第 44 号 - 東北復興

2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
無料
毎月発行
遠野物語99話を創作能に!
発行所 株式会社遊無有
日本人は、古来、亡くな
った人との語らいのなかで
れるはずだ。
たちがどんな思いで死んで
てきたことがある。
う疑問がずっと残っている。
唐突な死は、残されたも
創作能に仕立てる
未曽有の大災害の弔いは、 のにとって、いつまでも続
オリジナルな弔いの形を創
く拷問のようである。
筆者は、この新聞でも、
出するのが自然な感じがす
遺族たちは、死者への一
新聞を離れたところでも、
る。長年に亘って弱体化し、 方的な思いを何度も反芻し、 以前からずっと主張し続け
それから、ご遺族たちに
よる葬儀だけで十分かとい
生前の死者に対する関係が
それは遠野物語九十九話
を創作能にして、これを東
弔いを行ってきたと思う。
にしていない。
また、想定される読者の
最大公約数的な意見を書い
どうだったのかという後悔
北大震災の弔いの儀式にし
遺族がその場に押し寄せた
ても誰も興味を示さず、結
半ば空洞化しつつある既存
で苦しみ続ける。
ようということである。
になる。
話」することが不可避であ
遠野物語九十九話の原文
は下記に示したが、この話
東北の郷土芸能の
ちが、それを語りかけてく
実際の犠牲者たちではな
く、遠野物語の登場人物た
たいと思っている。
んな思いでいるのかを知り
いったのか、そしていまど
ならば、大胆に、誰も書
かないようなことを書いて
宗教の枠内に、あの大災害
年目にして、死者たち
を呼び戻し、あらためて「対
そうしたことで創作能と
いう形がぴったりである。
という話も出たほどである。
行こうと思う。それがこの
にまつわる「別れ」を無理
り、そうした機会がない限
遠野物語九十九話を
新聞の存在意義でもあると
何 よ り、「 別 れ 」 が き ち
んとできなければ、新たな
やり押し込める必要はない
では果たして、五年目の
新たなアプローチとは何か。 と思うのである。
信ずる。
出発もできない。
果、新聞は読まれないこと
五年目にしてようやく、
犠牲者たちとの本当の別れ
ではなく、百年以上前の「明
演目のひとつに
新たな出発ができない。
これまで当新聞で何度も
取り上げてきているが、東
治 三 陸 地 震 津 波 」( 明 治
年)の話である。
ちが担うべき課題である。
北には、各地の神社・仏閣
本来であれば、これは既
存宗教に所属する宗教者た
に付属する郷土芸能がたく
この大震災での多くの死
は突然であり、残された遺
別れの形と新たな出発
を実現しよう、という呼び
と思う。
ろうか。
しかし、本当に心の奥底
からの別れが済んでいるだ
言われるかもしれない。
いくとかいう論評は、極力
であるとか、忘れ去られて
ふさわしいリーダーが不在
い国民のための「別れ」を
そのため、まずは、身内
に犠牲となった方々がいな
一度思い起こそう。
人の共感を得やすいだろう。 めて明らかになったという
対話があり、東北大震災の
この話の中には、死者と
遺族の生々しく、せつない
ある。
鹿踊があり、鬼剣舞などが
こ の 点 で、「 明 治 三 陸 地
経緯がある。
震津波」の方がふさわしい。
そのなかには、さまざま
な演目がある神楽があり、
生々しい現実とダブルこと
創作能単独の分野を作るよ
に加えられれば、わざわざ
遠野物語九十九話の創作
能も、その郷土芸能の演目
だろう。
能は死者の舞である
り、ぴったりとした位置に
さらに、プロの創作能作
家による能創作とプロの能
にある神社・仏閣がよりふ
場所も、都市部にある公
共施設も良いが、被災地域
収まるかもしれない。
楽師たちによる演舞ももち
能は死者の舞であるとい
われる。
死者として、大震災の犠
牲者たちが、創作能のなか
ろんいいが、東北の郷土芸
のはあるまい。
で、 残 さ れ た 遺 族 や 他 の
渚なり。霧の布きたる夜なりしが、その霧の中より男女二人の者の近よるを見れば、女はまさしく亡くなりし
人々に語りかけてくる芸術
を掛けて一年ばかりありき。夏の初めの月夜に便所に起き出しが、遠く離れたる所にありて行く道も浪の打つ
さわしい。
るが、先年の大海嘯(おほつなみ)に遭ひて妻と子を失ひ、生き残りたる二人の子と共に元の屋敷の地に小屋
能のように、アマチュアに
いひ、学者にて著作多く、村のために尽くしたる人なり。清の弟に福二といふ人は海岸の田の浜へ婿に行きた
形式として、これ以上のも
「土淵村の助役北川清といふ人の家は字火石(ひいし)にあり。代々の山臥(やまぶし)にて祖父は正福院と
よる能創作と演舞があって
遠野物語 99 話 原文
その場合には、被災地域
での弔いということにもつ
もよい。
振り返りてにこと笑ひたり。男はと見ればこれも同じ里の者にて海嘯の難に死せし者なり。自分が婿に入りし
以前に互ひに深く心を通はさせたりと聞きし男なり。今はこの人と夫婦になりてありといふに、子供は可愛く
はないのかといへば、女は少しく顔の色を変へて泣きたり。死したる人と物言ふとは思はれずして、悲しく情
けなくなりたれば足元を見てありし間に、男女は再び足早にそこを立ち退きて、小浦へ行く道の山陰を廻り見
いずれにしても、 年目
にしてようやく、大震災の
ながる。
わが妻なり。思はずその跡をつけて、はるばると船越村の方へ行く崎の洞ある所まで追ひ行き、名を呼びたるに、
死者たちとの心からの対話
が求められていると思うの
である。
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り、残された遺族も国民も、 は、今般の東北大震災の話
かけである。これを大震災
から五年目の今年の夢とし
たい。
東北大震災はまだ生々
し す ぎ て、 芸 術 の 域 に 昇
しかし残念ながら、ボラン
別れが済んでいない
特に三陸の被災地では、
失われたことで、あるいは
族たちは、あれ以来、あの
の別れを実現しよう
九十九話は、生々しさを失
これまでは切り込み方に
多少遠慮があったことは否
掲載しないということにな
実現しよう。それなしには
さんある。
ってはいるが、犠牲者と遺
ティアとして活動はしたが、 華しきれていない。他方、
この大震災での犠牲者の
方々との別れが済んでいな
復活するなかで、そうした
場所、あの時間に立ちすく
まずは、新年号にあたっ
ての宣言として、いままで
族の悲しく、せつない思い
「宗教者」としてこの問題
の路線と一線を画し、遠慮
について真正面から遺族た
一時、被災地に幽霊が出
いと言ったら、ご遺族から、
たという話を聞きつけると、 ちに対面したという話は耳
めない。被災地や被災者の
また、犠牲者のご遺族の
方々による葬儀は済んでい
犠牲者のご遺体が見つかっ
方々の心中を思いやると、
るが、あのときは、ご遺族
がちだったこれまでの方針
部外者の身でありながら、
以外の被災地住民、それ以
ても見つからなくても、葬
遠慮なく思うところを述べ
儀はとっくに済んでいると
るということをいささか控
外の東北の住民、そして全
を撤回し、大胆に、本音ベ
えざるを得ず、自主的にブ
国民が驚き、悲しみ、その
る。同じことを何度も書い
そんなことで、今後は、
後も体内に重いしこりを抱
復興遅れを取り戻そうとか、 えたままでいることをもう
レーキをかけてきた。
ースの記事を書いて行こう
多くの郷土芸能の存在が初
んだままであると思う。
29
遺族も、国民も、犠牲者
朝になりて帰りたり。その後久しく煩ひたりといへり。」
5
は十二分に伝わり、多くの
五年目にして犠牲者と
新たな出発のための「別れの儀式」
「前進」ができないと思う。
能の様子
創刊 2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 土曜日
Rising up , TOHOKU!
