MSP430 FR58xx,FR59xx の Power Management Module(PMM)の概要 2014.11.27 PIC 山内一男 FR58,FR59 シリーズの PMM と SVS について、ユーザガイドと data-sheet(FR5969)から概要を説明します。 開発に当たっては、必ず data-sheet で実際の仕様を確認お願いします。 F5xxx,F6xxx シリーズの PMM より、シンプルで格段に扱いやすくなっています。 普通の使い方ではデフォルトのままで使 えますが、 電源断や電圧低下のトラブルが予想されるケース、および LPMx.5 を使い wake-up する場合は、このモジュー ルの動作を事前に理解が必要です。 また PMM を扱うときは、事前に下記の example に目を通ようにお願いします。 msp430fr59xx_lpm4-5_01.c SVS enable msp430fr59xx_lpm4-5_02.c SVS disable 1 PMM と SVS の機能 1.1 SVS の機能 参照 U.G. 2.2.2.1 SVS Thresholds、 2.2.3 Supply Voltage Supervisor - Power-Up data-sheet 5.12.1 Power Supply Sequencing DVCC が投入されると、約 0.8-1.7V で BOR が on します。 このあと SVS が DVCC を監視して、TYP:1.88V で BOR を解除して、CPU が動作を開始します。 DVCC が低下すると、SVS が TYP1.8V で BOR を on します。 DVCC が off せず上昇すると TYP:1.88V で BOR は解除されます。 電源不安定や電池電圧低下などで、このスレショールドレベルでふらふらすると、間欠的に BOR が発 生しますので留意が必要です。 ・ SVS は disable できますが、BOR のあとデフォルト SVS enable に戻りますので、安全です。 1.2 PMM の機能 参照 U.G. Figure 2-1. PMM Block Diagram DVCC=1.8~3.6V をカバーします。 DVCC から、Vcore(CPU、RAM など)と Vrtc(XT1 OSC、RTC)を生成します。 analog と PIO 系には DVCC から供給されます。 2 省電力 2.1 LPMx.5(LPM3.5,LPM4.5) 参照 data-sheet 5.8 Low-Power Mode (LPM3.5, LPM4.5) Supply Currents (Into VCC) Table 5-9. Wake-Up Times From Low-Power Modes and Reset LPM3.5 では、Vrtc は維持されますが Vcore は供給停止します。 つまり、RTC は継続動作しますが、CPU は停止、内部レジスタと RAM 内容は消失します。 LPM4.5 では Vcore と Vrtc ともに供給停止します。 この LPMx.5 に入ると、PIO が誤動作しないように LOCK されます。 1 留意すべき点は、LPMx.5 からの wake-up は、かなり遅くなります。 LPM3/LPM4 からの wake-up が TYP:7us に対し、LPMx.5 からの wake-up は TYP:250us です。 さらに SVS を disable していた場合は、TYP:1ms と長くなります。 2.2 SVS disable 参照 data-sheet Figure 5-2. LPM3,XT3.7 Supply Current vs Temperature Figure 5-5. LPM4.5 Supply Current vs Temperature LPM3,LPM4,LPMx.5 に入るとき、省電力のため SVS を disable すると、おおよそ 0.2uA 低減できます。 3 BOR 発生の確認 3.1 BOR 発生要因 参照 U.G. Figure 1-5. Operation Modes data-sheet: Table 6-9. System Module Interrupt Vector Registers DVCC 復帰(Brownout)、SVS fault から復帰、RST、Wake-up、他にソフトウェア BOR などが要因になります。 再起動がかかり main 先頭に来た時に、SYSRSTIV(bit 情報)を取り込み、その内容から BOR 発生要因を調べ て適切な後処理をします。 3.2 ソフトウェア reset PMMCTL0:PMMSWBOR/PMMSWPOR を使用して、アプリケーションから BOR/POR を起こすことができます。 4 PIO 参照 U.G. 2.2.8 Port I/O Control DVCC 低下を SVS が検知して BOR が発生したとき、PIO が未制御にならないように下記の対処がされています。 出力(pull-up/down 含め)は disable に lock されます。 入力(PxIN)はその時点の内容で lock されます。 PIO 制御レジスタは、再起動後に PM5CTL0:LOCKLPM5 を 1->0にした時点で、unlock されます。 以 上 2
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