案 - 富士宮市

(案)
富士宮市行政改革大綱
第6次実施計画書
平成 25∼29 年度
平成 25 年 2 月
日
富 士 宮 市
目
次
はじめに--------------------------------
1
目 標 -------------------------------
2
Ⅰ
自立した行政運営
1
市民と行政の役割分担の推進--------
2
2
効率的な財政運営------------------
4
3
人員の管理------------------------
6
Ⅱ
市民にやさしい行政運営
1
市民の利便性の向上----------------
8
2
広域行政の推進--------------------
9
3
高度情報化------------------------ 10
4
権限の拡大------------------------ 11
5
男女共同参画推進体制の整備-------- 12
はじめに
芝川町との合併後の「新富士宮市」としての行政改革の取組は、合併前からの三
位一体の改革の影響による財政危機が続く中で、引き続き財政健全化計画や合併の
スケールメリットを生かした行政運営及び定員適正化計画を盛込んだ行政改革大綱
第 5 次実施計画(平成 22∼24 年度)を実施することにより、一定の成果を挙げてき
ました。
しかしながら、我が国を取り巻く社会経済状況は、世界経済の景気後退や海外需
要の落ち込みによる国内生産の減少とこれに伴う企業業績や雇用環境の悪化、加え
て少子高齢化の進展による様々な影響から、今後も先行き不透明な状況であり、国
及び地方公共団体においても厳しい財政状況が続くことが予想されます。
このような状況下にあっても、限られた財源や人員で行政サービスの需要拡大に
応え、多様化・高度化する市民ニーズ等に的確に対応するため、基礎自治体として
の行政能力の向上を図りつつ、より質の高い効率的な行政を構築していかなければ
なりません。
さらに、公共サービスにおける行政の役割を再確認するとともに、市民、NPO
団体、事業者等の多様な主体が、公共の担い手として互いの責任と役割を果たして
いく仕組みづくりが必要です。
このため、当市として「行政改革は永遠のテーマ」であるという認識のもとに、
行政改革の歩みが途切れることのないよう、引き続き、富士宮市行政改革大綱第 6
次実施計画(平成 25∼29 年度)を策定いたしました。
この計画は、平成 25 年度から平成 29 年度までの 5 年間で、富士宮市として重点
的に取り組んでいく行政改革の具体的な事項についてまとめたものであり、各事項
の実施状況については、的確な進行管理を行い、その実施状況を毎年公表してまい
ります。
また、各事項の実施に当たっては、行政改革推進本部並びに同本部の検討下部組
織である事務事業部会、組織定員部会、補助金等検討部会、情報化推進部会及び資
産活用検討部会の各部会と関係各課との間で連絡調整を行います。
なお、一層の行政改革推進のために、本計画書に記載されていない事項について
も、積極的に検討し、実施に努めてまいります。
平成 25 年 2 月
富士宮市行政改革推進本部長
1
芦 澤
日
英 治
目 標
持続可能な行政として、限られた財源、人員の中で、効率的で質の高い行政サー
ビスを実現できる基礎自治体を目指す。
Ⅰ
1
自立した行政運営
市民と行政との役割分担の推進
多様化・高度化する市民ニーズに的確に対応するため、行政能力の向上及
び事務事業の効率化を図るとともに、行政の役割を再確認し、民間活力の活
用と市民や団体等との役割分担を進める。
⑴
市民協働の推進
市政への市民参加の拡充を図るとともに、市民と職員が「協働」についての
理解を深め、多様な主体が公共の担い手としてまちづくりに参加できる仕組み
づくりを進めていく。
①
市民活動及び交流の拠点づくり
平成 26 年 4 月 1 日供用開始となる(仮称)富士宮駅前交流センターは、公
民館機能のほかにNPO等の市民活動団体や国際交流の活動支援を行う施設
とするとともに、これらの活動及び交流拠点として提供する。
さらに、事業やイベント等を通じ団体等の活動の広がりや団体間の交流及
びまちづくり活動の促進を図る。
②
NPO等普及支援事業の推進
NPO等市民活動団体の普及に向け、専門家によるNPO法人の認証取得
や団体の運営及び活動についての相談及び支援業務を行う。
③
NPO等市民活動促進事業の推進
市民協働事業の普及啓発を図るため、引き続きNPO等市民活動促進事業
を実施するとともに、新たな参加団体を募るため、広報ふじのみや、ホーム