〒 207-0005
東京都東大和市高木 3-315-1-2-2
http://www.yumuyu.com/
e-mail:[email protected]
5 年目の夢
ても何の役にも立たない。
えずなりたり。追ひかけて見たりしがふと死したる者なりと心付き、夜明まで道中(みちなか)に立ちて考へ、
5
第 44 号
<<東北魂>>を鼓舞する
電子新聞
2 0 1 6 年 ( 平 成 2 8 年 ) 1 月 16 日 土 曜 日
地酒は一度味わわせるところが勝負
従来の東北の殻を打ち破るための提言
酒を知っていますか?
極的に東北の酒を味わって
地な姿勢である。もっと積
またオリジナルな手法を
た先例に学び、アレンジし、
近いうち、その秋田の酒
専門店に『伊達セブン』関
ある。それも大震災以来、
次々に打ち出す必要がある
ほぼ東北の日本酒が専門で
もらう機会を増やさなくて
係者が、仙台でカウンター
東北の日本酒のうま
さと販売面の弱さ
ある。
東北の日本酒のうまさは
広く知られており、あらた
日本酒市場は下降し、他県
と思うのである。
めてここで言う必要もない。
に市場を奪われているので
はならないと痛切に思う。
来るという。ぜひ会ってみ
新潟は米どころであり、
同時に日本酒もたくさんあ
バーを出すのに伴い研修に
たいと思う。
る。数えたことはないが、
遠慮などしている場合で
はない。これまで十分に遠
また、ボランティアで行
っている三陸酒海鮮会の渋
しかし販売面では、他の
地方の酒に大いに遅れをと
新潟の
『ぽんしゅ館』
谷開催と日本橋開催でも、
っている。それはなぜか。
った。
の日本酒には大分詳しくな
だいている。おかげで東北
あって、秋田の酒の全国的
こ の『 NEXT5
』は非常
に人気が高く、その影響も
格好である。
セプトに真正面から挑んだ
いう酒があるが、このコン
本酒は一度味わってみなけ
すでに全国的に有名にな
った日本酒なら別だが、日
PRといっても新聞やテレ
ずばり、積極的なPRが
不足しているからである。
ないだろうか。
酒蔵も百近くはあるのでは
やり方で、すぐ実施してみ
ある。少々なりふり構わぬ
慮しすぎたせいで、東北の
三陸にはじまり、現在では
いまから五年ほど前、秋
田の新政酒造が中心となっ
東北全県の日本酒を参加者
最近では、東京駅で懇意
にしている秋田の酒専門カ
人気に火がついた。特に若
のみなさんに味わっていた
ウンターバーにはたびたび
い人に人気があるのが特徴
て 仕 込 ん だ『 NEXT5
』と
おじゃまする。そこで最近
れば、好きか嫌いか分から
はない。
ビで宣伝するということで
潟駅にもある。
がある。越後湯沢駅にも新
その新潟には『ぽんしゅ
館』という利き酒コーナー
した東北物産活性化も図ろ
時に、最大消費地である大
そして東北に新しい観光
客を呼ぼうではないか。同
と思っていた。酒の種類も
五百円で五種類の新潟の
日本酒の利き酒ができると
六県の県庁所在地の駅ビル
まず、東北版の『ぽんし
ゅ館』を少なくとも、東北
うではないか。
都市圏で、日本酒をキーに
先日、越後湯沢の『ぽん
しゅ館』に行ってみた。
てはどうか。
聞いた話がある。
である。
ない。
百以上はあるだろうと思う
内に設定してみよう。
口飲んでみる
かしい。ひと
えるのはむず
種あるとして、あと十九回
ほろ酔いとまでは行かな
いが、酒の味は分かる。百
できれば、『ぽんしゅ館』
で飲める量より多いような
次は、大都市圏へも進出
してみよう。
東北にはおいしい海産物
があり、その他にも特産品
らない。
世代に嫌われては何にもな
ゆくゆく固定客となったら、
一度日本酒を味わう機会
を提供して、ファンとなり、
東北の酒PRの提案
日本酒道入門をしたばか
りの筆者ではあるが、日本
が、何とか五種類に絞り込
のが一番の近
行かなくてはならない。楽
カウンターバーも近くに作
がある。これもともに活用
込むのは当然としても、次
道である。
しみである。
しよう。
さらに、日本酒販売店も
すぐ隣に併設しよう。小さ
配備してはどうか。東北の
量、併設店舗にどっさりと
じである。
ン(
東北の酒の具体的PR
この二つの例からも、東
北の日本酒PRの具体的手
なお猪口で味が分かり、そ
ついでに、越後湯沢の『ぽ
んしゅ館』にもあったよう
るという話をしたが、まだ
前述の秋田の新政酒造の
酒に若いファンが増えてい
ングの表示にもあったよう
それから、越後湯沢の『ぽ
んしゅ館』内の人気ランキ
と思う。
変えられるので有効である
酒のボランティア宣伝員に
そうすれば、東北への観
光客となり、また東北日本
伝しよう。
使って、東北の日本酒を宣
出る前に、あらゆる手段を
現在、円安効果もあって、
外国人観光客が増加してい
ところである。
年層の日本酒ファンを取り
サービスも取り入れよう。
い。
る。彼らに対して、旅行に
に、みそと塩、キュウリな
もなってくれるかもしれな
れない。
ろう。
つまり、筆
者が主張した
いPRとは、
法がすぐ浮かぶ。他県の同
これらを大々的にPRす
るのは当然である。
を、潜在的な
じ手法を後追いするのもど
日本酒に物産品セット販売
これで、若者向けに従来
の日本酒のイメージを多少
東北の日本酒
顧客に、何ら
れ が 好 み と な れ ば、 四 合
の一石二鳥狙いである。
に変え、市場を再活性化し
に、外国人向けの英語表記
『 NEXT5
』 も『 伊 達 セ ブ
かの方法で一
うかと迷っている場合では
瓶、一升瓶で欲しくなるの
ていくには並大抵の努力と
まだ少数である。現在の熟
そうした海産物と特産品
を『ぽんしゅ館』の中に少
度味わわせて
ない。
わざわざ宣伝
どの簡単なつまみも欲しい
)』 も 同
DATE SEVEN
みることであ
することもな
エネルギーではない。
それだからこそ、こうし
る。
が《飲ん平》の性癖である。
周知のように、日本酒市
酒好き人口増大策
良いものは
場は長期低迷を続けている。 それを活用しない手はない。
良いのであり、 その方向を変え、人気商品
いというのは
古いし、意固
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利き酒コーナーおすすめの酒ランキング
人気ランキングの英文表記
海外での口コミで、東北の
ネーミングも重要だ。英
語表記を取り入れた点では、 日本酒が人気となるかもし
いうので、前から行きたい
を好きになってくれたら、
酒にはさまざまな味わいが
んで味わってみた。
日本酒の低迷が言われて
久しいが、若い人が日本酒
酒を作ったという。残念な
日本酒の未来に光明が見え
あり、それを詳細に人に伝
宮城県内にある七つの酒
蔵 が 共 同 で『 伊 達 セ ブ ン
がら筆者はまだ飲んだこと
てくる。
( DATE SEVEN
)』 と い う
がないが美味しいらしい。
館内風景
東北の地酒を起点にした観光事業
筆者は大の日本酒好きで
新潟越後の酒蔵 (93 蔵) が全て利き酒できる場所ー
『ぽんしゅ館』 越後湯沢店の日本酒ラインアップ
