萩尾望都講演会当日プログラム! 2014.11.22 - 犬吠埼灯台のすべて

(文・イラスト)c萩尾望都 / 小学館
先 生 から のメッセー ジ
私はSF作家のレイ・ブラッドベリのファ
ンで、とく に灯台の出 て来る『霧笛』は大 好
きな作品です。
1 9 7 7 年 に は『霧 笛』を 漫 画 化 さ せ て 頂
きました。今回、犬吠埼ブラントン会から、
『霧 笛』に つ い て 講 演 を お 願 い さ れ、灯 台
会場内での撮影、録音、携帯電話の使用はご遠慮ください
講演会&複製原画展
永遠というものの悲しみ、
―
生きることのはかなさ
―
の縁でお引き受けいたしました。レイ・ブ
タイムスケジュール
ラッドベリへの感謝を込めて。
(小学館月刊 flowers提供)
心ひそかに
しのび泣きをし
遠くの町で
聞けばいっそう
我家が
あたたかく
なつかしく
思われる・・・・・・
そんな音をつくって
やろう
おれは
我と我が身を
ひとつの音
ひとつの機械と
してやろう
そうすればそれを人は
霧笛と呼び
それを聞く人はみな
永遠というものの
悲しみと
生きることの
はかなさを
知るだろう
萩尾望都『霧笛』より
1.展示複製原画
画(主催者提供)
3名様
3名
2.「バルバラ異界」
図書券
5名様
3.チケット・ホルダー
10名様
4.ポストカードコレクション 10名様
人の誰も
いない家
また
葉のちって
しまった
晩秋の木ぎに
似合った・・・
そんな音を
つくってやろう・・・
鳴きながら
南方へ去る
鳥の声
月の
風や・・・
さみしい浜辺に
よする波に
似た音
そんな音を
つくってやろう
それは
あまりにも
孤独な音なので
誰もそれを
聞きそらす
はずはなく
それを耳にしては
誰もが
開 場
開 会
講 演
質疑応答
抽選会
閉 会
13:00
14:00
14:15~15:30
15:30~15:45
15:45~16:00
16:00
・・・むかし
ある日
男がひとり
やってきて
その岬の
波のどよめく
陽のささぬ
浜辺に立って
こういった
「・・・この海原ごしに
呼びかけて
船に警告してやる
声が要る
その声をつくってやろう」
これまでに
あった
どんな時間
どんな
霧にも
似合った声を
つくって
やろう
たとえば
夜ふけてある
きみのそばの
からっぽのベッド
訪うて
11
萩尾 望 都
(版画)
H-100 霧笛 金子周次・銚子市教育委員会提供
プレゼント
主催:犬吠埼ブラントン会 協賛:犬吠埼灯台140周年記念事業実行委員会、小学館月刊 flowers