COP20の結果及び日本政府の対応

COP20(第20回気候変動枠組条約締約国会議)の
結果 及び 日本政府の対応
平成27年1月
環境省 地球環境局
国際地球温暖化対策室 増田大美
平成27年1月8日(木)13:45-14:10
大阪カーボンカンファレンス
COP20の結果及び日本政府の対応
1.背景
2.2020年以降の新たな枠組み構築の経緯
3.COP20の結果
4.COP21に向けて
2
1.背景
①温暖化対策の必要性
最新の科学的知見では、
(IPCC-AR5(気候変動に関する政府間パネル第5次評価報告書、2014年))
今世紀末の気温上昇は、現在と比較して、厳しい温暖化対策が取られな
かった場合は2.6~4.8℃、厳しい温暖化対策を取った場合は0.3~
1.7℃上昇。地球温暖化が進めば、生態システム等不可逆的なリスク
(℃)
も。
今後数十年間の大幅な温室効果
厳しい温暖化対策を
ガス排出削減が極めて重要。こ
とらなかった場合、
2.6~4.8℃上昇
れにより、21世紀以降の気候
リスクの低減につながる。
2℃目標の経路
厳しい温暖化対策をとった場
合、
0.3~1.7℃上昇
世界の平均気温上昇を産業革
命以前と比べ平均2℃未満に抑
えるための経路は複数あるが、
図.1986年~2005年の平均気温を基準とした
どの経路においても以下を要す
世界の平均気温の上昇
る。
(産業革命前と比較する際は0.61℃を加える。)
①2050年に40~70%削減(2010年比)
(AR5 SYR Fig.6 編集)
②21世紀末までに排出をほぼゼロ
3
1.背景 ②世界のエネルギー起源CO2排出量の推移
世界全体のエネルギー起源CO2排出量のうち、米中2カ国で世界の40%
以上を排出。
今後の排出量は、先進国は微増なのに対し、途上国は急増するとの予測
1990年
その他
27.5%
2012年(現状)
中国,
10.9%
その他
その他
30.3%
中国,
中国
26.0%
米国
23.2%
ブラジル
0.9%
日本
5.1%
ロシア
10.4% インド
EU27ヵ国,
19.3%
2.8%
210億トン
その他
33.2%
中国
28.1%
米国,
16.0%
米国
ブラジル
1.4%
日本
3.9%
2030年(予測)
EU27ヵ国
EU27か国
11.0%
ロシア
5.2% インド
6.2%
317億トン
米国
12.9%
ブラジル
1.8%
日本
2.7%
ロシア
4.8%
インド
9.1%
EU28ヵ国
7.4%
365億トン
IEA「CO2 emissions from fuel combustion 2014」「World Energy Outlook (2013 Edition)」に基づいて環境省作成
4
1.背景③京都議定書下と現状の世界のエネルギー起源CO2排出量
京都議定書下で削減目標を持つ国からの排出量が世界のエネルギー起源
CO2排出量に占める割合は、1/4程度となっている。
*44.6%
1990
EU15か国
14.7%
その他
18.5%
*25.4%
2012
その他
18.5%
インド, 2.8%
ロシア, 10.4%
1990年
世界のCO2 排出量
中国, 10.9%
210億トン
日本, 5.0%
米国, 23.2%
日本, 3.9%
2012年
世界のCO2 排出量
317億トン
インド, 6.2%
ロシア
5.2%
EU15か国
14.7%
その他先進国
12.9%
カナダ, 1.7%
米国, 16.0%
その他先進国
12.9%
中国, 26.0%
カナダ, 1.6%
注 ) カ ナ ダ は 2012 年
12月に京都議定書
から離脱
*京都議定書下で削減目標を持つ国からの排出量が世界のエネルギー起源CO2排出量に占める割合
5
「IEA CO2 EMISSIONS FROM FUEL COMBUSTION 」2014 EDITION を元に環境省作成
1.背景 ④国際交渉の経緯
1990
条約
採択
(1992)
2000
2010
2020
条約
発効
(1994)
先進国に対して、法
的拘束力ある数値
目標の設定(途上国
は削減義務なし)
COP3
京都
議定書
採択
(1997)
京都
議定書
発効
(2005)
