第11章 健康管理 - 名古屋大学 宮尾研究室

第X章
健
康
管
理
宮尾
克
中略
2
(2) 配置前健康診断
イ
健康診断
作業区分Aの作業者
業務歴の調査(問診)
:表1に示すVDT作業の 6 種類の内容が特定でき、図6にもとづい
a
て作業区分を決める 1 日平均作業時間がわかる質問項目を含む業務歴の調査を行う。
(1) 健康診断の目的
(イ)業務歴の調査、自他覚症状、各種検査結果等から愁訴の主因を明らかにし、必要に応じ、
b
既往歴の調査(問診)
保健指導、専門医への受診指導等により健康管理を進めるとともに、作業方法、作業環境等の改
c
自覚症状の有無の調査(問診)
善を図ることである。
a 眼疲労を主とする視器に関する症状:眼の疲れ・痛み・乾き
(ロ)VDT作業の視距離に対して視力矯正が不適切な者には、支障なくVDT作業ができるよ
b 上肢、頸肩腕部及び腰背部を主とする筋骨格系の症状:首・肩のこり、背中の痛み、腰痛
うに、必要な保健指導を行うことである。
腕の痛み、手指の痛み、手指のしびれ、手の脱力感
(ハ)作業者の健康のため、VDT作業を続けることが適当でないと判断される者又はVDT作
c ストレス等に関する症状(ガイドラインには、「頭痛」は単独で例示されているが。「スト
業に従事する時間の短縮を要すると認められる者等については、産業医等の意見を踏まえ、健康
レス」症状の具体的な例示はない)
:頭痛、全身のだるさ、寝つきが悪い、眠りが浅い、ゆう
保持のための適切な措置を講じることである。
うつな気分、おちつかない気分、いらいらする、考えがまとまりにくい、などから抜粋する。
表1.VDT作業の種類
必要がある。ストレス等の症状がみられた場合については、必要に応じて、カウンセリング
の実施、精神科医や心療内科医への受診勧奨等の事後措置を行うよう指導する。また、健康
筋骨格系疾患については、自覚症状が検査所見よりも先行することが多いことに留意する
単純入力型
データ、文章等の入力業務、CADへの単純入力業務
拘束型
コールセンターなどでの受注、予約、照会等の業務
監視型
交通等の監視の業務
対話型
文章、表等の作成、編集、修正等の業務
技術型
診断の実施場所における受診者のプライバシー保護についての配慮を十分に行う必要がある。
d
データの検索、照合、追加、修正等の業務
・近見視力検査(裸眼または矯正,50 cm または 30 cm 視力の測定)
電子メールの受信、送信等の業務
・屈折検査(5 m 視力と近見視力が適正なら省略可:裸眼または矯正で片眼視力 0.5 以上)
金銭出納等の業務
・眼位検査(カバーテスト等による;斜視は措置不要)
プログラミングの業務、
・調節機能検査(近点距離測定:症状なく適正な視力なら省略可)
設計、製図等の業務(単純入力を除く)
その他の型
眼科学的検査
・5 m 視力検査(裸眼または矯正)
e
携帯情報端末等の操作、画像診断検査等の業務
筋骨格系に関する検査
・上肢の運動機能,圧痛点等の検査(問診で異常がない場合は,省略可)
:上肢の運動機能とし
て、頸部の運動制限、上腕・前腕の筋力、肩・肘・手・手指関節等の可動性等の診察がある。
圧痛点には、手指筋群の中手部または手関節部背側の腱、腱鞘、または腱周囲に、圧痛や炎
0 時間
2 時間以上
4 時間以上
症・腫脹等がないかどうか、後頸部、頸部、肩甲帯、上腕、前腕、手及び指等に、こり、し
|
|
|
びれ、痛み等の訴えがあり、それらの自覚症状に関連する筋硬結、圧痛、あるいは神経走行
作業区分
A
に一致した圧痛ないし放散痛がないかどうかの診察である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
単純入力型
・その他医師が必要と認める検査
拘束型
ロ
B
・・・・・・・・・・・
単純入力型
監視型、技術型
拘束型
対話型
その他
作業区分Bの作業者
上記の作業区分Aの作業者と同様にa業務歴,b既往歴,c自覚症状の有無の調査,d 眼科学
的検査を行う。
↓
単純入力型
C
・・・・
e
拘束型
監視型、技術型、対話型
医師が必要と認めた場合
筋骨格系に関する検査
上記の作業区分Aの作業者と同様に検査する。
その他
ハ
作業区分Cの作業者:自覚症状を訴える者に対して,必要な調査または検査を実施する。
図6.VDT作業の作業区分
1
2
(3)定期健康診断
る必要がある。また、1 日の平均VDT作業時間は、何時間なのか、4 時間以上、2 時間以上、2
イ
時間未満の段階分けが可能になるよう調べる。これらの調査によって、図 6 のように作業区分を
作業区分Aの作業者
