一括ダウンロード (6.5MB) - 新関西国際空港株式会社

CSR報告書
Corporate Social Responsibility Report
2013
ウェブ版
CSR報告書 2013 ウェブ版 プリントアウト資料
目次
編集方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 トップメッセージ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
特集1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
特集2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
CSR の方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
KIX での取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
ITM での取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 53
CSR マネジメント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75
安全・安心マネジメント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78
人権の尊重 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80
働きやすい職場づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 83
社会からの評価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 87
ガイドライン対照表 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89
-1-
新関西国際空港株式会社では、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)とそれを果たすための取り
組みについて、さまざまなステークホルダーの皆様に発信するために、「CSR報告書」(冊子)と「CSR活動報告」ウェブサイ
トを活用しています。 「CSR報告書」(冊子)には、関西国際空港と大阪国際空港に関する、ステークホルダーの皆様と当社の双方にとって重
要性(マテリアリティ)が高いと考える事項について重点的に報告しています。
「CSR活動報告」ウェブサイトでは、関西国際空港と大阪国際空港に関する詳細なパフォーマンスデータを報告していま
す。また、関連するステークホルダーの皆様からのご意見も掲載しています。
報告対象範囲
新関西国際空港株式会社の活動を中心に、一部においてグループ会社の活動について報告しています。これに加え
て、環境活動に関わる部分については空港内事業者の方々の活動も含めています。
データに関しては、2008年度から2011年度は関西国際空港株式会社のデータです。
報告対象期間
2012年度(2012年4月~2013年3月)の活動を中心に、一部対象期間前後の活動についても報告しています。
報告期間内に発生した重大な変更
2012年4月、新関西国際空港株式会社が設立、7月に関西国際空港と大阪国際空港が経営統合しました。
発行時期
2013年9月
参考にしたガイドライン
GRI(Global Reporting Initiative)
「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第3.1版(G3.1)」
