2015 年法科大学院全国統一適性試験 実施報告書

2015 年法科大学院全国統一適性試験
実施報告書
適性試験管理委員会
法
科
大
学
院
協
会
公益財団法人 日弁連法務研究財団
公益社団法人 商事法務研究会
©2015 適性試験管理委員会 無断転載を禁止します。
目
次
1. 法科大学院全国統一適性試験が測定する能力の構造.............................................. 3
1.1 法科大学院全国統一適性試験における適性に対する考え方 .................................. 3
1.2 各セクションのねらい(測定目標) ...................................................................... 5
2. 法科大学院全国統一適性試験の構成(2015 年)...................................................... 6
3. 実施結果 ........................................................................................................ 7
3.1 受験者について ............................................................................................ 7
3.2 スコア(総合得点)の分布 ................................................................................ 8
3.3 属性別スコア(総合得点)の分布 .................................................................. 10
3.4 等化について ............................................................................................. 11
4. 合計正答数の分布と信頼性 .............................................................................. 12
4.1 第1回試験の結果 ....................................................................................... 12
4.2 第2回試験の結果 ....................................................................................... 13
5. セクション別の結果.......................................................................................... 14
5.1 第 1 回試験の結果...................................................................................... 14
5.1.1 セクション別の正答数分布 ...................................................................... 14
5.1.2 セクション別の通過率と項目識別力 .......................................................... 14
5.2 第 2 回試験の結果...................................................................................... 15
5.2.1 セクション別の正答数分布 ...................................................................... 15
5.2.2 セクション別の通過率と項目識別力 .......................................................... 15
6. セクション間の相関関係 ................................................................................... 16
7. 第 4 部「表現力を測る問題」について .................................................................. 16
適性試験管理委員会委員名簿(五十音順・2015 年 10 月現在)
委 員 長
鎌 田
副委員長
太 田 勝 造
東京大学大学院法学政治学研究科教授
足 立 芳 寛
東京工科大学客員教授
大 貫 裕 之
中央大学法科大学院教授(法科大学院協会常務理事)
菅 原 郁 夫
早稲田大学大学院法務研究科教授
須 藤 正 彦
元最高裁判所判事(弁護士)
但 木 敬 一
元検事総長(弁護士)
西 村 和 雄
神戸大学経済経営研究所特命教授・京都大学名誉教授
藤 本
名古屋大学大学院法学研究科教授(法科大学院協会入学者選抜・適性試験等検討委員会主任)
事務局長
2
薫
亮
早稲田大学総長(法科大学院協会理事長)
松 澤 三 男
(公社)商事法務研究会代表理事専務理事
馬 橋 隆 紀
