SAFETY PROFILE FOR VXWORKS 15 億以上の組込みデバイスを動かしている VxWorks® は、世界で最も広く導入されているリアルタ イム OS（RTOS）です。VxWorks が世界中の主要な革新的企業に信頼されている理由は、安全・セ キュリティ分野での他の追随を許さない実績、揺るぎないディターミニズム、信頼性、サードパー ティの補完的なハードウェア／ソフトウェアテクノロジから構成される、幅広いエコシステムにあ ります。その画期的な最新版が VxWorks 7 です。将来にも対応するモジュール形式のアーキテクチャ に、組込みシステムのメーカーがモノのインターネット（IoT）がもたらすビジネスチャンスに対応 するのに不可欠な、セキュリティ、安全性、コネクティビティを組み合わせました。Safety Profile for VxWorks を搭載した VxWorks は、安全度水準 SIL3 までの IEC 61508 機能安全認証取得を必要とする インダストリアルコントロール／オートメーションシステムのメーカーに、充実したリアルタイム 動作環境を提供します。柔軟性の高いシステム設計が可能になるほか、フルシステムの認証取得に要 するコスト、リスク、時間の削減に役立ちます。 分離による統合 Safety Profile は、VxWorks 7 Core Platform のリアルタイムプロセス（RTP）による空間の分離機能 に、高度な時間の分離機能を追加します。時間と空間の分離機能を併用することで、シングルコアま たはマルチコアの 1 つのハードウェアプラットフォーム上で、安全度の異なる複数のアプリケー ションを、高い信頼性で干渉なく統合することが可能です。お客様はアプリケーションの統合によ り、豊富なシステム設計オプションを利用して厳しい安全要件を満たしながら、部品コストやメンテ ナンスコストを削減できます。さらに、重要度の異なるアプリケーションを分離することで、システ ム全体の再テストや認証更新を必要とせずに、特定のアプリケーションのみピンポイントに更新す ることが可能です。 認証取得用ドキュメントパッケージ 2015 年には Safety Profile のオプションとして、IEC 61508 SIL 3 認証取得用ドキュメントパッケー ジが提供されます。VxWorks を利用するお客様は、組込みシステムのコスト削減、リスク軽減、認証 取得までの時間短縮を図ることができます。すでに認証機関 TÜV SÜD では、Safety Profile を搭載し た VxWorks 7 の技術アセスメントレポート（Technical Assessment Report）を発行しています。それ によると、 「Safety Profile のコンセプトは、IEC 61508-3 SIL3 に準拠して、単一コンピュータ上で干渉 なくソフトウェア要素を実行するのに適している」ことが確認されています。TÜV SÜD によるアセ スメントの詳細な結論は以下のとおりです。 • コンセプトが、SIL3 までのソフトウェアのサポートに必要な要件を満たすのに適している。 • 空間および時間の独立性を実現、実証するための技術や方法が、IEC 61508-3 SIL3 の要件を満たす のに適している。 • ソフトウェア開発プロセス案が、IEC 61508-3 SIL3 を達成するのに適している。 Safety Profileは、VxWorks 7 Core PlatformおよびAerospace Profile、Industrial Profile、Medical Profileと いった、すべての VxWorks 用業種別プロファイルと互換性があります。 Product Overview INNOVATORS START HERE. SAFETY PROFILE FOR VXWORKS 利点 • 統合によるコスト削減：Safety Profile を搭載した VxWorks は、高度な安全分離機能を提供します。 これにより、1 つのハードウェアプラットフォーム上で安全度の異なる複数のアプリケーション を、時間や空間に基づいて相互に分離したままで、効果的に高い信頼性で統合することが可能で す。部品コスト、メンテナンスコスト、更新コストの低減につながります。 • システム全体の認証取得に必要な作業を軽減：近く提供予定のオプションの Safety Profile 向け IEC 61508 SIL 3 認証取得用ドキュメントパッケージにより、RTOS の認証取得が不要になるため、 フルシステムの認証取得に要するコスト、リスク、時間を削減できます。 • 現在および将来を見据えたリアルタイム動作環境：拡張やアップグレードが可能な VxWorks 7 の アーキテクチャでは、コアカーネルがミドルウェア、アプリケーション、他のパッケージと分離さ れています。バグ修正、アップグレード、新機能の追加をより迅速に低コストで行うことが可能で す。Safety Profile の一部として利用できる機能は、RPM パッケージの形で配布されます。インス トールされた他のテクノロジを中断することなく、個別に最新版にアップグレードできます。 テクノロジ マルチコアに対応したタイムパーティショニング機能 Safety Profile for VxWorks には、シングルコアとマルチコアのどちらのアーキテクチャもサポート する、高度なタイムパーティショニングスケジューラが搭載されています。時間のパーティショニン グにより、すべての重要アプリケーションは実行タイムスロットが保証されます。重要なタスクが実 行されない可能性を排除できます。