2.6 河川・水路の水質 - 千葉県

2.6
河川・水路の水質
(1)真間川流域水質観測箇所
環境基準点・補助地点 (6地点)
測定者
河川名
観測地点
(環境基準点) 市川市*
真間川 ①根本水門
②三戸前橋
(環境基準点)
(環境基準点)
(補助地点)
④秋山弁天橋
(補助地点)
⑤浅間橋
⑥国分川合流前 (環境基準点)
国分川 ③須和田橋
大柏川
春木川
市川市*
市川市*
松戸市*
市川市*
市川市*
*:この6地点は、「千葉県公共用水域水質測定計画」に
基づいて、各市が測定している。
その他の観測地点 (14地点)
河川名
観測地点
真間川 ⑦柳橋
国分川 ⑧稲越地先
⑨稔台排水路流末
国分川 ⑩紙敷川流末
流入水路 ⑪常盤平排水路流末
⑫松飛台排水路流末
⑬霊園前
大柏川
⑭特別養護老人ホーム際
⑮市川北高校横
⑯戸崎地先
大柏川
流入水路 ⑰鎌ヶ谷GH23号棟際
⑱道野辺横下公園際
⑲藤原
派川大柏川 ⑳六条橋
(補助)
(基準)
(基準)
(基準)
真 間 川
真 間 川
(補助)
(基準)
図 9 水質観測地点
13
測定者
船橋市
市川市
松戸市
松戸市
松戸市
松戸市
市川市
鎌ケ谷市
市川市
鎌ケ谷市
鎌ケ谷市
鎌ケ谷市
船橋市
千葉県
(2)水質観測結果
mg/l
実線:環境基準点 破線:補助地点
BOD75%値の推移
20
18
⑥春木川 14
④国分川
11
③国分川
10
10
⑤大柏川
9.5
②真間川 7.7
5
15
16
15
12
11
11
11
10
10
8.9
9.0
8.1
5.9
6.2
9.4
8.7
7.5
6.6
12
12
11
9.9
9.2
9.5
8.6
9.0
8.1
7.0
7.1
9.4
7.7
9.4
9.6
9.5
9.2
9.4
8.1
6.1
6.2
6.2
5.5
5.2
4.8
10
10
①真間川
3.2
4.1
3.4
11 ⑥国分川合流前
9.2 ④秋山弁天橋
8.6 ⑤浅間橋
8.3 ③須和田橋
5.5 ②三戸前橋
2.9 ①根本水門
2.3
目標値 10mg/l 以下
0
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
図 10 真間川流域の水質の経年変化(75%値)
【一級河川区間】
県の公共用水域水質測定計画で位置づけられている環境基準点並びに補助地点のBOD
75%値では、春木川:国分川合流前⑥の 11mg/l が最高となっている。
BOD75%値は、近年低減傾向にあり、H22、23 年度には流域内の 6 つの環境基準点、補
助地点全てで環境基準を満たして、目標達成状況にあった。
H24 年度は春木川:国分川合流点で 11mg/l とわずかながら目標値を上回った。しかしな
がら、年平均値では 9.4mg/l に止まっていることから、流域における汚濁負荷低減傾向には
変化はないと思われる。
一方、次ページに示す平均値では、大柏川:霊園前⑬の 16mg/l が最高で、次いで派川大
柏川:六条橋下⑳の 14mg/l、大柏川:特別養護老人ホーム際⑭で 11mg/l、春木川:国分川合
流前⑥で 9.4mg/l、国分川:須和田橋③で 7.7mg/l の順となった。
【準用河川・流入水路区間】
常盤平排水路流末⑪の 36mg/l が最高で、松飛台排水路流末⑫が 33mg/l と続いており、
いずれも国分川最上流に位置する水路である。
流入水路で、目標値 10mg/l を下回ったのは、大柏川に流入する市川北高校横⑮と戸崎地
先⑯の 2 地点に限られている。
14
mg/l
① 根本水門
10
6.5
6.3
5
5.8
5.1
4.5
4.0
⑦ 柳橋
6.8
4.7
4.3
5.6
5.2
4.3
5.7
4.9
3.0
② 三戸前橋
6.1
4.0
3.1
5.4
2.9
2.0
②
5.2
4.5
3.6
4.9
3.7 ⑦
2.6
4.6
4.5
2.3
①
0