(公財)日弁連法務研究財団常務理事(弁護士)
山 本 昌 平
(公財)日弁連法務研究財団常務理事(弁護士)
1.法科大学院全国統一適性試験が測定する能力の構造
1.1 法科大学院全国統一適性試験における適性に対する考え方
■適性の能力構造
法科大学院入学以前の段階で問われるべき適性とは,法律の知識を備えているか否かではな
く法曹をめざす者として必須の資質・能力は何か,という観点で考えられるべきである。言い換え
ると,適性試験において測るべきものは,法科大学院におけるリーガル・トレーニングに耐えうる
だけの資質・能力を備えているか,履修の前提として要求される判断力,思考力,分析力,表現
力等の能力を備えているか,ということになろう。
公益財団法人日弁連法務研究財団(以下「財団」という)では,LSAT の実施機関である米国
LSAC との研究交流等を含めて 2000 年より約2年半にわたり日本版 LSAT に関する調査研究を
進めた。その結果,図1に示す4つの側面についての能力を適性試験で測定することが適切で
あるとの結論に達した。適性試験管理委員会では,この財団見解を採用し,試験を設計している。
この概念図は,4つの能力は相互に重なり合う部分がある一方で,それぞれの能力に独自の
成分も含んでおり,4つの能力が総体として「リーガル・トレーニングに耐えうるだけの資質・能力」
を構成している状態を視覚的に表現している。これらの能力は実務法曹に求められる人間像,い
わば「法曹としての適性」全体を空間で表現した場合の中核的な部分をとらえてはいる。しかしな
がら,これらの能力が法曹の適性のすべてであるとはいえない点にも留意していただきたい。よい
法曹としての適性にはこれらの4側面の能力以外にも,たとえば忍耐力,知的好奇心,リーダー
シップ,人の話を共感的に聞く能力,誠実さ,法曹倫理等,いくつもの知的・人格的側面が考えら
れる。「適性空間」がいくつの成分・側面から成立しているかについての完全な合意を見出すこと
は難しいが,中核的な能力としての4つの側面の必要性については,法曹を含む多方面の専門
家の同意するところと考えられる。
図1 適性試験で測定する能力構造についての概念図
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3
■4つの能力に関する試験方式
受験者の適性を的確に評価し,かつ公平な入学者選抜を実現するためには客観的な試験方
式を採用することが望ましいが,新しい司法制度の充実に向けて多様な能力をもつ入学者を確保
することへの配慮も必要である。こうした点も考慮し,論理的判断力,分析的判断力,長文読解力
については客観式の試験を,客観式の測定・評価にはなじみにくい表現力については,論述式の
試験を課すことが適切である,という結論が財団による調査研究から導かれた。
こうした3セクションの客観式問題と1セクションの論述式問題という適性試験の構成は,米国
LSAT を比較的忠実に模したものになっているが(図2参照),それぞれのセクションのねらい(測
定目標)は,調査研究を踏まえて適性試験管理委員会が独自の検討を加えて設定したものであ
る。各セクションのねらいについては後述する。
法科大学院全国統一適性試験
米国LSAT
論理的判断力
Logical Reasoning
分析的判断力
Analytical Reasoning
長文読解力
Reading Comprehension
表現力
Writing Exercise
図2 適性試験の構成要素の対応図
4
1.2 各セクションのねらい(測定目標)
■論理的判断力を測る問題の特徴
論理的判断力を測る問題は,与えられた文章に含まれる論理構造を認識し,論理的な推論を行って,
正しい結論を導く能力を測定することを目標としている。裁判や調停や法律相談等の実務においては,
短時間のうちに事案を正確に把握し,問題点を正しく認識し,論証を組み立てていくことが必要になる
ため,法曹には高い論理的思考能力が必須である。この能力は単なる形式論理の能力だけではなく,
文章から論理構造を読み取って合理的な推論を行う能力や,データを解釈して正確な情報を抽出する
能力も必要とされる。そのため,問題はさまざまな分野から題材をとり,多様なタイプの設問を用意して,
論理的判断力を測定しようとしている。知識の量を問うものではないので,最小限の常識的知識は必
要とするが,それ以外の予備知識や専門知識の有無により不公平が生じないように配慮している。
■分析的判断力を測る問題の特徴
分析的判断力を測る問題は,与えられた条件から結論を導く能力の基礎を測定することを目標とし
ている。日常的な判断は,常識や直感に流されることが多いが,法律の厳密な解釈では,先入観を排
除して純粋に前提から結論を導く能力が必要となる。また,真実の解明では,証拠から確実に導かれ
る事実をみつける能力が必要となる。このように,法曹としての活動のひとつの土台となるのは,与え
られた条件から必ず成り立つ事実を正確に導く能力である。分析的判断力を測る問題は,この能力の
中から常識や直感的判断を除いた基礎的な推論能力を測定するためのものである。
■長文読解力を測る問題の特徴
長文読解力を測る問題は,法曹として必要とされる文章読解能力の有無を測定することを目標とし
ている。すなわち,法曹は,判決文,準備書面,論文,主張,見解等,多くは長くかつ難解な文章に日
常的に接し,短時間でそれらの論理構造や論旨を的確に把握することを要求される。長文読解力を測
る問題は,その際に必要とされる論旨の把握・抽出能力,論理構造の把握能力,推論・論理の組み立
て能力等を試すものである。また,幅広い分野の知識の理解・吸収能力を問うべく,問題に用いられる
素材としての「長文」は法律関係の文章とは限らず,広く種々のジャンルにわたる文章が用いられる。