先進国・途上国の2020
年の削減目標・行動の
ルールを設定
京都議定書
第2約束期間
(2013-2020)
※我が国は参加せず
京都議定書
第1約束期間
(2008-2012)
COP16
カンクン
合意
(2010)
2020年以降の、全ての
国が参加する新たな枠
組み(2015年のCOP21
で合意すべく交渉中)
2020年までの削減目標・行動
を条約事務局に登録・実施
※我が国は現時点の目標とし
て、2005年度比3.8%減を登録
COP17
ダーバン・
プラット
フォーム
(2011)
COP21
新枠組みに
合意予定
(2015)
新枠組みの
発効
6
2.2020年以降の新たな枠組み構築の経緯
①COP17ダーバン決定(2011)
<新たな枠組みの大枠>
2020年から発効・実施させる
「条約の下で」
「全ての国に適用される」
「議定書、他の法的文書又は法的効力を有する合意成果」
緩和(排出削減)、適応、資金、技術、行動の透明性、能
力向上を作業のスコープに含む
<作業の段取り>
2015年までに新たな枠組みを採択
新しい作業部会(ADP)を2012年前半に立ち上げ
2020年までの排出削減の野心レベル向上に関する作業も
併せて進める
7
2.枠組み構築の経緯 ②2015合意に向けた進展
COP19
COP18
(2013年、ポーラン
ド・ワルシャワ)
COP20
(2014年、ペルー・リマ)
COP21
(2012年、カタール・
ドーハ)
(2015年、フランス・パリ)
COP17
(2011年、南ア・
ダーバン)
■2015合意の要素を2014年から検討
■全ての国が、COP21に十分先立ち(準備ができる国
は2015年第1四半期までに)自らの約束草案を示す。
■約束草案に含めるべき情報をCOP20で特定
■ADPの開始。作業計画に合意。
-少なくとも年2回開催
-2015年5月までに合意の交渉テキ
スト案を作成
■2020年以降の枠組みを2015年までに採
択。
■交渉の場として「ダーバン・プラットフォーム
特別作業部会(ADP)」を2012年前半に設置
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2.枠組み構築の経緯 ③約束草案(INDC)
COP19ワルシャワでの合意:
各国は、COP21に十分先立って(準備ができる国は2015年第
1四半期末までに)、各国の目標の案(Intended Nationally
Determined Contributions: INDC)を示す
⇒各国の提出するINDCが、2015年合意の鍵を握る。
すべての国の参加を確保するためには、各国の目標は各国自らが定める
「各国提案方式」が有効、という発想。
各国の目標を各国が定めることにより、自ずと差異化が実現される
(Self-differentiation)。それにより、先進国・途上国という従来の二
分論的アプローチを変えたいとの考え。
これまでにEU、米(、中)が2020年以降の目標を
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表明
EU
「2020-2030年の気候とエネルギーに係る政策枠組み」
・2014年1月に欧州委員会が提案。
・2014年10月23-24日の欧州理事会(首脳級会議)で決定。
(下線は欧州委員会提案からの修正)
●温室効果ガス削減目標
EU全体の排出量を2030年までに少なくとも1990年比40%削減。
●再エネ目標
EU全体での最終エネルギー消費量に占める再エネ(電力及び熱※1)のシェアを
2030年に少なくとも27%(※2)とする。
※1:電力に関しては、再エネ電力が占める割合が、現状21%から2030年に45%に上が
ると想定。
(2014年1月22日・欧州委員会提案)。日本は現状約11%。
※2:現状13% (2014年1月22日・欧州委員会提案)
●エネルギー効率
BAU(成り行き)シナリオに比べ、EU全体での2030年のエネルギー効率を少
なくとも27%改善(努力目標)。30%改善も念頭に、2020年までに見直す。
●越境系統連系
2030年までに域内各国の発電容量の15%を連系させることを目指す。
