詳細はこちら - 東北大学 災害科学国際研究所 IRIDeS

英国ケンブリッジ大学,ロンドン大学,オックスフォード大学で研究交流を行いました
(2014/12/7-11)
テーマ:研究交流,国際交流
場所:イギリス・ケンブリッジ,ロンドン,オックスフォード
昨年ロンドン大学(UCL: University College London)で開催された東北大学デイに続き,
関連するイベントが 12 月にケンブリッジ大学で開催されました.東北大学災害科学国際研究所
(IRIDeS)からは,今村文彦教授(災害リスク研究部門)
,サッパシー・アナワット准教授(寄附
研究部門)
,蝦名裕一助教(人間・社会対応研究部門),ボレー・セバスチャン助教(情報管理・社
会連携部門)
,地引泰人助教(リーディング大学院)
,保田真理助手(災害リスク研究部門)
,福谷
陽助手(寄附研究部門)が参加しました.また,東北大学デイの前後に,研究交流のため,ロンド
ン大学,オックスフォード大学などを訪問しました.
12 月 7 日には,IRIDeS のポスドク研究員であった Dr. Ingrid Charvet と,2011 年東北地
方太平洋沖地震津波の被害データから得られた多様な知見を基にしたグローバルレベルでの津波
フラジリティカーブの構築についての共同研究に関して打ち合わせました.
12 月 8 日の午前中には,UCL の IRDR (Institute for Risk and Disaster Reduction)を訪
問しました.11 月に開催された東北大学「知のフォーラム」に参加 された Prof. Peter
Sammonds(IRDR director),Dr. Rosanna Smith,Dr. Ilan Kelman,Dr. Joanna Faure
Walker らと面会し,若手教員や学生の交換留学,被災地共同調査時のデータ解析,国連防災世界
会議開催期間中の予定などについて情報交換しました.
その後,ケンブリッジに向かい,まず初めに,Cambridge Architectural Research (CAR)を
訪問しました.CAR では,Dr. Steven Platt,Prof. Emeritus Robin Spence,Dr. Luca Leone
らと,半日セッションの研究交流を行いました.セッションでは,CAR と IRIDeS から各数名が,
工学,歴史学,社会科学などのそれぞれの研究テーマについて発表し,災害リスク軽減に資する
総合的な防災科学について議論しました.この議論を通じて,両機関が災害に関しての同様な研
究テーマについて関心があることを共有し,地震津波ハザード評価モデル,災害後の比較再建,
被災後の社会におけるリスク理解や社会復興のための社会科学の重要性に関しての共同研究の可
能性についても議論しました.
CAR での集合写真
IRIDeS の活動紹介(サッパシー准教授)
12 月 9 日には,東北大学の総長,総長補佐,東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)
長,マルチディメンジョン物質理工学リーダー養成プログラム,グローバル安全学トップリーダ
ー育成プログラムの代表団らと共に,ケンブリッジ大学での東北大学デイに参加しました.ケン
ブリッジ大学からは,Prof. Jeremy Sanders (Cambridge’s pro-vice Chancellor),Prof
Lindsay Greer,Mr. Allen Swales らが参加しました.ケンブリッジ大学と東北大学の連携協定
の署名に先立ち,サッパシー・アナワット准教授が IRIDeS での研究活動の概要を,地引泰人助教
がグローバル安全学トップリーダー育成プログラムについて紹介しました.続いての議論では,
ケンブリッジ大学と東北大学の共著による論文の学術上の影響の大きさに関しての話題が上がり,
今後,両大学は,将来の共同研究と教育のため,あらゆる方面で協力していくことで合意しまし
た.
原子力安全工学の研究者との打ち合わせ
今村教授によるプレゼンテーション
12 月 10 日には,ケンブリッジ大学工学部で開催された材料科学と災害科学のパラレルセッ
ションに参加しました.午前中は,工学部の Dr. Tony Roulstone,Dr. Eugene Shwageraus を
訪問し,福島原子力事故の教訓から考察される原子力安全問題,イギリスでの原子力安全に対す
る対応や提案について議論しました.午後には,建築学科を訪問し,災害科学とグローバル安全
学に関するワークショップに参加しました.ケンブリッジ大学からは,Dr. Emily So, Prof.
Duncan McFarlane (Institute for Manufacturing) , Prof. Jean-Philippe Avouac
(Department of Earth Sciences), Dr. Amy Donovan (Department of Geography)らが
参加しました.東北大学から世界へ発信している減災意識普及教育活動の取り組みにも期待が寄
せられました.
ケンブリッジ大学建築学科での集合写真
オックスフォード大学日産研究所での打ち合わせ
12 月 11 日には,
オックスフォード大学を訪問しました.Pitt-Rivers Museum (Ethnological
Museum) では,
Dr. Philip Grover による陸前高田の災害デジタル記録プロジェクト「Surviving
Tsunami」について議論しました(参考:prm.ox.ac.uk/rd3.html).次に,オックスフォード大
学の Prof. Kariya Takehiko と面会し,The Nissan Institute of Japanese Studies と Saint
Antony’s College を訪問し,今後,両機関と密接に連携していくアイデアについて議論を交わ
しました.
文責:今村文彦,保田真理(災害リスク研究部門)
,サッパシー・アナワット(寄附研究部門)
,
蝦名裕一(人間・社会対応研究部門),ボレー・セバスチャン(情報管理・社会連携部門)
,
地引泰人(リーディング大学院),福谷陽(寄附研究部門)