全体として,一般的な国語能力を測るのではなく,法曹に要求される,より高度な読解能力を測定しよ
うとするものとなっている。
■表現力を測る問題の特徴
表現力を測る問題はいわゆる小論文と出題形式を同じくしているが,法科大学院全国統一適性試
験の理念に従い,出題のねらいは通常の小論文とは異なる。まず法律学の知識を問うものではないこ
とが前提である。また多様性・開放性の理念のもと,受験者の専門にかかわりなく公平に評価すること
が可能な内容が求められる。 次に法曹としての適性,法曹となるための素養・スキルを測るという目
的がある。事前の知識をはき出すのではなく事実関係やデータ等の題材を提示し,それを使いながら
一定の主張を説得力ある文章として展開することを求める。日本語としての作文能力や論理的な構成
能力等は当然の前提として要求されるが,そのうえで自己の主張を組み立てて,いかに説得的に提示
することができるか,という能力を測るものとなっている。
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5
2. 法科大学院全国統一適性試験の構成(2015 年)
■各セクションの問題構成
法科大学院全国統一適性試験は4つのセクションで構成される試験であり,各セクションは次
の構成になっている。第1部から第3部は多肢選択の客観式試験,第4部はいわゆる論述式試験
である。第1部から第3部の正解は,試験実施後すみやかにウェブサイト上で公開した。
《第1部》論理的判断力を測る問題(24 項目)/40 分
問題 1~問題 24。1 問 1 項目。
《第 2 部》分析的判断力を測る問題(24 項目)/40 分
問題 1~問題 4。1 問 6 項目。
《第 3 部》長文読解力を測る問題(24 項目)/40 分
問題 1~問題 4。1 問 6 項目。
《第 4 部》表現力を測る問題(1 項目)/40 分
■成績の通知
成績通知書
成績証明カード(表紙)
成績証明カード(内側)
6
3. 実施結果
3.1 受験者について
2015 年の第1回法科大学院全国統一適性試験は 2015 年 5 月 31 日(日)に全国 14 地区で,
第2回法科大学院全国統一適性試験は 6 月 14 日(日)に全国 11 地区で実施された。志願者数
と受験者数は表 1 のとおりである。図3~5,表2の各資料は入学有資格受験者 3,517 名を
ベースとしている。
表 1 志願者数・受験者数
第1回
第2回
3,153
3,541
2,918
3,146
入学有資格
受験者
2,860
3,068
第1回のみ(a)
第2回のみ(b)
第1回・第2回の両回受験(c)
実人数(=a+b+c)
387
776
2,765
3,928
475
703
2,443
3,621
449
657
2,411
3,517
受験回
志願者
受験者
※1 入学有資格受験者=大学以上卒業(学士号以上取得),大学卒業(学士号取得)見込み,飛び入学(大学 3 年生以
上在学),その他の法科大学院受験資格を有する者。
※2 等化には,第 1 回および第 2 回の両方を受験した者のうち入学資格を有する者(2,411 名)を用いている。
※3 両回志願者でいずれかの回を受験しなかった者がいるので,志願者数より受験者数が多い場合がある。
年齢層別
50歳以上
6.9%
40歳-49歳
7.8%
30歳-39歳
14.4%
24歳以下
62.0%
25歳-29歳
9.0%
図3 受験者の属性別比率
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(次ページにつづく)
7
図3 受験者の属性別比率
(つづき)
3.2 スコア(総合得点)の分布
法科大学院全国統一適性試験では,第1部~第3部の成績について,等化手続きを経た 300
点満点のスコア(総合得点)を受験生に通知している。スコア(総合得点)の平均は186.6,標準偏
差は40.9 であった。スコア(総合得点)の分布は図4,表2のとおりである。
図4 スコア(総合得点)のヒストグラム
8
表2 スコア(総合得点)の分布(1 点刻み)
得点
300
299
298
297
296
295
294
293
292
291
290
289
288
287
286
285
284
283
282
281
280
279
278
277
276
275
274
273
272
271
270
269
268
267
266
265
264
263
262
261
260
259
258
257
256
255
254
253
252
251
250
249
248
247
246
245
244
243
242
241
240
239
238
237
236
235
234
233
232
231
230
229
228
227
226
225
224
223
222
221
220
219
218
217
216
215
214
213
212
211
210
209
208
207
206
205
204
203
202
201
人数
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
0
1
0
3
3
0
0
6
0
0
2
5
1
1
3
13
7
4
0
16
6
4
4
6
17
8
9
6
23
9
6
9
25
7
1
8
51
7
4
7
41
10
14
7
34
11
8
13
9
61
8
19
4
59
18
12
8
71
19
14
8
67
10
24
24
76
4
19
24
52
3
19
24
18
68
0
26
27
72
6
12
53
累積人数
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