作業者の配置後の健康状態を定期的に把握し、継続的な健康管理を適正に進めるため、作業区
分Aの作業者に対して1年以内ごとに1回、定期に、次の項目について健康診断を行うこととな
っている。なお、一般定期健康診断を実施する際に、併せて実施して差し支えない。また、調査
や検査の各項目については、それぞれの実施日が異なっても差し支えない。したがって、職場で
先に問診表による調査を実施し、作業区分を確定し、自覚症状の有無から、必要な検査を特定し
て、後日検査することも可能である。
特定できる。
ロ 既往歴の調査
眼症状を引き起こす眼科的疾患、上肢症状をもたらしうる筋骨格系の疾患、ストレス症状の原
因となりうる精神神経系・自律神経系疾患を含むストレス関連疾患等の既往歴を調べる。
屈折異常の既往歴(現在の屈折矯正等、眼鏡・コンタクトレンズの装用状況を含む)をしっか
り調べることが重要である。検査の中には、VDT作業時の近用矯正の状態で検査するものも少
なくない。したがって、この調査への回答をもとにして、作業時の矯正、及び検査時の矯正に関
(イ)業務歴の調査(問診):表1に示すVDT作業の 6 種類の内容が特定でき、図6にもとづ
する情報を得ることができる。
いて作業区分を決められるような 1 日平均作業時間がわかる質問項目を含む業務歴の調査を行う。
ハ 自覚症状の有無の調査
(ロ)既往歴の調査
VDT作業による視覚負担、上肢の動的又は静的筋労作等、心身に与える影響に着目して行う
(ハ)自覚症状の有無の調査(問診)
必要がある。問診項目は、眼疲労を主とする視器に関する症状として、眼の疲れ・痛み・乾きが
a 眼疲労を主とする視器に関する症状:眼の疲れ・痛み・乾き
あり、上肢、頸肩腕部及び腰背部を主とする筋骨格系の症状として、首・肩のこり、背中の痛み、
b 上肢、頸肩腕部及び腰背部を主とする筋骨格系の症状:首・肩のこり、背中の痛み、腰痛、
腰痛、腕の痛み、手指の痛み、手指のしびれ、手の脱力感等の自覚症状の有無等があげられてい
腕の痛み、手指の痛み、手指のしびれ、手の脱力感
c ストレス等に関する症状:頭痛、全身のだるさ、寝つきが悪い、眠りが浅い、ゆううつな
気分、おちつかない気分、いらいらする、考えがまとまりにくい、などから抜粋する。
(ニ)眼科学的検査
る。ストレス症状も有無を調べることになっているが、これは具体的な症状の例示がないので、
頭痛、全身のだるさ、寝つきが悪い、眠りが浅い、ゆううつな気分、おちつかない気分、いらい
らする、考えがまとまりにくい、などから抜粋して調査する。
軽快のきざしが見えず自覚症状が継続している場合は、当該症状に応じて、眼科学的検査又は
a 5 m 視力の検査
筋骨格系に関する検査を行い、その結果に基づき、医師の判断により、保健指導、作業指導等を
b 近見視力の検査
実施し、又は専門医の精密検査等を受けるように指導することが求められる。
a 及び b については、実際のVDT作業における矯正状態のみの検査で差し支えない。
近見視力は、老視の進行に伴って低下し、作業を行う上で大きな支障となるので、中高年の作
したがって、このような症状かどうかを判断せねばならないので、問診票の工夫が必要である。
従来から、訴えの深刻さをしらべるために、
「北山式健康しらべ」がしばしば利用されてきた。こ
業者については、50 cm 視力の測定を受診者全員に実施することが望ましい。
れは、眼が疲れる、など個々の症状について、
「最近の健康状態について、次の程度わけに従って
c その他医師が必要と認める検査
あてはまる番号を○でかこんで下さい」と問う形をとっている。
眼のかすみ、まぶしさ、近見視力の低下、眼痛・頭痛等の症状を問診で訴え、近見視力が低下
している者については、近点距離の測定など、医師の判断で必要と認める検査を行う。
0 「症状はない」
1 「症状がある」の 1 症状はあるが気にならない。
2 「症状がある」の 2 症状が気になる。
(ホ) 筋骨格系に関する検査
3 「症状がある」の 3 症状が強く、仕事や生活に差しつかえる。
a 上肢の運動機能、圧痛点等の検査
こうして、
「『症状がある』の3」を特に重視して、それらの項目が眼の症状、筋骨格系の症状、
問診において、当該症状に異常が認められない場合には、省略することができる。具体的には、
配置前健康診断の項と同様である。
ストレス症状のそれぞれにあるかどうか、チェックすることができる。「『症状がある』の2」で
ある「症状が気になる」のレベルについては、保健指導や職場の改善などの参考にする。こうし
b その他医師が必要と認める検査
た調査方法を用いることも一方法である。