三陸の地酒 ・ 海産物拡販提言
『伊達セブン』という
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
プンした。牡蠣好きにはた
がらにして間接的に宮城の
れ、結果的に、東京に居な
県自慢のプレミアムブラ
ンド牡蠣たちを食べ比べら
イベントでもある。
した。そうした思い出深い
牡蠣を食べつつ復興談義を
県職員と判明し、その後、
昨シーズンから始まった
宮城県産の牡蠣を使った
まらない企画である。
水産業復興支援にもつなが
主催:宮城県
「宮城牡蠣の家(や)」オープン
1/9 ~ 4/30 昨年に続いての開催
宮城各地の牡蠣が東京に集うフェア
昨年は新たな出会いがあったイベント
筆者の高校の後輩で、宮城
場所は東京大手町の東京
サンケイビル1F。今年は
るというイベント。
「かき小屋」が今年もオー
1/9(土)〜4/3(日)の
キリンビールマーケティン
協賛:宮城県漁協協同組合、
日程で行われる。宮城各地
筆者も食べ応えある特大
の牡蠣を堪能した。
の旬の牡蠣が東京に集う
焼きたて牡蠣
昨年の当イベントでは、
グ株式会社
入り口で出会った関係者が、
牡蠣の家入り口
フ ェ ア で「 宮 城 牡 蠣 の 家
(や)」。
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
宮城産ブランド牡蠣ラインアップ
第 17 回 水産業再興の
ための料理レシピ紹介
漬け上がった野菜
に麹他の調味料を
載せたところ
【にしん漬け】
調味料と身欠き鰊
にしん漬け 完成品
郷土料理愛好家 松本由美子氏
【材料と作り方】
にしん漬け材料〜 総重量約 10 キロ 超 (内訳) キャベツ 3.5 キロ (ざく切り) 大根 6 キロ
*
*
*
*
(短冊) 人参 400g (千切り) 生姜 300g (千切り) 鷹のツメ 1 パッ
ク 重さの 2.2% の塩
野菜を合わせ、 一晩漬けます。 米麹 1 袋 (ぬるま湯でひたひたぐらいに蒸らす) 砂糖 500g
蒸らした米麹と砂糖を合わせておく
合わせ酢 酢 500 ㎖ 焼酎 120CC 身欠き鰊 500g (カット) +焼酎 100CC
鰊はヌカ水で 3 〜 4 時間戻しカットする。 焼酎をふり、 ナイロン袋に入れ軽く揉み、 真空に
して一晩冷蔵庫に寝かせます
作り方~
①翌日、 漬け込んだ野菜の出水は 1/2 だけ残す。 ②漬けた野菜に米麹、 合わせ酢、 身欠き
鰊を入れてよく混ぜます。 ③最後に残した水を入れて樽で漬け込みます。 ④そのままにして、
翌日重石を野菜と同じ重量のものをのせます。 ⑤ 寒い戸外に置きます。 5 日目くらいから、 食
べれます。 水があがったら、 石は軽いのと交換してよいです。 10日あたりは、 最高に麹の旨味
が美味しくなります。
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で利用されており、地域文
それだけでなく雑穀は、
それぞれの地域で様々な形
があるのである。
至るまで命を繋いできた面
とっては雑穀によって今に
の雑穀4品目の2005年
キビ、ヒエ、アマランサス
の現状」によれば、アワ、
めた「東北における食と農
やや古い資料だが、東北
農政局が2008年にまと
か掴みにくい。
の現状がどうなっているの
バを除いたアマランサスと
穀 」 や、「 擬 穀 」 の う ち ソ
し た 本 来 の 意 味 で の「 雑
言えないのだが、先に紹介
しも東北六県が圧倒的とは
ち、いくつかを見ると必ず
このように、広い意味で
雑穀に含められる穀物のう
産地化」を目指した取り組
一体となって「雑穀の総合
農家と行政など関係機関が
でもヒエは生産してきたそ
て雑穀を選定した。それま
ため、新たな推進品目とし
の連作障害への対応を図る
こうした官民一体の取り組
す取り組みに余念がない。
キビ、ハト麦などを加えて、 浸透とより一層の活用を促
うだが、それにアワ、イナ
みが雑穀の産地としての地
するなど、市民への雑穀の
イーツコンテスト」を開催
ンチコンテスト」、「雑穀ス
理コンクール」や「雑穀ラ
えている。行政も「雑穀料
も、多様な形、色、香り、
が、こと「雑穀」に関して
も印象に残っているのだ
ことがある。この話、今で
ソードを子供の頃に聞いた
おっしゃった、というエピ
どの草にも名前はある」と
皇は「雑草という草はない。
ことがある。かつて昭和天
%である。
少し前までは、米、麦、
トウモロコシが有り余るく
化とも密接に関係している
で約
らいある主穀全盛の中、雑
という面も見逃せない。福
りして、なかなか「雑穀」
穀と言えば、米や麦が取れ
の役割があるなど、人類に
ビ な ど の 総 称 で あ る。「 擬
ないやせた土地や寒冷な土
米まで雑穀に含めている。
穀」はイネ科の作物の種子
人間と雑穀の関わり
と似ているソバ、アマラン
雑 穀 王 国 ・東 北
雑穀とは
味を持った穀物をいろいろ
の全国の作付面積587
位の確立に功を奏したと言
島県の会津地域にある日本
穫量756
を活用した雑穀の機械化栽
穫している。ということは、 ではなく東北の財になる穀
にならないだろうか。例え
先ほど見たように、東北
は全体の %の作付面積で、 ば、いろどり豊かな面を引
くば、何か別の新しい言葉
申し訳ない気がする。願わ
は、それらの穀物に対して
冠して一まとまりに括るの
みを続けてきた。
地の代替作物、さらには米
占める。その中でも岩手県
の作付けは急速に拡大し、
降、花巻市内における雑穀
いった、いわば「小さい実」
サス、キノアなどのことで
のうち、東北の作付面積は
昨年3月に発行された本
三大虚空蔵尊の一つ、福満
が抜きん出ていることが分
引っくるめて「雑」の字を
や麦が食べられない貧しい
%を
の作付面積は304
国内最大規模の生産地とな
尊のある地域に大火災が起
これまで見てきたように、 培や雑穀専用乾燥調製施設
の存在に加えて、安定的な
東北の中でも岩手県が占め
ったのである。大区画圃場
東北における える。
あ る。「 菽 穀 」 は マ メ 類 の
352
号で、東北の伝統野菜
紙
虚空蔵尊の門前町の名物は
「粟(あわ)まんじゅう」
東北でも頭抜けている。ま
かる。
人が食べる穀物というイメ
ージが強く、食卓に上る機
である。現在7店が門前に
た、収穫量でも、全国の収
で全体の約
ことである。
軒を連ね、その味を競って
は伝統野菜の宝庫で、その
会はほとんどなかった。実
いる。その昔、福満虚空蔵
1000分の1以下になっ
の収穫量は641
るシェアは圧倒的である。
で、
際、この100年間で日本
つ ま り、「 雑 穀 」 は 元 々
はヒエ、アワ、キビなどを
種類は少なくとも300を
の 雑 穀 作 付 面 積 は、 実 に
今回は野菜ではなく、穀物
中に含まれる穀物は増加の
体の実に約
は大きく分けて、「主穀」、
義されている。この穀物に
子を食用とするもの、と定
でんぷん質を主体とする種
これらまで含めた穀類の総
とが多いので、主穀の中の