1
1
1
1
2
2
3
3
6
9
9
9
15
15
15
17
22
23
24
27
40
47
51
51
67
73
77
81
87
104
112
121
127
150
159
165
174
199
206
207
215
266
273
277
284
325
335
349
356
390
401
409
422
431
492
500
519
523
582
600
612
620
691
710
724
732
799
809
833
857
933
937
956
980
1,032
1,035
1,054
1,078
1,096
1,164
1,164
1,190
1,217
1,289
1,295
1,307
1,360
人数%
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.03
0.00
0.09
0.09
0.00
0.00
0.17
0.00
0.00
0.06
0.14
0.03
0.03
0.09
0.37
0.20
0.11
0.00
0.45
0.17
0.11
0.11
0.17
0.48
0.23
0.26
0.17
0.65
0.26
0.17
0.26
0.71
0.20
0.03
0.23
1.45
0.20
0.11
0.20
1.17
0.28
0.40
0.20
0.97
0.31
0.23
0.37
0.26
1.73
0.23
0.54
0.11
1.68
0.51
0.34
0.23
2.02
0.54
0.40
0.23
1.91
0.28
0.68
0.68
2.16
0.11
0.54
0.68
1.48
0.09
0.54
0.68
0.51
1.93
0.00
0.74
0.77
2.05
0.17
0.34
1.51
累積%
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.03
0.03
0.03
0.03
0.03
0.06
0.06
0.09
0.09
0.17
0.26
0.26
0.26
0.43
0.43
0.43
0.48
0.63
0.65
0.68
0.77
1.14
1.34
1.45
1.45
1.91
2.08
2.19
2.30
2.47
2.96
3.18
3.44
3.61
4.26
4.52
4.69
4.95
5.66
5.86
5.89
6.11
7.56
7.76
7.88
8.08
9.24
9.53
9.92
10.12
11.09
11.40
11.63
12.00
12.25
13.99
14.22
14.76
14.87
16.55
17.06
17.40
17.63
19.65
20.19
20.59
20.81
22.72
23.00
23.68
24.37
26.53
26.64
27.18
27.86
29.34
29.43
29.97
30.65
31.16
33.10
33.10
33.84
34.60
36.65
36.82
37.16
38.67
得点
200
199
198
197
196
195
194
193
192
191
190
189
188
187
186
185
184
183
182
181
180
179
178
177
176
175
174
173
172
171
170
169
168
167
166
165
164
163
162
161
160
159
158
157
156
155
154
153
152
151
150
149
148
147
146
145
144
143
142
141
140
139
138
137
136
135
134
133
132
131
130
129
128
127
126
125
124
123
122
121
120
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
109
108
107
106
105
104
103
102
101
人数
85
3
2
46
95
4
1
14
121
7
1
8
90
30
3
1
8
99
9
3
6
90
32
2
3
99
17
23
4
72
23
19
6
55
12
22
15
59
23
18
17
5
51
14
20
6
65
7
21
17
40
8
15
11
61
5
18
13
39
2
7
23
37
4
3
8
14
41
2
6
13
44
0
8
11
41
5
2
5
24
1
3
6
21
4
1
2
25
9
1
2
1
21
3
1
0
14
4
2
1
©2015 適性試験管理委員会 無断転載を禁止します。
累積人数
1,445
1,448
1,450
1,496
1,591
1,595
1,596
1,610
1,731
1,738
1,739
1,747
1,837
1,867
1,870
1,871
1,879
1,978
1,987
1,990
1,996
2,086
2,118
2,120
2,123
2,222
2,239
2,262
2,266
2,338
2,361
2,380
2,386
2,441
2,453
2,475
2,490
2,549
2,572
2,590
2,607
2,612
2,663
2,677
2,697
2,703
2,768
2,775
2,796
2,813
2,853
2,861
2,876
2,887
2,948
2,953
2,971
2,984
3,023
3,025
3,032
3,055
3,092
3,096
3,099
3,107
3,121
3,162
3,164
3,170
3,183
3,227
3,227
3,235
3,246
