神の数式 - livedoor Blog

神の数式
Outline
• §1 素粒子論
– 量子力学から標準理論へ
• §2 宇宙論と大統一理論
– 標準理論と相対性理論の統合
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• §1 素粒子論
– 量子力学から標準理論へ
• §2 宇宙論と大統一理論
– 標準理論と相対性理論の統合
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近代物理学の予備知識:4つの力
• 自然界には4種類の力が存在する
– 重力
• ニュートン力学
• 一般相対性理論
リンゴと地球の間の重力により
リンゴは木から地面に落ちる
– 電磁気力
• マクスウェルの電磁方程式
• ex. 磁石の力・下敷を擦ると髪の毛が吸い付く(静電気)
– 強い力
• 中性子と陽子の間に働く力
• グルーオンという粒子が力を媒介
– 弱い力
• 中性子がベータ崩壊して
陽子になる時に働く力
物質の最小単位
クォーク等に働く力
(中性子も陽子も
クォークから成る)
電子
e
電磁気力
N
強い力
P
陽子と中性子で
原子核を構成
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近代物理の潮流は4つの力の探求
量子力学・標準理論・相対性理論
• 量子力学(ハイゼンベルグ/シュレ
ディンガー)
– 物質の最小単位・素粒子の振る舞いを探求
– 4つの力のうち、電磁力を扱う
• 標準理論(ディラック/ヤン・ミルズ
/南部/ワインバーグ)
ミクロの
物理学
– 素粒子の振る舞いをより深く探求
– 4つの力のうち、重力を除く3つの力を扱う
• 相対性理論(アインシュタイン)
マクロの
– ニュートン力学では解けない天体の挙動を解決 物理学
– 4つの力のうち、重力を扱う
相対論は天体などのマクロの世界を扱うのに対して
量子力学や標準理論はミクロの素粒子の世界を扱う別物のように見えるが…
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対称性:物理学者の妙な美意識
• 物理学者は現象を記述する数式に対称性を求める
正しい式は美しい対称性を有するはずだ
• 数式の対称性とは
–
–
–
–
–
–
–
回転対称性
並進対称性
ローレンツ対称性
ゲージ対称性
非可換ゲージ対称性
カイラル対称性
etc.
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分かり易い対称性の例:
回転対称性と並進対称性
円の方程式 x2 + y2 = r2
xy軸を回転させても方程式の形は変わらない
円の方程式は回転対称性を持つ
Y
r
x2 + y2 =r2
-r
Y
x2 + y2 =r2
r X
-r
X
同様にxy軸を上下左右に並行移動させても方程式の形が
変わらない時、その方程式は並進対称性を持つ
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シュレディンガー方程式
(不確定性原理)
• オーストリアの物理学者・シュレディンガーが
提唱した原子核と電子の振る舞いを記述する
式=シュレディンガー方程式(波動方程式)
• 電子は原子核の周りをまわっているのではな
くて、そこ(原子核の周囲のとある場所)に存
在する確率的な式で示される
• 量子力学の礎を築いた画期的な成果
電子がここらへん
に居る確率がX%
e
電磁気力
N
強い力
P
陽子と中性子で
原子核を構成
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しかし…方程式には対称性が無かった
新発見された現象を説明できなかった
• シュレディンガー方程式には対称性
がない
• シュレディンガー方程式は、原子核と
電子の挙動をうまく記述出来たが、
後に発見された電子の磁極(電子自
体が磁極(S/N)を持つ)やスピン(電
子が地球の様に自転する)を説明出
来なかった
e
N
P
• 神はサイコロを振らない(アインシュ
タイン)
– 確率論で自然現象は記述でいない
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天才・ディラック
• イギリス・ケンブリッジ大学のルーカス教授職に就いた天
才物理学者(歴代ルーカス教授職にはニュートンやホーキ
ングが就任している)
• シュレディンガー方程式を包括し、ローレンツ対称性を導
入したディラック方程式を発表
– 回転対称性・並進対称性・ローレンツ対称性を満たす方程式
– 電子の磁極・スピンを記述
– 粒子に対する反粒子を予言
• 真空では粒子と反粒子が現れては消えている
– 対称性の追求と標準理論への第一歩
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オッペンハイマーからヤン・ミルズ
• 米国の物理学者オッペンハイマーはディラッ
クらと共同でゲージ対称性を導入し、4つの力