ページ等における周知のほか、個々の団体への情報発信などを強化していく。
⑵
民間委託の推進
行政がやらなければならないもの、民間活力の導入が可能なものなどの分類
2
を行うとともに、市民サービスの維持、公共性等に配慮しながら、効率的な執
行が可能な業務については、積極的に民間委託を進めていく。
①
公の施設の管理・運営
指定管理者制度による公の施設の管理、運営については、既に導入済みの
15 施設及び新たに導入を検討している(仮称)富士宮駅前交流センターなど
について、今後も利用者の安全や利便性を優先した管理を行っていく。
さらに、その他の公の施設についても、利用者の利便性等に配慮しつつ、
施設の在り方、効率的な管理・運営の方法を継続的に検討していく。
【指定管理者更新等スケジュール】
年 度
平成 25 年度
施
設
名
称
富士宮聖苑
長生園
都市公園
田貫湖キャンプ場施設
市民文化会館
市民体育館ほか体育施設
平成 26 年度
富士山天母の湯
総合福祉会館
市営墓地
芝川体育施設(B&G 海洋センター、芝川
スポーツ広場)
(仮称)富士宮駅前交流センター(予定)
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
※
柚野の里活性化施設
新稲子川温泉ユー・トリオ
天子の森
救急医療センター
備 考
更新
更新
更新
更新
更新
更新
更新
更新
更新
更新
新規
更新
更新
更新
更新
児童館・勤労青少年ホームは、建物の老朽化が進んでいるため、
平成 25 年度中に施設の存続を含めた運営方法を検討する。
②
学校給食センター調理業務の民間委託
学校給食センターは老朽化が進むとともに、耐震性能が低い(ランクⅡ)
ため、共同調理場方式(1センター方式)、完全ドライ方式調理を採用し、芝
川地域の学校給食施設と統合して、平成 28 年度の供用開始を目指し、整備し
ていく。
調理業務については、民間のノウハウを活用した効率的で高い衛生管理基
3
準による運営を目指すため、民間事業者へ委託する。
③
道路パトロール業務の民間委託
市道のパトロール業務について、効率的に実施するため、業務及び作業の
一部(路面の異常箇所の確認、橋梁・道路付帯構造物・交通安全施設の点検、
小規模の穴等の補修、路面の清掃及び道路脇の草刈等)を、平成 25 年度から
民間事業者へ委託する。これにより、平成 28 年度までに正規職員 2 人及び嘱
託員 1 人の削減を目指す。
④
衛生プラント業務の民間委託
衛生プラントは、中央監視装置の設置により作業の軽減及び単純化が図ら
れることとなったことから、平成 25 年度から機械操作業務の一部を民間事業
者へ委託し、平成 28 年度から包括管理委託化を目指す。
2
効率的な財政運営
財政の根幹をなす市税収入が伸び悩み、医療・福祉などいわゆる社会保障
関係経費が増大を続けていることに加え、公共施設の更新及び長寿命化対策
等への財政負担により、今後も厳しい財政状況が予想されることから、限ら
れた財源を有効かつ効率的に活用していくため、事業の選択と集中を進める
とともに、事務事業の効率的な執行を進める。
⑴
経費の節減
①
補助金、負担金の見直し
補助金、負担金の見直しについては、平成 25 年度中に「補助金交付に関
する指針(平成 19 年 10 月策定、平成 22 年 12 月改正)
」についての見直し
を行うとともに、新たな削減の対象を選び、平成 25 年度から平成 29 年度ま
での 5 か年で目的、必要性、効果、効率性等を精査する。
②
PPS(PowerProducer&Supplier:特定規模電気事業者)からの電力購入
既存の電力会社の電気料金値上げに対し、電気代の削減を図るため、平成
24 年度から市の 42 施設(指定管理者導入施設を含む。)で、電力購入をPP
Sに移行した。(1 年当たりの電気代削減効果予測:約 1,200 万円)
今後も、PPS移行の効果を検証し、残りの施設についても移行を検討し
ていく。
4
⑵
増収対策
①
使用料、手数料の見直し
消費税が平成 26 年 4 月から 8 パーセントに、平成 27 年 10 月から 10 パー
セントに引き上げられることに伴い、平成 25 年度中に経費(人件費、消耗品
等)及び周辺自治体との均衡を考慮し、見直しを行う。
②
新たな自主財源の確保
宮バス・宮タク制度については、全国から多くの自治体等が視察に訪れる
が、これに係る手間と経費が負担となっているため、平成 24 年度から実費経
費として資料代 500 円を徴収している。
今後は、同様の取組が可能な事業の洗い出しを行い、拡大に努める。