3,287
3,292
3,294
3,299
3,323
3,324
3,327
3,333
3,354
3,358
3,359
3,361
3,386
3,395
3,396
3,398
3,399
3,420
3,423
3,424
3,424
3,438
3,442
3,444
3,445
人数%
2.42
0.09
0.06
1.31
2.70
0.11
0.03
0.40
3.44
0.20
0.03
0.23
2.56
0.85
0.09
0.03
0.23
2.81
0.26
0.09
0.17
2.56
0.91
0.06
0.09
2.81
0.48
0.65
0.11
2.05
0.65
0.54
0.17
1.56
0.34
0.63
0.43
1.68
0.65
0.51
0.48
0.14
1.45
0.40
0.57
0.17
1.85
0.20
0.60
0.48
1.14
0.23
0.43
0.31
1.73
0.14
0.51
0.37
1.11
0.06
0.20
0.65
1.05
0.11
0.09
0.23
0.40
1.17
0.06
0.17
0.37
1.25
0.00
0.23
0.31
1.17
0.14
0.06
0.14
0.68
0.03
0.09
0.17
0.60
0.11
0.03
0.06
0.71
0.26
0.03
0.06
0.03
0.60
0.09
0.03
0.00
0.40
0.11
0.06
0.03
累積%
41.09
41.17
41.23
42.54
45.24
45.35
45.38
45.78
49.22
49.42
49.45
49.67
52.23
53.09
53.17
53.20
53.43
56.24
56.50
56.58
56.75
59.31
60.22
60.28
60.36
63.18
63.66
64.32
64.43
66.48
67.13
67.67
67.84
69.41
69.75
70.37
70.80
72.48
73.13
73.64
74.13
74.27
75.72
76.12
76.68
76.86
78.70
78.90
79.50
79.98
81.12
81.35
81.77
82.09
83.82
83.96
84.48
84.85
85.95
86.01
86.21
86.86
87.92
88.03
88.11
88.34
88.74
89.91
89.96
90.13
90.50
91.75
91.75
91.98
92.29
93.46
93.60
93.66
93.80
94.48
94.51
94.60
94.77
95.37
95.48
95.51
95.56
96.28
96.53
96.56
96.62
96.64
97.24
97.33
97.36
97.36
97.75
97.87
97.92
97.95
得点
100
99
98
97
96
95
94
93
92
91
90
89
88
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
77
76
75
74
73
72
71
70
69
68
67
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
人数
15
2
0
1
8
1
2
1
3
0
0
1
5
2
1
2
0
5
0
0
1
5
0
0
1
0
1
0
0
4
1
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
3
0
0
1
0
0
0
0
1
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
累積人数
3,460
3,462
3,462
3,463
3,471
3,472
3,474
3,475
3,478
3,478
3,478
3,479
3,484
3,486
3,487
3,489
3,489
3,494
3,494
3,494
3,495
3,500
3,500
3,500
3,501
3,501
3,502
3,502
3,502
3,506
3,507
3,507
3,507
3,507
3,507
3,507
3,507
3,508
3,508
3,508
3,508
3,508
3,511
3,511
3,511
3,512
3,512
3,512
3,512
3,512
3,513
3,513
3,513
3,513
3,514
3,514
3,514
3,514
3,514
3,514
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,515
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,516
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
3,517
人数%
0.43
0.06
0.00
0.03
0.23
0.03
0.06
0.03
0.09
0.00
0.00
0.03
0.14
0.06
0.03
0.06
0.00
0.14
0.00
0.00
0.03
0.14
0.00
0.00
0.03
0.00
0.03
0.00
0.00
0.11
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.09
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.03
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
累積%