「空港オペレーターセクター・サプリメント」
環境省「環境報告ガイドライン(2012年版)」
「ISO26000:2010」
-2-
2012年4月1日、新関西国際空港株式会社が設立、そして7月1日に関西国際空港と大阪国際空港の経営統合を開始し
ました。複数空港の経営統合は日本初の試みです。
私たちの挑戦が日本の新しい空港ビジネスを創出し、日本経済の活性化と国際競争力の強化につながるものと気持ち
を引き締めて、安全・安心を最優先に両空港の運営を進めています。
世界の航空需要は、アジア太平洋を中心に今後とも増加していくことが予測されています。そうした状況下、民間の経
営ノウハウの徹底による「民間の経営判断に最大限委ねた空港運営」こそが、刻々と変化する経済情勢、アジアの空港と
の国際競争などに柔軟かつスピーディーに対応していくためには重要になってきます。
2012年10月、当社はアジアのリーディングエアポートをめざして「戦略的成長プログラム(中期経営計画)」を策定しまし
た。安全・安心を大前提として、「空を変える。日本が変わる。」を基本コンセプトに、空港のビジネスモデルを変革していき
たいと考えています。
空港という公共インフラを運営する企業として、安全・安心をすべての大前提と考えています。経営統合にあたり、空港
の安全・安心体制の機能を強化するために安全推進室を設け、両空港の安全管理、危機管理を総合的に推進するため
に「安全安心推進委員会」と「危機管理委員会」を設置し、情報の共有を図り、さらなる安全強化につなげています。
空港施設の日々のメンテナンスには万全を期すとともに、東南海・南海地震の発生に備えて関西国際空港では、地震発
生から避難、避難所での対応を取りまとめた地震津波対応計画や、被災後の空港機能の早期復旧計画の策定を進めま
した。また、大阪国際空港では空港地下道の耐震性を向上するための工事を実施しました。
-3-
関西国際空港は、公害のない、環境に配慮した空港として建設されました。2012年度は「関西国際空港環境管理計画
(エコ愛ランド推進計画)」の最終年度として、空港内事業者とともにターミナルビルの節電対策などに取り組むとともに、
次年度からの新たな環境構想として「スマート愛ランド構想」を打ち立てました。これは、従来の継続的な環境対策に加え
て、「太陽光」「風力」「水素燃料」などからエネルギーを生み出す「創エネ」、蓄電池による「蓄エネ」、ITを駆使し、空港島
全域のエネルギー効率を高める「省エネ」に努めることで、空港島を「スマート愛ランド」にしようというものです。2013年度
からの遂行に先立ち、3月には、低公害車の導入を促進するため、近畿スマートエコ・ロジ協議会が主催する関空クリーン
物流プロジェクトと連携し、環境性能の高い大型CNGトラックの出発式とシンポジウムを開催しました。また、空港島内に
おけるメガソーラー事業の誘致を実施しました。
大阪国際空港では、緑地から発生する膨大な量の刈草を活用した完全無農薬肥料「伊丹空港1号」を開発し、環境循環
型の肥料として大阪国際空港の「ITMそら農園」や関西国際空港2期島にオープンした「KIXそらぱーく」に隣接する「KIXそ
ら農園」で使用しています。
市街地に隣接している大阪国際空港では、空港にとって根幹的な問題である騒音対策に継続的に取り組んでいます。
2013年夏期スケジュールからプロペラ機枠の低騒音機枠化を段階的に実施していくとともに、就航航空会社に対して低騒
音機材の代替を促進する料金体系に見直しました。また、これまで航空機騒音の影響が著しい区域は移転補償を実施し
てきましたが、騒音対策によってその区域が縮小してきました。その移転補償跡地の有効活用を図るため、豊中市や川西
