
時間(t)
長期間使用による制御対象体の熱特性変化が発生した場合
はオートチューニングを再度行うことをお勧めします。
④ 他の外部配線の誤結線または断線
センサ断線によりLBA出力がONすると、再度センサを接続し
ても出力は復帰しません。
温度調節器の電源をOFFしてからONすると、解除します。
補助出力[ EU-1、EU-2]
主制御用の出力以外に補助機能の出力です。本機器は基本1
個の補助出力を内臓しております。
補助出力はリレー接点を用いて出力し、接点は1a構成となっ
ています。
補助出力は7種の警報動作と、ヒータ断線時に動作するLBA
機能、センサ断線時に動作するSBA機能より1つを選択して
使用することができます。
警報動作の出力は警報オプションによって警報出力がONし
たらホールドする場合と、自動に復帰する場合があります。
LBAやSBAはヒータまたはセンサに異常が発生すると、出力
がONする機能です。電源をOFFすると出力が解除されます。
82
異常動作表示
調節器の使用中、測定入力にエラーが発生すると、次のように
エラーを表示します。
LLLL点滅
センサの測定温度が下限スケール値より低い場合に表示し
ます。
HHHH点滅
センサの測定温度が上限スケール値より高い場合に表示し
ます。
OPEN 点滅
入力センサの断線またはセンサが接続されていない場合に
表示します。
二重PID制御 温度調節器
ON/OFF制御
2重PID制御
目標値を基準で測定温度が低いときに出力をONし、測定温度
が高いときに出力をOFFする制御方式です。2位置制御とも言
います。
この制御方式は温度制御をはじめ、各種シーケンス制御の一
番基本となる制御です。
パラメータ1グループの比例帯幅[ P]を )0に設定すると、
ON/OFF制御で動作します。
ON/OFF制御ではONとOFFの間に一定の間隔(調節感度幅)
が求められます。間隔が狭すぎると外部ノイズなどによりハ
ンティング(発振現象、チャタリング)が発生します。本機器で
はこの間隔を任意に設定することができます。パラメータ1グ
ループの調節感度[ HYS]にて設定し、設定範囲は1~100℃
(0.1~100.0℃)です。
調節感度[ HYS]は比例帯幅[ P]が )0のときに表示され、)0
ではなければ表示されません。
ON/OFF制御は制御対象体がよくON/OFF動作を行うことによ
り不具合が発生する場合(冷凍機のコンプレッサなど)に使用
します。
ON/OFF制御時、制御が安定状態でも一定間隔のハンティン
グが発生します。このようなハンティングの原因は調節感度[
HYS]に設定された値と制御対象の応答特性、センサの取り
付け位置などの複合的な作用により発生します。
(図1)のような早い応答特性で目標値までの到達時間を最小化
するときに使用する場合と、(図2)のように目標値までの応答特
性は多少遅れてもオーバーシュートを最小化するときに使用す
る場合が求められます。
通常PID温度調節器は(図1)のような高速応答型と、(図2)の
ような低速応答型の中間レベルの特性を選定してメーカが製
造しております。
手動リセット [ REST]
測定温度(PV)と設定温度(SV)が同じときに50.0%で設定し、
制御が安定した後、測定温度(PV)が設定温度(SV)より低け
れば50.0%より大きく設定し、逆に高ければ50.0%より小さく設
定します。
2重PID制御機能は、パラメータ2グループのPID方式[ PIDT]
にて PIdFまたは PIdSを選択します。
測定温度
(PV)
T3S, T3H,
T4M, T4L
(図1)
SV
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
PV
S
T4LP
※t :目標値までの到達時間
S :オーバーシュート
SV :設定値
PV :測定値
t
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
PIdF
TOS, TOM,
TOL
PIdS(低速応答型)
PID Slowを意味し、目標値までの応答特性は多少遅れても
オーバーシュートを最小化するときに使用します。