H15
H16
H18
20
一級河川区間
15
15
14
13
11
H20
H21
10
9.4
8.0
11
10
8.9
H16
H17
H18
22
20
8.4
7.2
6.3
H19
9.7
8.4
8.2
6.8
H20
20
19
15
9.3
9.2
8.2
7.4
H22
13
10
9.7
8.4
5
H15
H16
流入水路区間
50
46
40
45
20
H18
H19
7.2
H20
14
10
26
22
11
0
H16
50
40
30
28
20
19
H17
32
10
6.8
0
4.5
H15
H22
8.0
7.8
6.5
H23
⑭
6.9 ⑤
H24
⑩ 紙敷川流末
⑫ 松飛台排水路流末
25
23
27
24
18
17
6.5
6.8
H18
H19
38
32
19
18
15
7.8
6.4
H20
15
18
15
4.9
3.3
5.0
4.7
H17
H21
18
18
17
6.2
H22
21
18
16
20
⑨
7.6
11
⑩
H23
国分川流入
H24
⑯ 戸崎地先
⑱ 道野辺横下公園際
27
20
H16
⑪
⑫
大柏川流入
25
12
5.0
36
33
27
20
16
⑮ 市川北高校横
⑰ 鎌ケ谷GH23号棟際
⑲ 藤原
mg/l
40
11
38
36
10
H15
14 ⑳
12
7.4
7.3
5.1
⑬
大柏川
派川大柏川
50
40
23
10
8.7
7.0
H21
⑨ 稔台排水路流末
⑪ 常盤平排水路流末
mg/l
30
H17
H24
16
13
12
12
8.2
H23
9.4 ⑥
③
7.7
7.6④
7.0 ⑧
国分川
春木川
(大柏川)
⑬ 霊園前 ⑳ 六条橋下 (派川大柏川)
17
15
9.2
9.5
9.1
8.2
7.4
17
16
16
9.5
H24
20
20
20
11
10
9.2
8.8
H21
⑤ 浅間橋 (大柏川)
(大柏川)
⑭ 特別養護老人ホーム際※
mg/l
H23
⑧ 稲越地先(国分川)
(春木川)
⑥ 国分川合流前
12
8.5
8.2
6.3
5
H15
H22
14
12
9.3
25
H19
③ 須和田橋 (国分川)
④ 秋山弁天橋 (国分川)
mg/l
10
H17
真間川本川
H18
17
13
6.0
4.8
H19
22
17
23
18
10
3.9
3.6
10
5.3
3.1
H20
H21
18
16
9.1
7.8
2.6
H22
⑱
17
12
5.3
2.7
H23
図 11 真間川流域の水質の経年変化 (年平均値)
15
18
14 ⑲
10 ⑰
7.3
⑯
2.7
⑮
H24
2.7
汚濁負荷削減対策の効果(春木川)
春木川では、H22、23 年度に BOD75%値が目標値(10mg/l 以下)を初めて達成したが、H24
年度は残念ながら目標をわずかに上回った(11mg/l)。しかしながら、いまだに下水道普及率
がゼロでありながら、概ね目標に達している状況にある。
これは、合併浄化槽普及による「排出負荷」削減だけでは説明しきれないことから、地元
自治会を中心とした台所負荷削減を中心とした住民の努力が効果を発揮しているものと考
えられる。
20
mg/l
BOD 濃度
18
18
BOD 75%値
春木川 国分川合流前
mg/
18
18
16
15
14
15
12
12
10
12
11
10
10
H22
H23
目標値 10mg/l 以下
5
H12
普及率
40%
35%
30%
25%
20%
15%
8%
10%
5%
1.561
0%
12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
合併浄化槽
10%
12%
13%
1.908
2.256
2.603
13
14
15
17%
3.199
19%
21%
3.700
4.047
17
18
23%
4.517