98.38
98.44
98.44
98.46
98.69
98.72
98.78
98.81
98.89
98.89
98.89
98.92
99.06
99.12
99.15
99.20
99.20
99.35
99.35
99.35
99.37
99.52
99.52
99.52
99.55
99.55
99.57
99.57
99.57
99.69
99.72
99.72
99.72
99.72
99.72
99.72
99.72
99.74
99.74
99.74
99.74
99.74
99.83
99.83
99.83
99.86
99.86
99.86
99.86
99.86
99.89
99.89
99.89
99.89
99.91
99.91
99.91
99.91
99.91
99.91
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.94
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
99.97
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
100.00
9
3.3 属性別スコア(総合得点)の分布
スコア(総合得点)の属性ごとの分布を,箱ひげ図として,図5に示す。図において,箱のなか
の横棒が中央値の位置であり,その上下の箱にそれぞれ対応する部分に全体の 25%ずつの受
験生が含まれる。したがって箱全体に対応する部分には全体の 50%の受験生が含まれてい
ることになる。箱の上下の辺より伸びている直線(ひげ)に相当する部分には上位・下位の
概ね 25%ずつの受験生が分布している。この直線の長さは箱全体の長さの 1.5 倍までであ
り,その範囲外にある受験生の得点位置は,○印で示されている。
図5
10
スコア(総合得点)の属性別箱ひげ図
3.4 等化について
等化(equating)とは,あるテストにおいて,問題項目が異なる複数の版の得点を相互に
比較できるようにする統計的操作のことである。等化により,テストの複数の版の結果が共
通尺度上の得点で表現される。ただし,比較するテストは同一仕様(same specification)
でなければならない。同一仕様とは,測定する能力,問題の種類,問題の形式,テスト時間
などが等しくなるように設計されていることを指す。
法科大学院全国統一適性試験は,第1回試験および第2回試験の等化を前提とした同一仕様
で設計されている。問題作成の段階で2回の試験の間で難易度が異ならないように細心の注意を
はらっているが,問題の内容が異なっている2回の試験を完全に難易度の等しい試験にすること
は不可能である。また,いずれかの回のみ受験することが可能なため,各回の受験者集団も異な
る。そのため,偏差値などを用いてそれぞれの回ごとに標準化した得点どうしを比較することは適
切ではない(これはどのような試験についても一般にいえることである)。そこで等化手続きをとる
ことで,上記のような比較ができるようにするのである。
得点を等化する方法は複数あるが,法科大学院全国統一適性試験の場合,2回とも受験した
共通受験者の情報を用いた「等パーセンタイル法」と呼ばれる等化法を利用している。等化手続
きを経た結果,第1回の「スコア(総合得点)」と第2回の「スコア(総合得点)」が直接比較できるよ
うになる。2回とも受験した場合には,そのうち高い方の「スコア(総合得点)」を法科大学院が利
用することになる。
この手法の詳細については佐藤・柴山(2011)「下位テストから構成されるテスト間の等化におけ
るブートストラップ法を援用した等化の標準誤差の評価」日本テスト学会,Vol.7,No.1,85-98 を
参照されたい。
©2015 適性試験管理委員会 無断転載を禁止します。
11
4. 合計正答数の分布と信頼性
4.1 第 1 回試験の結果
2015 年第1回法科大学院全国統一適性試験では,論理的判断力を測る問題 24 項目,分析的
判断力を測る問題 24 項目,長文読解力を測る問題 24 項目の計 72 項目が出題された。表1に
あるように,第1回試験の有資格受験者数は 2,860 人であった。表3,表4の資料は有資格受
験者数 2,860 人をベースとしている。なお,テストの測定精度を表す指標である信頼性係数の推
定値(クロンバックのα)は 0.844 であった。
表3 正答数の分布 ―― 第1回
第1回
第1部
第2部
第3部
合計正答数
平均
標準偏差
最小
最大
16.5
12.8
14.7
3.64
4.00
3.56
1
24
1
0
24
24
44.0
9.39
5
70
表4 合計正答数度数分布(1 点刻み)―― 第1回
得点
70
69
68
67
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
人数
累積人数
1
0
1
5
8
5
12
18
21
30
27
29
33
49
61
64
85
92
91
88
106
111
111
137
111
115
116
113
112
114
107
1
1
2
7
15
20
32
50
71
101
128
157
190
239
300
364
449
541
632
720
826
937
1,048
1,185
1,296
1,411
1,527
1,640
1,752
1,866
1,973
人数%
0.0
0.0
0.0
0.2
0.3
0.2
0.4
0.6
0.7
1.1
0.9
1.0
1.2
1.7
2.1
2.2
3.0
3.2
3.2
3.1
3.7
3.9
3.9
4.8
3.9
4.0
4.1
4.0
3.9
4.0
3.8
累積%
0.0