オーバーシュートは制限方式とも言い、油類の温度調節、各
種金属メッキ機器の温度調節など、オーバーシュートが発生
すると、火事または爆発の危険がある場所では PIdS方式
を使用します。
入力仕様がアナログ(0-10VDC、1-5VDC、DC4-20mA)の場合の
みパラメータ2グループの小数点設定パラメータ[ DOT]が表示
され、小数点位置を変更することができます。
T3YF
TB42
THD
(図2)
SV
PV
T4WM
t
※t :目標値までの到達時間
SV :設定値
PV :測定値
技術解説
PIdS
※本機器は出荷時、PIdSに設定されています。
制御対象体によって選択してご使用ください。
RS485通信
外部機器へPVを伝送し、外部機器にてSV設定値を変更するこ
とができます。
小数点 設定 [ DOT]
TA
TZN/TZ
定常偏差
リセットを50%より大きく設定
する。
TC
PID Fastを意味し、早い応答特性で目標値までの到達時間を
最小化するときに使用します。運転の前に予熱が必要な機
器(射出成型機、各種電気炉など)に使用します。高速応答に
よる時間的な効果を図ることができます。
リセットを50%より小さく設定
する。
定常偏差
TCN
PIdF(高速応答型)
制御結果に従う手動リセット[ REST]調整方法
設定温度
(SV)
TK
本機器は高速応答型と低速応答型を同時に内臓し、ユーザ
ーが選択して使用するよう、製作されております。
このハンティング幅を最小化するため、適切な調節感度[HYS]
値とヒータの容量及び熱特性、センサの応答性及び位置など
を顧慮して設計しなければなりません。
通常比例制御(P制御)で使用する場合、制御対象の熱容量、ヒ
ータ容量などによりヒータの立ち上がり時間と立下り時間が異
なります。そのため制御が安定状態になっても一定の偏差が
発生しますが、このような偏差を定常偏差(オフセット)と言い、
手動リセット[ REST]で設定/補正することができます。
TM
各種温度制御時には次のような制御特性が求められます。
RS485通信出力の設定モードはパラメータ2グループの通信
速度[ BPS]、通信局番[ ADRS]にて設定します。
通信速度[ BPS]の設定範囲:2400、4800、9600bps
スタートビット(1bit固定)、ストップビット(1bit固定)、パリティビッ
ト(なし)
通信局番[ ADRS]の設定範囲:1~99番地
通信コンバータ別売
SCM-38I(RS232C/RS485コンバータ)
SCM-48I(USR/RS485コンバータ)
SCM-WF48(Wi-Fi/RS485,USB 無線通信コンバータ
/リリース予定)
83
TZN/TZ Series
正/逆動作(加熱/冷却)[ O-FT]
ランプ(Ramp)機能 [ RAMP]
通常温度を制御するには、加熱制御(Heating)と冷却制御(Cooling)
があります。温度が下がると、ヒータに電源が印加されるよう出力
をONする動作を逆動作と言い、温度が上がると、冷却機に電源
が印加されるよう出力をONする動作を正動作と言います。
温度の上昇及び下降を強制的に制御する機能です。
正動作と逆動作は相反する動作で、ON/OFF制御や比例制御の
ときは正反対に出力しますが、PID制御のときは制御対象によ
ってPID時定数が決まることで、正動作と逆動作のPID時定数
は異なります。
ランプ機能はパラメータ2グループにて RAMPの設定値をONに
しないと、パラメータ1グループにて RAPU、RAPDは表示されま
せん。
正/逆動作[ O-FT]の設定はパラメータ2グループにて行います。
正動作[ COOL]あるいは逆動作[ HEAT]は用途に合わせて
設定します。もし逆に設定すると、事故の恐れがあります。
(ヒータを制御している途中、正動作[ COOL]に変更した場合、
出力がONまたはON状態の保持により火事が発生すること
があります。)
制御動作中には正/逆動作の変更は危険ですので避けてく
ださい。
制御の安定した状態で設定値を変更すると、パラメータ1グルー
プの RAMP、RAPDの設定時間の間、制御対象の温度を上昇ま
たは下降させます。
