使用上の注意 …………………………………………………1 1.管の特長・用途及び物性 …………………………………2 1-1. 特 長 ……………………………………………………………………………2 1-2. 用 途 ……………………………………………………………………………2 2.管の寸法・品質規格 ……………………………………3 2-1. 寸法規格〈ねじ込み式ダブルプレスト管〉 ……………………………………3 〈独立山ダブルプレスト管〉 …………………………………………4 2-2. 材 質 ……………………………………………………………………………5 2-3. 品質規格 ……………………………………………………………………………5 3.管の継手と接続方法 ……………………………………6 3-1. ねじ込み内面パッキン ……………………………………………………………7 3-2. ねじ込みソケット …………………………………………………………………7 3-3. 独立山TM無孔用継手【DDMJ−300∼900】 …………………………………8 3-4. 独立山TY有孔用継手【DDYJ−300∼900】 …………………………………9 3-5. 独立山TM無孔用継手【DDMJ−1000∼1200・1500】 …………………… 10 独立山TY有孔用継手【DDYJ−1000∼1200・1500】 …………………… 10 4.ポリエチレンの性能 ……………………………………11 4-1. 耐薬品性 ……………………………………………………………………………11 4-2. 耐 候 性 ……………………………………………………………………………11 4-3. 耐摩耗性 …………………………………………………………………………12 5.管の水理設計 ……………………………………………13 5-1. 流速・流量 ……………………………………………………………………14∼16 5-2. 表面流出量の算定 ………………………………………………………………… 17 5-3. 地下排水量の算定 ………………………………………………………………… 17 6.管の埋設設計 ……………………………………………18 6-1. 設計手順 ……………………………………………………………………………18 6-2. 荷重分布 ……………………………………………………………………………19 6-3. 埋戻し土及び自動車荷重による鉛直荷重の計算 …………………………19∼21 6-4. 管体のたわみ率の計算 ……………………………………………………………21 6-5. 管体に発生する最大曲げ応力(管底部)の計算 …………………………22∼23 6-6. 構造計算の許容値 ……………………………………………………………23∼24 6-7. 許容土被り …………………………………………………………………………25 ・施工方法 ……………………………………………26∼30 6-8. 標準施工断面(例) 6-9. トンネル地下排水管の施工 ……………………………………………………… 31 7.管の布設(接続)歩掛り …………………………………32 8.管の部品 ………………………………………………33∼39 9.管の施工例 …………………………………………………40 ̶ 11 ̶ ̶ 12 ̶ ̶ 13 ̶ ̶ 14 ̶ ̶ 15 ̶ ̶ 16 ̶ ̶ 17 ̶ 地中に埋設するダブル管シリーズの埋設設計計算は、計画する土被り及び自動車荷重により埋設管 に作用する荷重と基礎構造により、管体に発生するたわみ率及び最大曲げ応力を計算し、そのいずれ もが許容値を満足することを確認する手法により行う。 6-1 設計手順 ダブル管シリーズの埋設設計は、次の手順で行う。 管種設定 条件の設定 呼び径 土被り 埋戻し土の単位体積重量 埋戻し土の内部摩擦角 自動車荷重 基礎の設計支持角 土の受働抵抗係数 (H) (γt) (φ) (P) (2α) (E´) 埋戻し土及び自動車荷重による鉛直荷重の計算 埋戻し土による鉛直荷重 自動車荷重による鉛直荷重 (Wv) (Ww) たわみ率の計算 たわみ量 たわみ率 (X) (V) 最大曲げ応力の計算 埋戻し土と自動車荷重による水平荷重 (P) 最大曲げ応力 (σ) 安全性の確認 YES NO たわみ率と最大曲げ応力の計算値が許容値を上回 らないことを確認する。 設計計算終了 ̶ 18 ̶ 6-2 荷重分布 ダブル管シリーズの埋設設計に用いる鉛直荷重と水平荷重の分布は図4-1に示す通りとする。 W P 2α W/sinα 図6-1 荷重分布の状態 6-3 埋戻し土及び自動車荷重による鉛直荷重の計算 1 埋戻し土による鉛直荷重:Wv ①鉛直公式 埋戻し土による鉛直荷重は、鉛直公式を用いる。 Wv = γt・H Wv :埋戻し土による鉛直荷重(kN/m 2) γt :土の単位体積重量(kN/m3) H :土被り(m ) ②マーストン公式 設計条件(高土被り等)により、マーストンの公式を用いる場合がある。 