随意契約事前確認公募

随意契約事前確認公募
平成27年12月25日
国立研究開発法人海洋研究開発機構
分任契約担当役 経理部長 池川 和彦
(公印省略)
1.公募に付する事項
(1)事業名:次世代型大容量燃料電池システムの水中発電試験
(2)募集の趣旨
国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下、機構)では、海中用動力源としてのさ
まざまな技術課題に応えるために高効率の燃料電池システムの開発を行っている。
本件では、開発中の 2kW 級 HEML 燃料電池システムの海中給電システムとしての
実用化に向けて、海中での発電試験を実施してシステムの性能を評価し、機能の向上
を図るための運転手法の構築、課題抽出を行うものである。
これらの役務を提供でき、要件を満たす「特定事業者」を契約の相手方とする契約
を行う予定としているが、当該特定事業者以外の者で下記の応募要件を満たし、本業
務の実施を希望する者の有無を確認する目的で、参加希望書類の提出を求める公募を
実施するものである。
公募の結果、応募要件を満たすと認められた者がいない場合にあっては、当該特定
事業者との契約手続へ移行する。また、応募要件を満たすと認められる者がいる場合
にあっては、特定事業者と当該応募者に対して、企画書・技術審査資料等の提出を要
請し、競争契約手続きへ移行する。
(3)業務概要
別添仕様書のとおり。
2.公募に応募するものに必要な資格に関する事項
(1)予算決算及び会計令(昭和 20 年勅令第 165 号)第 70 条及び第 71 条の規定に該当し
ない者であること。
(2)平成25・26・27年度 全省庁統一競争入札参加資格において「役務の提供等」
を取得している者であること。
(3)契約担当役等から取引停止の措置を受けている期間中の者でないこと。
(4)本公告に示した業務を指定する日時、場所に十分に履行できることを証明した者で
あること。
(5)本公告に示した業務の全部若しくはその主たる部分を第三者に委任、又は請け負わ
せる者でないこと。
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3.応募要件
(1)固体高分子形燃料電池システムの開発および運用経験の経験を有していること。
(2)高純度水素ガス、高純度酸素ガスを使用しての運用経験を有していること。
(3)ガス循環系が閉鎖式な燃料電池システムに関する知見および技術を有していること。
(4)容器内密封型の燃料電池システムに関する知見および技術を有していること。
(5)深海探査機用燃料電池システムの開発および運用経験を有していること。
(6)本件で使用する HEML 燃料電池システムの特徴で有る循環器を使用しない燃料電池シ
ステムの開発経験を有していること。
(7)遠隔操作式の燃料電池子システムに関する知見および技術を有していること。
(8)別添仕様書の内容について実施可能であること。
4.応募方法
(1)公募の期間 平成27年12月25日(金)から平成28年1月12日(火)
(2)本公募に条件を満たしており、参加を希望する者は以下の期日までに本公告2.及
び3.に示す公募要件を満たすことを証明する資料を添付の上、以下の期日までに5.
の担当者に提出すること。
期限 平成28年1月13日(水) 13:00
(郵送可能ただし、書留郵便等記録が残るものに限る)
(3)上記資料の様式は任意(ただし、用紙サイズはA4版又はA3版とする。
)とするが、
応募者の組織の意志決定が確認できる書類とする。
(4)上記資料の提出があった場合、当機構は、業務遂行確認審査を行い、当該応募者が
応募要件を満たすと認められた場合には書面にて通知するとともに、特定事業者と当
該応募者に対して、企画書・技術審査資料等の提出を要請し、競争契約手続きへ移行
する。
(5)その他
1)手続きにおいて使用する言語及び通貨は、日本語及び日本国通貨とする。
2)上記資料の作成及び提出に係る費用は応募者の負担とする。
3)提出された資料は、業務遂行確認審査以外に応募者に無断で使用しない。
4)一旦受理した資料は返却しない。
5)一旦受理した資料の差し替え及び再提出は認めない。
6)資料に虚偽の記載をした場合は、当該応募者の資料を無効とするとともに、取引停
止措置を行うことがある。
5.連絡先
〒236-0001 神奈川県横須賀市夏島町2番地15
国立研究開発法人海洋研究開発機構
経理部 契約第1課 山科 則之
TEL:046-867-9162 FAX:046-867-9125
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仕
1.件
様
書
名
次世代型大容量燃料電池システムの水中発電試験
2.概
要
海中・海底の調査や探査において、有人潜水船・無人探査機・海底ステーション等の海中
機器は必要とするデータを効率的に取得するための重要なツールである。これらの機器の移
動や観測装置の操縦は電子制御により行われ、これには電力を供給するための動力源が必要
となる。このため海中機器の開発において動力を確保することが重要な要素技術となる。海
洋は天候により調査の動向が左右されやすいため、無人探査機等の移動式機器は海中での稼
働時間を延伸させるための海中給電システムより電力を供給されることで長期的な調査や
探査が期待される。この給電システムの動力源については、運用性や稼働時間の観点から可
能な限り軽量・省スペースが望まれる。海洋研究開発機構(以下、機構)では、海中用動力
源としてのさまざまな技術課題に応えるために高効率の燃料電池システムの開発を行って
いる。
本件では、開発中の 2kW 級 HEML 燃料電池システムの海中給電システムとしての実用
化に向けて、海中での発電試験を実施してシステムの性能を評価し、機能の向上を図るため
の運転手法の構築、課題抽出を行う。
3.提出物
試験実施法案
2 部(試験実施1週間前)
試験・解析報告書
2 部(下記履行期限までに提出)
試験データ等(CD-ROM) 1 部(下記履行期限までに提出)
治具類
1 式(下記履行期限まで)
4.納入場所
神奈川県横須賀市夏島町2番地15