(3) 健康診断の実施と判定
(ニ)眼科学的検査
業務歴、既往歴、自覚症状の有無の調査は非常に重要である。問診票等を用いて行うとされて
いる。
・
5 m 視力検査(裸眼または矯正)
:左右の眼について、通常のVDT作業時の状態(裸眼
又は矯正)で、視力を検査する。コンタクトレンズを装用している者については、コンタクトレ
イ 業務歴の調査
ンズを装用した状態での検査でも差し支えない。両眼視力も検査することが望ましい。
現在のVDT作業(もしくは、配置予定のVDT作業)にいたるこれまでのVDT作業や上肢
5m 視力は、基本となる検査であり、裸眼又は矯正視力が健常なレベルであるかどうかを検査す
るが、この値そのものは 50cm 前後にあるディスプレイへの視距離における視力とは異なる。
作業等を含む業務歴について調べる。
そして、表 1 に示した 6 種類のVDT作業のうち主な作業内容はいずれに該当するのかを調べ
3
なお、近視眼を矯正する場合は、近視眼の 5m視力を向上させる矯正は、VDT作業に必要な
4
調節負荷を増大させ、眼疲労の原因になることがあるので留意する必要がある。
ズを通しての屈折測定は非常にむずかしく、測定不能の場合もしばしばある。測定できても、
視力検査の方法 1)としては、最小分離能(一定の距離から 2 点として認めうる 2 点視標の最小
不合理な数値になることがあり、そうした認識が必要である。
間隔、または一定の 2 点視標を 2 点として識別しうる最遠の距離)を調べるために、図 7 のよう
なランドルト環(直径 7.5mm、太さ 1.5mm、切れ目の幅 1.5mm)という視標を用い、開環方向
屈折の知識:可眼前より遠くにある物体を遠ざけていき、ぼける直前の距離を遠点(距
を答えさせるという方法が国際的に決められている。この視標を 5m の距離で見ると、視角が 1
離)という。反対に、水晶体調節を緊張させ、ぼける直前のもっとも近い距離を近点(距
分となり、これを見分けることのできる視力を 1.0 と定義している。ランドルト環と比較して作
離)という。こうした距離(m)の逆数をディオプトリー Diopter (D と略記)と呼ぶ。
製された文字(数字)視標で行うこともあるが、ランドルト環での視力検査とやや異なる結果が
D = 1/m
出ることがある。
調節域 = 遠点-近点
・
m = 1/D である。
調節力(D)= 1/近点(m)-1/遠点(m)
近見視力検査(裸眼または矯正,50 cm または 30 cm 視力の測定)
:左右の眼について、
通常のVDT作業時の状態(裸眼又は矯正)で、視力を検査する。片眼視力が 0.5 あれば、視距
屈折度(D)= -1/遠点(m)
離 50 cm の画面上で文字高さ 3 mm の文字を読むことができる。50 cm 視力は、VDT画面の視
となる。
距離に相当するため推奨されるが、視力表としては市販されていない。30 cm 視力表を 3 分の 5
倍の大きさに拡大したものが、50 cm 視力表である。のぞき式のいわゆる視力計は、視力表での
・
眼位検査:小児期から続いている成人の斜視(常に眼の位置が偏位している)は、眼精疲労等のリ
スクではないことが多く、治療の必要もないので、特別の措置を要しない。斜視では、両眼で注
測定とやや異なる結果が出ることがある。
視しているときに、1 眼をカバー(遮蔽)すると、覆われていない眼(斜視眼)が偏位する場合
に、斜視とされる。斜位では、覆われている眼が偏位する。こうした検査をカバーテストという。
他方、斜位は両眼視機能があり、対象物を両眼で注視することが可能である。カバーしていた 1
眼の覆い(検者の手掌を用いることが多い)をはずすと、覆われていたとき偏位していた眼が、
両眼視になったときに、最初、複視(ものが二重に見える)を生じ、すぐに両眼とも目標に寄っ
て行く。したがって、このテストをアンカバーテスト(広義のカバーテストの 1 種)といい、ア
ンカバー(遮蔽をどかせる)の際の眼(カバーをされていた側)が偏位するときに、斜位と判定
図7.ランドルト環
(5 m で視力 1.0 の例)
できる。カバーされていると偏位している眼が、両眼視のためにこうして目標にいつも視線を合
わせるために動くことを矯正運動といい、斜位の人はものを注視する際、常に矯正運動を行うこ
・ 屈折検査:オートレフラクトメーター等により、左右眼の屈折を測定する。5 m 視力と近見
視力が左右とも 0.5 以上ある場合には、省略できる。
VDT作業者における眼精疲労症状のかなりのものは、屈折異常の適切な矯正によって解決
