「顧客に選ばれるための流通サービス・ 商品ブランドの

流通経済研究所
定例フォーラム「流通大会 2016」の開催概要が確定
消費財メーカーでは、
「顧客に選ばれるための流通サービス・
商品ブランドの構築」
がテーマ
明治が登壇する。「R ―
1」などの機能性ヨーグ
ルトを軸に健康志向の高
ライフコーポレーション、日生協、ココカラファイン、明治、西友、ネスレ日本、
イオンリテール、ファミリーマート、経済産業省などが講演
まりを捉え、業績が好調
な当社は、組織的なマー
ケティング活動の強化に
取り組んでいる。今夏に
例年、300社超の流通事業者が聴講するフォー
は、講演者の明治・中島
ラム「流通大会」
(主催・流通経済研究所)の開催概
聡氏が主管する営業企画
要がこのほど確定した。会期は 2016年 2月 3日、
部が主体となって執筆し
4日、5日で、会場は青山ダイヤモンドホール(東
たマーケティングの専門
京・港区)
。後援団体は、経済産業省(予定)や日本
書籍「顧客の心をつかむ
商工会議所、日本スーパーマーケット協会など。
ニーズ多様化時代のマー
ケティング戦略」
(幻冬
今回の流通大会セミナーは「顧客
舎・2015年 8月刊行)
に選ばれるための流通サービス・商
を発刊するなど、当社の
品ブランドの構築」とのテーマで、
マーケティング活動に注
各種プログラムを構成する。
国内市場をめぐっては、昨今の雇
昨年度の流通大会
では、マルエツの
上田真社長らが講
演した
目が集まっている。
そのほか、地域別対応
用・所得環境の改善を背景に、個人
消費は底堅く推移しており、消費財
の強化を通じて業績が好
こうした中、
「競争優位を発揮す
に招く。
調に推移するココカラフ
主な登壇者とテーマ
◆小売業・メーカー:
ライフコーポレーション/代表取締役社長 COO 岩崎 高治 氏
ココカラファイン/ 代表取締役社長 塚本 厚志 氏
日本生活協同組合連合会/ 執行役員 稲橋 邦彦 氏
西友/ 執行役員 SVP 富永 朋信 氏
カスミ/ 常務取締役 上席執行役員 山本 慎一郎 氏
ファミリーマート/審議役 総合企画部マーケティング室長
叶田 義春 氏
イオンリテール/コミュニケーション本部マーケティング部 インバウンドチーム リーダー 石原 みどり 氏
明治/ 営業企画本部 営業企画部長 中島 聡 氏
ネスレ日本/ コンフェクショナリー事業部 マーケティング部 部長 槇 亮次 氏
……など
◆有識者・行政関係:
経済産業省/ 商務情報政策局 流通政策課長 野村 栄悟 氏
ニッセイ基礎研究所/ 経済調査室長 斎藤 太郎 氏
流通経済研究所 理事長/ サントリーホールディングス 最高顧問 青山 繁弘
流通経済研究所 理事/拓殖大学 商学部教授 根本 重之
流通経済研究所 理事/中央大学 専門職大学院教授 中村 博
◆各日程のテーマ:
……など
・
「顧客に選ばれる」
ための、流通・マーケティングの変革(2月 3日)
・経済動向の展望と、多様化する顧客ニーズへの対応視点(2月 4日)
・I
T社会における小売業の新たなビジョン(2月 5日A会場)
・訪日外国人需要への対応戦略と、2016年の商機(2月 5日B会場)
※ 講演プログラムの詳細は、流通経済研究所のホームページ上で紹介
流通にとっては追い風となっている。
る流通業・メーカーに共通するのは、
その一方、高齢化の進行や、働く女
生活者ニーズの変化にいち早く対応
店の大幅改装や、大都市部での新規
ンとしての認知を確立するなど、消
いのも、流通大会セミナーの特徴の
視すべき流通テーマとして、訪日外
性の増加などを受け、消費者のニー
し、顧客視点のマーケティング活動
出店が奏功し、業績が好調に推移す
費者へのコミュニケーション活動に
一つ。当年の流通活動を展望できる
国人による「インバウンド消費」に
ズは多様化の一途をたどっている。
を実践している点」
(流通大会の運営
るライフコーポレーションが講演す
定評がある西友が登壇する(その他、