⑶
公共建築物の長寿命化対策
社会的に循環型社会への移行が求められている中、高度経済成長期に建設し
た多くの公共施設(建物・工作物等)が老朽化し、一斉に更新時期を迎えてい
るが、国及び市の財政状況は今後も厳しく、多額な費用を要する建替事業によ
る対応は困難な状況にある。
当市における市有建築物耐震性能リストに記載されている市有建物は、平成
24 年 11 月現在 172 施設、369 棟、延床面積 360,627 平方メートルで、これらの
施設の多くは予防保全がなされていないため、老朽化が進展し建物や設備配管
の更新等が必要な時期を迎えている。
このため、公共建築物の維持・修繕に係る中長期的な経費を明らかにし、予
防保全による施設の長寿命化と建替えの抑制に努めることにより、経費の縮減
を図る。
また、平成 24 年度に定めた長寿命化計画策定方針に基づき、平成 25 年度か
ら公共建築物管理システムの導入、施設の部位調査等を実施し、平成 27 年度ま
でに公共建築物長寿命化計画を策定する。平成 28 年度以降は、長寿命化計画に
沿って、建築物の維持・修繕を計画的かつ効率的に実施する。
⑷
市立病院の健全経営
市立病院は、現在、医師不足による派遣医師対応や施設及び機器の老朽化に
伴う改修・修繕経費が増大している。このような状況下においても地域住民の
健康を守る基幹病院として自主自立による病院経営を目指し、医業収益を効率
5
的に配分し、コストの縮減に努め、今後も健全経営を目指す。
①
経費の節減
経費節減のため、総合医事業務、給食、清掃等の委託業務や物品、薬剤の
購入に際し、内容の検証や競争原理の導入による節減を図る。
特に、診療に使用する医薬品は、ジェネリック医薬品の採用割合を平成 29
年度に 16 パーセント(平成 23 年度 9.8 パーセント)まで増加させることを
目標とし、経費削減を図る。
⑸
市有施設・財産の有効活用
市有の遊休施設や遊休スペース等について、利用状況並びに市民及び利用団
体の要望を踏まえた貸付等を行い、有効な利活用を図る。
⑹
第三セクター等の健全化
公益法人制度改革関連三法が平成 20 年 12 月 1 日に施行され、公益・一般財
団法人への移行期限が迫る中、財団法人富士宮市振興公社は、平成 25 年 4 月の
公益財団法人への移行を目標に、公益認定申請に係る手続きを行っている。
公益財団法人移行後は、民間事業者との役割の違いを明確にしながら、スキ
ルアップを図るとともに、安定した経営基盤の構築と更なる事業展開を図って
いく。
また、富士宮市土地開発公社については、新規取得土地の買戻し時期を明確
にするとともに、現在保有している利用見込みのなくなった事業用地及び代替
地は積極的に買戻しを行い、引き続き経営の健全化を図っていく。
3
人員の管理
今後も厳しい財政状況が予想される中で、これまでの定員適正化の取組に
より実現した必要最小限の職員による事務執行の体制を維持していくため、
今後も事務事業の見直し、退職する技能労務職員の嘱託員(臨時職員)化及
び業務委託化を進めていく。
⑴
定員の適正化
①
定員適正化計画の推進
合併後の新富士宮市の定員適正化計画(平成 22∼24 年度)は、合併のス
ケールメリットによる削減等を行うことにより 63 人削減目標を立て進めて
きたが、重要施策(富士山世界文化遺産登録の推進、学校給食センター建設
6
準備、地震及び台風被害対応等)の実施や行政需要(生活保護世帯の増加、
権限移譲事務対応等)の拡大のため増員を図った結果、最終的に 47 人の削減
(達成率 74.6%)に留まった。
今後も、行政需要拡大が予想される中、引き続き定員適正化計画を推進し、
平成 24 年 4 月 1 日現在の富士宮市の職員数 966 人(病院部門を除く。
)に対
し、平成 29 年 4 月 1 日までに 12 人削減し、職員数 954 人を目指し、適正化
を図っていく。
【削減目標】
職員数
(各年度の人数は、4 月 1 日現在の人数
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
平成 28 年度
966
970
967
962
954
954
0
削減数
(対前年数)
―
+4
▲3
▲5
▲8
累計削減数
―
+4
+1
▲4
▲12
※
単位:人)
平成 29 年度
▲12
平成 24 年度
対比 1.2%減
計画には、平成 26 年 4 月 1 日以降の新規事業対応、組織強化及び権限移
譲等の対応による増員分を含んでいない。
②
再任用制度の運用について