市と基本合意等を締結し、空港を活かしたまちづくりを進めていきます。
2012年3月に就航を開始した日本初のLCC、ピーチ・アビエーションは、当初計画を上回るスピードで需要が増大し、就
航から1年2ヵ月で搭乗者は200万人を突破しました。10月にはLCC専用ターミナルとしては日本初となる第2ターミナルビ
ルの供用を開始して継続的なLCCの誘致を進めるとともに、高いビジネス需要や観光・物流面で利用が見込まれる路線
を中心に航空ネットワークを拡大していきます。
国際貨物ハブをめざす取り組みとしては、世界最大のインテグレーターであるFedEx社の北太平洋地区ハブ拠点の起工
式を2013年1月に実施しました。2014年春頃の操業をめざして、現在貨物上屋などの施設の整備が順調に進んでいま
す。また、医薬品の輸出入手続きの電子化を進め、3月には未承認医薬品の輸入手続きに必要な薬監証明の電子化実
証実験を開始するとともに、医薬品輸送ガイドライン化を進め、貨物ハンドリングスタッフへの定期的なトレーニングなどに
よって高品質な医薬品の取り扱いを実現していきます。
さらに、大阪国際空港との経営統合によるシナジーを感じていただけるよう、マーケット重視の料金戦略を実行していくと
ともに、両空港間のリムジンバス無料乗継キャンペーンを実施しています。
2014年には、関西国際空港の開港20周年、大阪国際空港の開港75周年を迎えます。この節目の年に向けて、「Smile
Airport!」をスローガンに笑顔あふれるCS先進空港をめざします。さらに両空港の機能を強化し関西における航空輸送需
要の拡大を図っていくことで、事業価値の最大化を図り、コンセッションの実現をめざします。
2013年9月
-4-
䚭⯗✭㞺こ䛴ఘ䛹䛒ⴥ䛝䛊䜦䜼䜦䝿ኯᖲὊᆀᇡ䛭䛵䚮䛣䛴㞺こ䜘ཱི䜐㎰䜆䛥䜇䛴✭῿㛣❿ண䛒⃥໩䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭㛭けᅗ㝷✭῿䛭䛵䚮㤫㒌ᅥ✭῿䛱Ẓ䛿䛬䜦䜼䜦ᅥ䛱㎾䛊❟ᆀ䛮䚮㻕㻗᫤㛣㐘⏕ྊ⬗䛭㻗㻏㻓㻓㻓䝥䞀䝌䝯⣥䛴々ᩐ⁝㉦㊨䜘᭯
䛟䜑ᅗ㝷ᵾ‵䜘ങ䛎䛥✭῿䛮䛝䛬䛣䛴≁㛏䜘Ὡ䛑䛝䛬㻯㻦㻦䟺䝱䞀䜷䜽䝌䜱䝧䝮䜦䟻䛴ㄇ⮬䜊䚮ᅗ㝷㈄∸䝓䝚✭῿䛮䛝䛬䛴ᶭ
⬗ᙁ໩䛱ཱི䜐⤄䜆䛙䛮䛭䜦䜼䜦䛴⯗✭㞺こ䜘ཱི䜐㎰䜅䚮᪝ᮇ䛴✭䜘≄ᘤ䛝䛬⤊ῥ䛴Ὡᛮ໩䛱㈁⊡䛝䛬䛊䛓䜄䛟䚯
㛭 けᅗ㝷✭῿䛴㻯㻦㻦䝑䝇䝌䝳䞀䜳䟺㻕㻓㻔㻖ᖳ㻛᭮⌟ᅹ䟻
-5-
᰹Ꮽ䛰㐘㈜䜘ᐁ⌟䛝䚮ධୠ⏲䛭ᬉཀྵ䛒㐅䜆㻯㻦㻦䚯᪝ᮇ䛴䚸㻯㻦㻦ඔᖳ䚹䛮࿣䛶
䜒䜑㻕㻓㻔㻕ᖳᗐ䛵䚮㛭けᅗ㝷✭῿䜘ᣈⅤ䛮䛟䜑䝘䞀䝅䝿䜦䝗䜬䞀䜻䝫䝷䜘䛵䛞䜇䛛
䜄䛜䜄䛰㻯㻦㻦⯗✭ఌ♣䛒シ❟䛛䜒䚮᪝ᮇ䛴✭䛴ཱི䜐ᕬ䛕⎌ሾ䛵ኬ䛓䛕ን໩䛝䜄
䛝䛥䚯
䚭㻕㻓㻔㻕ᖳ㻔㻓᭮䚮㛭けᅗ㝷✭῿䛴㻕᭿ᓞ䛱䚮ᮇ᰹Ⓩ䛰㻯㻦㻦ᑍ⏕᪃シ䛮䛝䛬䛵᪝ᮇ
ิ䛮䛰䜑➠㻕䝃䞀䝣䝎䝯䝗䝯䜘䜮䞀䝛䝷䛝䜄䛝䛥䚯㻯㻦㻦䛴䝗䜼䝑䜽䝦䝋䝯䛱䛈䜕䛡
䛬䚮ᖲᒁᘋ䛬䛴⠾⣪䛰䝃䞀䝣䝎䝯䝗䝯䛮䛝䚮ᚥᗇⓏ䛱⤊ῥᛮ䜘㏛ị䚯䜷䝷䝗䝏䜬
䝷䜽䜽䝌䜦䜊䜯䝙䜫䚮ୌ㒂䛴୦᭨ᡜ䜘㻕㻗᫤㛣ႜᴏ䛮䛝䚮᪡᭽䝿῕እ౼䜘ฺ⏕䛛䜒
䜑䛐ᐂᵕ䛴ฺ౼ᛮ䜘㧏䜇䜄䛝䛥䚯
䚭㻕㻓㻔㻕ᖳᗐ䛴㛭けᅗ㝷✭῿䛴⯗✭᪉ᐂᩐ䛵䚮๑ᖳᗐ䜘㻕㻔䟸୕ᅂ䜑㻔㻏㻙㻛㻓୒ெ䛮
䛰䜐䜄䛝䛥䚯䝙䝯䜹䞀䝗䜽䜱䝧䝮䜦䜘ฺ⏕䛝䛥᪉ᐂᩐ䜈ఘ䛹䛬䛐䜐䚮㻯㻦㻦䛒䛙䜒䜄
䛭⯗✭ᶭ䜘ฺ⏕䛝䛰䛑䛩䛥₧ᅹ㞺こ䛴ᤸ䜐㉫䛙䛝䛱ᠺຉ䛝䛬䛊䜑䛮⩻䛎䛬䛊䜄
䛟䚯
䚭䛛䜏䛱⌟ᅹ䚮㻕㻓㻔㻘ᖳᗐ䛴㛜ᴏ䛱ྡྷ䛗䛬䚮ᾇአ䛴㻯㻦㻦䜘ᑊ㇗䛮䛟䜑᩺䛥䛰㻯㻦㻦
ᑍ⏕䝃䞀䝣䝎䝯䛴ᘋシ䜈஢ᏽ䛝䛬䛊䜄䛟䚯㻕㻓㻔㻗ᖳኚ᭿䜽䜵䜼䝩䞀䝯䛭㻯㻦㻦ᑯ⯗
Ẓ⋙䜘㻕㻘䟸䛱ྡྷ୕䛛䛡䜑䛙䛮䜘䜇䛜䛝䛬䚮௑ᚃ䜈㻯㻦㻦䛴✒ᴗⓏ䛰ㄇ⮬䜘㐅䜇䛬
䛊䛓䜄䛟䚯
㻯 㻦㻦ᑯ⯗Ẓ⋙
㻯㻦㻦䛵㻔᪝䛴✄഼⋙䜘㧏䜇䜑䛥䜇᪡᭽䝿῕እ౼䛒ኣ䛕䛰䜐䜄䛟䚯䜄䛥䚮㣍⾔ᶭ
䛴ฝⓆ᫤㛣䜎䜐ఴ⿩䜘䜈䛩䛬᪡䜇䛱฽╌䛝䛥䛊䛐ᐂᵕ䜈䛐䜏䜒䜄䛟䚯䛣䛙䛭