0.0
0.1
0.2
0.5
0.7
1.1
1.7
2.5
3.5
4.5
5.5
6.6
8.4
10.5
12.7
15.7
18.9
22.1
25.2
28.9
32.8
36.6
41.4
45.3
49.3
53.4
57.3
61.3
65.2
69.0
得点
39
38
37
36
35
34
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
12
人数
94
84
101
73
71
73
59
50
51
43
34
32
21
18
20
17
11
4
5
3
7
4
2
3
0
1
3
0
1
0
0
累積人数
2,067
2,151
2,252
2,325
2,396
2,469
2,528
2,578
2,629
2,672
2,706
2,738
2,759
2,777
2,797
2,814
2,825
2,829
2,834
2,837
2,844
2,848
2,850
2,853
2,853
2,854
2,857
2,857
2,858
2,858
2,858
人数%
3.3
2.9
3.5
2.6
2.5
2.6
2.1
1.8
1.8
1.5
1.2
1.1
0.7
0.6
0.7
0.6
0.4
0.1
0.2
0.1
0.2
0.1
0.1
0.1
0.0
0.0
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
累積%
72.3
75.2
78.7
81.3
83.8
86.3
88.4
90.1
91.9
93.4
94.6
95.7
96.5
97.1
97.8
98.4
98.8
98.9
99.1
99.2
99.4
99.6
99.7
99.8
99.8
99.8
99.9
99.9
99.9
99.9
99.9
1
0
0
1
2,859
2,859
2,859
2,860
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
100.0
100.0
100.0
4.2 第2回試験の結果
2015 年第2回法科大学院全国統一適性試験では,論理的判断力を測る問題 24 項目,分析的
判断力を測る問題 24 項目,長文読解力を測る問題 24 項目の計 72 項目が出題された。表1
にあるように,有資格受験者数は 3,068 人であった。表5,表6の資料は有資格受験者数
3,068 人をベースとしている。なお,テストの測定精度を表す指標である信頼性係数の推定値
(クロンバックのα)は 0.852 であった。
表5 正答数の分布 ―― 第2回
第2回
第1部
第2部
第3部
合計正答数
平均
標準偏差
最小
最大
15.4
13.5
14.3
3.70
4.14
3.75
0
24
0
0
24
24
43.2
9.75
0
68
表6 合計正答数度数分布(1点刻み)―― 第2回
得点
68
67
66
65
64
63
62
61
60
59
58
57
56
55
54
53
52
51
50
49
48
47
46
45
44
43
42
41
40
39
38
37
36
35
人数
1
1
3
6
11
15
21
23
29
59
48
49
68
72
86
83
101
88
92
100
118
98
137
130
98
116
133
111
90
104
94
114
78
85
累積人数
1
2
5
11
22
37
58
81
110
169
217
266
334
406
492
575
676
764
856
956
1,074
1,172
1,309
1,439
1,537
1,653
1,786
1,897
1,987
2,091
2,185
2,299
2,377
2,462
人数%
0.0
0.0
0.1
0.2
0.4
0.5
0.7
0.7
0.9
1.9
1.6
1.6
2.2
2.3
2.8
2.7
3.3
2.9
3.0
3.3
3.8
3.2
4.5
4.2
3.2
3.8
4.3
3.6
2.9
3.4
3.1
3.7
2.5
2.8
累積%
0.0
0.1
0.2
0.4
0.7
1.2
1.9
2.6
3.6
5.5
7.1
8.7
10.9
13.2
16.0
18.7
22.0
24.9
27.9
31.2
35.0
38.2
42.7
46.9
50.1
53.9
58.2
61.8
64.8
68.2
71.2
74.9
77.5
80.2
©2015 適性試験管理委員会 無断転載を禁止します。
得点
34
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
人数
93
62
75
64
53
38
37
50
29
19
21
15
11
7
6
10
1
6
1
1
3
1
0
1
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
1
累積人数
2,555
2,617
2,692
2,756
2,809
2,847
2,884
2,934
2,963
2,982
3,003
3,018
3,029
3,036
3,042
3,052
3,053
3,059
3,060
3,061
3,064
3,065
3,065
3,066
3,066
3,066
3,066
3,066
3,067
3,067
3,067
3,067
3,067
3,067
3,068
人数%
3.0
2.0
2.4
2.1
1.7
1.2
1.2
1.6
0.9
0.6
0.7
0.5
0.4
0.2
0.2
0.3
0.0
0.2
0.0
0.0
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