退職共済年金の受給開始年齢が平成 25 年度以降、段階的に 60 歳から 65
歳へと引き上げられることに伴い、国は、定年退職後に無収入期間が発生し
ないよう、引き続き働くことを希望する定年退職職員の再任用の義務化を検
討している。
このことから、市としても再任用した職員の適性や経歴を生かした職場へ
の配置、新規採用への影響及び定員管理等の問題を調整し、再任用制度を運
用していく。
※
新たな「再任用制度」
:雇用と年金の接続を調整するため、定年等により
退職した職員を任期を定め、改めて任用する制度。
7
Ⅱ
市民にやさしい行政運営
1
市民の利便性の向上
市民生活と密接に関係する行政施設、生活交通及び納税手続等に係る行政
サービスの維持及び利便性の向上を図るため、整備や手続きなどの検討を進
める。
⑴
出張所の整備
第 5 次実施計画(平成 22∼24 年度)においては、合併後の新富士宮市として
中長期的見地から、出張所の在り方を検討していくとしていたが、既に人員配
置などの合理化も進み、各出張所の役割が地域の拠点でもあり、むしろ、今後
のコミュニティづくりの礎として存続する必要性がある。
このことから、今後財政状況を考慮し、耐震性能がランクⅢである白糸・上
井出出張所は建て替え、北山出張所は耐震補強を行うため、次期総合計画に位
置付け、事業実施の見通しを付けていく。
⑵
生活交通の整備
①
市営公共交通(宮バス・芝川バス・宮タク)事業の継続と適正経営
現在の市営公共交通事業は、宮バス 4 路線、芝川バス 5 路線、宮タク 8 エ
リアを運行しており、平成 25 年度以降も継続運行を予定している。
平成 23 年 10 月から開始した宮バス拡大路線及び宮タクの一部エリアでは、
乗車目標を大幅に下回っているが、地域住民からは生活交通の確保と中心市
街地の活性化に向け、更なる路線の拡大や増便等の要望がある。
このため、平成 24 年 1 月に策定した「富士宮市公共交通 PDCA(事業評価)
指針」に基づき、運賃収入や利用者人数といった定量的データ及び利用者や
市民の満足度の定性的評価を総合的に判断し、地域の実情に即した運行形態
への変更や路線の拡大・廃止を実施する。
②
バス停オーナー制度の拡大
宮バス事業は、バス停の命名権(ネーミング・ライツ)を販売し、その収
益金で委託料の一部を賄っている。平成 24 年 11 月現在、宮バスのバス停オ
ーナー数は 41 事業所となっている。
一方、芝川バスにはオーナーバス停がなく、また、宮タクにはこのような
8
仕組みが導入されていないため、更なる収入確保に向け、バス停オーナーの
募集や新制度を検討していく。
⑶
新たな収納方法の導入
多様化する市民生活に対応し、市税等の納付機会を拡大するため、全国のコ
ンビニエンスストアで 24 時間納付可能なコンビニ収納を、平成 23 年度から段
階的に導入してきた。
平成 25 年度には、固定資産税(都市計画税を含む。)及び国民健康保険税の
コンビニ収納を導入する。
また、現在コンビニ収納対応している納付書は、当初発送されたものに限定
されているため、今後、対象を滞納繰越分及び再発行納付書等へ拡大していく。
さらに、クレジット決済及びインターネットバンキング等の新たな収納方法
についても、実施を目指し、研究していく。
【コンビニ収納導入年度】
導入年度
平成 23 年度
平成 24 年度
平成 25 年度
2
市
税
等
軽自動車税・水道料金・下水道使用料
市県民税(普通徴収分)
固定資産税(都市計画税を含む。)・国民健康保険税
広域行政の推進
生活圏の拡大、市民ニーズの多様化、厳しい財政状況等の環境変化の中で、
行政サービスの維持・向上とともに、行政運営の効率化を図るため、県や周
辺市町との広域連携、広域連合及び地方自治法に基づく機関の共同設置等に
ついて調査研究を進めていく。
⑴
消防救急の広域化
国が定めた「市町村の消防の広域化に関する基本指針」に従い、消防体制の
整備、強化及び住民サービスの向上を図るため、「静岡県消防救急広域化推進計
画」を基に、平成 24 年 7 月に富士市及び富士宮市消防救急広域化協議会を設置
した。
今後は、同協議会において消防救急の広域化、消防救急無線及び消防指令施
設(指令センター)の整備及び運用に関する事項について、具体的な検討を進
めていく。
9
なお、平成 28 年 5 月末期限の消防無線デジタル化に合わせ、消防指令の共同
化を進める。
【広域連携等の現状】
3
一部事務組合
岳南食肉センター組合、岳南排水路管理組合、共立蒲原総合
病院管理組合、駿豆学園管理組合
広域連合
静岡県後期高齢者医療広域連合、静岡地方税滞納整理機構