㻕㻓㻔㻕ᖳ㻘᭮䛑䜏㡨ḗ᪡᭽䝿῕እ᫤㛣ᖈ䛴䜦䜳䜿䜽䜘ቌ౼䚯㻕㻓㻔㻖ᖳ㻗᭮䛱䛵䚮᪡
᭽䝿῕እ᫤㛣ᖈ䛴䝔䜽䝿㧏㏷⯢䜘ኬᖕ䛱ቌ౼䚯䝮䝤䜼䝷䝔䜽䛵᪡᭽㻖䠌㻓㻖ኬ㜨ฝ
Ⓠ౼䛑䜏῕እ㻕㻙䠌㻖㻚ኬ㜨฽╌౼䜄䛭䚮㧏㏷⯢䛵᪡᭽㻘䠌㻖㻓♼ᡖ✭῿ฝⓆ౼䛑䜏
῕እ㻕㻗䠌㻖㻔♼ᡖ✭῿฽╌౼䜄䛭䛒㐘⾔䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭㻕㻓㻔㻖ᖳ㻗᭮ᮆ䛱㻭㻵ኬ㜨㥈໪ᆀ༇䛱䜮䞀䝛䝷䛝䛥䚸䜴䝭䝷䝙䝱䝷䝌ኬ㜨䚹䛭䛵䚮㣟
㣏䝙䝱䜦䛒⩛᭽㻗᫤䜄䛭ႜᴏ䛝䛬䛊䜄䛟䚯㛭けᅗ㝷✭῿䛴᪡᭽䝿῕እ౼ฺ⏕⩽
䜘䚸䜴䝭䝷䝙䝱䝷䝌ኬ㜨䚹䛱ㄇᑙ䛟䜑䛰䛯㏻ᦘ䜘ᅒ䜐䚮䛐ᐂᵕ䛴ฺ౼ᛮ䜘㧏䜇䛬
䛊䜄䛟䚯
-6-
䚭䜄䛥䚮㛭けᅗ㝷✭῿䛮ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䜘⯗✭ᶭ䛭஋⤽䛛䜒䜑䛐ᐂᵕ䛱䛵୦✭
῿㛣䛴䝮䝤䜼䝷䝔䜽䜘↋ᩩ䛭஋㌬䛭䛓䜑䜱䝧䝷䝞䞀䝷䜘ᐁ᪃䛝䚮䚸䝳䝷䜬䜦䝡䞀
䝌䚹䜘វ䛞䛬䛊䛥䛦䛊䛬䛊䜄䛟䚯
㻯㻦㻦䛴㐘⯗䛒ጙ䜄䜐䚮㻕㻓㻔㻕ᖳ㻖᭮䛑䜏㡨ḗ䚮䝮䝤䜼䝷䝔䜽䛴㐘⾔᫤㛣䜘ᣉኬ䛝䚮⌟ᅹ
㻮㻬㻻䛑䜏㻔᪝㻕㻕㊨⥲䚮⣑㻔㻏㻓㻓㻓౼䛴㐘⾔䛒䛈䜐䜄䛟䚯䜄䛥䚮᪡᭽䝿῕እ᫤㛣ᖈ䛴㐘⾔䛱䛈
䛥䛩䛬䚮஋ຸဤ䜊䝡䞀䝃䞀౿ဤ䛰䛯㐘⾔㒂㛓䜘㻕㻗᫤㛣మโ䛱ን᭞䛟䜑䜁䛑䚮ኬ㜨㥈๑
ೳ⏻ᡜ䜈㻕㻗᫤㛣㐘⏕䛱ᑊᚺ䛭䛓䜑䜎䛌᪃シ䜘ᨭⰃ䛝䜄䛝䛥䚯㻯㻦㻦㻃௧አ䛴䛐ᐂᵕ䛱䜈䛚
ฺ⏕䛊䛥䛦䛊䛬䛊䜄䛟䚯
௑ᚃ䛵䚮᪝ᮇெ௧አ䛴䛐ᐂᵕ䛱䜈ฺ⏕䛝䜊䛟䛊䝮䝤䜼䝷䝔䜽䛴㐘⾔䜘䜇䛜䛝䜄䛟䚯
㛭け✭῿ஹ㏳ᰬᘟఌ♣㻃ᖏຸཱི⥶ᙲ䚭ἑ ྙ㻃₮஦㻃Ắ
㛭けᅗ㝷✭῿䛾䛴䜦䜳䜿䜽䜘ᣉඖ
-7-
䛛䜏䛱㈄∸䝓䝚✭῿䛮䛝䛬䚮∸Ὦఌ♣䛮䛴㏻ᦘ䜊≁༇โᗐ䛴Ὡ⏕䛰䛯䛱䜎䛩
䛬∸Ὦ䝯䞀䝌䜘࿣䛹㎰䜆䚸㞗㈄䚹䚮⤊ῥ⏲䜊⮤἖మ䛰䛯䛮㏻ᦘ䛝䛬᩺䛥䛰⯗✭㈄
∸䜘๭ฝ䛟䜑䚸๭㈄䚹䚮∸Ὦఌ♣䜊⯗✭ఌ♣䛴ᣈⅤᶭ⬗䜘ㄇ⮬䛟䜑䚸㏳㈄䚹䛴୔
䛪䜘ᰍ䛱䚮✭῿䛴䝗䜼䝑䜽䝦䝋䝯䛴ን㠁䜘䜇䛜䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭䚸㏳㈄䚹䛴ཱི䜐⤄䜅䛮䛝䛬䛵㻕㻓㻔㻕ᖳ㻘᭮䚮㻩㼈㼇㻨㼛♣䛴໪ኯᖲὊᆀ༇䝓䝚䜘㛭け
ᅗ㝷✭῿䛴㻕᭿ᓞ䛱㛜シ䛟䜑䛙䛮䛒Ử䜄䜐䜄䛝䛥䚯໪䜦䜼䜦䛑䜏㞗䜇䛥㈄∸䜘໪
⡷䛱ྡྷ䛗䛬Ⓠ㏞䛟䜑䛥䜇䛴ᣈⅤ䛮䛝䛬䚮㻕㻗᫤㛣㐘⏕ྊ⬗䛭䚮໪⡷䛱㎾䛊❟ᆀ䛰
䛯䛒ビ౮䛛䜒䜄䛝䛥䚯㻕㻓㻔㻗ᖳ᫋㡥䛴᧧ᴏ䜘䜇䛜䛝䛬䛐䜐䚮䛙䜒䛱䜎䜐䜦䜼䜦䛮໪
⡷㛣䛴∸Ὦ䝑䝇䝌䝳䞀䜳䛒ඖᐁ䛝䜄䛟䚯
䚭䜁䛑䛱䜈䚮༈ⷾဗ䜊᪝ᮇ⏐㣏ဗ䛴㈄∸䛴๭ฝ䛰䛯䚮㛭けᅗ㝷✭῿䜘Ὡ⏕䛝䛥
㈄∸䛴㞺こᣉኬ䛱ຑ䜇䜄䛟䚯
㛭けᅗ㝷✭῿䛴╌㝛ᩩ䛵䚮㡉ᅗ䛴ொᕖᅗ㝷✭῿䜊䜻䝷䜰䝡䞀䝯䛴䝅䝧䝷䜲
ᅗ㝷✭῿䛰䛯䜦䜼䜦䛱న⨠䛟䜑௙䛴✭῿䛮Ẓ䛿䛬㧏䛊䛮ゕ䜕䜒䛬䛊䜄䛝䛥䚯䛣
䛙䛭㻕㻓㻔㻖ᖳኚ᭿䜽䜵䜼䝩䞀䝯䛑䜏ᅗ㝷⥲╌㝛ᩩ䜘㻘䟸ᘤ䛓ୖ䛘䜑䜁䛑䚮᩺ぜᑯ
⯗䜊ቌ౼䛝䛥ሔྙ䛴╌㝛ᩩ䜘ิᖳᗐ䛵㻛㻓䟸๪ᘤ䚮㻕ᖳ┘䛵㻘㻓䟸䚮㻖ᖳ┘䛵㻖㻓䟸
䛴๪ᘤ䜘ᐁ᪃䛝䛬䛊䜄䛟䚯䜄䛥䚮㻕㻓㻔㻕ᖳኚ᭿䜽䜵䜼䝩䞀䝯䛑䜏ᅗ㝷⥲䛴㈄∸౼
䜘ᑊ㇗䛱῕እ᪡᭽๪ᘤ䛮䛝䛬㻘㻓䟸䛴๪ᘤ䜘䛝䛬䛊䜄䛝䛥䛒䚮䛣䜒䜘ᅗ㝷⥲䝿ᅗ
හ⥲䛴᪉ᐂ౼䚮㈄∸౼䜘ၡ䜕䛠㐲⏕䛟䜑䜎䛌ᣉඖ䛝䜄䛝䛥䚯
䚭䛙䛌䛝䛥ᩩ㔘ᡋ␆䛭䚮㻯㻦㻦䛴䜅䛰䜏䛠䝙䝯䜹䞀䝗䜽䜱䝧䝮䜦䜈ྱ䜇䛥䝑䝇䝌䝳䞀
䜳䛴䛛䜏䛰䜑ᣉඖ䛱ཱི䜐⤄䜅䜄䛟䚯䛣䛝䛬䚮䜦䜼䜦䛴௙䛴✭῿䛮䛴䛝Ⅷ䛰ᅗ㝷❿
ண䛴୯䛭䚮✭῿౮ೋ䛴ྡྷ୕䛱ຑ䜇䚮䝮䞀䝋䜧䝷䜴䜬䜦䝡䞀䝌䛮䛰䜑䛙䛮䜘䜇䛜䛝
䛬䛊䛓䜄䛟䚯
㛭 けᅗ㝷✭῿䜘㛭け⤊ῥⓆᒈ䛴䜶䞀䝌䜪䜫䜨䛮䛝䛬
㛭けᅗ㝷✭῿䛵䚮㻕㻓㻔㻕ᖳ䛱ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛮⤊ႜ⤣ྙ䛝䛬䚮᩺䛥䛰䜽
䝃䞀䝌䜘䛓䛩䛥䛒䚮䛣䛴๑㏭䛵᪺䜑䛛䛱‫‮‬䛧䛬䛊䜑䚯䜄䛠䚮䛙䜒䛑䜏⤊ῥᠺ