28%
25%
4.845
5.306
31%
5.896
H24
利用人口(人)
6
35%
千
33%
5
6.384
6.757
4
3
2
1
16
19
20
21
22
23
24
図 12 春木川の水質と合併浄化槽普及状況
汚濁負荷流出の
考え方
図 13 春木川流域の水質と汚濁負荷状況
16
2.8 貯留施設の普及
流域における貯留施設の整備状況は、総貯留量で評価している、
H32 年度の目標値 28.6 万 m3 に対し、H24 年度における総貯留量は 54.1 万 m3 となり、
達成率は 189%となっている。
しかしながら、このうち民間設置分には恒久設置の保証がないことを考慮し、恒久性の
ある公共設置分だけを抽出すると 27.5 万 m3 となり、達成率は 96%である。
今後も、さらなる貯留量の上積みと、施設の恒久化を促進する。
流域全体
55
貯 留 施 設 整 備 状 況 (万 m 3 )
50
52.3
50.4
54.1
45
44.7
40
35
27.1 27.5
26.7
30
25.0
H32目標値. 28.6
25
20
平成 年
17
18
19
20
21
22
実績値(恒久)
23
24
25
26
実績値(恒久+民間:参考)
27
28
29
■ H32目標値
図 14 貯留施設の年度別実績と目標値(流域全体)
17
30
31
32
2.9
水循環系の再生を推進するためのPR・啓発活動
平成 24 年度に実施した水循環系再生を推進するためのPR・啓発活動の結果を整理し、
以下にとりまとめた。
<流 域 4 市>
市川市
雨水貯留・浸透施設設置助
成金制度について、市の広
報誌に年3回、市のホーム
ページに通年掲載。
こいのぼりフェスティバル、
公園での打ち水、総合治水
啓発イベント「水に親しむ親
子の集い」、市民まつり等
雨水貯留 のイベントにて貯留・浸透
浸透施設の 施設模型の展示とパンフ
普及啓発 レットの配布。
船橋市
松戸市
鎌ケ谷市
・窓口での雨水浸透桝設置
啓蒙と補助金についての説
明、パンフレット配布
・下水道展での雨水浸透桝
設置啓蒙・パンフレットの配
布
・平成25年度より雨水浸透
桝設置事業に対する補助
金の拡充
・平成25年度より雨水貯留
タンクおよび浄化槽転用雨
水貯留施設設置事業に対
する補助金の交付
広報誌やイベントでのPR
・真間川流域総合治水対策
協議会イベントでの啓発活
動
平成24.9.30に行われた東
松戸まつりにおいて、総合
治水を紹介するパネルの
展示、浸透桝の模型の展
示、絵画コンクール入賞作
品の展示、啓発グッズの配
布、アンケート調査及び川
クイズの実施。
・真間川流域総合治水対策
協議会イベント「総合治水
街頭啓発活動」
・鎌ケ谷市広報による雨水
浸透桝の啓発
・毎年江戸川河川敷で行わ
れているレンゲまつり及び
コスモスまつり等において
も啓発を行っている。
家庭での
汚濁負荷
削減対策
施
策
内
容
主に水切り袋(ろ紙袋)、ア 船橋市環境フェアなどのイ
クリルたわし、ゴムベラの使 ベントにおいて、家庭ででき
用と普及を図るための啓発 る生活排水対策の啓発事
業の実施。
を実施
①地域の行事等でアンケー
トを通じた生活排水対策の
取り組みの現状把握
②アクリル毛糸を使用した
アクリルたわし作り体験の
実施
③小学校の総合学習や、
自治会主催の勉強会等で
の啓発
④アンケート回答者やアク
リルたわし作り体験の参加
者に啓発用品を配布
雨水貯留・浸透施設設置助
成金制度について、市の広
報誌に年3回、市のホーム
ページに通年掲載。
こいのぼりフェスティバル、
家庭での
節水及び 公園での打ち水、総合治水
雨水利用 啓発イベント「水に親しむ親
施設の普及 子の集い」、市民まつり等
のイベントにて貯留・浸透
施設模型の展示とパンフ
レットの配布。
ボランティア
活動への支
援
-
その他
(水循環系の
再生を推進