できる。そこで、配置前健康診断の項目にあげられている。
球面屈折の程度によって、屈折異常のうちの近視と遠視のおおまかな症度が分類できる。
近視度の分類
-0.5~-3.0D(-3.0D を含まない)
・・・・弱度近視
とにより、融像(ものをはっきりと1つで見る)しているので、眼疲労になりやすい。遠視の場
合は、内斜位になりやすく、近視の場合は、外斜位になりやすい。
カバーテストの方法について、図 8 にもとづく湖崎克氏の解説から引用し、以下に述べる。原文では、
カバーテストを遮蔽試験、アンカバーテストを遮蔽除去試験と書いている。
・ カバーテスト(図 8 の左):斜視の検出に用いる。A は、眼位ずれがなく、B、C はカバーしても
左右眼とも動かない。これら A、B、C によって、斜視がないと判定できる。D はカバーすると、
-3.0~-6.0D(-6.0D を含まない)
・・・・中等度近視
カバーされていない眼が正面に外引きの動きをすることから内斜視ということがわかる。同様に、
-6.0~-10.0D(-10.0D を含まない)・・・強度近視
E は外斜視、F は上斜視、G は下斜視である。上述したようにカバーしたときの、カバーされて
-10.0D~(-10.0D を含む)・・・・・・・ 最強度近視
遠視度の弱度・強度等の分類は、上記の近視度の分類のマイナスをプラスに換えた値におお
むね等しい。
いない方の眼の動きで、斜視を検出する定性的な検査である。
・アンカバーテスト(図 8 の右)
:この検査は、カバーを除いたときのカバーされていた眼の動きで、
斜位の検出をする検査である。A、B はカバーを除いても眼の動きはないので、斜位はない正常
乱視は、円柱屈折の程度が、絶対値でおおむね 0.5D を超えるものをいう。乱視にも乱視軸
の角度によって、違いがある。軸が 30°~60°又は、120°~150°の斜乱視の場合には、
眼疲労などの自覚症状が出やすいので、適切な眼鏡矯正が重要である。
コンタクトレンズを装用している受診者の場合、正しい屈折検査とはならないが、レンズ
眼位である。C はカバーを除くとカバーされていた眼が、正面に外引きの動きをして、すぐに眼
位ずれが隠され、両眼視の眼位となり、内斜位ということがわかる。このテストで、カバーされ
ていたときには、カバーされた眼は内向きに眼位ずれを起こしていたのである。同様に、D は外
斜位、E は上斜位、F は下斜位である。
の紛失や汚染などの事態を考慮して、スクリーニングとしてのVDT健康診断では、装用し
軽度の外斜位は問題がないことが多いが、上・下・内斜位や大きな外斜位は、矯正運動による
たままで測定してもよい、とされている。この場合、屈折矯正がそれなりにうまくいってい
眼の疲労が蓄積しやすいので眼科医を受診させるなど、適切な事後措置が必要である。なお、視
るかどうか、というチェックとしての意味がある。ハードコンタクトレンズの場合は、レン
線の方向が常に偏位している斜視については、一般に矯正運動による眼の疲労が成人では少ない
5
6
ため、VDT作業を行う上で特段の措置を要しない。
両眼での近点距離が概ね 40cm 以上の場合は、近用眼鏡を装用する、ディスプレイ画面の大き
いものを使用して十分な視距離を確保する等の指導を行う。
眼乾燥症(ドライアイ)は、VDT作業により症状が発現する可能性があるため、問診におい
て眼乾燥感を訴える場合は、必要に応じて、専門医の受診を指導する。
この症状の発現には、コンタクトレンズの装用、湿度の低下、眼に直接あたる通風、ディスプレ
イ画面が高すぎて上方視し、過度に開瞼する場合、読みとりにくい画面の凝視等によるまばたき
の減少等が影響するので、これらに留意して、職場環境の改善、保健指導等を行うこととされて
いる。
上記以外の高度な眼科学的検査等については、専門医に依頼することとされている。
(ホ)筋骨格系に関する検査
この検査項目は、上肢に過度の負担がかかる作業態様に起因する上肢障害、その類似疾病の症
状の有無等について検査するためのものである。
平成 9 年 2 月 3 日付け基発第 65 号通達「上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準につい
て」において、VDT作業は「上肢障害」を起こす可能性のある作業(上肢作業)として位置づ
け、手指、手、前腕を早く動かす反復動作の多い作業の中に例示した。そして、予防のためには、
反復動作の程度を過重にしない、作業量を過重にしない、長時間・連続作業を避ける、他律的で
過度な作業ペースにしない、過度の緊張を伴わない、不適切な作業台の高さ、寒冷負荷、照度不