㛏䛒ず㎰䜄䜒䜑䜦䜼䜦ㅎᅗ䛮䛴䝑䝇䝌䝳䞀䜳䛴ᣉኬຑງ䛒䚮ᠺᯕ䜘୕䛘䛪
䛪䛈䜑䚯䜄䛥䚮㻯㻦㻦䛴ㄇ⮬䛵䝟䞀䝤䝭䝷䛭䛈䜐䚮㛣㐢䛊䛰䛕㛭け䚮᪝ᮇ䛱ኬ
䛓䛰䝛䝭䜽䛴ຝᯕ䜘䜈䛥䜏䛟䚯䛣䛝䛬䚮㻩㼈㼇㻨㼛䛴ㄇ⮬ᠺຉ䛮䚮༈ⷾဗ䜊᪝ᮇ
⏐㣏ဗ䜘䛵䛞䜇䛮䛟䜑᪝ᮇ⏐ဗ䛴㍲ฝ䛮䚮ᾇአ䛑䜏䛴⏍⏐∸䛴㍲ථ䜘ཱི
䜐᡽䛌䜬䜦䝿䝙䝰䜨䝌䝿䝙䜭䝳䞀䝄䞀䛴ㄇ⮬䛵䚮⯗✭㈄∸䛴䝓䝚✭῿䛮䛝䛬䛴
ᆀన䜘☔ᅖ䛥䜑䜈䛴䛱䛟䜑䛭䛈䜓䛌䚯䛙䜒䜏䛱ຊ䛎䛬䚮╌㝛ฺ⏕ᩩ䛴ᘤ䛓
ୖ䛘䚮䛙䜒䜄䛭䜊䜊୘౼䛭䛈䜑䛮䛛䜒䛬䛓䛥ஹ㏳䜦䜳䜿䜽䛴ฺ౼ᛮ䛴ྡྷ୕
䛰䛯䚮ฺ⏕ᐂ䛴౼᏿䜘ᅒ䜑ຑງ䛵㧏䛕ビ౮䛛䜒䜑䛿䛓䛭䛈䜑䚯
㛭けᆀᇡ䛴ெཾ䛵㻕㻓㻗㻓ᖳ䜄䛭䛱㻔㻙㻑㻙㻈΅ᑛ䛟䜑䛮᥆ᏽ䛛䜒䛬䛊䜑䚯ெཾ
㛭けኬᏕኬᏕ㝌
ఌ゛◂✪⛁㻃ᩅ᤭
ᐋᮇ㻃ົᾀ㻃Ắ
㻳㼕㼒㼉㼌㼏㼈
㻔㻜㻗㻘ᖳ࿰ḯᒜᕰ⏍䜄䜒䚯ኬ㜨ᗋ❟ኬ
䛴΅ᑛ䛵䚮⏍⏐ງ䚮ᾐ㈕䛴΅ᑛ䛱䜎䜐⤊ῥ䛴Ὡງ䜘ዞ䛌䛙䛮䛱䛰䜑䚯㛭け
Ꮥ⤊ῥᏕ㒂ᩅ᤭䚮⤊ῥᏕ㒂㛏䚮๧Ꮥ
䛒け᪝ᮇ䛴ᴗ䛮䛝䛬ୌᒒ䛴Ὡᛮ໩䜘ᯕ䛥䛟䛥䜇䛱䛵䚮ெ䚱䜊௺ᴏ䜘ᅗහ
㛏Ṍ௴ᚃ䚮㻕㻓㻓㻙ᖳ㻗᭮䜎䜐⌟⫃䚯䛙䛴
አ䛑䜏࿣䛹㎰䜆䛙䛮䛒ᚪこ୘ྊḖ䛱䛰䜑䚯䛣䛴✾ཾ䛒㛭けᅗ㝷✭῿䛭䛈
䜑䚯௺ᴏ䜘ㄇ⮬䛝䚮ኣ䛕䛴びකᐂ䜘࿣䛹㎰䜆ཱི䜐⤄䜅䛱䜎䛩䛬䚮㛭けᆀᇡ
㛣䚮䜦䝥䝮䜯ྙ⾏ᅗ䜨䝷䝋䜧䜦䝎ኬᏕ䚮
䝓䞀䝔䞀䝍ኬᏕ䚮୕ᾇྜྷῥኬᏕ䚮༞ா
⌦ᕝኬᏕ䚮䝱䜻䜦ᴗ᮶ᅗ❟ၛ⛁ኬᏕ
䛴⤊ῥ䚮びක䚮♣ఌ䛵㛣㐢䛊䛰䛕୕᪴ẴὮ䛱஋䜐䚮㛭けᅗ㝷✭῿䛵㛭け
䛰䛯䛴ᐂဤ◂✪ဤ䜊ᐂဤᩅ᤭䜘Ṍ
⤊ῥⓆᒈ䛴䜶䞀䝌䜪䜫䜨䛮䛰䜑䛭䛈䜓䛌䚯
௴䚯
-8-
䚭ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛵䚮ඹᗔ┬䚮ኬ㜨ᗋ䛴ᕰ⾜ᆀ䛱㝼᥃䛝䛥㒌ᕰᆵ✭῿䛭䛈䜐䚮࿔㎮ᆀᇡ䛴ⓑᵕ䛴䛚⌦ゆ䚮䛚༝ງ䛴䜈䛮㐘
ႜ䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭⯗✭ᶭ㥹㡚䛴ᙫ㡢䜘㍅΅䛟䜑䛥䜇䛴䚸Ⓠ⏍″ᑊ➿䚹䜊䚸✭῿࿔㎮ᑊ➿䚹䛱ཱི䜐⤄䜅䚮ᆀᇡ䛴⮤἖మ䜊௺ᴏ䛮㏻ᦘ䛝䛬䚮
ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛴⛛㌷⿭ർ㊟ᆀ䜊㐗ఆᆀ䜘ᆀᇡ䛴Ὡᛮ໩䜊䜄䛧䛫䛕䜐䛴᥆㐅䛱Ὡ䛑䛝䛬䛊䛓䛥䛊䛮⩻䛎䛬䛊䜄䛟䚯
ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛭䛵䚮࿔㎮ᆀᇡ䛾䛴⯗✭ᶭ㥹㡚䛴ᙫ㡢䜘㍅΅䛟䜑䛥䜇⯗✭ᶭ㥹㡚䜘㍅΅䛟䜑䚸Ⓠ⏍″ᑊ➿䚹䛱ཱི䜐⤄
䜙䛭䛊䜄䛟䚯Ⓠ⏍″ᑊ➿䛵⌟ᅹ䚮୔䛪䛴ཱི䜐⤄䜅䜘ᰍ䛱㐅䜇䛬䛊䜄䛟䚯ୌ䛪┘䛵䚮Ⓠ╌ᅂᩐ䚮㐘⏕᫤㛣䛴โ㝀䛭䛟䚯⌟
ᅹ䚮ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛭䛵㻔᪝䛴Ⓠ╌ᅂᩐ䜘㻖㻚㻓ᅂ䚮㐘⏕᫤㛣䜘㻚᫤䛑䜏㻕㻔᫤䜄䛭䛴㻔㻗᫤㛣䛱โ㝀䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭஦䛪┘䛵䚮㣍⾔᪁ᘟ䛴シᏽ䛭䛟䚯㣍⾔⤊㊨ୖ䛴ᆀᇡ䛾䛴⯗✭ᶭ㥹㡚䜘㍅΅䛟䜑䛥䜇䚮㞫㝛᫤䛱䛵䚸᛬୕᪴᪁ᘟ䚹䜘䚮
╌㝛᫤䛱䛵䚸䝋䜧䝰䜨䝍䝿䝙䝭䝇䝛㐅ථ᪁ᘟ䚹䜊䚸఩䝙䝭䝇䝛ぽ╌㝛᪁ᘟ䚹䛭䛴㞫╌㝛䜘シᏽ䛝䛬䛊䜄䛟䚯䜄䛥䚮እ㛣䛱╌㝛䛟
䜑䜼䜫䝇䝌ᶭ䛱䛪䛊䛬䛵䚮΅㏷䛟䜑䛥䜇䛴㏣᥆㐅⿞⨠䛭䛈䜑䝮䝔䞀䜽䝿䜽䝭䜽䝌䛴౐⏕䜘ᢒโ䛝䛬䛊䜄䛟䚯䛛䜏䛱䚮⯗✭ᶭ㥹
㡚䛴ᙫ㡢⠂ᅑ䜘᭩ᑚ㝀䛱䛮䛯䜇䜑䛿䛕䚮✭῿࿔㎮ᆀᇡ䛭䛴㣍⾔⤊㊨䜘㝀ᏽ䛝䛬䛊䜄䛟䚯
䚭䜄䛥䚮䛣䜒䜏䛱ຊ䛎䛬㻕㻓㻔㻖ᖳ㻖᭮㻖㻔᪝䛑䜏䛵䚮⯗✭ᶭ䛒㞫㝛䛱౐⏕䛟䜑⁝㉦㊨䜘ᶭ⛸䛱ᚺ䛞䛬ᕝኰ䝿㒼ฦ䛝䚮㻤⁝㉦㊨䜎
䜐䜈㛏䛊㻥⁝㉦㊨䜘ཋ์䛮䛝䛬౐⏕䛟䜑䛙䛮䛭䚮㞫㝛㣍⾔⤊㊨ᆀᇡ䛴୕✭䛭䜎䜐㧏䛊㣍⾔㧏ᗐ䜘☔ಕ䛝㥹㡚㍅΅䛒ᅒ䜒䜑
䜎䛌㞫╌㝛䝯䞀䝯䜘ን᭞䛝䜄䛝䛥䚯