国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋技術研究棟1階
5.履行期限(又は調査期間)
契約締結日から平成 28 年 3 月 31 日(木)まで
6.仕
様
機構が貸与する 2kW 級 HEML 燃料電池システム試作機を用いて、海中での発電試験を
実施する。試験にあたり、試験準備として耐圧容器封入後の発電試験や、起動停止操作、監
視・データ計測を実施すること。
以上の結果を報告書として提出すること。報告書は下記項目についての考察を含むものと
する。
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① 燃料電池発電特性
② 電源バス出力特性
③ 自動制御による起動停止特性
④ 完全閉鎖環境による発電特性への影響
(1)2kW 級 HEML 燃料電池システムの概要
海中機器や給電システム動力源用の次世代燃料電池の試作機として、2kW 級の大容量
HEML 燃料電池システムは以下のような機能を有する。
①
システムの仕様を表 1 に示す
②
システムは円筒型の可視化容器に格納することで水中運転が可能である
③
システムは自動操作により起動停止する
④
システム内には生成水タンクを保有し、定格運転時は約 3 時間分の生成水を保持する
ことができる
⑤
燃料は外部供給する
表 1 次世代大容量燃料電池システム仕様
項
目
仕
様
形式
閉鎖式
形状
円筒型(胴体外径 530 mm 長さ 1500mm)
備
考
の可視化容器に収容可能
システム重量
500 kg 以下
可視化容器含む
出力
2 kW 以上
電源バス電圧
120 V
DCDC コンバータ出口側
通信方式
イーサネット(上位システムとの通信にお
ビークルやプラットフォ
いて、内部通信については規定しない)
ームを経由する通信
適用最大深度
10 m
温度
不氷結温度~50 ℃
冷却方式
海水による冷却
燃料
超高純度水素(99.9999%)
外部供給
酸化剤
超高純度酸素(99.9999%)
外部供給
海中~甲板上
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図 1 システム容器外観
(2) 燃料電池スタックの諸元
燃料電池システムに採用する発電部の仕様を表 2 に示す。
表 2 燃料電池発電スタック仕様
項
目
仕
様
備
考
燃料電池形式
固体高分子形
作動温度
100℃未満
スタック出力
1 kW 以上
1 スタックあたり
スタック定格電圧
30 V
1 スタックあたり
2 スタック直列の場合
約 60V。
定格電流
最大 40 A 程度
スタック数
2 スタック
定格作動圧力
200 kPaA
発電効率
55 %以上
1 スタックあたり
(3)試験
完全閉鎖系での発電特性および課題等の技術知見を得るための海中発電試験に関する試
験実施法案を作成し、試験を実施すること。
① 海中での発電時間については 2 時間を 1 単位として、4 単位以上を目標とすること。
② 電力供給先については、電子負荷、もしくは TV カメラおよびライト、その他観測機器
等とすること。詳細は機構担当者と協議により決める。
③ 閉鎖系発電システムであるので、ガス系内純度管理のために系外へガスを排気してはな
らない。
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④ 生成水量がシステム内に保有するタンク容量を超過する場合は、海中あるいは地上に排
水せず、海中に設置した別タンクへ貯蔵すること。(図 2)
⑤ 水深は表 1 に示す適用最大深度を超過しないこと。
図2
海中試験用架台への燃料電池システムおよび生成水タンク搭載状態
図 3 海中発電概略試験構成例
(4)試験
海中発電試験時は下記項目を計測するものとする。
① スタック電圧
② スタック電流
③ DCDC コンバータ出力電圧
④ DCDC コンバータ出力電流
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⑤ 供給ガス流量
⑥ ガス温度
⑦ ガス圧力
⑧ その他(詳細は機構担当者と協議による)
(5) 試験場所
日本国内の本件を履行する設備が整った施設を双方合意の元で決定する。
7.法令、安全管理
高圧ガス保安法を遵守すること
少なくとも 1 名は高圧ガス製造保安責任者免状を有すること
8.官公署への届出
特になし
9.試験及び検査
機構担当者の立ち会いのもと、提出書類と納入品の確認を行う。
10.保
証
本業務終了後1年以内に受注者の責による不具合が発生した場合には、機構の指定する日ま
でに無償で修正すること。
11 .個人情報の預託の有無
無
12.貸与物品及び支給品
貸与物品
2kW 級 HEML 燃料電池システムおよび関連と書類
1式
※納入品納入時に返却すること。
13.秘密保持
受注者は、機構から開示された作業資料等の秘密情報(以下「秘密情報」とする)につい
て、その秘密を保持し、機構の書面による同意を得た場合を除きこれを第 3 者に開示また
は漏洩してはならない。機構は当該秘密情報を書面で開示する場合には秘密である旨を表示
するものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する情報については秘密情報から除く。
● 機構から開示を受ける前に公知であったかまたは開示を受けた後、受注者の責によらず
公知となった情報
● 受注者が開示を受ける前に保有していたことを証明できる情報
● 受注者が独自に開発したことを証明できる情報
● 受注者が正当な権限を有する第 3 者から開示を受けた情報
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受注者は、秘密情報を本仕様書で規定する業務の遂行のためにのみ使用し、他の目的に使
用しないものとする。また、受注者は、業務の終了に当たり、機構から開示された作業資料
等の処分につき、機構の指示に従うものとする。
14.その他
(1)本仕様書に疑義が生じた場合は、機構担当者と協議し指示を受けるものとする。
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