各タイムパーティション内では、VxWorks の対称型マルチプロ セッシング（SMP）標準スケジューラを使用して、RTP のプロセッサコアへのアクセスに優先度を付 加します（図 1）。CPU を最大限に活用するために、最重要（フォアグラウンド）の RTP からのタスク がすべてアイドル状態の場合は、バックグラウンドの RTP が特定のタイムパーティションで実行さ れることがあります（図 2）。 RTP #1 RTP #2 Kernel Tasks Time Partition 2 T2 Ticks Medium Criticality Function (e.g., Temperature Control) RTP #1 RTP #2 Low Criticality Function (e.g., HMI) Time Partition 1 T1 Ticks Time Time Partition 3 T3 Ticks High Criticality Function (e.g., Motor Control) RTP #3 RTP #4 Kernel Tasks Advanced Time Partitioning Scheduler CPU 0 CPU 1 CPU n 図 1：3 つのタイムパーティションと CPU アフィニティ（黄色の矢印）から構成された、Safety Profile for VxWorks のタイムパーティショニングスケジューラのコンフィギュレーション例 2 | Product Overview SAFETY PROFILE FOR VXWORKS Time Partition 1 T1 Ticks Time Partition 2 T2 Ticks Foreground RTPs RTP 1 RTP 1 RTP 2 RTP 4 Background RTPs RTP 3 RTP a RTP b RTP a RTP c Time 図2：Safety Profile for VxWorksにおけるフォアグラウンドプロセスとバックグラウンドプロセスの概念 コンフィギュレーション可能なオプション Safety Profile を搭載した VxWorks は、お客様がカスタマイズできるオプションを豊富に用意して います。以下のような機能に対応しています。 • ホストマシン上でのタイムパーティションスケジュールのコンフィギュレーション – RTP をタイムパーティションに割り当て – 複数の RTP を 1 つの時間枠にまとめる、1 つの RTP を複数のタイムパーティションに組み 入れる – カーネルタスクを特定のタイムパーティションで実行 – コアアフィニティの設定 – バックグラウンドで実行する RTP とフォアグラウンドで実行する RTP の指定 • 定義済みのタイムパーティションスケジュールを実行時に切り替えて、切り替えタイミングを決 定̶即時、次のティックの境目、次の小フレーム（次の時間枠）、次の大フレーム（スケジュー ラが 1 番目の時間枠に切り替える準備が整ったとき） 3 | Product Overview SAFETY PROFILE FOR VXWORKS ウインドリバープロフェッショナルサービス CMMI レベル 3 認定を取得したウインドリバーのプロフェッショナルサービスは、業界を先導する リーダーシップ、確かな技術力、革新的な業界ソリューションを提供することで、お客様の開発にお ける戦略的な喫緊の課題の解決を支援します。業種別サービスにより、コンサルティング、アーキテ クチャ、設計、開発、移植、インテグレーション、メンテナンスサービスなど、プロジェクトのライフ サイクル全体をカバーします。詳細については、http://www.windriver.com/japan/services/ をご覧 ください。 ウインドリバーカスタマーサポート VxWorksは、ウインドリバーの受賞実績のあるグローバルなサポート部門に支えられています。複数の時 間帯におけるライブヘルプ、さまざまなセルフヘルプオプションを備えたオンラインのウインドリバー サポートネットワーク、プレミアムサービスオプションによって、可能な限り短時間で問題を解決できま す。ウインドリバーは、世界最高レベルのカスタマーサポート提供の証しとして、SCP（Service Capability and Performance）認定を取得しています。詳細については、http://www.windriver.com/japan/support/ をご覧ください。 ウインドリバー株式会社 ■販売代理店 東京本社 〒 150- 0012 東京都渋谷区広尾 1-1-39 恵比寿プライムスクェアタワー TEL.03-5778-6001（代表） 大阪営業所 〒 532-0011 大阪市淀川区西中島 7-5- 25 新大阪ドイビル TEL.06-6100-5760（代表） www.windriver.co.jp © 2014 Wind River Systems, Inc. Wind River、およびVxWorks は、Wind River Systems, Inc. の 登録商標です。記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。 詳細：www.windriver.com/company/terms/trademark.html Rev.06/2011 141126WRKK（1478_VxWorks_Safety_Profile）
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