䚭୔䛪┘䛴ཱི䜐⤄䜅䛵䚮఩㥹㡚ᆵ⯗✭ᶭ䛴ᑙථಀ㐅䛭䛟䚯ୠ⏲Ⓩ䛱⯗✭ᶭ䛴఩㥹㡚໩䛒㐅䜆୯䚮᪝ᮇ䛭䜈㻕㻓㻓㻕ᖳᗐ䛑
䜏ᅗ㝷Ằ㛣⯗✭ᶭ㛭䟺㻬㻦㻤㻲䟻䛭ᏽ䜇䜏䜒䛥㥹㡚ᇱ‵䜘‫‮‬䛥䛛䛰䛊⯗✭ᶭ䛴㐘⯗䛒⚏Ḿ䛛䜒䛬䛊䜄䛟䛒䚮ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛾
䛴఩㥹㡚ᆵ⯗✭ᶭ䛴ᑙථ䜘䛛䜏䛱ಀ㐅䛟䛿䛕䚮⯗✭ఌ♣䛒ᨥᡮ䛌╌㝛ᩩ䜘㥹㡚ೋ䛒఩䛊ᶭᮞ䛵๪ᘤ䚮㧏䛊ᶭᮞ䛵๪ቌ
䛟䜑≺⮤䛴╌㝛ᩩ㔘โᗐ䜘㻕㻓㻔㻖ᖳ㻖᭮㻖㻔᪝䛱ᑙථ䛝䜄䛝䛥䚯
䚭䛰䛐䚮ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䜘㞫╌㝛䛟䜑⯗✭ᶭ䛴㥹㡚ೋ䛵䚮✭῿࿔㎮䛱㻔㻔䝹ᡜ䛈䜑⯗✭ᶭ㥹㡚ῼᏽᑻ䛭㻖㻙㻘᪝ῼᏽ䛝䛬䛐
䜐䚮ῼᏽ⤎ᯕ䜘ᙔ♣䜪䜫䝚䜹䜨䝌୕䛭ප㛜䛝䛬䛊䜄䛟䚯
-9-
㥹 㡚㍅΅䛴䛥䜇䛴㣍⾔᪁ᘟ䛴シᏽ
ᕰ⾜ᆀ䛱㝼᥃䛝䛬䛊䜑ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛭䛵䚸පභ⏕㣍⾔ሔ࿔㎮䛱䛐䛗䜑⯗✭
ᶭ㥹㡚䛱䜎䜑㝸ᐐ䛴㜭Ḿ➴䛱㛭䛟䜑Ἢᚂ䚹䟺㥹㜭Ἢ䟻䛱ᇱ䛫䛓䚮⥾⾢⥫ᆀᩒങ䚮
⛛㌷⿭ർ䚮పᏩ䜊Ꮥᰧ䛰䛯䛴㜭㡚᪃ᕝ䚮✭ㄢᶭჹシ⨠䚮භྜྷฺ⏕᪃シᩒങ䛴
㈕⏕ຐᠺ䜘⾔䛩䛬䛊䜄䛟䚯䜄䛥䚮㥹㜭Ἢ䛱ᇱ䛫䛕✭῿࿔㎮ᑊ➿䛱ຊ䛎✭῿࿔㎮
ᆀᇡ䛴⏍Ὡ⎌ሾ䜘ྡྷ୕䛛䛡䜑䛥䜇䚮ᆀᇡ䛴පᅧᩒങ䚮䜨䝝䝷䝌㛜ത䚮Ꮥᰧ䛰䛯
䛭౐⏕䛟䜑ങဗ㢦㉆ථ䛱ᚪこ䛰㈕⏕䛴ຐᠺ䜘⾔䛩䛬䛊䜑䜁䛑䚮✭῿࿔㎮ᆀᇡ
䛱䛐ప䜄䛊䛴᪁䛴೸ᗛ⥌ᣚ䝿ቌ㐅䜘ᅒ䜑䛥䜇䚮ᕙᅂ೸ᗛタ᩷䜈⾔䛩䛬䛊䜄䛟䚯
- 10 -
ኬ 㜨ᅗ㝷✭῿䛱౿䜑⯗✭ᶭ㥹㡚䛴༇ᇡᣞᏽᅒ
⯗✭ᶭ㥹㡚䛴ᙫ㡢䛒≁䛱ⴥ䛝䛊༇ᇡ䛱䛈䜑పᏩ䛰䛯䛵䚮㥹㜭Ἢ䛰䛯䛴ぜᏽ䛱ᇱ䛫䛊䛬⛛㌷⿭ർ䜘ᐁ᪃䛝䛬䛓䜄䛝䛥䚯
䛙䜒䜏⛛㌷⿭ർ䛱䜎䜐ཱིᚋ䛝䛥ᅰᆀ䟺⛛㌷⿭ർ㊟ᆀ䟻䛱䛵䚮࿔㎮⮤἖మ䛾⥫ᆀ䜊පᅧ䚮䜴䝭䜪䝷䝍䚮㐠㊨䚮㜭ℾỀᵬ䛰䛯䛮
䛝䛬䚮↋ർ䛭㈒䛝௛䛗䛬䛊䜑䜈䛴䛒䛈䜐䜄䛟䚯㎾ᖳ䚮Ⓠ⏍″ᑊ➿䛱䜎䛩䛬㥹㜭Ἢ䛭ᏽ䜇䜏䜒䜑༇ᇡ䛒ᚆ䚱䛱⦨ᑚ䛝䛬䛓䛬
䛐䜐䚮䛙䜒䜏⛛㌷⿭ർ㊟ᆀ䜘ฺὩ⏕䛭䛓䜑䜎䛌䛱䛰䜐䜄䛝䛥䚯
䚭⛛㌷⿭ർ㊟ᆀ䛴䛌䛧⮤἖మ䛱㈒䛝௛䛗䛬䛊䜑ᅰᆀ䛱䛪䛊䛬䚮✭῿࿔㎮䛱䛐䛗䜑䜄䛧䛫䛕䜐䛱ฺὩ⏕䛭䛓䜑䜎䛌䚮㛭౿⮤
἖మ䛮༝㆗䜘㐅䜇䛬䛊䜄䛟䚯㻕㻓㻔㻕ᖳ㻔㻔᭮䚮ኬ㜨ᗋ㇇୯ᕰ䛮䚸ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䜘Ὡ䛑䛝䛥䜄䛧䛫䛕䜐䛴᥆㐅䛱㛭䛟䜑ᇱᮇྙ
ណ䚹䛮䚮䛙䜒䛱ᇱ䛫䛕䚸ኬ㜨ᅗ㝷✭῿࿔㎮ሔአ⏕ᆀ䟺㇇୯ᕰᇡ䟻䛴ཱི᡽䛊䛱㛭䛟䜑つ᭡䚹䜘⥶⤎䛝䜄䛝䛥䚯䛛䜏䛱㻕㻓㻔㻖ᖳ㻕᭮
䛱䛵㇇୯ᕰ䛱↋ർ䛭㈒䛝௛䛗䛬䛊䜑ᅰᆀ䛱䛪䛊䛬ᆀᇡ්⏍゛⏤䛴᥆㐅䜊✭῿࿔㎮ᆀᇡ䛴Ὡᛮ໩➴䛱㈠䛟䜑びⅤ䛑䜏
᳠チ䛝䚮ྜྷᕰ䛒㏁㑇䚮㉆ථ䛰䛯䜘ළ⁝䛱㐅䜇䜑䛥䜇䛴ᖳḗ゛⏤䜘షᠺ䛝䜄䛝䛥䚯
䚭㻕㻓㻔㻖ᖳ㻗᭮䛱䛵䚮ඹᗔ┬ᕖけᕰ䛮ྜྷᵕ䛴ᇱᮇྙណ䝿つ᭡䜘⥶⤎䛝䚮࿔㎮ᆀᇡ䛴⏍Ὡ⎌ሾᨭၻ䚮ᆀᇡ䜷䝣䝩䝏䝊䜧䛴්⏍
䛰䛯䜘ᅒ䜑䜄䛧䛫䛕䜐䛴᥆㐅䛱ྡྷ䛗䛥ཱི䜐⤄䜅䜘㐅䜇䛬䛊䜄䛟䚯
䚭䜄䛥䚮ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛴໪㈄∸ᆀ༇࿔㎮䛱䛈䜑㐗ఆᆀ䜊䜴䝭䜪䝷䝍䛴᭯ຝὩ⏕䛱ྡྷ䛗䛬䚮௑ᚃ䚮රమⓏ䛰᪁➿䜘᳠ゞ䛝
䛬䛊䛓䜄䛟䚯
- 11 -
ᆀᇡ䛴Ὡᛮ໩䛴ୌᒒ䛴㐅ᒈ䜘᭿ᙽ䛝䜄䛟
ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛵䚮ᴗ䜇䛬㧏䛊ஹ㏳ฺ౼ᛮ䛱ᑊ䛝䛬ビ౮䜘䛊䛥䛦䛊䛬䛊䜑䚸䝓䜨
䝦䝗䝮䝊䜧㒌ᕰ䝿㇇୯䚹䛱䛵Ḗ䛑䛡䛰䛊♣ఌ㈠″䛭䛟䚯䛙䛴䛥䛹䚮㇇୯ᕰහ䛴⛛㌷
⿭ർ㊟ᆀ䛴᭯ຝὩ⏕䜘㐅䜇䜑䛱䛈䛥䛩䛬䚮ᕰ䛴ណず䛒⩻៎䛛䜒䜑௘⤄䜅䛒䛭䛓䛥
䛙䛮䛵䚮ᆀᇡ䛱䛮䛩䛬㟸ᖏ䛱ណ⩇䛒䛈䜐䜄䛟䚯Ằ㛣䛰䜏䛭䛵䛴䜽䝘䞀䝍វ䜘ᣚ䛧䛰䛒