広域連携
消防救急の広域化(富士市)、共同電算化(富士市)、富士山ネ
ットワーク会議(環富士山静岡県側の4市1町で構成)
高度情報化
ネットワーク社会に対応した電子自治体を目指し、迅速かつ的確な行政サ
ービスを行うため、事務事業の高度情報化の推進、手続きの簡便化及び事務
の効率化を図る。
⑴
手続きの簡便化
①
行政手続きオンライン化の推進
平成 19 年 1 月に開始したインターネット等を利用した各種行政手続きの
オンライン化(電子申請及び届出)については、インターネットや携帯電
話等が相当普及しているにもかかわらず、窓口における利用実績と比較し
て十分な利用実績があるとは言えない。
その原因として、本事業を認知している市民が少ないこと、電子申請に
よる諸証明の受取り時間が開庁時間外に限定されていることが考えられる。
このため、より一層の周知を図るとともに、対象となる手続きや諸証明
の受取り時間の拡大を検討していく。
⑵
事務の効率化
①
共同電算化の推進
基礎自治体の枠を超えた広域での住民サービスの向上、情報システムの導
入及び運用・保守コストの削減を図るため、同一生活圏である富士市との共
同電算化に向けて、平成 23 年度に策定した富士市及び富士宮市共同電算化基
本計画に基づき、平成 27 年 1 月の共同電算化の運用開始を目指し進めていく。
10
②
統合型地理情報システムの整備
全庁で利用する地理情報システムとして、全庁対応型住宅地図等情報提供
システムを平成 21 年度から運用している。
このシステムは、住宅地図、地形図、航空写真等の基本的な地理情報を利
用したものであるが、動作速度が遅いことや他システムとのデータ互換性が
乏しいなどの理由から、一部の業務利用に留まっている。
今後、地理情報は防災業務を始め多くの業務で活用が期待されることから、
引き続き地理情報システムに関する調査研究を進め、より高性能で汎用性が
高いシステムを早期に導入していく。
4
権限の拡大
地域主権が進む社会情勢の中で、基礎自治体として自立性及び行政能力を
向上させるとともに、市民の利便性の向上を図るため、権限移譲及び地域主
権一括法の施行に関し、積極的に対応していく。
⑴
権限移譲事務の受入れ
県からの権限移譲事務を受け入れることにより、住民に身近な行政を総合的
に担い、市で様々な申請や事務手続きができることになることから、これまで
多くの事務を受け入れてきた。
今後も、市民へのサービス向上のため、取扱可能な事務の受入れを検討して
いく。
【権限移譲事務受入れ等の実績】
年 度
受入れ事務数
取扱事務件数
平成 19 年度
2 法令
24 事務
3,739
平成 20 年度
7 法令
92 事務
6,274
平成 21 年度
平成 22 年度
平成 23 年度
6 法令
11 法令
6 法令
47 事務
95 事務
12 事務
8,427
8,548
7,635
※
⑵
(単位:件)
備
考
パスポート関連事務の
受入れ開始
権限移譲交付金は、前々年度の取扱事務実績により交付される。
地域主権一括法に係る対応
「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法令
の整備に関する法律」(通称「地域主権一括法」という。)の成立に伴い、法律
11
等で地方に対して義務付けられていた事項、枠付けられていた事項がなくなり、
それぞれの自治体で、条例等によりその基準等を制定することとなった。
このため、平成 23 年度から関連法律に関する市例規類の整備を進めている。
今後も、いくつかの法律について、法律の理解と地域の実情を踏まえて、順次
例規類の整備を進めていく。
【例規類の整備実績】
年
5
度
単位:件
内
訳
制定数
改正数
平成 23 年度
1
2
平成 24 年度
7
5
男女共同参画推進体制の整備
職場、家庭、地域社会等のあらゆる分野で、女性と男性が対等に活躍でき
る社会を実現するため、女性が参画し、活躍できる環境の整備・充実に努め
る。
⑴
審議会等における女性委員構成比率の向上
男女共同参画社会の実現に向け、審議会等の女性委員構成比率を平成 27 年度
までに 35 パーセント以上に向上させる目標を立て、各部署への働きかけを強め、
男女共同参画推進事業を推進しているが、平成 24 年 4 月 1 日現在 26.5 パーセ
ントと厳しい状況にある。
今後も継続して働きかけ等を行うとともに、女性委員のいない審議会等につ
いては、選考基準及び選考方法等を検討するなど女性委員の選出が可能となる
ような環境の整備を図り、構成比率の向上を目指す。
12