も雑穀として数えられるこ
米、麦の中の大麦やハト麦
米 の 中 の 黒 米、 赤 米、 緑
そもそも、日本人と雑穀
の関わりは古い。縄文時代
うになってきている。
ぜて炊ける雑穀が出回るよ
ーなどでも手軽に白米に混
果などが期待され、スーパ
注目が集まり、健康増進効
般を指している。さらには、 物繊維などの栄養価などに
ラル、ポリフェノール、食
ードであろう。
てあったからこそのエピソ
またアワが身近な存在とし
感が特徴であるが、これも
の鮮やかな黄色と独特の食
ったと言われている。アワ
まりで、それ以来名物とな
御護符として配ったのが始
った饅頭をつくって信者に
めた雑穀類の生産状況によ
に協力を依頼して取りまと
作物種苗協会が各都道府県
り と 変 わ る。 日 本 特 産 農
ち な み に、 雑 穀 に ソ バ
を 含 め る と、 状 況 は が ら
誇っている。
の中でも圧倒的なシェアを
のうちの578
と、東北
域の重要な産業としてその
ことを大いに自覚して、地
岩手県ではこのような国
内屈指の雑穀生産地という
収穫量となっている。
部の二戸地方がそれに次ぐ
穫量の過半数を占め、県北
中央部の花巻地方がその収
その岩手県内で見ると、県
米騒動」などと呼ばれる
「平成5年冷害」、「平成の
が注目されたきっかけは、
栽 培 し て い た。 再 び 雑 穀
は、伝統的にヒエやアワを
向上などがなされるまで
花巻市ではもともと、米
の品種改良や栽培技術の
が見直され
せる。雑穀
ことを窺わ
いるという
培に適して
れは、東北の気候が雑穀栽
も強みとなっているという。 積当たりの雑穀の収穫量が
販路が確保されていること
てきている
東北は他地域よりも単位面
など、考えてみたいと思う
物だということで「財穀」
%を占める。
と、全
のうち、東北
について取り上げたい。穀
こった折、当時の和尚が二
中でも岩手県の収穫量はそ
「雑穀」、「擬穀」、「菽穀(し
称、と言える。雑穀の普及・
中期の遺跡からヒエや大麦
い て「 彩 穀 」、 雑 多 な 穀 物
たそうである。
度と災いに遭わないように
%の量の雑穀を収
一途を辿っている。現在で
との願いを込めてアワを使
ゅこく)」の4つがある。「主
啓発・研究などを行ってい
の種が採取されており、紀
全体の
物の中でも、いわゆる「雑
しかし、最近では雑穀が
持つ豊富なビタミン、ミネ
穀」というのは、イネ科の
る日本雑穀協会は、雑穀を
収穫量は全国で34684
ると、2013年の雑穀の
んでいる。具体的には、効
振興に一丸となって取り組
害だったという。この時の
1993年の記録的な大冷
産地として、
おける一大
本格的に雑穀栽培が始まり、 穀の国内に
冷害を契機に中山間地域で
積極的にブ
乗って、雑
その流れに
中、東北は
に見ても、雑穀は現在に至
らかになっている。世界的
割くらいを輸入に頼ってい
ているのだが、実はその9
この雑穀、最近とみに注
目が集まり、流通量も増え
地域別では北海道に次ぐ収
東北六県も6008
15100
ある。ソバのうち半数近い
はソバで
るまで受け継がれてきてお
うちの大半は東北産である。 穫量ではあるものの、ソバ
る。しかし、残りの1割の
を含めると雑穀全体の収穫
%、33400
り、雑穀の方が主食となっ
量に占める東北六県のシェ
った料理を提供したり加工
と、
ている地域もある。土壌や
最初にも書いた通り、もと
アは約
その中で健康志向による雑
のである。
作物のうちの米、麦、トウ
「日本人が主食以外に利用
果的な土作りや減農薬栽培
今や他地域の追随を許さな
図っていく
気候条件などが不良な土地
もと「雑穀」にどの作物を
また、ハト麦についても全
のうち
も気になる
会津 ・ 柳津虚空蔵尊門前の
「香月堂」 のあわまんじゅう
多いということになる。こ
モロコシのことである。一
の方法の普及を進めると共
い一大産地にまでなったの
必要がある
でもよく生育するため、収
含めるか含めないかで話が
雑穀王国・東北
方、「 雑 穀 」 は イ ネ 科 の 作
に、栽培から精白、加工ま
である。
のではない
あるが、そのうちの約
は北海道産で、 でを一括して県内で行って
切に活かそうという動きも
だろうか。
違ってくるのだが、農林水
ら栽培されてきたことが明
元前3000年よりも前か
義していて、玄米や発芽玄
Facebook
盛んで、雑穀の食べ方を提
花巻市内においては、雑
に取り組む一方、新品種の
開発も積極的に行っている。 穀という地元産の食材を大
いる。また、在来種の保存
案する市民サークルが複数
量は少ないものの安定した
国の収穫量858
t
東北六県の収穫量は266
品を販売したりする店も増
ランド化を
こ の う ち、 雑 穀 栽 培 が
最 も 盛 ん な 花 巻 市 で は、
結成され、また、雑穀を使
96
穀需要の高まりや麦、大豆
t
執筆者紹介
https://www.facebook.
com/kouhei.ootomo
田農業ビジョン」を策定、
%とかなり下がる。 2003年に「花巻地方水
ただ、一
つどうして
t
収穫が得られ、長期間の保
トウモロコシも入っていた
存に耐える作物であるため、 産省の統計では雑穀の中に
不作の年の救荒作物として
19
実をつけるヒエ、アワ、キ
している穀物の総称」と定
は「主穀」である米、麦、
そもそも穀物とは、植物
から得られる食材の一つで、 トウモロコシ以外の穀物全
は「雑穀」とは、一般的に
岩手県に見る 雑穀の生産と活用
雑穀活用の可能性
系の雑穀で、東北のシェア
31
こうした取り組みがまさ
に実を結び、2003年以
t
について取り上げた。東北
ha
この「雑穀」という言葉の
60
ha
物の中で主穀よりも小さい
85
t
85
t
t
t
t
大友浩平
(おおともこうへい)
奥州仙臺の住人。普段は出
版社に勤務。東北の人と自
然と文化が大好き。趣味は
自転車と歌と旅。
「東北ブログ」
http://blog.livedoor.jp/
anagma5/
【東北復興】 掲載の記事 ・ 写真 ・ 図表などの無断転載を禁止します。 Copyright YUMUYU INC. All rights reserved.
ha
穀」についてである。
60
34
超えることなどを紹介した。 指すわけであるが、昨今、
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
掴ませると、追い縋ってく
だ。重々しくも小気味いい
引き上げた。すると、どう
指四本を差し入れて一気に
は・・」
「 う ん に ゃ あ・・ あ る い
「ここは・・・日本??」
れていたのだ。
に「青龍号」と漢字で刻ま
の後ろに、かなり大きく縦
頭や鎌腕の付いている胸部
「席は二つしかない!三人
めた。
っと内部に飛び込み扉を閉
そう聞いて、賢治と喜善
は顔を見合わせると、だあ
と浴びていると、死ぬぞ。」
「そうだ。強烈だぞ。ずっ
ンの?」
「放射線って・・レントゲ
閉めろよ!」
「放射線が・・入るんだよ!