ランプ機能を使用するにはパラメータ2グループにて RAMPの設
定値をONにしてください。
パラメータ1グループの RAPUと RAPDにて立ち上がり時間と
立下り時間を設定します。
調節器の電源を遮断した後に再印加するか、または制御が安定
した状態で設定値を変更すると、ランプ機能が動作します。
立ち上がり時間と立下り時間の設定範囲は1~99分です。
■ ランプ立ち上がり[ RAPU](上昇温度の遅延)
本機器は正動作と逆動作の中で選択して使用し、同時出力
は不可能です。
本機器は出荷時に逆動作[ HEAT]で設定されております。
SV2設定(第2設定)[ SU-2]
ランプ機能を使用しない
制御温度
変更する SV
初期 SV
任意の第2設定値を内臓し、外部にて接点を利用しSV2端子を
短絡させることで制御対象の温度を第2設定値の温度に変更さ
せる機能です。
ランプ機能を使用した
制御温度
tu
ユーザーが直接調節器のキー操作をしなくても、シーケンス敵
に接点信号を用いて設定値を変更することができます。
tu
RAPU
RAPU
設定時間
設定時間
SV2
上図のように初期制御温度の上昇を遅延させたり、制御が安
定した状態で設定値を変更すると、上昇する温度を遅延させま
す。
SV
SV2操作信号
ON区間
図のように特定区間において一定時間の間だけ設定値を
上
変更することができます。
SV2の設定値はパラメータ1グループにて行います。
使用例
電気オーブンなどは制御対象を一定温度で保持しますが、オ
ーブンを開けると内部の温度が下がります。この場合、設定
値を少し高くすると、温度の上昇が速くなります。
そのためオーブンの開閉を検知するマイクロスイッチなどを
設置した後、このスイッチの接点をSV-2の操作信号で使用
し、SV-2の設定温度を既存の設定値より少し高くすると、より
効率的なオーブンの温度管理を行うことができます。
84
※ RAPU時間はランプ機能を使用しない場合の温度上昇時間
(tu)より短く設定することができません。
■ ランプ立下り[ RAPD](下降温度の遅延)
ランプ機能を
使用しない制御温度
ランプ機能を
使用した制御温度
初期 SV
変更する SV
td
RAPD
設定時間
上図のように下降する温度を遅延させます。
※R
APD時間はランプ機能を使用しない場合の温度下降時間
(td)より短く設定することができません。
二重PID制御 温度調節器
入力補正 [ IN-B]
出力の接続について
調節器自体の誤差はありませんが、外部より入力される各種
熱電対やRTDセンサ、アナログセンサにて誤差が発生する場合
に使用する機能です。
各種温度センサは実際にレベルが指定されており、高精度タイ
プは価格が高いため、一般タイプを使用することが多いです。し
たがってセンサの誤差を測定し入力補正を行うと、より精度の
高い温度制御が可能になります。
入力補正機能はパラメータ1グループの IN-Bにて行います。
力補正機能を使用する際は、センサからの誤差を正確に測
入
定してください。測定した誤差値が正確ではない場合、誤差が
もっと大きくなる可能性があります。
設定範囲:-49~50℃(-50.0~50.0℃)
入力補正値を設定した後、補正値を記録して置くことをお勧
めします。(メンテナンスに必要となります。)
アナログ入力[ A--1、A--2、A--3]
変換機
リレー出力の接続例
TZシリーズ
TK
A
TCN
L
ヒータ
C
電源
コンデンサ
0.1㎌
630V
H
TC
マグネット接点
またはリレー接点
リレー接点端子
温度調節器と負荷を結線する際、できるだけA部を遠くしてくだ
さい。A部の線路が短い場合、マグネットなどからの逆起電力
が温度調節器の入り、誤動作することがあります。
SSR駆動出力の接続例
換機のアナログ出力を調節器の入力として使用するため
変
には、まず調節器内部の入力仕様スイッチをアナログ出力と
同じ条件で選択してください。(必ず調節器の電源を遮断した
状態で行ってください。)
節器に電源を入れた後、パラメータ2グループの入力仕様[
調
IN-T]にてA--1(0-10VDC)、A--2(1-5VDC)、A--3 (DC420mA)より該当入力を選択します。