䜏䚮ᆀᇡ䛮䛴༝ㄢ䛮䛊䛌ちⅤ䜘ኬว䛱䛝䛬䛊䛥䛦䛕䛙䛮䛭䚮ᆀᇡ䛴Ὡᛮ໩䛒ୌᒒ㐅ᒈ
䛟䜑䜈䛴䛮᭿ᙽ䛝䛬䛊䜄䛟䚯
㇇୯ᕰ㻃㒌ᕰ゛⏤᥆㐅㒂㻃✭῿ᐄ㛏䚭ἑ ᮇ㻃ᅽྒྷ㻃Ắ
ெ䛱䜊䛛䛝䛊භᏋභᰜ䜘
ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛴⯗✭㞺こ䛴ቌຊ䛵䚮࿔㎮ᆀᇡ䛴⏍⏐㢘䜊⛧཭䚮㞘⏕⩽ᩐ䛴ቌ
ຊ䛱䛪䛰䛒䜐䚮ᆀᇡ䛴⤊ῥ䜊⏐ᴏ䛴Ⓠᒈ䛱Ⰳ䛊ᙫ㡢䜘ཀྵ䜂䛝䛬䛊䜄䛟䚯䛣䛴ୌ᪁
䛭䚮㥹㡚䟺⎌ሾ䟻䛰䛯䛴ㄚ㢗䜈ኣ䛕䛈䜐䜄䛟䛒䚮⤊ῥ䛮⎌ሾ䛵䝌䝰䞀䝍䜮䝙䛴㛭౿䛭䛵
䛰䛕䚮භᏋභᰜ䜘䜇䛜䛟䛿䛓䜈䛴䛮⩻䛎䜄䛟䚯䛙䛴᥆㐅䛱ᙔ䛥䛩䛬䛵䚮㻬㻷㻰ᵕ䛮ᆀᇡ
䛮䛴㏻ᦘ䛒ర䜎䜐䜈୘ྊḖ䛭䛈䜐䚮ᐠ᥃䛰ណᛦ␧㏳䜘ᅒ䜐䛪䛪䚮䚸ெ䛱䜊䛛䛝䛊䚹䜘
䜱䞀䝳䞀䝍䛱䛝䛥භᏋභᰜ䜘㐅䜇䛬ཤ䜐䛥䛊䛮⩻䛎䛬䛐䜐䜄䛟䚯
ᕖけᕰ㻃㒌ᕰᩒങ㒂㻃䜄䛧䛫䛕䜐ᨳ➿ᐄ㻃✭῿ᑊ➿ㄚ㛏䚭ኬ⏛㻃㞖ᘧ㻃Ắ
ኬ㜨ᅗ㝷✭῿䛭䛵䚮⮤἖మ䜊௺ᴏ䛮㏻ᦘ䛝䛬䚮✭῿⏕ᆀ䜘࿔㎮ᆀᇡ䛴Ὡᛮ 㻃
໩䛱Ὡ䛑䛝䛬䛊䛓䛥䛊䛮⩻䛎䛬䛊䜄䛟䚯㻕㻓㻔㻖ᖳ㻗᭮䛱䛵䚮ኬ㜨ᗋờ⏛ᕰ䛒ᐁ᪃
䛟䜑䚸䛻䛕䜄䜑䜯䞀䜻䜫䜦䝮䝷䜴஥ᴏ䚹䛮㏻ᦘ䛝䚮✭῿හ䛱᩺䛥䛱䚸ኬ㜨ᅗ㝷✭῿
䜽䝊䞀䜻䝫䝷䚹䜘シ⨠䛝䜄䛝䛥䚯䛙䜒䛵䚮ờ⏛ᕰ䛮䚮㉰఩⇖㈕䜬䜷䜯䞀䜘↋ർᥞ౩
䛟䜑䝄䜨䝓䝈ᕝᴏᰬᘟఌ♣䚮䜹䞀䝗䜽䜘㐘ႜ䛟䜑䝃䜨䝤䜾㻕㻗ᰬᘟఌ♣䛮䛴භྜྷ
஥ᴏ䛭䚮ᅗහ✭῿䛭䛵ิ䛴䜯䞀䜻䜫䜦䝮䝷䜴䜹䞀䝗䜽䛮䛰䜐䜄䛟䚯
䚭䜄䛥䚮✭῿䜘㌗㎾䛱វ䛞䛬䛊䛥䛦䛕䛥䜇䛴ᆀᇡஹὮ䜨䝝䝷䝌䛱䜈ཱི䜐⤄䜙䛭䛊
䜄䛟䚯✭῿ᩔᆀහ䛴䚸㻬㻷㻰䛣䜏㎨ᅧ䚹䛭䛵䚮ศⲙ䜘Ⓠ㓕䛛䛡䛬ష䛩䛥⫟ᩩ䚸௿୸
✭῿㻔ྒ䚹䜘Ὡ⏕䛝䛬⫩䛬䛥㔕⳧䛴཭✥䜨䝝䝷䝌䜘ᐁ᪃䛝䛥䜐䚮㻔㻓᭮䛴䚸✭䛴᪝䚹
䜬䜦䝡䞀䝌䝙䜫䜽䝊䜧䝔䝯䛭䛵䚮䚸௿୸✭῿㻔ྒ䚹䛮䚮ศⲙ䜘㣣ᩩ䛮䛝䛬㣏䛿䛥஘∭
䛴䝣䝯䜳䛭ష䛩䛥䜦䜨䜽䜳䝮䞀䝤䜘㒼ᕱ䛟䜑䛰䛯䚮ᆀᇡ䛴ⓑᵕ䛱の䛝䜄䜒䜑ὩẴ
䛈䜑✭῿䜘䜇䛜䛝䛬䛊䜄䛟䚯
- 12 -
᩺ఌ♣Ⓠ㊂䛱ఔ䛊䚮䚸䜴䝯䞀䝛⤊ႜ⌦ᛍ䚹䛮䚸䜴䝯䞀䝛♣ဤ⾔ິᣞ㔢䚹䜘᩺䛥䛱➿ᏽ䛝䜄䛝䛥䚯
䛙䜒䜏䛱ᇱ䛫䛓䚮䜽䝊䞀䜳䝟䝯䝄䞀䛮䛴Ⰳይ䛰㛭౿䜘⠇䛓䛰䛒䜏䚮⤊ႜᡋ␆䜘ᐁ⌟䛟䜑䛙䛮䛭䚮㛭け⤊ῥ䛴Ὡᛮ໩䜊᪝
ᮇ䛴Ⓠᒈ䝿ᠺ㛏䛱㈁⊡䛟䜑䛙䛮䛒䚮ᙔ♣䛴㻦㻶㻵䟺௺ᴏ䛴♣ఌⓏ㈈௴䟻䛭䛈䜑䛮⩻䛎䛬䛊䜄䛟䚯
- 13 -
㻕㻗᫤㛣ິ䛓⤾䛗䜑ெ䜊䝦䝒䛴䛥䜇䛱䚮㛭けᅗ㝷✭῿䛵㻕㻗᫤㛣ඔẴ䛱ິ䛓
⤾䛗䜄䛟䚯༟䛱㏳㐛䛟䜑ሔᡜ䛭䛵䛰䛕䚮䛚ฺ⏕䛊䛥䛦䛊䛥䛐ᐂᵕ䛱༰㇗䛱
ṟ䜑វິ䜘୙䛎䜏䜒䜑✭῿䛭䛈䜐䛥䛊䛮䛊䛌ᛦ䛊䜘㎰䜇䜄䛝䛥䚯
䚸の䛝䜅䜊䛟䛕ὩẴ䛈䜑㒌ᕰᆵ✭῿䚹䛮䛝䛬䚮ᬵ䜏䛝䜊䝗䜼䝑䜽䛴㌗㎾䛱䛈䜑
㧏䛊ฺ౼ᛮ䚮Ẏ᪝䛐ᐂᵕ䛾䛴䛐䜈䛬䛰䛝䛴⢥♼䜘䜈䛩䛬䚮ⓑᵕ䛴䛙䛙䜓䜘‫‮‬
䛥䛟౮ೋ䛈䜑䚸᫤㛣䚹䚸✭㛣䚹䚸మ㥺䚹䜘ᥞ౩䛝䛥䛊䛮䛊䛌ᛦ䛊䜘㎰䜇䜄䛝䛥䚯
㻕㻓㻔㻗ᖳ䚮㛭けᅗ㝷✭῿䛵㛜῿䛑䜏㻕㻓࿔ᖳ䚮ኬ㜨
ᅗ㝷✭῿䛵㻚㻘࿔ᖳ䜘㎼䛎䜄䛟䚯䛣䛴វㅨ䛴Ẵᣚ
䛧䛮䚸䛐ᐂᵕ䛴➏㢞䛒䛈䛻䜒䜑✭῿๭䜐䚹䛾䛴ᛦ
䛊䜘㎰䜇䛬䚮᩺䛥䛱㻦㻶ྡྷ୕䜽䝱䞀䜰䝷䚸㻶㼐㼌㼏㼈
㻤㼌㼕㼓㼒㼕㼗㻄䚹䜘᥎䛘䛬䚮ୠ⏲୯䛑䜏យ䛛䜒䜑✭῿䛫䛕
䜐䜘䜇䛜䛝䜄䛟䚯
- 14 -
安全管理
CSに関する基本方針
環境マネジメント
地域とのコミュニケー
危機管理
利用しやすい空港の
地球環境の保全
ション
実現
地域環境の保全
地域への貢献
ターミナルビルでの利
資源循環の推進
便性・快適性の向上
生物多様性の保全
環境コミュニケーショ
ン
- 15 -
安全管理
危機管理
安全管理システム(SMS)
安全な空港運営を確保するため、2008年から、事故の未然防止に主眼を置いた安全管理システム(SMS:Safety
Management System)を運用しています。
安全管理体制については「安全・安心マネジメント」をご覧ください。