足等を改善し、作業環境を適切にする、等の対策を明示した。
上肢障害とは、上肢等に過度の負担のかかる業務によって、頭部、頸部、肩甲帯、上腕、前腕、
手及び指に発生した運動器の障害である。上肢障害の診断名は多様なものとなるが、代表的なも
のを例示すれば、上腕骨外(内)上顆炎、肘部管症候群、回外(内)筋症候群、手関節炎、腱炎、
腱鞘炎、手根管症候群、書痙、書痙様症状、頸肩腕症候群などがある。
上肢障害には、加齢による骨・関節系の退行性変性や関節リウマチ等の類似疾病が関与するこ
とが多いことから、これが疑われる場合には、専門医からの意見聴取や鑑別診断等を実施する必
要がある。なお、上肢障害と類似の症状を呈する疾病としては、次のものを原因とする場合が考
えられる。
図8.カバーテスト(左)とカバー・アンカバーテスト(右)
・ 頸・背部の脊椎、脊髄あるいは周辺軟部の腫瘍
湖崎
・ 内臓疾病に起因する諸関連痛
克編著、眼科スタッフハンドブック(南江堂)P.63 より
・ 類似の症状を呈し得る精神医学的疾病
調節機能検査:調節機能は加齢により低下するが、著しい低下は、眼疲労の原因となるので、配
置前に調節機能を測定する。近点距離測定により検査する。近くが見えにくい、ぼける、眼痛等
の自覚症状がなく、5 m 視力、近見視力がいずれも適正な視力(片眼でおおむね 0.5 以上)なら
・ 頭蓋内疾患
これらは上肢障害には該当しないが、上肢障害以外の疾病として、別途業務起因性の判断を要
するものもあることに留意することとされている。
ば、省略してもよい。年齢別の標準的な調節力が表 2 や表 3 に示してある。高年齢(50 歳以上)
の場合は、加齢による調節力減退がすすみ、通常は近用眼鏡を必要とする場合が多い。表 3 のと
a. 上肢の運動機能、圧痛点等の検査
おり、労働者災害補償保険法の障害等級では、眼球に著しい調節機能障害を有するとは、標準的
上肢障害としての代表的疾病には、上腕骨外(内)上顆炎、肘部管症候群、回外(内)筋症候
な年齢別調節力の半分以下に調節力が減じたものをいう。VDT作業に伴う調節機能障害では、
群、手関節炎、腱炎、腱鞘炎、手根管症候群、書痙、書痙様症状、頸肩腕症候群などがあるが、
一過性にこうした調節機能障害が起こりうるが、永続的なものではない。何らかの基礎疾病によ
これらは、上肢の運動機能、圧痛点等の検査で所見を有するものである。労働基準法施行規則別
って、配置前健康診断で調節機能障害がみつかった場合には、VDT作業の視距離に合わせて、
表第 1 の 2 の第 3 号は、
「身体に過度の負担のかかる作業態様に起因する次に掲げる疾病」とし
適切な眼鏡矯正が必要となるので、診断と治療のために眼科医への紹介が必要である。
て、1、2、3、に続いて、4 として、以下の記述がある。
7
8
4 せん孔、印書、電話交換又は速記の業務、金銭登録機を使用する業務、引金付き工具を使用す
往歴、自覚症状の有無の調査を問診票を用いて実施し、検査の必要な作業者をリストアップする。
る業務その他上肢に過度の負担のかかる業務による手指の痙攣、手指、前腕等の腱、腱鞘若しく
2.年 1 回の一般定期健康診断において、中高年(概ね 40 歳以上と考えられる)のVDT作業
は腱周囲の炎症又は脛肩腕症候群
者(若年を含めて、全員対象でも差し支えない)に 50cm 近見視力を追加して実施する。5m 視
また、その次の 5 は、次の通りである。
力は、一般定期健康診断の通常の項目である。
5 1 から 4 までに掲げるもののほか、これらの疾病に付随する疾病その他身体に過度の負担のか
3.問診だけでなく、検査が必要な受診者のほとんどは、2の項目で完了となるので、その結果
かる作業態様の業務に起因することの明らかな疾病
について、医師の判断を行う。
4 は、主として炎症又は痙攣の症状を示す上腕骨外(内)上顆炎、手関節炎、腱炎、腱鞘炎、
書痙、書痙様症状、頸肩腕症候群が該当する。
4.前項3の結果等から、①医師が追加の眼科学的検査や、筋骨格系の検査としての上肢の運動
機能、圧痛点等の検査等を必要と認めた作業者、及び、②配置前健康診断で、2の眼科学的検査
5 は、絞扼性神経障害として、肘部管症候群、回外(内)筋症候群、手根管症候群が該当する。
これらは、いずれも上肢の運動機能、圧痛点等に所見を示す。
具体的には、
「指、手、腕等の運動機能の異常、運動痛等の有無」を検査することと、
「筋、腱、
では足りない検査や上肢の運動機能、圧痛点等の検査が必要な作業者を選抜し、これら①と②の
作業者を対象に、追加的な検査として屈折、眼位、近点距離、上肢の運動機能、圧痛点等の検査