力による表示値を上限スケール[ H-SC]と下限スケール[
入
L-SC]にて設定します。
換機のアナログ出力を調節器の温度センサ(T.C)端子に接
変
続してください。このとき極性に注意してください。
T4LP
I
N
P
U
T
電圧
出力
端子
L
O
A
D
温度調節器
制御対象体
(0~100kg)
圧力
センサ
圧力
変換機
DC4-20mA
IN-T設定
:A--3
H-SC設定
:100
L-SC設定
:0
負荷
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
負荷電源
※S SRは負荷の容量を顧慮して選定しなければなりません。
SSRの容量が足りないと、SSRの内部が破損し、またショート
による火事の恐れがあります。必ずSSR容量が負荷容量より
大きいものを使用してください。
※SSRに表示された性能で使用するためには、必ず放熱板を付
けてください。放熱板をつけないと、性能が約70~80%低下
し、長時間使用時にはSSRが破損することがあります。
電流出力(DC4-20mA)の接続例
TZシリーズ
電流
出力
端子
+
U
DC4-20mA
LOAD 600Ω Max.
-
W
TB42
R
T
負荷
T4WM
負荷電源
技術解説
伝送出力(DC4-20mA)の接続例
記録計/パネルメータ
+
TZシリーズ
+
伝送
出力
端子
DC4-20mA
-
IN
-
通信出力(RS485)の接続例
TZN/TZ
シリーズ
T3YF
THD
※外部に付ける電力調整器は負荷の容量を顧慮して選定する
のが大事です。
※容量が超えると、火事の危険がありますので、負荷と直列に
速断ヒューズを差し込んでください。
Feedback
TOS, TOM,
TOL
電力調整器
以降の制御動作は温度制御と同じです。
使用例
T3S, T3H,
T4M, T4L
SSR
+
-
1-5VDC
0-10VDC
DC4-20mA
TZN/TZ
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
TZシリーズ
アナログ出力
圧力
TA
やむを得ずA部の線路を短くする場合、 (マグネットコイル)の
両端にマイラーコンデンサ104(630V)以上を付けると、逆起電力
の防止に効果があります。
本調節器は温度制御の以外に湿度、流量、圧力の測定及
び制御が可能です。しかし湿度、流量、圧力などを測定す
るためには、測定した結果値をアナログ信号(DC4-20mA、
1-5VDC、0-10VDC)へ変換して出力する変換機を使用しなけ
ればなりません。
湿度、圧力、
流量センサ
TM
詳細は「技術解説の 出力の説明」を参照してください。
+
通信
出力
端子
-
RS485
通信コンバータ
PC
R×D
IN T×D
Gnd
R×D
T×D
Gnd
85
TZN/TZ Series
通信 出力
インターフェース(Interface)
適用規格
EIA RS485 準拠
最大接続数
31台(ただし、アドレス設定は01~99まで
設定可能です。)
通信方法
2線式半二重方式
同期方式
非同期式
通信距離
1.2km以内
通信速度
2400/4800/9600bps(選択機能)
スタートビット
1bitで固定
ストップビット
1bitで固定
パリティビット
なし
データビット
8bitで固定
プロトコル
BCC
通信 コマンドの種類
システム構成
終端抵抗
上位
③ Header Code
コマンドの名称をローマ字2文字で表示します。
RX(読み出し要求) → R[52H]、X[58H]
RD(読み出し応答) → R[52H]、D[44H]
WX(書き込み要求) → W[57H]、X[58H]
WD(書き込み応答) → W[57H]、D[44H]
④ Text
コマンド/レスポンスの詳細内容を示します。
(コマンド項目を参照してください。)
⑤ END Code
ブロック内容の終了を示します。 ETX → [O3H]
⑥BCC
Block Check Characterの略字で、プロトコルのスタート(STX)か
らETXまでのXOR演算値を示します。