するためのP
R及び啓発
活動)
-
松戸市生活排水対策指導
員制度
・街頭啓発
・イベント時における啓発
・指導員による個別啓発
・広報誌やイベントでのPR
環境フェアや産業フェステ
バル等のイベント並びに環
境講座等の開催時にチラシ
やグッズなどを配布し啓発
をした。
・平成25年度より雨水貯留 広報誌やイベントでのPR
タンクおよび浄化槽転用雨
水貯留施設設置事業に対
する補助金の交付
船橋市の環境、市のホー 河川愛護団体への活動支 ・市民提案協働モデル事業
「誰にでも気軽に取り組め
ムページで水質測定結果 援
・清掃用具等の貸出、提供 る雨水の浸透・貯留」による
等の情報提供。
ペットボトルを利用した雨水
・視察研修のサポート
浸透桝の研究
-
18
-
-
<千葉県(1)>
総合企画部 環境生活部
水政課 水質保全課 道路環境課
雨水貯留
浸透施設の
普及啓発
-
-
-
県土整備部
河川整備課・河川環境課
千葉県ホームページに、千葉県
における宅地開発等の開発行為
で雨水を地区外に放流
する場合の雨水排水計画の一般
原則を示す 「千葉県における宅地
開発等に伴う雨水排水・貯留浸透
計画策定の手引」を掲載してい
る。
なお、本手引については、県土
整備部の出先機関及び県内市町
村に対しても、年1回「手引及び同
解説」に係る説明会を開催してい
ます。(今年度は、7月30日に開
催)
下水道計画課
―
(参考)ホームページアクセス数
平成22年度 1,833件
平成23年度 2,306件
平成24年度 2,233件
家庭での
汚濁負荷
削減対策
-
施
策
内
容
○パンフレッ
トなどの啓発
資料を配付
するなど、家
庭からの汚
濁負荷量を
削減するた
め、県民等の
自主的な取
組を促進し
た。
-
-
・千葉県ホームページにおいて、
①「下水道を学ぼう」
②「スイスイ学べるクイズ」
③キッズページ「スイスイランド」へ
のリンク
④「もっと知って!下水道」へのリ
ンク
⑤「下水道ってなぁに?」へのリン
ク
上記において、水循環と下水道を
PR
・千葉県ホームページにおいて、
県民へのPR「流域下水道終末処
理場の見学」
・千葉県ホームページにおいて「下
水道使用のお願い」を記載。
千葉県ホー
ムページや、
雑用水利用
の説明会に
より、
家庭での
節水及び 雨水・再生水
雨水利用 利用などの
施設の普及 普及啓発を
行いました。
-
-
-
―
ボランティア
活動への支
援
-
-
-
-
―
その他
(水循環系の
再生を推進
するためのP
R及び啓発
活動)
-
-
-
-
-
19
<千葉県(2)>
葛南土木
事務所
東葛飾土木
事務所
江戸川
下水道事務所
真間川改修
事務所
ホームページでの雨水貯
留施設普及のPRを実施。
雨水貯留
浸透施設の
普及啓発
-
-
家庭での
汚濁負荷
削減対策
-
-
家庭での
節水及び
雨水利用
施設の普及
-
-
施
策
内
容
ボランティア
活動への支
援
その他
(水循環系の
再生を推進
するためのP
R及び啓発
活動)
-
-
-
当事務所のホームページや江戸川第二 ホームページでの汚濁負
終末処理場の見学者などに配布している 荷削減対策のPRを実施。
パンフレット「江戸川左岸流域下水道」にお
いて、下水道の使用にあたってのお願い
として、
1.台所の調理くずは、目の細かい「三
角コーナー」などで受け下水道に流
さない。
2.使用済みの食用油は、新聞紙や布
で吸い取るなどしてゴミとして出し、
流しにすてない。
3.洗剤は、量をはかって使いすぎな
いようにする。
などを掲載し、家庭での汚濁負荷削減に対
する啓発を行っている。
-
-
-
-
-
20
-
河川や海岸の愛護活動、
環境学習・調査等の支援
のための「河川海岸アダプ
トプログラム」のPRを実
施。
ホームページへの再生行
動計画の掲載。
各種会議における再生行
動計画PR。
ecoメッセにてPR活動を実
施