を行う。
関節(肩、肘、手首、指等)、頸部、腕部、背部、腰部等の圧痛、腫脹等の有無」を検査するこ
5.上記の1~4はいずれも実施する日は異なってもよい。これら全ての結果から、判定と事後
とであるが、問診において、当該症状に異常が認められない場合には、これらを省略すること
措置を行う。
ができる。
検査の結果、上肢障害やその他の整形外科的疾患、神経・筋疾患などが疑われる場合は、専門
医への受診等について指導することとされている。
・VDT健診を独立して実施する方法
1.VDT作業者全員に、業務歴の調査、既往歴、自覚症状の有無の調査を、問診票を用いて実
施し、検査を必要とする受診者と、それぞれに必要な検査をリストアップする。
2.配置前健康診断として、作業区分 A と B の作業者を対象に、5m 視力(裸眼又は矯正)、50cm
・ 健康診断項目から削除された項目について
旧VDT指針の健康診断項目から、眼圧、握力、タッピングなどが削除されているが、この理
視力(裸眼又は矯正、30cm 視力でもよいが 50cm の方がよい)、屈折検査(5m 視力及び近見視
由はなんであろうか。旧VDT指針の健康診断項目から削除された項目は、調節時間の測定、
力が適正なら省略可:裸眼又は矯正で片眼視力 0.5 以上)
、眼位検査(カバーテスト等;斜視は措
眼圧検査、握力検査、タッピングテストの各項目である。調節機能は、近点距離の測定という
置不要)、近点距離測定(眼の症状がなく 5m 視力及び 50cm 視力が適正なら省略可)、筋骨格系
方法に例示が限定された。これは、健診機関等の実態に即したものといえる。
の自覚症状を有する作業区分 A の作業者と、医師が必要と認めた作業区分 B の作業者に対して、
眼圧については、近年正常圧緑内障のわが国での増加が話題になっているが、VDT作業に
上肢の運動機能、圧痛点等の検査を実施する。
関連した疾患とは、必ずしもいえないこと、視野の測定やスクリーニングでの眼圧の測定など
3.定期のVDT健康診断として、作業区分 A の作業者と医師が必要と認めた作業区分 B の作業
は、VDT健康診断として必須とはいえず、また実施に困難があることなどから、こうした疑
者に対して、5m 視力(裸眼又は矯正)と 50cm 視力(裸眼又は矯正)の検査を実施し、中高年
いがもたれる作業者については、専門医への紹介などを行って対処する方向となった。
握力検査、タッピングテストについては、経過観察における有用性を指摘する意見も存在する
者全員の 50cm 視力測定を行う。筋骨格系自覚症状を有する作業区分 A の作業者と医師が必要と
認めた作業区分 B の作業者に、上肢の運動機能、圧痛点等の検査を実施する。
が、キーパンチャー健診の時代と異なり、キータッチの軽い今日のVDT作業者の自他覚症状
4.自覚症状を有する作業区分 C の作業者に、医師が必要と認めた検査を実施する。
の発現のしかたから、握力検査、タッピングテストについては必須とは考えにくいとされ、検
5.以上の結果から医師が判定を行い、適切な事後措置を行う。
査の例示された項目から削除された。しかし、こうした検査は、有用な意義も有しており、医
師の判断で、必要に応じて実施することは差しつかえない。
(5) 健康診断結果に基づく事後措置の実施
配置前又は定期の健康診断によって早期に発見した健康阻害要因を詳細に分析し、有所見者に
(4) 健康診断の計画の立て方
対して保健指導等の適切な措置を講じるとともに、予防対策の確立を図ることとされている。
新ガイドラインは、VDT健康診断の流れをやや変えた。VDT健康診断は、一般定期健康
a. 業務歴の調査、自他覚症状、各種検査結果等から愁訴の主因を明らかにし、必要に応じ、保健指
診断を実施する際に、併せて実施しても、別に実施しても差し支えない。調査(業務歴、既往歴、
導、専門医への受診指導等により健康管理を進めるとともに、作業方法、作業環境等の改善を図
自覚症状の有無)や検査(眼科、筋骨格系)の各項目については、それぞれの実施日が異なって
ること。また、職場内のみならず職場外に要因が認められる場合についても必要な保健指導を行
も差し支えない。したがって、VDT健康診断を効率よく実施するには、つぎの手順のような例
うこと。健康障害や疲労症状の職場外要因としては、家庭における長時間にわたるインターネッ
も適切なやり方である。
トの利用、テレビゲームを長時間行う等の直接的な眼疲労の原因となるもののほかに、生活習慣、
悩みごと等の間接的な疲労要因が考えられる。
・一般定期健診にあわせて、VDT健康診断を実施する方法
b.