等
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米中の気候変動に関する共同発表
オバマ米大統領と習近平中国国家主席は、2014年11月11、12日の2日間にわ
たって北京で会談し、温室効果ガスの両国の削減目標等について、以下のとおり
共同発表した。
●米国
温室効果ガス排出量を2025年までに2005年比26~28%削減
・2050年80%規模の削減に向けた経路に沿った目標
・既存法の下での削減策で達成可能
・2020~2025年に、毎年平均して2.3-2.8%の削減(2005-2020年までの2倍のペース)
●中国
CO2排出量を2030年頃までにピークを迎えるように取り組む。
総エネルギー消費量に占める非化石燃料エネルギーのシェアを2030年までに約20%とす
る。
※原子力発電を含むか否かは明確にせず。
●両国は、
・2℃目標を念頭に置きつつ、今回の発表は低炭素経済への移行に向け、より長期的な取組
の一部であることを認識。
・継続的な野心向上に向けて取り組んでいく。
・米中によるこのタイミングでの発表が、他国によるできるだけ早期の、望ましくは2015
年第1四半期までの、野心的な行動の発表につながることを期待。
その他、
・エネルギー共同研究開発の強化、中国におけるCCSプロジェクトの開始、HFCs削減協力の
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促進、スマート・低炭素都市イニシアティブの開始、グリーン貿易の促進等
3.COP20の結果 ①会合前の期待
○2015年合意に向けた交渉は容易に進展せず
全ての国の参加の下で「緩和(排出削減)を中心とする枠組み」を構築したい先進国
「先進国・途上国の差異化」を求め、「適応や支援も同等に位置づけたい」途上国
この構図はCOP21の最終局面まで持ち越される可能性大
○こうした中、COP20では最低限、以下の成果が期待される。
①2015年合意の要素に関する議論を進めること
②各国が約束草案(INDC)を示す際に提出すべき情報を特定すること
○上記に加え、約束草案の「事前コンサルテーション」の進め方も含めた、
2015年COP21までの交渉の進め方(ADPの開催時期、合意テキスト
案の作成の段取り)が議論されることになる予定。
○この他、我が国としては、二国間クレジット制度(JCM)の進展など、我
が国の取組と貢献をアピールしたい。
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3. COP20の結果 ②はじめに
日程:2014年12月1日(月)~
12月14日(日) ※会期を2日延長
場所:ペルー・リマ
議長:プルガル・ビダル
ペルー環境大臣
参加国:192ヵ国・地域
成果:リマ声明「Lima
Call for
Climate Action」を採択
13
3. COP20の結果 ③望月環境大臣の対応
(1)閣僚級会合における日本代表ステートメント
12月10日のハイレベル・セグメント(閣僚級会合)に
おいて、日本政府代表として、下記について演説。
(2)バイ会談
・「2050年までに世界全体で50%減、先進国全体で80%
減」という目標を改めて掲げること
・我が国の約束草案の出来るだけ早期の提出を目指すこと
・我が国の技術を活用した世界全体の排出削減への貢献、
途上国の緩和行動及び適応に関する支援、資金支援等を進
めていくこと
等
COP20議長国ペルー、COP21議長国フランス、EU、英国、中国等7つ
の国・地域の閣僚及び潘基文国連事務総長など国際機関の長と会談を
行い、新たな枠組みの合意に向けて協調していくことの重要性を確認。
・潘基文国連事務総長からは、全ての国に約束草案を2015年第1四半
期に提出することを要請している旨述べられた。
・EUからは、日本の約束草案の早期提出への期待が示された。
・フランス及び英国等からは我が国が気候変動問題の解決をリードす
ることへの期待が示された。
(3)「JCM署名国会合」を開催
二国間クレジット制度
(JCM)に署名した12か国が
一堂に会する「JCM署名国会
合」を開催し、JCMの進捗の