のうち電磁気力を記述する式を導出
– オッペンハイマーは、この成果より人類初の原子
爆弾開発に携わったことで有名
• ヤンとミルズはそれをさらに発展させて、非可
換ゲージ対称性を導入して、強い力と弱い力
の記述に成功したと発表
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パウリが指摘した矛盾・質量の問題
• ヤン・ミルズの理論以後、新しい理論・方程式に存在する
矛盾が続々と出現
• ヤン・ミルズの理論から導かれる矛盾
– それまでの理論
• 強い力はグルーオンと呼ばれる、力を伝える粒子がクォーク間を行
き来しているとされていた
– しかしヤン・ミルズの方程式を解くと、グルーオンの重さがゼロ
になってしまう(当時の物理学界の重鎮・パウリが指摘)
• 素人の感覚的にも、重さゼロの粒子が力を伝えるとは思えない
• 重さをヤン・ミルズの数式に加えると対称性が崩れてしまう
• 対称性を損なわずに式を成立させるには、全ての素粒子の重さがゼ
ロでなければならない物質全てが光の速度で空間を自由に移動し
てしまい物質がバラバラになってしまう(光子は質量ゼロ)
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天才・南部陽一郎#1
斬新な発想
• それまでの考え方
出現
e+ e+
粒子と反粒子
の出現と消失
– 粒子と反粒子
• ディラック方程式の予言
• 例: 真空では、電子と反電子が現れては消え、ま
た現れては消えている
e-
e+
e+ e+
消失
出現
– カイラル対称性の発見
e+ e+
• 自然界は左巻きと右巻きを区別する対称性を持っ
ている
• 電子には左回転と右回転が存在し、別物である
自然界では、右回り電子とその反電子、左周り電
子とその反電子がそれぞれ現れては消えている
e-
e-
右周り 左周り
e+
e+
右周り 左周り
e+ e+
e+
e+ e+
消失
e-
出現
e-
e+
e+ e+
消失
右巻きの粒子と反粒子
及び左巻きの粒子と反粒子
の出現と消失
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天才・南部陽一郎#2
斬新な発想・自発的対称性の破れ
• カイラル対称性の自発的対称性の破れ
• 南部はカイラル対称性が自発的に破れ、異なる回転を持つ粒子同士が
結合して自然界に満たされているとした
出現
• つまり真空は、カイラル対称性が自発的に破れた電子やクォークの異常
出現
ペアで満たされているという
出現
出現
出現
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e-
e-
e+ e+
e+
e-
e+
e-
e+
e+ e+
e+ e+
消失
e+
e+ e+
e+ e+
消失
同じ回転同士の粒子と反粒子が結合
するとプラスマイナス=ゼロで消失する
継続して
存在
e+
e+
継続して
存在
e+
e+
粒子と反粒子
からなる異常ペア
異なる回転同士の粒子と反粒子が結合
すると、互いに違う種の粒子なのでゼロとならず
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空間に残る自発的対称性の破れ
天才・南部陽一郎
質量(重さ)を解明#3
• 粒子の異常ペアに満たされている真空を一
個の粒子が走る時、空間に満たされている異
常ペアと反応して動きにくくなるこれで粒子
に重さが生まれる
e+ e+
e+ e+
e-
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e- +
e
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e-
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
e+ e+
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対称性は保たれる
• 南部の理論によって数式の対称性を保ちつつ粒子の
重さがゼロにならずに済んで、強い力を説明すること
が出来た ☀ (前の頁までは電子を例にとって説明
したが、電子をグルーオンに置き換えればグルーオン
が質量を持ち、強い力が伝わる)
• 真空が粒子で満たされているという、とてつもない発
想自体が、当初は受け入れ難かったが、今では全て
の物理学者が南部理論を正しいと信じている
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弱い力の解明
• グラショウとワインバーグは自発的対称性の破れの考え方をさら
に拡張することで弱い力を説明できるとした
• 弱い力を伝えるw粒子とZ粒子の存在を予言
• それらの粒子が、ヒッグスが提唱していたヒッグス粒子という未知
の粒子の存在と、その自発的対称性の破れによって質量を獲得
するとした
• この理論は、数式に対称性もあり非常にうまく弱い力を説明出来
たが、未知の粒子が都合よく導入されているため、当初は誰も信