1.VDT作業者全員に、VDT作業の種類と作業区分を特定する項目を含む業務歴の調査、既
ように、必要な保健指導を行うこと。眼科学的検査の解説で示したように、近見視力が、片眼視
9
10
VDT作業の視距離に対して視力矯正が不適切な者には、支障なくVDT作業ができる
力で概ね 0.5 以上となるよう指導を行うことが望ましい。なお、作業に適した矯正眼鏡等の処方
生省(HHS)の下部組織、Agency for Healthcare Research and Quality(AHRQ:医療分野の研究
については、眼科医が行うことが望ましい。
と質向上を支援する部門)は、うつ病のスクリーニングに関するガイドラインの改訂版を発表し
c. 作業者の健康のため、VDT作業を続けることが適当でないと判断される者又はVDT作業
た。米国でのうつ病罹患率は、外来を受診する成人で5~9%、青少年で2~4.5%と見積もられて
に従事する時間の短縮を要すると認められる者等については、産業医等の意見を踏まえ、健康保
持のための適切な措置を講じること。産業医が作業者の健康を確保するため必要と認める場合は、
作業の変更、作業時間の短縮、作業上の配慮等の健康保持のための適切な措置を講じること。
おり、罹患率や「未診断の罹患者」比率が比較的高いと考えられている。スクリーニング手法に
関しては、「この2週間、気持ちが落ち込んだり、憂うつな気分、絶望的な気分になりましたか」
と「この2週間、何をしても楽しくないと感じますか」という二つの簡単な問診である。抑うつ
症状を有する者には、カウンセリングや精神科医・心療内科医への紹介、作業の軽減、薬物療法
d.「テクノストレス」やメンタルヘルスについての対応
テクノストレスとは、クレーグ・ブロードが名付けたことばで、コンピュータ使用に伴うスト
レスをいう。テクノ不安症とテクノ依存症とに分類され、テクノ不安症は、コンピュータを使用
したくない人が無理に使用させられることによって起きる症状で、あせり、不安、いらいら、不
眠、などの症状がでるとされる。テクノ依存症は、コンピュータの使用が非常に楽しくて、人間
との関係が疎遠になってしまう場合をいう。コンピュータのソフトをつくるような論理的な考え
方を、職場にたいしても適用しようとするため、ものごとを、「はい」と「いいえ」のどちらか
で割り切れないと気がすまなくなり、人間関係が円滑にいかなくなる。
などが重要である。VDT作業にはその特徴として、しばしば配置転換やシステムの変更が起き
たり、年長者と若年者の知識・技能の逆転が生じやすいなど、抑うつをきたす誘因が存在する。
したがって、日頃から健康診断の場での問診、カウンセリングや健康相談などが、プライバシー
を守られながら、気軽に利用できるようにすることが必要である。
神経症や心身症の既往のある作業者が、VDT作業に従事することは当然ありうることだが、
その際、十分なケアが求められる。VDT健康診断の場でメンタルヘルス・ケアを行うことは、
実際上不可能であろう。したがって、健康診断の際の医師の問診を十分に行い、健康相談やカウ
ンセリングにつなげていく必要がある。
テクノ不安症とテクノ依存症もどちらも、機械に対するような露骨な言い回しが、対人関係で
も増加し、そのため、職場に心理的な潤いや気配りが減少し、働きにくくなる。
表 2.調節力の加齢変化
VDT作業の導入や新しいコンピュータ・システムへの更新にあたっては、作業者の研修を十
年齢別の調節力表
分に行い、また、作業中にわからなくなっても容易に解決策がわかるように、マニュアルやヘル
プ機能を用いること等により、操作方法等について随時参照できるようにする必要がある。作業
年
齢
者どおしが、お互いにコンピュータを使いやすくする工夫を交流し、職場の助け合う雰囲気づく
15
20
~
~
25
~
30
~
35
~
40
~
45
~
50
~
55
~
60
~
65
~
(歳)
19
24
29
34
39
44
49
54
59
64
69
いため、それ以外の作業を組み込むなどにより、一日の連続VDT作業時間が短くなるように配
調整力
9.7
9.0
7.6
6.3
5.3
4.4
3.1
2.2
1.5
1.35
1.3
慮する必要がある。また、CAD、ソフトウエア技術者等の技術型作業や対話型作業等においては、
(D)
りが大切である。
単純入力型及び拘束型の連続VDT作業については、一般に自由裁量度が少なく、疲労も大き
作業者の自主的時間管理が重要であるが、極めて長時間の作業となる場合があるので、管理監督
者がその点を留意し指導することが求められている。個々の作業者の能力を超えた業務量の作業
を指示した場合には、作業者は作業を休止したくても休止することができず、無理な連続作業を
行わざるを得ないこととなるため、業務計画を策定するに当たっては、無理のない適度な業務量
となるよう配慮する必要があるとされている。
VDT作業者の健康診断や健康相談を充実させて、ストレス等の症状がみられた場合について
は、必要に応じて、カウンセリングの実施、精神科医や心療内科医への受診勧奨等の事後措置を
行うことが重要である。また、健康診断の実施場所等における受診者のプライバシー保護につい
ての配慮を十分に行う必要がある。
「眼の障害に関する障害等級認定基準の一部改正等について」
(平成13年3月29日付け基発第
195号。厚生労働省労働基準局長通達)
表 3.労働者災害補償保険法の障害等級に基づく調節機能障害の基準
年齢
通常の調節力(D)
調節機能障害の基準値
15~19
9.7
4.85 以下
20~24
9.0
4.5 以下
25~29
7.6
3.8 以下
30~34
6.3
3.15 以下
2.65 以下
抑うつ症状の増加が世界的にも指摘されている。抑うつ症状には、眠りが浅い、うっとうし
35~39
5.3
い、肩がこり、背中がだるい、頭が重い、ちょっとしたことに決断がしにくい、めまい、食事が
40~44
4.4
2.2 以下
おいしくない、など多彩な症状がおきる。とくに特徴的なサインとして、①中途覚醒(夜中に何
45~49
3.1
1.55 以下
度も眼がさめる)、②早朝覚醒(明け方早く眼がさめて眠れない)、③午前中の不調(朝から昼
50~54
2.2
1.1 以下
頃までうっとうしく、だるい)の『抑うつ三主徴』(笠原嘉教授)が参考になる。最近、米国厚
11
12
VDT 健 康 診 断 問 診 表 の 例
M7. 関節リウマチ
A.受診日時
M8. その他上肢腰背部(
A. 20
年
月
日
M7.
