Helical tomotherapyにおける FilmQA Proの使用経験 - VERITAS

Helical tomotherapyにおける
FilmQA Proの使用経験
Aichi Cancer Center Central Hospital
愛知県がんセンター中央病院 品質管理室 清水秀年
昭和39年12月 県立初のがん専門施設として設立
平成19年 1月 都道府県がん診療連携拠点病院の指定
平成26年 11月 病院機能評価(一般病院2)の認定
✿ 放射線治療部
- 装置
Clinac 21EX (VARiAN)
Hi-Art System (Accuray)
Synergy (Elekta)
- スタッフ
8.2 名
医師
常勤
4 名
非常勤
0.2 名
レジデント 4 名
診療放射線技師
10 名
医学物理士 2 名
品質管理士 4 名
看護師
3 名
2006年 Hi-Art System (Accuray社。当時TomoTherapy社)を導入
前立腺、頭頸部のIMRT開始(EDR2で患者QA)
2012年 Synergy(Elekta社)を導入。翌年から、前立腺のVMATを開始(MapCHECK2で患者QA)
2013年 累計IMRT患者数1000件
✿ Hi-Art Systemの治療部位内訳
11%
1146
頭頸部
40%
前立腺
1000
年度毎件数
938
累計件数
42%
定位照射
39%
9%
20%
774
800
617
600
8%
11%
8%
1219
1200
4% 3%
5%
✿ IMRT実施件数
上咽頭
中咽頭
下咽頭
鼻腔・副鼻腔
リンパ腫
頸部食道癌
その他
477
400
200
329
180
119 149
61 61
164
148
140
208
157
73
0
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
線量濃度曲線の作成
フィルムの読み込みとマーカの選択
Plan (トモセラピーシステムの場合、専用の計画装置から吐き出したheader file)の読み込み
解析(プロファイル、ガンマ…)
- フィット関数を用いた線量濃度曲線の作成
- One scan Protocol
- Triple Channel Correction (TCC) 法
FilmQA Proの画面
読み込んだフィルムに対して、
関心領域を設定
数種類の関数から選択
例:
X(D) = a + b / (D-c)
X(D) : 応答(縦軸)
D : 線量(横軸)
a, b, c : 定数
0 cGy
359 cGy
10 points
4 points
70
フィット関数 : X(D) = a + b / (D-c)
60
50
Red 10 points
Green 10 points
Blue 10 points
Red 4 points
Green 4 points
Blue 4 points
40
30
0
100
200
D/cGy
300
400
フィット関数を使うことで、校正用フィルムの枚数を減らすことが可能
未照射フィルム
基準フィルム
(既知線量)
線量濃度曲線の補正(例):複数の補正方法がある
70
×
×
未照射フィルム
65
60
基準フィルム
55
Plan
+
50
45
40
1 Planを照射
2 直後に基準フィルムとして
既知線量の線量を照射
3 Plan、基準フィルム、未照射フィルムを
同時にスキャナで読み取り
+
×
35
+
30
0
100
200
D/cGy
読み取りまでの時間を短縮することが可能
300
400
Φ(Δd) = (DR-DB)2 + (DB-DG)2 + (DG-DR)2 → minΔd
Micke A et al. Med Phys 38(5), 2011
Triple Channel Correction
Single Channel Correction
Hayashi N et al. JRR 53, 2012
ノイズの影響が大きい低線量域で線量分布の誤差が軽減
Hi-Art System (Version 4.2.3) におけるFilmQA Proの
- 患者QAにおける問題点と解決方法
- One scan Protocol の有用性
当院の場合(2006年)
EDR2
自動現像機
VIDAR
TomoTherapy
Planning Station (PS)
最近では…
PS
Radiochromic firm
(EBT3)
Flatbed scanner
(EPSON 10000G)
その他の解析ソフト
(FilmQA Pro2014)
PSであれば、緑レーザを印するが、念のため、赤レーザにも印
実測値
計算値
実測値
計算値
線量分布に位置ずれがある…(赤レーザで合わせた場合も同様)
トモセラピーシステムのPSからexportしたheader file
トモセラピーシステムのPSからexportしたheader file
画像中心をアイソセンタとして認識
トモセラピーシステムのPSの画面
トモセラピーシステムのPSの画面
*
画像中心
header fileとして吐き出している画像領域
レーザ位置と画像中心が一致しない → 位置補正が必要!