じなかった
• しかし、2000年代になるとW,Z粒子が発見され、最近になってヒッ
グス粒子が発見されたことで、ヒッグスは2013年のノーベル物理
学賞を受賞
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標準理論
• シュレディンガーディラックヤン・ミルズ
南部グラショウ・ワインバーグの流れで、素
粒子の間に働く三つの力(電磁力・強い力・
弱い力)を記述する、対称性を有する数式が
完成した
• これを標準理論と呼び、その数式は、w,z粒子
や、ヒッグス粒子を発見した加速器がある欧
州原子核研究機構(スイス・セルン)敷地内の
石造に刻まれている
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• §1 素粒子論
– 量子力学から標準理論へ
• §2 宇宙論と大統一理論
– 標準理論と相対性理論の統合
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近代宇宙論
• 素粒子論に端を発した標準理論の数式は、重力の振る舞いを記述し
ていなかった
• 一方、天体物理学では、相対論・ビッグバン宇宙論が台頭
– 例えば、100億光年という距離の単位は、光の速さで走っても100億年か
かる遠さ(距離)を表す  天体の光が私達の目に届くまでに100億年か
かっている  今100億年前の姿を見ていることになる  光速度は常
に一定であり、時間の基準となる  特殊相対性理論
– アインシュタインは特殊相対論を発展させ、重力が時間と空間を歪めると
いう一般相対性理論を提唱した
– 全ての天体が地球から遠ざかっていることに気付いた天文学者ハッブル
は、宇宙が開闢びゃくしていて、遠くに行けばいくほど遠ざかるスピードが
速くなる(ハッブル常数)と予測した
– 遠くの天体ほど早く遠ざかり、やがては遠ざかる速度が光速を超えるため、
それ以上遠くからは光さえ地球に届かない
– つまり時間を遡ると、宇宙には始まりがあり一点から始まったことになる
ビッグバン宇宙論(ホイルやガモフが提唱)の始まり
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ビッグバン宇宙論と標準理論
• ビッグバン理論によると、宇宙の始まりの最初の10-43 秒は全て
の物質に質量はなく、光速で走り回っていた(= カイラル対称性は
破れていなかった)
• やがて時間と共に、カイラル対称性の自発的破れが生じ、物質に
重さが発生し、光速で飛び回っていた粒子は強い力によって引き
合って原子核を形成していった
• それらの原子が集まって星を造り、☆同士が重力で引き合って集
まることで銀河系等の星雲を形成していった
• 標準理論の数式の不完全なところ
1.
宇宙開びゃく後10-43秒までの素粒子の挙動を表現できない
2.
重力の振る舞いを表現できない(一般相対性理論の数式は個別
にあるものの、標準理論の数式とは無関係)
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ブロンスタインの悲劇
• ロシアの物理学者・ブロンスタインは、標準理論の数式と相対性
理論の数式の統合を研究した(大統一論)
• 試行錯誤の末に出来上がった数式を計算すると、解が∞になる結
果がいくつも現れてしまった (∞は、数学的にはその式に意味が
ないことを示す  確か、高校数学でも、実数でも虚数でもゼロで
割り算する式は答えが∞となってしまうため“不能“だと習った…は
ず(~_~;))
• 標準理論の時の重さゼロから、今度は数式に出てくる∞の問題が
立ちはだかった
• ∞問題に悩まされているうちに、ブロンスタインは、スターリン体制
によって、わけのわからない良からぬ研究をしている反逆者として
逮捕され、処刑されてしまった (>_<)
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シュワルツの超弦理論
• プリンストン高等研究所のシュワルツは、ブロンスタインの∞問題を解決
するために、以前に提唱されていて、その時点ではすたれてしまった弦
理論を導入した
• それまでの数式では、素粒子を大きさの無い点として扱って計算してい
たために、粒子同士が接近して交わった時に二つの粒子の距離がゼロ
になることで数式にゼロ割り算が発生していた
• ところが、素粒子を点ではなく振動する輪っかのような弦として考えると、
二つの輪っかが近付いて交わっても、輪っかの直径分の距離が残るた
めゼロ割り算が発生しなくなる!!!
• しかし…シュワルツの理論は、ブロンスタインの∞問題を全て解決したに
もかかわらず、誰からも評価されなかった(>_<)
点と点が交わると互いの
距離はゼロになってしまう
弦同士が交わると少なくとも
輪っかの直径の分だけ距離が生ずる
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10次元の存在
• シュワルツは何故他の研究者達から無視された
のか?