0
1
M8.
0
1
2
M9. 頭痛・偏頭痛
M9.
0
1
2
)
2
B. 事業所名
B.
M10. 自律神経失調症
M10.
0
1
2
C. 所属
C.
M11. 不眠症
M11.
0
1
2
D. 個人コード(社員コード)
D.
M12. 抑うつ状態・うつ病
M12
0
1
2
E. 氏
E.
M13. パニック障害・神経症
M13
0
1
2
F.
M14. その他メンタル(
) M14.
0
1
2
N
1
2
3
名
F. 氏名ふりがな
G. 性別
1. 男
2. 女
G.
1 ・
H. 生年
H.
19
I. 年齢
I.
2
N VDT作業時の裸眼・眼鏡・コンタクトレンズの装用状態
1. 使用しない(裸眼)
年生
2. 眼鏡を使用
3. コンタクトレンズ
P 本日の健康診断での裸眼・眼鏡・コンタクトの装用状態
歳
J. 主なVDT作業の種類
1. 上の状態(裸眼・矯正)で検査する
2. いつもの眼鏡・コンタクトを今、持ってない
1. 単純入力型:データ・文章等の単純入力業務、CAD への単純入力業務
P.
(単純入力型とは、すでに作成されている資料・伝票などの機械的な入力)
1 ・ 2
P 最近 1 か月の自覚症状(症状の有無、深刻さについて0~3で答えてください)
2. 拘束型:コールセンターなどでの受注・予約・照会等の業務
0. この症状はない
P1. 目が疲れる
P1. 0 1 2
3
1. この症状は気にならない
P2. 目が痛い
P2. 0 1 2
3
3. 監視型:交通等の監視の業務
2. この症状が気になる
P3. 目が乾く
P3. 0 1 2
3
4. 対話型:文章・表等の作成・編集・修正等、データの検索・照合・
3. この症状が強く仕事や
P4. 首・肩がこる
P4. 0 1 2
3
(拘束型とは、上記業務等で一定時間、作業場所へ在席を拘束。離席困難)
追加・修正等、電子メールの受信・送信等、金銭出納等の業務
生活に差しつかえる
P5. 背中が痛い
P5. 0 1 2
5. 技術型:プログラミングの業務、設計・製図等の業務(単純入力を除く)
P6. 腰が痛い
P6. 0 1 2
3
6. その他の型:携帯情報端末等の操作、画像診断検査等の業務
P7. 腕が痛い
P7. 0 1 2
3
P8. 手指が痛い
P8. 0 1 2
3
P9. 手指がしびれる
P9. 0 1 2
3
P10. 手の脱力感がある
P10. 0 1 2
3
P11. 頭痛がする
P11. 0
1 2
3
P12. 寝つきが悪い
P12. 0 1 2
3
P13. 眠りが浅い
P13. 0 1 2
3
P14. 食欲がない
P14. 0 1 2
3
P15. 0 1 2
3
J.主な業務
K. 平均的な 1 日のVDT作業時間
1 2
3 4
5
K.主な業務の1日 平均
J’. 他の業務
1 2
3 4
K.他の業務の1日 平均
6
時間
5
6
時間
L. 作業区分(担当者の記入)JとJ’ の長い方の種類をえらぶ。1日作業時間を合計する。
JJ’の長い方が
JJ’の長い方が
M 既往歴
1か2の型のとき
3~6の型のとき・
K合計4時間以上
作業区分
A
P15. いらいらする
K合計2時間以上
作業区分
B
P16. 気分が落ち込み憂うつで絶望的 P16. 0
K合計2時間未満
作業区分
C
P17. 何をしても楽しくない
P17. 0 1 2
3
K合計4時間以上
作業区分
B
P18. 体がだるい
P18. 0 1 2
3
K合計4時間未満
作業区分
C
これまでにかかったことのある病気・障害
既往歴の分類
0. かかったことなし
M1. 弱視(矯正しても視力不良)
M-1.
0
1
2
1. かかったことがある(既往)
M2. 斜視(両眼の視線が合わず)
M2. .
0
1
2
2. 現在、治療中
M3. その他眼の病気(
M3.
0
1
2
M4.
0
1
2
M4. 上肢障害・頸肩腕症候群
)
M5. 頸椎症
M5.
0
1
2
M6. 手のガングリオン
M6.
0
1
2
13
14
1 2 3
3