どこなのか、
教えてくれ!」
かと喜善は思ったが、何と、 「ま、待って!こ、ここは
賢治が突然、勝手な名前
をつけてこの怪物を呼んだ
は乗れないぞ。」
しかし俄か造りの渡し舟
もまた甚だしく多く、船上
れていく。
乗った兵らは次々に射抜か
矢の数は夥しく、渡し舟に
名取川の北岸、郡山に集
結した奥州の長弓部隊が放
った。
女、トヨの顔に他ならなか
って飛んでいったあの謎の
きの瞳・・そう、麒麟に跨
その顔は見覚えのある、
日本人離れした不思議な輝
あろう。わしが奥羽を制し
とかいう山の妖気の所以で
「幾多の怪異、烏兎森
「何処に、築かれます。」
もまた、それに続こうぞ。」
の軍団の頭上に降り注いだ。 幡御社を置いたならば、吾
った矢は、霰のように頼朝
たならば、その山頂に我が
なり。頼義公がこの地に八
し志を成し遂げんとする者
ここに造営したという。
「吾は祖の業を倣い重なり
ら勧請した平岡八幡の社を
勝利した暁、頼義は河内か
困難を乗り越え長き激戦に
とした場所だった。幾多の
郡の安倍氏を討つ際の本拠
義とその嫡男・義家が奥六
る。
一斉に武器を差し向けた
兵らを冗談混じりに制止す
なしを受けて下さるかな。
」
でになられたものよ。もて
くぞ我が生出森の下へお出
「待たれよ、待たれよ。よ
「何奴ぞ!」
く感じて振り向いた。
「面白い。」
同じく馬上にある側近が
発した一言に、頼朝は訝し
する者、
一掃致す所存なり」
る命故、この地から夷を称
「この頼朝、全国を平定す
鬼神の如き猛威である。
全く太刀打ちできる兵は
なく、大河なる者、まさに
面の、山伏風の大男だった。 ゃ」
そこにいた馬上の男は、
側近ではなく、見知らぬ髭
「一騎当千・・これが、真
「 う お お! 鬼 じ ゃ 天 狗 じ
一人また一人バッタバッタ
を低く群れの中を走り抜け
馬上になく、地に降りて身
槍先が突然、消し飛んだ。
の首元を狙っていた数多の
身辺に熱気が起こり、大男
平原。そこへ舞い降りたの
は明らかに場違いな、海の
「えっ」
と打ち倒していく。
何者で、この乗り物は何な
もここはどこなんだ?君は
り付くから・・それにして
を合わせながら続々と上陸
々の武具を振り上げ勇み声
辿り着き、頼朝の兵団は各
隻、また一隻と舟は北岸へ
圧倒していった。やがて一
まだ陽は高いはずだが、
「方々が渡ってこられた大
「いや、それは・・・」
いつの間にか周囲はまたも
河、これから渡ろうとなさ
翁はまたしても頼朝の放
言にうろたえるはめになる。 れている大河・・たった今、 濃い霧が立ち込め、見通し
てくれよう。」
「おのれ、ふざけた輩。」
振りに釘付けになっていた。
頼朝の目はこの化外の武
者の、舞い狂うような戦い
あられ
んだ?」
霧の向こうに、二つの妖
して西を烏兎森に囲まれて
いる、謂わば袋小路なのだ。 しい、紅い光が見えた気が
の蝦夷なのか。」
人が、寝ていた。全身を
見た事もないボロボロな茶
はなく、避難指示が徹底し
案内役の地元の老人も、
が営まれている事が明らか
頼朝らと共に上陸していた。 だった。しかし既に人の姿
した・・空を上下するその
息を飲んで見上げると、
おどがもり
くだん
郡山の平原には民家や蔵
が多く散在し、大きな集落
あやかし
・まるで空飛ぶ船に乗った
色の布地で包み、顔も奇妙
ボロずくめが寝かせてい
た座席の背を起こすと、後
「敵が消えましたな。郡山
光は、長い首の先に付いた
賢治はまるで直感に委ね
繰り出されている。しかし、 「飛び乗りましょう!」
賢治は喜善の手首を掴み、 るように、怪物の腹部と胸
地面に向かって振り下ろさ
部の境に左手の親指以外の
喜善にも自分のその手首を
「早く閉めろ!・・っつ、
れる事はなく、鎌は実った
る怪物の板状の尾部へ踊り
八幡神を奉り怪の根を絶っ
ような感覚だ。高所より見
なマスクで覆っているので
部座席が現れて賢治と喜善
「貴様・・ここが我が祖・
い
穂先より下には決して入っ
込み、一気に腹部の背まで
機械の音をさせて、胸部の
もみくちゃになりながら、 からの応戦もまた勢い引け
賢治は訴え、問い詰める。
を取らず、徐々に長弓隊を
晴らしても、無限に広がる
男か女かもわからない。そ
は何とかそこへ収まった。
ていた事が伺える。
頼義勧請なる舞台八幡の鎮
みこと
てこない。賢治は呟く。
背面が丸ごと上へ開いたで
「席はいらない、天井に張
鉄製シャコの巨体は地上
七尺ほど浮いたまま、身を
かと思われた平原の印象は
こは複雑な、やはり見た事
は西に烏兎森を擁する、霊
「村衆は何処へ消えた・・
佐々木喜善が咄嗟に賢治
へ体当たりし、黄金の絨毯
低くした二人の真上をゆっ
変わらない。
もない、とはいえひどく古
「ここは地球。それ以外、
件の、烏兎森か?」
怪物の目。龍だ。広瀬川、
は聞き入り目を泳がせた。
めし地と知っての亡状
そして名取川上流に回り込
河が封じられた・・ここ
郡山は東南北を大河に、そ
が悪くなりつつあった。
の中へ二人が沈むと、その
くり通過していく。
「この穀物だけしか存在し
びた感のある無数の計器類
長居せずこの先の広瀬川を
に囲まれた狭い居住空間で、 地名などは一切わからない。 気降りて吹き溜まる土地。
封鎖と相成りましたぞ。」
頭上を巨大な鉄鎌が横切っ
「風が下に向けて吹いてい
ない惑星なのだろうか?」
その人物は背もたれを寝か
「なに!」
るので、空気を何らかの力
賢治は呟いた。
「まさか・・これだけの収
を始めた。
ていった。
で押し出しているのかと。
」
穫を食す人々がどこにいる
どこからか奇怪な野獣の
咆哮に似た轟音が響き兵ら
完全に通過するかと思え
たその時、機械生物の腹部
私は、八代前からこの船で
が二人の真上になったとこ
速やかに渡るのが最善か
か!」
しばし男二人、しげしげ
と珍しい機械を眺め回して
「八代・・・前、とは」
驚愕と困惑で、二人は言
葉が出なかった。
は幾多の怪異沙汰があり、
「左様です。だがこの地に
国府ではなかったか。」
「郡山は多賀城以前の陸奥
凌ぐほどのご器量か。」
「大天狗とな。後白河院を
着く事は叶いません。」
途中大峡谷があって、行き
「自ら敵地中央に飛び込む
お招き戴いては困るべさ。
」
