内部監査管理要綱

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2014 年 7 月 31 日
内部監査管理要綱
内部監査管理要綱
承
認
精
査
作
成
QM 委員会内部監査室
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QM 委員会内部監査室
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2014 年 7 月 31 日
QM 委員会内部監査室
内部監査管理要綱
内部監査管理要綱
年月日
改訂箇所
項目
制定・改訂履歴
改訂理由
初版制定
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版数
承認
精査
作成
初版
QM 委員会委員長
内部監査室長
総務
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内部監査管理要綱
目次
1 本要綱の目的と監査内容
2 適用範囲
3 主管部門
4 責任と権限
5 評価判定基準(レベル)
6 内部監査の原則
7 内部監査チームのコンピテンシー
8 内部監査手順
9 QM 委員会における内部監査結果報告会
10 内部監査チームの教育・研修
11 関連文書
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2014 年 7 月 31 日
QM 委員会内部監査室
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2014 年 7 月 31 日
QM 委員会内部監査室
内部監査管理要綱
1 本要綱の目的と監査内容
(1)本要綱は、A 病院(以下当院という)のクオリティマネジメント委員会(以下「QM
委員会」という)の内部監査室が実施する内部監査の手順を明確にするとともに、
当院の医療の質マネジメントシステム(以下「QMS」という)を継続的に維持・
改善することを目的とする。
(2)内部監査では、QM 委員会内規第 3 条に定める審議内容に基づき、年度の監査計画
を策定・検証し、改善のための支援を促す。
(3)内部監査では、次の事項が満たされているか否かを明確にする。
①QMS要求事項〈下記の a)∼ d)〉を満たしているか。
a) 法的要求事項。
b) 病院機能評価の評価項目。
c)当院及び QM 委員会で定めるルール。
d)患者及び家族からの要求事項。
②QMSが効果的に実施され、維持されているか。
2
適用範囲
本要綱は、QM 委員会の内部監査室における内部監査を実施する上で適用する。
3
主管部門
本要綱の主管部門は、QM 委員会内に設置された内部監査室とする。
4
責任と権限
対象
QM 委員会委員長
(病院長)
内部監査室室長
内部監査副室長
内部監査室員
総務課担当者
責任
権限
内部監査管理要綱施行の承認
内部監査室員の任命
内部監査室運営に関わる最終承認 内部監査室室長、副室長の任命
内部監査実施に関わる最終承認
内部監査実施後の効果に関す
る承認
内部監査管理要綱施行の精査
内部監査メンバーの選出・任命
内部監査室運営に関わる責任者
内部監査の計画、実施の承認
内部監査実施に関わる責任者
内部監査の改善指示
内部監査計画(年2回)の承認
監査実施後の効果検証、指示
内部監査チーム(リーダー、メン 内部監査メンバーの力量承認
バー)の教育研修実施
内部監査室長を補佐する
室長に権限移譲されたもの
内部監査管理要綱の策定・見直し 内部監査実施に関する院内の
内部監査計画及び実施管理表策定 調整、報告、議事録
内部監査スケジュールの調整・通 監査計画及び実施管理表の作
成
知
内部監査所見の集計
フォローアップ監査の指示
QM 委員会報告会の準備、資料の作
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成
内部監査メンバー資格者一覧表の
作成
内部監査メンバーの教育研修計画
の策定と実施
被監査部門の部門長 監査計画に則った自己評価・報告
または被監査委員会 改善事項に対する是正処置・報告
是正後のフォローアップ・報告
の委員長
チームの中にリーダー1 名とメン
バー2∼3 名を置く
内部監査業務の遂行
内部監査チーム
・監査チェックリストの作成
・監査報告書の作成・提示
・是正処置要求と是正処置の確認
・フォローアップ支援
リーダーを補佐しながら内部監査
内部監査メンバー
を遂行する
5評価判定基準(レベル)
達成レベル(A)
改善中(B)
・あるべき姿にてらして医療の質を維持しており、PDCA が回って
いる状態である。
・QMS要求事項(本要綱1に示す)に適合している。