機会として、強く意識されている。
焦点を当てたプログラムも設ける
また 2017年 4月には消費増税を控
責任者/池田満寿次・主任研究員)
る(登壇者は岩崎高治社長)。このほ
プログラムの詳細は流通経済研究所
毎年参加する大手食品卸の幹部は、
(2月 5日- B会場)。近年、観光目
え、流通関連企業は消費にまつわる
といい、今回セミナーではマーケテ
か日本生活協同組合連合会は、生協
のホームページ上で紹介)。
「営業政策を考える上で、流通大会
的で日本を訪れる外国人は大きく増
各種の変化を捉え、需要の獲得・開
ィング活動の強化を通じて、顧客基
の宅配事業をテーマに、今後の社会
で扱われるテーマや取り組みはベン
えている。また「爆買い」に象徴さ
拓につなげることが、これまで以上
盤の拡大や新たな需要創出などで成
環境を見据えた宅配サービスのニー
チマークにしている」と話す。
れるように、消費の担い手としても
に求められる一年と言える。
果を収めている事業者をスピーカー
ズと商機について講演する。
流通大会の企画運営にあたって、強くこだわるのが講演企業
の選定だ。
SM では、近年手がけている既存
メーカーの取り組みやノウハウは、あまり知られていないのが
実情だ。そこで、インバウンド対応で成果を収めるメーカーに
ァインや、EDLPチェー
昨年度開催は 340社が聴講
流通動向を占う
「ベンチマーク」
に
中でも毎年好評なのが、経済産業
存在感が高まっている。訪日外国人
流通大会は毎年 2月に開かれる、
省の流通政策担当者によるプログラ
による消費は 2015年 7- 9月期に
流通業界の定例的なフォーラム。当
ム。流通政策の方向性や、流通活動
四半期ベースで初めて 1兆円の大台
年の流通動向や取り組むべき課題、
が直面している課題を聞ける機会と
を超えた。官民を挙げて、訪日客の
例年、初夏の頃から、講演企業の候補探しを始動する。新た
よる講演プログラムを組み込んだ。登壇企業の一つであるネス
マーケット展望に言及するベンチマ
あって、人気を集めるプログラムの
消費拡大を目指す動きが熱を帯びて
な需要創出や革新的な取り組みを実践する企業を中心に、候補
レ日本は、抹茶味の「キットカット」が訪日観光客から絶大な
企業をピックアップし、半年ほどかけて絞り込む。毎週 1回ぐ
人気を誇るなど、インバウンド対応企業の代表格と言える。
ーク的なセミナーとして、消費財メ
一つとなっている。
いる。流通大会では、インバウンド
らいのペースで候補企業を検討するミーティングを重ねるとい
う。
時間をかけた選考プロセスを経て、登壇する企業は、いわば
「お墨付き」を得る形となる。流通大会には流通専門メディアや
ーカーや小売業、卸売業の注目を集
めている。2014年度開催では、の
今年の企画会議で時間を割いたのが、訪日外国人のインバウ
行政関係者も訪れるため、流通大会での講演をきっかけに事業
べ 340社が参加。聴講者の顔ぶれ
ンド需要をテーマにしたプログラム(2月 5日- B会場)の構
活動への認知がさらに広がり、新しいビジネスにつながるケー
成だったという。インバウンド対応に向けた小売業の取り組み
スもあるという。企画側もその影響度合いを自覚しており、
「国
をみると、企業の幹部クラスや役職
事例は、新聞や雑誌などで紹介されることが多い半面、消費財
内流通業の発展という観点からも、厳選している」(池田氏)
。
18 週刊ストアジャパン
2015.
12.
21No.
865
者が多くを占めた。
毎年聴講する「リピーター」が多
訪日外国人のインバウンド需要に
も焦点当てる
消費財流通の商機につながる視点
を提示
このほか、流通大会 2016では注
需要の獲得に力を入れるネスレ日本
や資生堂ジャパン、イオンリテール
などが講演する。また、観光庁も登
壇し、訪日外国人の消費拡大に向け
た政策や、今後の取り組みポイント
を報告する。
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