土地。勝手に他所の神様ば
「ここは名取太郎の護りし
れを見定めていたのだった。
い龍が、今まさに獲物の群
大水の化身・藤原忠衡の飼
と。」
た様子だが、暴れたり、腹
いたが、突如けたたましい
「にぐ、ぶん・・さいど、
へ降りて、この畑を管理し
部を奮わせたりするでもな
サイレンが計器類の中から
とは」
み、頼朝の前衛軍団を完全
無数の槍先に囲まれなが
頼朝が馬上に戻りながら、 「西へ向かえば烏兎森・・
その提案を聞き流した。
西北には大天狗の森があり、 ら、巨漢は豪胆に言い放つ。 に烏兎森山麓へ閉じ込めた、
ぎょっとした賢治は喜善
の背を叩いて促し、素早く
い。しかし前進するのをや
鳴り響き、途端に寝ていた
ている。私、独りでな!」
逃走を開始した。やはり穂
人物が飛び起きた。
―次回予告―
絶対絶命の頼朝一行、ここ
め、横、斜め後ろに無茶苦
でやられたら大天狗の出番
茶に動き始めたので、混乱
「吾は大河太郎・兼任、生
先より背を低く保つが、機
出森が頂に二十年の幽閉を
械の脚どもは腹部の下に広
「これは・・操縦席?」
せた座席に横たわっていた。 ニグヴンサイドからこの星
おう う えつげんぞう
奥羽越現像氏紹介
が山に入り、変化したもの
愚か者・・名をば名乗れ。」
と地元では言われます。」
「かつて古代の蝦夷の首領
城に移されました。」
はどうなるのか?というよ
年月を経ずして国府は多賀
「ここに・・わが祖、頼義
「ほう・・蝦夷か。ならば、 経て力が有り余っているの
「ふう、室内の放射線、落
ち着いたな。」
が建てた八幡社があるは
「なっ・・何てこった!!」
マスクの奥から聞こえた
も知れなかった。前脚の鉄
後ろ向きになって浮遊し、
二人を確実に追跡してくる。 鎌もぶんぶんと振り回すが、 くぐもった声は、女のもの
いくつかの計器の動きを
確認してそう言うと、女は
もしくは憤怒の表明なのか
のようだ。次の瞬間、銀色
がって伸び、巨大シャコは
全く背中には届かない。
次の瞬間、ふっと兼任の
はないか。万歳!(こら)
おおかわ
台に移住。市内のケルト音
「止まりましょう、喜善さ
り、東北の独立国は安泰で
へん げ
楽サークルに所属し、あち
だ。漏れなく覚悟せよ!」
「な、何を仰せです・・・」
討ち奉らねばなるまいな。
」
実は、ここ郡山の地は頼
ず。」
返ってみせた。
マスクを外して後方を振り
治たちの顔を掠めた。
の煌きが走って、短剣が賢
ありません、青龍号さん。」
「ここに長居する気は毛頭
突如、そう叫んで賢治が
ん。」
一九七〇年山形県鶴岡市
生。札幌、東京を経て、仙
シャコの人造の複眼が、
無数の機械の脚が動き出し
て穂先の下まで降りてきた。 背中にいる人間の姿を捉え
というんです?」
早く閉めないか!!」
鎧武者にして極上の寿司ネ
「どうやら、私どもは瑞穂
駆け上がった。
はないか。
一瞬兵団皆気を取られ、
我に帰った時には兼任既に
タ・シャコの巨大なカリカ
泥棒と目されたようです
何とも大胆な・・喜善は
目が回る思いだった。自分
*
チュアであった。
な」
たちの目線の高さたるや・
逃げるのを止めた。
人間の拳闘士の三倍の速
さとも言われるシャコの鉄
「しかし一体、どういう仕
無限に広がるかのような、 怪物の左右の鎌腕がまさに
拳闘士の如く、何度となく
未知なる穀物が実る黄金の
拳が、宮澤賢治を襲った。
組みで浮いているのか・・」
青龍の背中
ろで制止し、畳み込まれた
おい で もり
「危ないっ!」
第三十二話
こち出没し演奏する。フィ
ドル(ヴァイオリン)担当。
【東北復興】 掲載の記事 ・ 写真 ・ 図表などの無断転載を禁止します。 Copyright YUMUYU INC. All rights reserved.
連載
むかしばなし
やがて、郡山は軍団の前
衛部隊で溢れかえる。
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
遠野 1000 景より
「小寒」にあたります。暦
ろまで出現しました。
なすぎて閉鎖になったとこ
降雪量も全国的に少なく、 示す長い棒がむき出し状態
となっていました。
一部のスキー場では雪が少
春日が続きました。
最高気温が十五度を超える
東京では数十年ぶりに、
正月にもかかわらず日中の
異常気象となっています。
また、気象だけでなく、
年明けから国内外の政治や
降雪がなく、道路の境界を
は、わずか数十センチしか
が降るというその温泉地で
例年ならば三メートルも雪
ある温泉に出かけましたが、
雪が少なすぎます。昨年
の写真では、木々にこんも
てみれば一目瞭然です。
の同じ季節の写真と見比べ
当然ながら、遠野の冬も
例外ではありません。昨年
*
新年早々、何か嵐の予感
がする年明けとなりました。
「ようこそとおのへ」も
グルから見える雪かきをし
たあとの境内がきれいです。 少ない雪が融けた状態です。
まずは「お正月」の写真で
す。しめ縄の下からのアン
選別してみました。
まいました。
そして年が明けての一月
五 日 は、 二 十 四 節 季 で は
て、「 冬 の 鉄 路 」 が 雪 ら し
続 い て の「 初 日 」。 こ こ
でもやはりうっすらとした
にも冷たそうなつららとは
写真ですが、昨年の、いか
い雪です。
今年はそうした景色はあり
雪景色です。
ません。
「 S L 銀 河 の 試 運 転 」 は、 大分様相が異なります。
SL 銀河の試運転 岩根橋 宮守間
もあっという間に過ぎてし
の上では、寒さが最も厳し
状態でしょうか。かろうじ
くなる時期の前半部分です
経済の分野でも、大荒れの
りと雪が積もっていますが、 やはり雪は少ないようです。 「 つ ら ら 」 の 三 枚 が、 何
とか遠野の冬を垣間見せる
初日
*
が、今年は、近年の暖冬の
模様です。
うっすら降った雪が融けた
ようこそとおのへ
筆者も、大晦日から元旦
にかけ、新潟県の山間部に
冬の鉄路
そんな遠野ですが、少し
でも冬が感じられる写真を
【東北復興】 掲載の記事 ・ 写真 ・ 図表などの無断転載を禁止します。 Copyright YUMUYU INC. All rights reserved.