N番
RX(-)
(B-)
TX(+)
(A+)
TZN/TZ
測定/設定値の読み出し[RX]:局番 01、
命令区分け RX
1.コマンド(上位)
① 命令説明
STX
0
1
開始
(A+)
(B-)
(A+)
TZN/TZ
※通信線路は必ずツイストペア線を使用してください。
1.TZN/TZの通信手順は専用プロトコルです。
2.上位システムは電源投入後に4秒以上経ってから通信を開始
します。
3.最初の送信権限は上位システムにあり、上位システムがコマ
ンドを送信すると、TZN/TZはレスポンスを出します。
S AC T E B
T DMX T C
上位
システム X R D T X C
S AC T E B
T DMX T C
X R D T X C
C
通信コマンドとブロックの正義
コマンドとレスポンスのフォーマットを示します。
100
R/W
X/D
0
1
R
X
P
0
ETX
FSC
02
30
31
52
58
50
30
03
BCC
1.コマンド(上位)
① 命令説明
STX
0
開始
1
W
局番
X
S
Address
Code
Header
Code
ETX
Text
103
102
101
100 ETX FSC
103
102
101
100 終了 BCC
② 使用例:局番(01)、ヘッドコード(WX)、設定値(S)+123を書き
込む場合
STX
0
1
W
X
S
0
02
30
31
57
58
53
30
符号 103
20
30
102
101
100
31
32
33
ETX FSC
03
BCC
レスポンス
END
Code
小
数
点
E
T
X
F
S
C
N
U
L
L
4
1
E
T
X
B
C
C
N
U
L
L
33
34
31
03
B
C
C
00
A
C
K
S
T
X
0
1
R
D
P
0
符号
A
C
K
S
T
X
0
1
R
D
P
0
Space
1
2
3
20
31
32
103 102 101 100
FSC
BCC
Code
BCCの計算範囲
① Start Code
ブロックの先頭を示します。
STX → [02H]、レスポンスはACKが追加されます。
② Address Code
上位システムがTZN/TZを識別する局番コードであり、01~
99(BCD ASCⅡ)範囲で設定可能です。
86
符号
Space/-
0
命令ヘッド S:設定値
06 02 30 31 52 44 50 30
Start
Code
FSC
BCC
1.測定値が正常受信の場合:ACK[06H]を付加してデータの送
信測定値が+123.4の場合
※A→最小4sec以上、B→最大500~600ms以内、C↔最小 20ms以上
101
ETX
終了
測定/設定値の読み出し
システムに電源投入
STX
0
設定値の書き込み[WX]:局番 01、命令区分けWX
通信制御手順
TZN/TZ A
P
P:測定値、S:設定値
STX
(N-1)番
ASACT EB
B C T DMX T C
K XRDTXC
X
命令ヘッド
② 使用例:局番(01)、ヘッドコード(RX)、現在値(P)の場合
(B-)
TZN/TZ
1番
R
局番
2.測定値が-100の場合
A
C
K
S
T
X
0
1
R
D
P
0
-
0
1
0
0
0
E
T
X
B
C
C
N
U
L
L
06
02
30
31
52
44
50
30
2D
30
31
30
30
30
03
B
C
C
00
※受 信(レスポンス)フレームの最後(BCC16の後)に1byteの
NULL(00H)が付いて受信されます。
二重PID制御 温度調節器
設定値の書き込み
設定値が-100の場合
A
C
K
S
T
X
A
C
K
S
T
X
06
02
0
0
30
1
1
31
W
W
57
D
D
44
S
S
53
0
0
30
符
号
103
-
2D
0
30
102
101
1
31
0
30
100
E
T
X
F
S
C
0
E
T
X
B
C
C
03
B
C
C
30
その他:ACK応答がない場合
① STX受信後に局番が一致しない場合
② 受信バッファ過剰(Receive Buffer Overflow)が発生した場合