1)等沈下面:He eー2・K =ー2・Kμ・ μ・He/D He ー2・Kμ・γsd・P + 1 D φ :埋戻し土の内部摩擦角(°) K :主働土圧係数[K=tan2(45ーφ/2)] μ :摩擦係数[μ=tanφ] D :管外径(m)『表2-2∼9参照』 γsd :沈下比『表4-1参照』 P :突出比[ P=h/D ] ̶ 19 ̶ 2)突出型の土圧係数:Cc Cc = 1ー eー2・K μ・He/D + 2・Kμ (HーHe) ・eー2・Kμ・He/D D 盛土面 Cc :突出型の土圧係数 H :土被り(m) 等沈下面 H He 3)埋戻し土による鉛直荷重:Wv h Wv=Cc・γt・D D 現地盤 Wv :埋戻し土による鉛直荷重(kN/m2) γt :土の単位体積重量(kN/m3) 表6-1 管 種 とう性管 基 礎 沈下比 の 状 態 沈下比 一定の仕様を定めて管理、締固めた埋戻し土 厳密な施工管理のもとで締固めた埋戻し土 ー0.1 0 2 自動車荷重による鉛直荷重:Ww 自動車荷重は、図4-3に示すように分散するものとし、自動車荷重による鉛直荷重は次式に よって算出する。 車両後輪 C=2750 θ=45° a=200 a=200 1750 図6-2 自動車荷重 Ww = 図6-3 2・P・(1 + i)・β C・(a + 2H・tanθ) Ww i β P C a H θ a=200 :自動車荷重による鉛直荷重(kN/m2) :衝撃係数『表4-2参照』 :断面力の低減係数『表4-3参照』 :1後輪荷重(kN) :車体占有幅(2.75m ) :タイヤの接地長さ(0.20cm) :土被り(m ) :荷重の分散角(45°) ̶ 20 ̶ 輪荷重の分散 表6-2 衝撃係数 i H (m) H<1.5 1.5≦H<6.5 H≧6.5 i 0.5 0.65ーH/10 0 表6-3 断面力の低減係数 土被り h≦1m かつ内径または スパン B´≧4m の場合 β 左記以外の場合 1.0 0.9 6-4 管体のたわみ率の計算 鉛直荷重によって生じる管のたわみ量(X)、たわみ率(V)は、次式により算出する。 X= V= 2Fk・Fd・rm4 EI+0.061E'・rm3 ×(WV+WW) X × 100 2・rm X :管体のたわみ量(m) V :管体のたわみ率(%) Fk :基礎の支承角係数『表4-4参照』 rm :管体の平均半径(m )『表4-9参照』 EI :管の曲げ剛性(kN・m 2/m )『表4-9参照』 E' :土の受働抵抗係数(kN/m 2) Fd :変形遅れ係数『表4-6参照』 WV :鉛直土圧による鉛直荷重(kN/m 2) WW:活荷重による鉛直荷重(kN/m 2) E' = Es 2(1ーμ2) (kN/m 2) Es :土の変形係数(kN/m 2) μ :土のポアソン比(=0.5) 表6-4 基礎の支承角係数 基礎支承角 2α 120° 90° 60° 支承角係数 FK 0.090 0.096 0.102 ̶ 21 ̶ 6-5 管体に発生する最大曲げ応力(管底部)の計算 管体に発生する曲げ応力は、次式によって算出する。 σ= P= 6{ k 1( W V + W W )r m 2 +k 2・P・r m 2 } t2 E'・X 2・Fd・rm σ :最大曲げ応力(kN/m 2) k1 :基礎の設計支承角による曲げモーメント係数『表4-5参照』 K2 :基礎の設計支承角による曲げモーメント係数『表4-5参照』 WV :埋戻し土による鉛直土圧(kN/m 2) WW:活荷重による鉛直荷重(kN/m 2) P :鉛直土圧と活荷重による水平荷重(kN/m 2) rm :管体の平均半径『表4-9参照』 t :換算肉厚(mm)『表4-9参照』 E' :土の受働抵抗係数(kN/m 2) X :鉛直荷重と活荷重による管体のたわみ量(m) Fd :変形遅れ係数『表4-6参照』 表6-5 基礎支承角による曲げモーメント係数(管底) 基礎支承角 120° k1 0.275 k2 0.314 0.377 裏込めの種類と土の諸係数 変形遅れ係数 Fd 裏込めの種類 変形係数 Es(kN/m 2) A 1.5 7,400 B 1.25 14,700 C 1.25 24,500 裏込めの種類A,B,Cは、表4-7の区分による。 表6-7 ※ ※ 60° ー0.166 表6-6 ※ 90° 裏込め材料とその締固め度 裏込めの種類 裏込めの変形係数 Es kN/m2 裏込め材料とその締固め度 A 7,400∼14,700 砂または切込み砂利を用い、最大乾燥密度の 90%以上に締固める。 B 14,700∼24,500 砂または切込み砂利を用い、最大乾燥密度の 95%以上に締固める。 C 24,500以上 特に粒度の良い切込み砂利を選定して十分な 施工管理のもとで、最大乾燥密度95%以上に 締固める。 道路土工 カルバート工指針(平成21年度版)P.218 参照 裏込めの締固め度は、JIS A 1210(突き固めによる土の締固め試験方法)に 規定するうち、試験方法 E-a によって求めた最大乾燥密度を基準とした百分 率による。 ̶ 22 ̶ 表6-8 土の受働抵抗係数E´の標準値(参考) 裏込の締め固め度に応じたE´(kN/m2) パイプの裏込材料の種類 統一分類表(1) ダンプした ままの状態 緩い状態 γd max(2) <85% 相対密度 <40% 普通の状態 γd max 85∼95% 相対密度 40∼70% 密な状態 γd max >95% 相対密度 >70% 粒度のよい土(LL<50) ・中位から無塑性の土で25%以下の粗粒分を 含む CL,ML,MLーCL 340 1,370 2,750 6,860 粒度のよい土(LL<50) ・中位から無塑性の土で粗粒成分を25%以上 を含む CL,ML,MLーCL ・細粒分を含む粗粒土、12%以上の細粒分を 含む GW,GC,SM,SP 690 2,750 6,860 13,700 細粒分を含んでないか、少量含んでいる粗 粒土 細粒分12%以下の GW,GP,SW,SP 1370 6,860 13,700 20,600 破砕岩 6,860 20,600 20,600 20,600 注:(1)ASTM 規格 Dー2487 USBR 規格 Eー3 (2)γdmax:Standard Proctor の最大乾燥密度に対する比。 6-6 構造計算の許容値 構造計算による管体のたわみ率、及び最大発生曲げ応力の計算値が以下に示す許容値を上ま わらないことを確認する。 1 許容たわみ率:Va V a = 5(%) 2 許容曲げ応力:σa σa = σc (kN/m2) F σa :許容曲げ応力(9800kN/m 2 ) {9.8MPa} σc :引張強度( 19600 kN/m 2 ) {19.6MPa} F :安全率(基準:2) ※F:安全率 許容曲げ応力は、引張強度を安全率で除した値とし、安全率は使用される用途や施工条件を 総合的に考慮して、他の値をとる場合がある。 ̶ 23 ̶ 表6-9 設計に用いる諸数値 換算肉厚 (m) 平均半径 (m) 断面二次モーメント I×10-6(m4/m) 管の曲げ剛性 E・I(kN・m2/m) 100 0.0049 0.05245 0.010 0.0098 150 0.0069 0.07845 0.027 0.0265 200 0.0094 0.10470 0.070 0.0686 250 0.0112 0.13060 0.117 0.1147 300 0.0117 0.15585 0.134 0.1313 350 0.0140 0.18200 0.230 0.2254 400 0.0144 0.20720 0.250 0.2450 450 0.0175 0.23375 0.449 0.4400 500 0.0185 0.25925 0.530 0.5194 600 0.0232 0.31160 1.043 1.0221 700 0.0243 0.36215 1.197 1.1731 800 0.0280 0.41400 1.834 1.7973 900 0.0303 0.46515 2.313 2.2667 1000 0.0332 0.51660 3.060 2.9988 1100 0.0408 0.57040 5.643 5.5301 1200 0.0467 0.62335 8.470 8.3006 1350 0.0556 0.70280 14.310 14.0238 1500 0.0595 0.77975 17.590 17.2382 呼び径 ねじ込み式ダブルプレスト管 独立山ダブルプレスト管 弾性係数 E=980×103(kN/m2) ̶ 24 ̶ 6-7 許容土被り 許容土被り 20 裏込めの種類B 土被り︵m ︶ 裏込めの種類C 15 10 5 0.6 最 小 土 被 り 0.6(m) 100 150 200 250 300 350 400 450 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1350 1500 呼び径(㎜) 表6-10 項 2α 活 Tー 重 土の単位体積重量 ※ 裏込めの種類 目 基 礎 支 承 角 荷 施工条件 γt (°) (kN/m3 ) B C 120 120 25 25 19.0 19.0 裏込め材の変形係数 Es (kN/m 2) 14700 24500 土の受働抵抗係数 E´ (kN/m2) 9800 16300 支承角による係数 Fk 0.090 0.090 土の変形遅れ係数 Fd 1.25 1.25 埋戻し土の鉛直荷重は直土圧公式による。 ̶ 25 ̶ ̶ 26 ̶ ̶ 27 ̶ ̶ 28 ̶ ̶ 29 ̶ ̶ 30 ̶ ̶ 31 ̶ ̶ 32 ̶ 1 141 200 265 2 130 188 252 465 800 1060 ねじ込み受け口には内面パッキンが添付されています。 ̶ 33 ̶ 355 660 900 ̶ 34 ̶ ̶ 35 ̶ ̶ 36 ̶ <ねじ込み式ダブルプレスト管> ・φ100∼200 ・φ250∼300 呼 称 <独立山ダブルプレスト管φ350∼φ900用> 寸 法 D P L(山数) NDMC-100 141 ー 122(ー) NDMC-150 200 ー 167(ー) NDMC-200 265 ー 195(ー) NDMC-250 311 ー 177(ー) NDMC-300 367 ー 177(ー) DDMC-350 402 49 245(5) DDMC-400 460 49 245(5) DDMC-450 518 65 260(4) DDMC-500 576 78 312(4) DDMC-600 692 98 392(4) DDMC-700 804 98 382(4) DDMC-800 914 131 393(3) DDMC-900 1022 131 393(3) ̶ 37 ̶ ̶ 38 ̶ ̶ 39 ̶ ̶ 40 ̶ ̶ 41 ̶ ̶ 42 ̶
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