「遠野の小寒」
域をはるかに超えた全国的
お正月
つらら
つらら
つらら
シリーズ 遠野の自然
月日の経つのがほんとに
早いもので、この年末年始
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
石巻に新しい復興の風を
若者が中心となって立ち上げた NPO 法人が
新しい手法で風力発電所開発に挑戦する!
-NPO 法人 S T E L A のプロジェクトのレポート 4-
オは資源を貪り続ける経済
の規模は既に限界を超えて
世界自然保護基金の報告
によれば我々の地球と経済
せるのだ。
出資発電所に取り入れられ
を用いた手法は多くの市民
と事業目的法人(SPC)
を構築した。匿名組合出資
に時間をかけてこのモデル
代表の鈴木氏は好意で協
力してくれた弁護士ととも
モデルである。
リーンファンドのビジネス
させたNPO法人北海道グ
いて初めて市民風車を成功
となっているのは日本にお
を還元する市民出資の基礎
電事業を行い、元本と収益
市民から寄付ではなく、
小口の出資を多数集めて発
できるのならば数パーセン
付という形で出資者に還元
以外の物産や他団体への寄
資した元本そのものも金銭
の利益だけではなくて、出
ことだ。利率数パーセント
資の還元モデルを組み込む
いるのはその連携に市民出
えている。我々が検討して
連携を図っていきたいと考
出している方々を応援し、
来をより良くしようと動き
他にも様々な社会問題に
向き合う社会的組織など未
に充てる林業や材木業者。
間伐を行いバイオマス素材
の関わりを生み出す可能性
者の距離を近くし、未知数
この取り組みは産業と消費
ョンが重要であり、現在は
このプログラム実行には
このようなコミュニケーシ
を募って稲刈りに行った。
ている千田農園へメンバー
の活動を応援してくださっ
昨秋、県内で無農薬・自
然農法で農家を営み、我々
と呼んでいる。
渡し、扉を開くという意味
者の厚意を次の心ある人に
あってもいい。
は金銭での還元を選ぶ年が
どを予定している。
さっている専門家の紹介な
法人形成の検討が急務だが、
来月はイベントの報告と
当プロジェクトに助言を下
未来のために出資という
育みながら漁業を行う漁師、
アクションを起こした出資
地元産業を応援すること
に加えて、有機農業や海を
を持つと考えている。
索していただくとページが
【栗城史多×ボランティ
ア】とインターネットで検
ら幸いである。
させて頂く事になったので
することとなった。
数団体とのイベントを開催
氏を招いて、国際支援組織
ェクト」というNPO法人
月 日にカンボジア支
援を行う「はちどりプロジ
イベント紹介
ている。
トから数十パーセントに文
発電事業は黒字の見通し
であるから、風が良好な時
それ以後、様々な地域で
ご当地電力はじめ小さな市
字通り桁がひとつ違う社会
元本そのものも物産
還元の対象に
民発電所が誕生し、ビジネ
市民出資のベースモ
デルと発展型
スモデルの発展型も誕生し
的なインパクトを起こせる
数を
風車一本に8億円の初期
投資が必要であり、耐用年
た。
いるモデル図を並べて示し
とで地元の産業を応援して
品配当を選択肢に入れるこ
の選択に任される。
できる。その割合はどの程
組織を応援し続けることが
様々な心ある産業や社会的
年という長期に亘って
になっており、道を拓いた
ーにも強い意志があって形
により物産での還元、もし
方々の応援が可能で、選択
加えて次世代のために動く
出資者は発電所が自然エ
ネルギーを作り出すことに
度なのかは文字通り出資者
先達に心から敬意を捧げる
東梅祐也
(とうばいゆうや)
石巻市出身。
エ ン ジ ニ ア を 志 し、 石
巻 工 業 高 校 電 気 科、 東 北
学 院 大 学 電 気 情 報 工 学 科、
同大学大学院にて修士号
を 取 得。 現 場 で の 仕 事 に
従事するために博士課程
を中退する。
幼い頃から動物が好き
で、 将 来 は 環 境 問 題 の 解
決に貢献できる仕事につ
き た か っ た が、 徹 底 し た
現 場 人 間 の た め、 大 学 院
時代に社会問題の現場を
肌で感じるために環境問
題・ 戦 争・ 貧 困 を テ ー マ
に地球一周の一人旅へ。
帰 国 後 は 反 原 発、 植 林、
ゴ ミ 拾 い、 反 戦 デ モ に チ
ャリティサンタ、自身
の旅のトークライブなど
様々な活動を行う。
その後風力発電専門の
エ ン ジ ニ ア と な り、 主 に
メンテナンスに従事。
東日本大震災を機にエ
ンジニアを退職してから
は宮城に戻り現法人設立。
現在は理事として活動
している。
発電所の管理に必要な
電気主任技術者の有資格
者でもある。
寄稿者プロフィール
来月号の記事
表示される。
是非足を運んでいただけた
我々も東北支援枠で登壇
で、 NEXT DOOR PROGRAM
が都内で登山家の栗城史多
30
からの脱却である。
ような影響を及ぼすのかと
消費を行っている。
発電所の開発だけで
十分か
長く発展し続けられる理想
代先の子供たち
ている。
で市民出資を取り入れて太
以上の社会益を金銭以外の
のではないだろうか。
陽光発電事業を行い、その
形で生み出すことができ、
一例として県産品応援型
市民ファンドとして秋田県
収益の還元を金銭だけでは
年と考えれば8億円
なく、出資額に応じた県産
市民出資で発電事業を行
うという挑戦を行うには創
とともに我々が今、検討し
くは途上国に学校ができる
業者だけではなくサポータ
ているモデルについて紹介
など様々な社会益を生み出
1
ローマクラブという研究
者グループが無限成長を前
いう報告を「成長の限界」
おり、現在で地球 個分の
提とする経済が地球にどの
年以
という本にまとめて
上が経った。
以後最新のデータと時代
に合わせてアップデートを
続けられているが結論は初
版と変わっていない。
持続可能な社会という言
葉は既に使い古されている
せるものだった。
かない原発事故を教訓にあ
言葉であるが、これからも
有限の地球の中で大量消
費を続ける無限成長は成り
るインディアンの言った
様々なシナリオの予測は
全てが経済の崩壊を予感さ
立たない。毎年GDPを増
「我々は
の形である。取り返しのつ
やし続ける成長は遠くない
のことを考えて行動する」
という言葉を思い出す。
未来に崩壊しかもたらさな
いのである。
環境問題、経済、様々な
テーマで重要な局面に生き
無農薬 ・ 自然農法の千田農園にメンバーで稲刈りに行った
唯一、今後も人類が長く
発展し続けるためのシナリ
ていることは確かであり、
我々の行動は確実に次世代
に影響を与えるのだ。
我々はどのように動くか。
事業を行う中で持続可能
な社会とは発電所だけがエ
コならばそれでいいわけで
はないということに気がつ
い た。 我 々 が 行 う の は あ
くまで発電所開発である
が、市民出資という枠組み
を少し見直すことで更なる
インパクトをもてないだろ
うかと考えた。そこで我々
のビジネスモデルでは既存
の市民出資に加えて NEXT
という還
DOOR PROGAM
元モデルを検討することに
した。ベースとなる市民出
したい。
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1.5
資 と そ の 発 展 型、 そ し て
20
7
我々のモデルについて説明
する。
20
市民出資のベースとなるビジネスモデル
パイオニアである NPO 法人北海道グリーンファンドが実施
地元の物産を取り入れた県産品応援型の還元モデル
秋田県で市民出資により太陽光発電事業を営む会社が行っている
40
2016 年 (平成 28 年) 1 月 16 日 (土曜日) 第 44 号 http://tohoku-fukko.jp/
第 43 号 ネットアンケート集計結果
【5年目以降の東北復興】
NO.