③ボーレートや他の通信設定値が一致しない場合
ACK応答がない場合の処理
① 線路状態を確認
② 通信条件(設定値)を確認
③ ノイズによる通信異常の場合、回復するまで通信実行を3回
ほど実行
④ 頻繁な通信異常が発生する場合、通信速度を変化
TM
TK
TCN
TC
TA
TZN/TZ
正しい使い方
温度調節器の簡単点検方法
製品使用中、負荷(ヒータなど)が動作しない場合
まず製品の前面部のOUT表示灯が動作しているかを確認して
ください。もしOUT表示灯が動作しない場合、調節器の各設定
パラメータを確認してください。OUT表示灯が動作している場合
は、調節器の出力端子より配線を取り外した後、出力(リレー接
点、SSR駆動電圧、DC4-20mA電流)を確認してください。
ただし、DC4-20mAの電流出力はOUT表示灯が動作しません。
製品使用中、表示部に OPEN が表示された場合
この場合は外部に付いていたセンサがオープンされた警告です。
調節器の電源を遮断しセンサの結線を確認してください。
もしセンサがオープンされていなければ、調節器よりセンサ線路
を取り外した後、入力+と-端子をショートさせ調節器の電源を
印加してから、調節器が屋内温度付近を表示しているかを確認
してください。
調節器が屋内温度を表示すると調節器には問題ありません。
しかし屋内温度を表示せずOPENを表示すると、調節器に不具
合がある場合ですので、弊社までご相談ください。(ただし、屋内
温度の表示は入力モードが熱電対の場合のみ可能です。)
製品使用中、表示部に ERR0 を表示する場合
製品使用中に外部から強力なノイズを受け、内部の各種データ
を記憶している記憶素子が破損した場合です。この際弊社まで
ご相談ください。また強力なノイズが発生した原因を分析しその
対策を施してください。
この調節器は外部のノイズに対し補完対策が施されています
が、無限大のノイズを耐えられることではありません。製品仕様
で制限しているノイズ(2kV)以上流入されると、内部が破損する
ことがあります。
T3S, T3H,
T4M, T4L
取扱い時の注意事項
AC電源の接続時には必ず圧着端子(M3.5、最大幅7.2mm)を
使用して接続してください。
誘導性ノイズを防止するため、本製品の配線は高圧線、電力
線などと分離してください。
T3HS, T3HA,
T4MA, T4LA
T4LP
本製品に電源を供給または遮断するためには、電源スイッチ
や遮断器を設置してください。
T3NI, T4YI,
T4WI, T3SI,
T3HI, T4MI,
T4LI
スイッチや遮断器は、ユーザーの操作が容易にできるよう、
近所に設置してください。
TOS, TOM,
TOL
本製品は温度調節用ですので、電圧計または電流計などで
使用しないでください。
熱電対と調節器を接続する延長線路は、必ず規定の補償導
線を使用してください。補償導線を使用せず、一般導線を使
用すると、熱電対と一般導線の接続部より温度偏差が発生し
ます。
RTDセンサを使用する場合、必ず3線式で結線してください。
線路を延長する場合は、線の厚さと長さが同一な3本の配線を
使用してください。線路抵抗が異なると温度差が発生します。
やむを得ず電源線路と入力信号線路を近くする場合、調節器
の電源ラインにラインフィルタを使用してください。入力信号
線路はシールドワイヤを使用してください。
強い高周波ノイズの発生する危機(高周波溶接機、高周波ミ
シン機、大容量SCRコントローラ)付近での使用を避けてくだ
さい。
使用入力センサを変更する場合は、まず機器の電源を遮断
してから内部の切り替えスイッチ(SW1、SW2)を仕様に従って
変更します。その後、電源を再印加してキー操作でセンサを
変更します。
本調節器のSSR駆動出力、電流出力は内部回路の電源と絶縁
されています。
センサ接続部に電源を接続しないでください。内部回路が破
損されます。
本製品は下記の環境条件で使用することができます。
屋内
高度2,000m以下
汚染等級2(Pollution Degree 2)
設置カテゴリⅡ(Installation CategoryⅡ)
87
T3YF
TB42
THD
T4WM
技術解説