歓迎と更なる進展に向けて共
同声明を発表。
14
3. COP20の結果 ④ジャパン・パビリオン
日本政府として「ジャパン・パビリオン」と
題するイベントスペースを設置。
・国、各種機関・組織、研究者等の取組の紹介
や議論を行うイベントを多数開催し、気候変動
対策に関する我が国の貢献等について紹介。
・12月1日-11日までの11日間で25のイベント
を開催。多数の聴衆を集めた。
「AIMモデルを用いた低炭素都市実行計画づく
りの事例紹介と今後の展開」
二国間
クレジット
制度(JC
M)につい
て多くのイ
ベントを
開催
国立環境研究所及び京都大学等が開発してきたア
ジア太平洋地域における温暖化対策モデル(AI
M)を用いて、滋賀県、京都市、イスカンダル及び
プトラジャヤ市(マレーシア)、ホーチミン市(ベ
トナム)で行ってきた気候変動実行計画づくりの経
15
緯を紹介。望月環境大臣が挨拶。
3. COP20の結果 ⑤主要な成果:「リマ声明」
①2015年合意の要素
■リマでの議論の成果(各国の主張を集約した文書) をCOP20決定の附
属書として掲載。
■交渉テキスト案を2015年5月までに準備するべく、更なる検討を行う。
⇒COP21に向けた議論が一歩前進。
②各国の約束草案(目標案)
■約束草案は、緩和を中心とし、適応についても含めることを検討。
■約束草案提出にあたり、参照値(基準年等)、期間、対象範囲・カバー率、各
国の約束草案が公平で野心的であることの説明等に関する定量化可能な情報を
提出できる。
⇒すべての国が約束草案を提出できる状況が整った。
■条約事務局に以下の作業を要請
-各国が提出した約束草案をウェブサイトに掲載。
-各国の約束草案を総計した効果に関する統合報告書を11月1日までに作
成。
⇒我が国が提案していた、締約国等の間で約束草案に対する質問・意見を交
わすプロセスは合意されず。しかし、各国の約束草案が公開された形で枠
16
組み交渉を進めることとなった。
3. COP20の結果 ⑥成果1:2015合意の要素
COP20の成果:COP21に向けた議論の前進
■2015年合意は、緩和、適応、資金、技術開発・移転、能力構築、行動・支援
の透明性をバランス良く扱うべきことを決定。(パラ2)
2015年
合意の
要素
■2015年合意を通じて、適応行動を強化する決意を確認。(前文)
■異なる各国の事情に照らし、共通だが差異ある責任の原則を反映した野心的
な2015年合意を目指すことを強調。(パラ3)
■先進国に対し、途上国の野心的な緩和・適応行動のための資金支援を提供・
動員することを要求。その他の国による補足的支援についても認識。(パラ4)
■2015年合意の要素の検討について、リマにおける進展を認識し、その成果
(各国の主張を集約した文書)をCOP20決定の附属書として掲載。(パラ5)
交渉
テキスト
■交渉テキスト案を2015年5月までに準備するべく、ダーバン・プラットフォ
案
ーム特別作業部会(ADP)において更なる検討を行うことを決定。(パラ6)
※COP20決定パラ番号
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3. COP20の結果 ⑦成果2: 約束草案
COP20の成果:すべての国が約束草案を提出できる状況が整った。
約束草案
の範囲
■全ての国に対し、条約第2条に基づく目的達成(温室効果ガス濃度の安定化)
のための約束草案(削減目標)を提出するよう、改めて招請。(パラ9)
■各国の約束草案は現在の目標・取組よりも進んだものとする。(パラ10)
■後発開発途上国及び島嶼国は、約束草案として、低炭素成長に向けた戦略・
計画・行動を提出できる。(パラ11)
■全ての国に対し、適応計画の取組を提出すること、又は約束草案に適応の要
素を含めるよう検討することを招請。(パラ12)
約束草案
に含める
べき情報
■全ての国がCOP21に十分先立って(準備ができる国は2015年第1四半期まで
に)約束草案をその明確性、透明性、理解を促進するような形で提出すること
を改めて招請。(パラ13)
■①参照値(基準年等)、②期間、③対象範囲・カバー率、④計画プロセス、