・システム・手順の内容に矛盾がない。
・めざすべき固有の目標を満たし、特に不備がない状態。
・決められたルール通りに業務が遂行され、決められた記録に不備
がない状態である。
・B,CからQMS要求事項を満たした状態になった。
・取り組むべき課題が認識されており、改善計画に則って活動が行
われている。ただし、到達目標が明確であること。
・この達成度は次回の内部監査で検証すること。
・取り組むべき課題が認識されているが、監査当日までに改善計画
が立てられていない。この場合は是正処置を要求する。
高く評価できる状況が認められた(以下、例示)
・チームとしての活動が特に顕著であった
・改善事項に対して繰り返し取り組んでいることが記録からも認め
特筆すべき事項が認
られた
められる(S)
・他部門の模範になるような活動が認められた
・記録の見直しが定期的に実施され、質の向上につながっていた
・自主的に改善テーマを定めて積極的に取り組んでいた
要是正(C)
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内部監査管理要綱
・その他監査チームとして特筆すべき事項
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内部監査の原則
内部監査は適切で、かつ、十分な監査結論を導き出すことができるように下記の原則を
遵守する。
(1)倫理的行動
信用があり、誠実であり、分別がある行動を行う。
(2)公正な報告
監査所見、監査結論及び監査報告は、ありのままにかつ正確に報告する。
(3)監査チームとしての正当な注意
監査チームは、監査業務の重要性を認識し、被監査部門に対して信頼に見合う注
意を払う。
(4)独立性
監査チームは被監査部門の関係者ではなく、偏り及び利害の衝突がないものとする。
(5)証拠に基づくアプローチ
監査で収集される監査証拠は入手可能な情報からのサンプルに基づき、検証可能な
ものである。
(6)機密保持
監査チームはその任務において得た情報の利用及び保護について慎重にあつかうも
のとする。
7
内部監査チームのコンピテンシー
内部監査チームは下記に示す個人的特質や知識・技能を備えていることが望ましい。
(1)個人的特質
①倫理的である。(公正・信用・誠実・正直・分別)
②心が広い。(答えは一つではなく、別の考え方や視点を進んで導き出し提案する)
③コミュニケーション力がある(人と上手に接する)
④観察力がある。(周囲の状況や活動を意識できる)
⑤知覚が鋭い。(状況を直感的に認識し理解できる)
⑥粘り強い。(根気がある)
⑦決断力がある。(論理的な思考及び分析により結論に到達できる)
⑧自律的である。(独立して行動し役割を果たす)
(2)知識・技能
①本要綱に示す内部監査の原則、手順を適用する。
②効果的な面談、聞き取り、観察並びに文書、記録及びデータの調査により、情報を
収集する。
③収集した情報の正確さを検証する。
④監査所見及び監査結論の根拠とするために、監査証拠が十分かつ適切であることを
確認する。
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⑤監査所見及び監査結論の信頼性に影響しうる要因を評価する。
8
内部監査手順
内部監査は、以下の図表:内部監査の全体の手順により実施する。
図表:内部監査の全体の手順
︵9︶ 是正処置結果の有効性確認︵フォローアップ︶
︵8︶是正処置計画の実施・検証
︵7︶ 指摘された項目の是正処置計画・提出
︵6︶内部監査報告書の作成・提出
︵5︶内部監査の実施
︵4︶内部監査の事前準備 ︵チェックリスト作成︶
︵3︶内部監査スケジュールの作成
︵2︶内部監査チームの編成
︵1︶内部監査計画の立案
内部監査の基準、範囲、頻度及び方法、監査の計画及び実施、結果の報告、記録の
維持に関する責任と要求事項に関するルールは以下(1)∼(9)の手順に定め、
これらのルールに従い内部監査を実施する。
(1)内部監査計画の立案
内部監査室長は、QM 委員会内規第 3 条に定める審議内容に基づき、定期監査を年2
回計画する。その内容は「内部監査計画及び実施管理表」に示す。年2回の内、1
回は、以下の項目を監査計画に加えるものとする。
・過去の内部監査及び外部審査結果に対する有効性の確認(フォローアップ)
・病院長(QM委員会委員長)からの指示事項
・QMSが効果的に実施され、維持されているかの確認
なお、定期監査に加えて、QM委員会委員長の指示により臨時に内部監査を実施す
ることがある。
(例:新たな法規制の施行や、医療監視での重要指摘、重大な医療事
故が繰り返し発生するような場合など)
(2)内部監査チームの編成について
①内部監査室長は監査の準備期間を考慮し、監査日の2ヶ月前までに内部監査メンバ