①
質問と選択肢
住所
(1) 東北被災地
(2) 被災地以外の東北
(3) 東北以外
性別
(1) 男性
(2) 女性
年齢
(1) 20 歳未満
(2) 20 歳以上 40 歳未満
(3) 40 歳以上 60 歳未満
(4) 60 歳以上
約 5 年の東北復興総括
(1) 及第点をつけられる
(2) 少々不満
(3) 大いに不満
(4) いずれでもない
今後の東北経済動向
(1) 改善していく
(2) 現状のまま
(3) 衰退していく
(4) いずれでもない
今後東北経済をけん引する事業創出
(1) 思う
(2) 思わない
(3) 今は判断できない
(4) いずれでもない
今後の東北人口動向
(1) 増加する
(2) 減少する
(3) 現状のまま推移
(4) いずれでもない
紛糾していた被災地住民の合意形成問題
(1) 変わらない
(2) 進展する
(3) どちらともいえない
(4) いずれでもない
被災地はいつ元に戻るか
(1) 元に戻るには 1-2 年以上必要
(2) 元に戻るには 5 年以上必要
(3) 元に戻るには 10 年以上必要
(4) いずれでもない
「ますます小さくなる東北」 の可能性
(1) そうはならない
(2) きっとそうなる
(3) 今は判断できない
(4) いずれでもない
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
■ (2)被災地以外の東北
■ (3)東北以外
②
■ (1)男性
■ (2)女性
0
2
6
2
③
■ (1)20歳未満
■ (2)20歳以上40歳未満
■ (3)40歳以上60歳未満
■ (4)60歳以上
2
2
6
0
④
■ (1)及第点をつけられる
■ (2)少々不満
■ (3)大いに不満
■ (4)いずれでもない
⑤
1
3
6
0
■ (1)改善していく
■ (2)現状のまま
■ (3)衰退していく
■ (4)いずれでもない
3
4
3
0
⑥
■ (1)思う
■ (2)思わない
■ (3)今は判断できない
■ (4)いずれでもない
⑦
1
9
0
0
■ (1)増加する
■ (2)減少する
■ (3)現状のまま推移
■ (4)いずれでもない
5
1
4
0
⑧
■ (1)変わらない
■ (2)進展する
■ (3)どちらともいえない
■ (4)いずれでもない
⑨
0
0
9
1
■ (1)元に戻るには1-2年以上必要
■ (2)元に戻るには5年以上必要
■ (3)元に戻るには10年以上必要
■ (4)いずれでもない
⑩
■ (1)そうはならない
1
5
3
1
■ (2)きっとそうなる
■ (3)今は判断できない
■ (4)いずれでもない
月で満
3
年を迎える
5
• ご提案いただいた企画については、当新聞で責任をもって
検討させていただいた上で、企画開始に向けてのしかるべ
き方法・手段をご提案するなり、企画実現のための仲間を
募ってまいりたいと考えております。また、当新聞でご紹介さ
せていただきたいと思います。(氏名公表か非公表かはご相
談)
大変な年明けを
迎えた。
国内では数十年
ぶりという異常気
象。正月というの
に春日が続いた。
• 連絡先/企画提出先
(郵送) 〒207-0005
東京都東大和市高木3-315-1
ホームタウン宮前2-2
電子タブロイド新聞【東北復興】 宛
(メール) [email protected]
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5
編集後記
「東北を世界に!」プロジェクト募集
• たくさんのご提案をお待ちしています
今回は【 年目以降の東
北 復 興 】。 早 い も の で、 今
年の
東北大震災のいままでを振
り返り、今後の復興のあり
方を概観するということで、
少し先取りをしてこのテー
注目している。アメリカの
世界では、政治と経済が
混迷を深めている。
イニシアティブも揺らいで
60
マを設定した。回答者数は
%。「 今 後 の 東
「及第点」や「少々不満」
20
まず中東情勢が混迷を深
かなり少なく十名。
めている。中国の経済もこ
「約5年の東北復興総
括」は「大いに不満」が %、 れからどうなるか世界中が
が同数で
ところに北朝鮮の「水爆実
年目を迎える東北復興
験」である。
年
%。 も揺らいでいる。そうした
30
いる。ヨーロッパとの連携
%、「現状のまま」が
60
北経済動向」は「衰退」が
「東北経済をけん引する
事業が新たに創出できる
%。「 今 後
か」は「思わない」が
が、昨年にも増して忘れ去
5
40
気がかりなのは、こうし
%、
た騒動に振り回されて、今
の東北人口動向」は「減少
られるということである。
30
「 思 う 」 と「 判 断 で き な
%。「紛
90
い」が同数で
する」が圧倒的で
• プロジェクト募集要領
① 東北の復興、活性化、再興を目的としたプロ
ジェクト企画であれば、何でも可
② 応募資格は特に定めず、 被災地、被災地以外
の居住も問わず、国籍・年齢・性別を問わず
③ 企画書のようなものがあれば可---形式自由
(プロジェクト名、プロジェクト期間、目的、どう
やって実現するかの手段、仲間などを明記して
いただきたいと思います)
④ 〆切はとくに設けません
人間は忘れる生き物では
あるが、この東北大震災は
忘れてはならないのだ。
「東北を世界に!」プロジェクト募集
糾していた被災地住民の合
%、「 ど ち ら と も
な復興へ、他人からの支援
5
意形成問題」は「変わらな
い」が
受動的な支援からの脱皮も
40
年目の今年からは、忘
れないということに加えて、
年以上必要」
加えよう。
50
%。「 被 災
%。「「ますま
いえない」が
が圧倒的で
この 年間で、完全とは
言えないが、大分精神的に
地はいつ元に戻るか」は「元
す小さくなる東北」の可能
に戻るには
性」は「きっとそうなる」
90 10
5
■ (1)東北被災地
10
0
落ち着いた。ここからは、
受動的な姿勢から、積極的
%で続く。
30 50
①
5
0
5
%、「 判 断 で き な い 」
が
から、自前の復興へと舵を
が
総括は非常に厳しい。特
に『これまでの復興は大い
いくつもりである。嘆き続
年 以 上 必 要 』、 結 果 的
切る必要がある。
に
けていても復興は前進しな
に不満』、『これからの東北
に『ますます小さくなる東
いことを肝に銘じよう。
そのためのアイディアを、
当新聞もどんどん提言して
北』という予測は厳しい。
斬新な復興手法で人々の
関心を呼ぶくらいにならな
経済衰退予測』、『東北人口
年目以降の復興にはか
なりの方向転換と思いきっ
ければいけないと思う。
10
減少』、『元に戻るにはさら
た決断が必要なようだ。
5
回答数