実測値
計算値
実測値
まだ、線量分布に位置ずれがある…
計算値
5.0 cm 移動
3.9 cm 移動 !?
8
8
6
6
4
4
y = 0.79 x
R² = 1.00
2
y = 0.79 x
R² = 1.00
2
0
0
0
2
4
6
実移動距離 [cm]
8
0
2
4
6
実移動距離 [cm]
表示値は、実移動距離の0.79倍 を表示
8
実測値
計算値
位置ずれは解消!
実測値
計算値
Hi-Art System (Version 4.2.3) におけるFilmQA Proの
- 患者QAにおける問題点と解決方法
- One scan Protocol の有用性
校正曲線の取得
(フィルムは、照射14時間後に読み取り)
Planを照射
Protocol 1
14時間後
Protocol 2
20分後
Protocol 3
5分後
基準フィルムの作成
(178 cGy)
15分後
読み取り (EPSON10000G)
結果
Single Channel Correction (red), 3 mm/3%, TH10%, Area 15x15 cm2
症例番号
Protocol 1
Protocol 2
Protocol 3
14時間後
20分後
20分後、One scan Protocol
94.5
91.6
92.0
90.7
94.3
99.1
77.1
83.2
84.7
89.3
78.1
98.2
97.6
91.5
94.2
91.3
94.6
99.4
1 (前立腺)
2(中咽頭*)
3(上顎*)
4(上咽頭*)
5(下咽頭*)
6(前立腺)
* 照射範囲は全頸部
One scan Protocolの使用によりPass率が改善された。
(Protocol 1と同様の結果を得た)
結果
100
80
60
40
SCC after 20 min
20
SCC after 20 min (with One scan
Protocol)
Cal
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
100
80
60
40
SCC after 20 min
20
SCC after 20 min (with One scan
Protocol)
Cal
One scan Protocolで
低線量域が改善
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
100
80
60
SCC after 20 min
SCC after 20 min (with
One scan Protocol
Cal.
40
20
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
100
80
60
SCC after 20 min
SCC after 20 min (with
One scan Protocol
Cal.
40
20
One scan Protocolで
低線量域が改善
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
100
80
60
40
One scan Protocolで使用できる
補正方法の一部
20
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
100
80
Dose offset correction
で差が大きい !?
60
40
One scan Protocolで使用できる
補正方法の一部
20
0
0
50
100
距離 [mm]
150
200
結果
未照射フィルム
基準フィルム
(既知線量)
補正方法
未照射フィルム (0 cGy)
基準フィルム (178 cGy)
Dose linear scaling
0.2 (red)
177.5 (red)
Dose offset correction
6.0 (red)
171.5 (red)
- 現時点(2014年11月末)で、
トモセラピーシステムの線量情報 (header file) と
座標において整合性がとれていない。
→ ユーザで補正が可能である。
- One Scan Protocolでは、線量濃度曲線を2点補正することにより、
良好な線量分布の一致が得られた。
→ 正規の方法と同じPASS率を
評価に用いることが可能であると示唆された。
ただし、使用する補正プロトコルによって、結果が異なる可能性もある。
→ 使用したプロトコルで正しく線量が補正されていることを確認する必要がある
ガフクロミック研究会 代表
磐田市立総合病院
株式会社ベリタス
小澤 修一 先生
佐々木 浩二 先生
山本 大心 様
谷口 貴信 様
愛知県がんセンター中央病院 放射線治療部スタッフ
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