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内部監査管理要綱
ーを選定し、その中から内部監査リーダーを決め、
「内部監査予定表」に明記し伝達
する。
②内部監査メンバーの選定においては、客観性及び公平性を確保するため、適切な内
部監査メンバーを「内部監査資格一覧表」から選定する。
③内部監査メンバーの資格認定要件は、監査教育を修了し、内部監査室長が適格と認
定したものとする。
④内部監査チームは、リーダー1 名を含む2∼3名以上のチーム編成になるように選
定する。
⑤内部監査チームを編成する際には、本要綱の監査の原則に則り、構成員が被監査部
門と利害関係がないことを確認する。
(3)内部監査スケジュールの作成
内部監査室員は、「内部監査計画及び実施管理表」に基づき、「内部監査予定表」を
作成し内部監査室長の承認を受ける。
承認後は、総務課より「内部監査予定表」をメールにて各部署・委員会の代表に通
知する。
(4)内部監査の事前準備
内部監査チームは監査する部署の対象業務内容や監査項目を協議の上「内部監査チ
ェックリスト」を作成する。
(5)内部監査の実施(内部監査業務フローを参照)
① オープニングミーティングでは挨拶、自己紹介から始まり、下記の事項について
被監査部門の担当者に説明する。
a)内部監査の目的
b)監査の範囲、評価の判断基準、改善事項の対応等
c)当日の監査スケジュール(書類監査・現場監査・チーム内会議・クロージングミ
ーティング)
d)現場立入り時の制約事項の確認
② 内部監査チームは「内部監査チェックリスト」に沿って、文書監査と現場監査を
実施する。
③ 内部監査終了後、内部監査チームはミーティングを行い、指摘内容についてチー
ム内で相談し決定する。
④ クロージングミーティングでは、監査の終了宣言と被監査部門の担当者に対して
内部監査協力への謝意を述べ、下記の事項について説明する。
a)監査結果に対して被監査部門の承認後、今後の対応を説明する。
b)改善事項の表明(改善内容の状態/客観的証拠)
被監査部門の承認後、今後の対応を説明する。
c)改善事項については、監査チームと被監査部門との間で認識の相違を発生させな
いため、「是正処置要求書/報告書」(控)に記入し被監査部門に提出する。
d)監査結果(全体的な評価)
e)閉会の挨拶
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内部監査管理要綱
(6)内部監査報告書の作成・提出
①内部監査チームは、内部監査終了後1週間以内に「内部監査チェックリスト」、
「内部
監査報告書」、「是正処置要求書/報告書」(原本)を内部監査室長に提出する。
② 内部監査チームは、改善指摘がある場合、監査終了後 1 週間以内に「是正処置要求
書/報告書」に入力指示する。
③ 内部監査室員は提出された資料をとりまとめ、室長に報告、承認を取る。
④ 監査資料の原本は総務課が保管する。
(7)是正処置計画・提出
要改善事項の指摘を受けた被監査部門の部門長は、監査実施後一週間以内に是正計
画を立てて「是正処置要求書/報告書」に入力して監査室長に提出する。
(8)是正処置計画の実施・検証
①被監査部門の部門長は作成した「是正処置要求書/報告書」の是正計画に基づき、指
摘された改善の是正を延滞なく行う。
②内部監査室員は内部監査チームと協力し、是正の完了が確実に済んでいることを検
証する。
③是正が完了していないと判断した場合には、被監査部門と協議の上、再度是正完了
の検証を行う。
再度是正の完了とその効果の検証を行う。
④内部監査室員は、次回の内部監査時、内部監査チームに有効性確認(フォローアッ
プ監査)を指示する。
(9)是正処置結果の有効性確認(フォローアップ監査)
次回の内部監査チームは、是正処置が狙い通りの効果を発揮しているかについて所
属長へのヒアリング・現場巡視等で確認し、その結果を「是正処置要求書/報告書」
のフォローアップ欄に入力し、内部監査室長の承認を得る。
9
QM 委員会における内部監査結果報告会
内部監査室長は、
「是正処置要求書/報告書」の結果を基に、
「監査用サマリー」を作
成し、QM 委員会委員長の承認を受けた後に同委員会にて報告する。
10
内部監査チームの教育・研修
内部監査室長は、内部監査チームのリーダー及びメンバーと新たに任命される監査メ
ンバーに対して内部監査を行う際に必要な知識、技能及び個人的特質の維持、向上の
ために研修を計画し、実施する。
11
関連文書
内部監査資格者一覧、内部監査計画書及び実施管理表、内部監査チェックリスト
内部監査報告書、内部監査業務フロー図、是正処置要求書/報告書、監査用サマリー
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