累積%
83.3
85.3
87.7
89.8
91.6
92.8
94.0
95.6
96.6
97.2
97.9
98.4
98.7
99.0
99.2
99.5
99.5
99.7
99.7
99.8
99.9
99.9
99.9
99.9
99.9
99.9
99.9
99.9
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
13
5. セクション別の結果
5.1 第1回試験の結果
5.1.1 セクション別の正答数分布
400
400
400
300
300
300
度 200
数
度 200
数
度 200
数
100
100
100
0
0
0
5
10
15
20
25
0
0
T1論理的判断力正答数
5
10
15
20
25
0
T1分析的判断力正答数
5
10
15
20
25
T1長文読解力正答数
図6 セクション別の正答数ヒストグラム ―― 第1回
5.1.2 セクション別の通過率と項目識別力
図7に第 1 回試験の古典的テスト理論に基づく各セクションの項目分析の結果を示す。横軸の
通過率は,各項目における正答率に相当し,各項目のむずかしさを表す指標である。通過率が小
さい項目ほどむずかしい項目であり,通過率が大きい項目ほどやさしい項目である。縦軸の項目
識別力は,測定しようとする能力を捉える上で,当該項目がどの程度有効かを表す指標である。
識別力が高い項目は,能力の高い人(当該セクションで高得点の人)ほど正答し,低い人ほど誤
答していることを示す。
「分析的判断力」セクション24項目の
通過率と識別力
「論理的判断力」セクション24項目の
通過率と識別力
識
別
力
「長文読解力」セクション24項目の
通過率と識別力
0.5
0.5
0.5
0.4
0.4
0.4
0.3
識
別
力
0.2
0.3
識
別
力
0.2
0.0
0.0
0.0
0.2
0.4
0.6
通過率
0.8
1.0
0.2
0.1
0.1
0.1
0.3
0.0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
0.0
通過率
図7 セクション別の通過率と項目識別力 ―― 第1回
14
0.2
0.4
0.6
通過率
0.8
1.0
5
5.2 第2回試験の結果
5.2.1
セクション別の正答数分布
400
400
400
300
300
300
度 200
数
度 200
数
度 200
数
100
100
100
0
0
0
0
5
10
15
20
25
0
T2論理的判断力正答数
5
10
15
20
0
25
5
10
15
20
25
T2長文読解力正答数
T2分析的判断力正答数
図 8 セクション別の正答数ヒストグラム ―― 第2回
5.2.2 セクション別の通過率と項目識別力
図9に第2回試験の古典的テスト理論に基づく各セクションの項目分析の結果を示す。図の見
方については 5.1.2 を参照のこと。
「論理的判断力」セクション24項目の
通過率と識別力
識
別
力
「分析的判断力」セクション24項目の
通過率と識別力
「長文読解力」セクション24項目の
通過率と識別力
0.5
0.5
0.5
0.4
0.4
0.4
0.3
識
別
力
0.2
0.3
識
別
力
0.2
0.1
0.1
0.0
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
0.0
0.3
0.2
0.1
0.0
通過率
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
0.0
通過率
0.0
0.2
0.4
0.6
通過率
図9 セクション別の通過率と項目識別力 ―― 第2回
©2015 適性試験管理委員会 無断転載を禁止します。
15
0.8
1.0
6.セクション間の相関関係
第1回試験,第2回試験それぞれの相関係数,共分散比は表7,表8のとおりである。セクショ
ン間の相関係数により,法科大学院全国統一適性試験が測定する適性の構造をみることができ
る。共分散比とは,ある部分の得点のばらつきが得点全体のばらつきのうちどのくらいを占めるも
のであるかを表す指標であり,共分散比の値が大きいセクションほど,総合得点のばらつきへの
寄与が大きいセクションとみなされる。
表7 セクション間の相関係数と共分散比 ―― 第1回
論理的判断力
分析的判断力
長文読解力
総合得点
論理的判断力
1.000
判断力
0.578
判断力
0.568
読解力
0.850
分析的判断力
判断力
0.578
1.000
0.512
0.845
長文読解力
判断力
0.568
0.512
1.000
0.818
総合得点
読解力
0.850
0.845
0.818
1.000
共分散比
0.330
0.360
0.310
1.000
表8 セクション間の相関係数と共分散比 ―― 第2回
論理的判断力
分析的判断力
長文読解力
総合得点
論理的判断力
1.000
判断力
0.614
判断力
0.589
読解力
0.866
分析的判断力
判断力
0.614
1.000
0.485
0.844
長文読解力
判断力
0.589
0.485
1.000
0.814
総合得点
読解力
0.866
0.844
0.814
1.000
共分散比
0.329
0.359
0.313
1.000
7. 第4部「表現力を測る問題」について
第1回試験,第2回試験ともに「表現力を測る問題」はいわゆる論述式の試験として実施された。
採点およびその結果の利用は各法科大学院に委ねられたが,適性試験管理委員会では,法科
大学院向けの説明会において,採点のための「採点基準」および採点のモデルケースを提示して
いる。
16