⑤前提条件・方法論(温室効果ガスの排出・吸収の推定・算定方法を含む)、
⑥各国の約束草案が公平・野心的であることの説明、⑦条約第2条の目的達成
にいかに貢献するものであるかの説明を提出できることを合意。(パラ14)
気候変動枠組条約事務局に下記を要請。(パラ16)
約束草案 ■各国が提出した約束草案をウェブサイトに掲載。
提出後の ■2015年10月1日までに提出された約束草案について、その総計した効果に
作業
関する統合報告書を11月1日までに作成。
※COP20決定パラ番号 18
3. COP20の結果 ⑧その他の結果
COP21に向けて、自治体・民間企業の方々の取組への注目が高まっている。
■12/11に、プルガル・ビダルCOP20議長のイニシアティブで「リマ気候行動
ハイレベル会合」が開催。
気候行動
■この「リマ気候行動」の一部として、ペルー政府がUNFCCC事務局の支援の下
ポータル
新しい気候行動ポータル Nazca Climate Action Portal を設立。
設立
■都市、地域、企業、投資家による豊かな気候行動の見える化を促進するため
( 「リマ
のポータルであり、今後もパリに向けたプロセスの中で更なる行動が追加され
気候行動」
る予定。
の一部) ■ICLEI(持続可能性をめざす自治体協議会)とも連携され、日本の多くの自治
体の取組も共有されている。 http://climateaction.unfccc.int/
リマ・パ
リ行動ア
ジェンダ
■ペルー政府及びフランス政府(COP21ホスト国)が、気候変動対策を進め、
2020年までの野心・2015年合意への支援を更に向上させるため、リマ・パ
リ行動アジェンダを立ち上げた。
■2014年9月の国連気候サミットも踏まえ、国、都市、民間セクターの行動を
より活性化させるためのアジェンダであり、今後、主要なグローバル、国家
レベル、地域レベルのリーダーの取組促進や、国以外のアクターのパートナ
ーシップ、行動促進のショーケース化への貢献が期待されている。
19
4.COP21に向けて ①2015年合意の論点
キーワード(COP17ダーバン合意)
条約の下で(under the Convention)
全ての国に適用される(applicable to all Parties)
法的な合意 (a protocol, another legal instrument or an agreed
outcome with legal force)
(ワルシャワ~リマでの決定)
合意に十分先立って各国が自らの約束草案を提出
「緩和、適応、資金、技術、能力構築、透明性」の6要素をバランスよく扱う
適応の行動を強化するとの決意
2015年の交渉における主な論点
• 各国間の差異化のあり方(「共通だが差異ある責任」原則の反映のさせ方)
• 各国の目標はまず各国が定める「各国提案方式」で、いかに実効性を確保するか
(「参加」と「野心」のジレンマ)。
→2015年COP21(パリ)に向
• 「適応」の取り扱い。
け、国際交渉は正念場。
• 「資金」「技術」「能力構築」の扱い。
→INDC(約束草案)の提出時期・
• 「透明性」(報告、評価)の仕組み
内容が国際交渉における鍵。 20
• 合意の法的形式(議定書、その他)
4. COP21に向けて ②道筋
6月交渉会合
ボン(6/3~14)
COP
COP
2月交渉会合
ジュネーブ
(2/8-13)
5月までに交渉テ
キスト作成
秋 交渉会合
20
新たな枠組
み採択
21
各国の約束草案をウェブサイトで公開
各国がCOP21に十分先
立って(準備ができる国
は2015年3月末までに)
約束草案を提出
各国の約束草案が参照できる
状態で枠組みの交渉
この間、様々な非公式会合でも議論予定
2015年12月
(パリ)
各国の約束草案を総計
した効果についての統合
報告書を11月1日まで
に作成
今後の日本の対応:
■全ての国が参加する公平かつ実効的な枠組み構築に向けて、引き続き交渉に
積極的に貢献。
■約束草案については、COP決定、各国の動向や将来枠組みに係る議論の状
況、エネルギーミックスに係る国内の検討状況等を踏まえて検討し、できる
21
だけ早期に提出することを目指す。