– シュワルツの理論(数式)は、この世の中が(空間の
xyz軸と時間のt軸から成る) 4次元ではなく、10次元
でなければ成立しない
– 大半の研究者は、未知の(10-4=)6次元をどう解釈し
たらよいのか戸惑い、理論が間違っていると考えた
– 後にシュワルツは、知り合いのノーベル賞受賞者に
「よう、シュワルツ、今日は何次元に居たんだい?」と
馬鹿にされたと述懐している
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グリーンとシュワルツの検証
• ホーキングの後をついでケンブリッジ大学のルーカス教授
職に就いたグリーンは、シュワルツと共同で、超弦理論の
綿密な検証を行った
• 結果として超弦理論は、標準理論と一般相対性理論の式
を統一できることが解った  ∞の代わりに完全数496が
現れた
– 完全数とは、その数の全ての約数の和がその数と等しくなる特
殊な数(現時点で48個しか発見されていない)で、古代ギリシャ
時代から天地創造の数字としてあがめられていた
• 現在では、超弦理論が、神の数式に近づく有力な理論で
あるとされている
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高次元の考え方
• 綱渡りをする曲芸師とてんとう虫
– 曲芸師は綱の上を前後にしか動けない 一次元しか認
識できない
– 一方、綱の上を歩くてんとう虫は円筒形の綱の表面を前
後左右に歩ける  二次元を認識出来る
• 曲芸師とてんとう虫の違いは、大きい人間と小さな虫、
つまりマクロとミクロ、大きさの違い
• このように、小さいものほど高い次元を認識しやすい
ということは、10次元は、素粒子の世界、つまりミクロ
の空間に存在すると考えられる
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ホーキングパラドックス
• 全ての物質を閉じ込めてしまうブラックホール(BH)の中心は、数
学的には宇宙開びゃくの最初の瞬間と等価(see p.20~21)  BH
は宇宙物理学研究のメインストリーム
• ホーキングにより、BHが消失するという理論が確立された
• BHが消失するということは(水が蒸発するのと同じように)熱を持
つことを意味する
• 熱は、粒子が動き回って互いに衝突することで発生
• ところがBHの中心は物質が一点に閉じ込められていて身動きでき
ない状態
• ホーキングは、このBHの中心で発生する熱を超弦理論では説明
できないと指摘
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ポルチンスキーのDブレーン
• ポルチンスキーは、粒子の最小単位である弦が、高次元
世界では、沢山絡み合って膜を造ると考えた(Dブレーン)
• Dブレーンは10次元世界では膜だが、4次元では膜は一点
に集中しているように見える
• そして、BHの中心で膜が動き回り熱を発生するのではな
いかと考えた
• バファは、超弦理論の数式に膜の数式を加えて計算する
と、ホーキングが示したBHの熱の式と一致することを示し
た 超弦理論がホーキングパラドックスを解いた
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超天才・ウィッテンのM理論
• NHKの「神の数式」は、シュワルツグリーンポ
ルチンスキー・バファによる最新の超弦理論のどこ
に矛盾や不都合があるのかは語っていない
• しかし、プリンストン高等研究所のエドワード・ウィッ
テンが、超弦理論を進化させたM理論を提唱してい
る
– ウィッテンは、数学のフィールズ賞を受賞した唯一の物
理学者
– この世は11次元で 10500 個の宇宙が生まれては消え
ているという(~_~;)
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Summary
理論
成果
不具合
物理学者
不確定性原理
( 量子力学の礎)
原子核と電子の挙動を記述  シュレディンガー
方程式
電子の磁極やスピンを説明できない
数式に対称性がない
ハイゼンベルグ/シュレディ
ンガー
ディラック方程式
回転対称性・並進対称性・ローレンツ対称性を満
たす美しい式
電子の磁極やスピンを記述可能
反粒子の存在を予言
電磁気力・強い力・弱い力を記述出来な
い
ポール・ディラック
ゲージ対称性の導入
ディラック方程式にゲージ対称性を加えて、電磁
気力を記述
強い力・弱い力を記述出来ない
オッペンハイマー/ディラッ
ク
ヤン・ミルズの理論
それまでの理論に、非可換ゲージ対称性という新
しい対称性を加え、新たに強い力弱い力を記述出
来る式を提唱
ヤン・ミルズ理論では、強い力を媒介する
粒子の質量がゼロになってしまう
そのことは、実験での観測結果と異なる
ヤン/ミルズ
自発的対称性の破れ
カイラル対称性の自発的破れにより、真空は粒子
と反粒子の異常ペアで満たされていて、それらが、
真空を走る粒子の動きを阻害することで物質の重
さを与えているとした。強い力を説明できた
弱い力に関しては説明していない
南部陽一郎
弱い力の解明
 標準理論
(量子力学の集大成)
新しい粒子 w,z ヒッグス粒子を導入し、それによ
り数式の対称性を保ちつつ、弱い力をも記述する
ことに成功
重力を記述できていない
宇宙開びゃくの瞬間、まだカイラル対称
性の自発的破れが出来ていない時期の
物質の挙動を説明できていない
ヒッグス/グラショウ/ワイ
ンバーグ
相対性理論
光速は不変で、時間の基準であるとする特殊相
対性理論と、重力が時間と空間を歪めるとする一
般相対性理論(特殊相対論を包含)
素粒子間の力と電磁気力とは独立した
数式
アインシュタイン
超弦理論
標準理論と一般相対性理論を統合
この世は10次元であるとすることが観測
不可能
シュワルツ/グリーン/ポル
チンスキー/バファ
M理論
超弦理論の発展
無数の大宇宙が生まれては消えている
この世は11次元であるとすることが観測
不可能
エドワード・ウィッテン
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