制限区域内における事故の再発防止のため、発生した事故の背景を分析し、原因や再発防止策をSMS専用サイト
「KIXエアサイド安全情報サイト」に掲載しています。これらの情報を空港内事業者に提供し、空港全体で制限区域内の安
全意識の向上に取り組んでいます。
2012年度は、SMSの取り組みを強化するために、外部講師を招いたSMS研修を2回実施し、延べ218名が安全管理対
策について学びました。大阪国際空港の社員もTV会議システムを通して聴講しました。
さらに、現在、安全対策を推進するために、KIXオペレーションセンター(KOC)の設置準備を進めています。これは、危
機対策室と飛行場内オペレーション、セキュリティの空港運用部門を隣接させることで、安全・安心を推進するというもので
す。2014年の運用開始に向けた準備を進めています。
事故の未然防止
関西国際空港は4,000メートル級の滑走路を2本有する24時間運用の国際拠
点空港です。航空機が安全に離着陸できるよう24時間体制で滑走路や誘導
路、駐機場(スポット)の路面状況を確認。劣化などによる不具合を発見した場
合は、必要があれば当該箇所を閉鎖して補修するなど迅速に対応しています。
また、滑走路や駐機場など制限区域内におけるFOD(Foreign Object
Debris/航空機の運航に影響を及ぼす異物など)の早期発見に努めており、回
収力の強化のため新たにFOD*BOSS(牽引式収集マット)を導入しました。強風
下の作業でコンテナなどの資材が飛散しないよう徹底した注意喚起をするととも
FOD*BOSS(牽引式収集マット)
に、地上作業の安全を維持するため、定期的に空港内事業者と安全パトロール
を実施し、制限速度や一旦停止の遵守に向けて現場を監視し指導しています。
2012年10月18日より供用を開始した第2ターミナルのLCC地区エプロンにつ
いては、安全性を確保するため、新たに運用規程を整備しました。
2013年度は2期島に新たな貨物専用スポットの増設が予定されています。そ
の一連の工事が順調に進むように調整するとともに、増設スポットの安全運用
方法を検討し、規定化していく予定です。
そのほか、リスク管理活動にも力を入れており、制限区域内における空港運
用に関わるさまざまなリスクの低減に向けた取り組みにより、事故の減少に努
制限区域の安全パトロール
めています。
- 16 -
施設や設備のメンテナンス
滑走路や駐機場、旅客ターミナルビルなど多種多様な施設を万全に維持管
理し、24時間監視することで、安全かつ円滑に空港を運用しています。
2012年度は、第1ターミナルビルで、特殊消火装置である放水銃消火設備の
リニューアル工事を完了し、非常時に迅速な消火活動が実施できるようにしまし
た。
さらに、航空機の安全運行を援助する誘導路中心線灯(埋込型灯器)などの
航空灯火には、LED型灯器の採用を推進。新しい技術によって信頼性が向上
し、点検周期も6ヵ月から1年に見直すことができました。
2013年度は空港関連施設であるエアロプラザ地域の空調や電気設備などの
施設のメンテナンス
監視制御システムを更新し、第1ターミナルで一括監視できるようにする予定で
す。こうした取り組みで、故障や事故があった場合でも迅速に対応できるように
進めていきます。
第2ターミナルでの設備の安全対策
2012年度は、LCC専用の第2ターミナルを新たにオープンしました。第2ターミナルはお客様が徒歩で飛行機に搭乗する
方式を採用しています。万一、落雷などで照明が停電したときもスポット周辺の安全を確保できるよう、瞬時再始動型投光
器を設置しました。
また、このビルの設備監視は第1ターミナルに集約し、効率のよい安全監視体制を整えています。
第2ターミナルビルは、経済性のみならず、安全・安心を備えた快適な施設に
なったと自負しています。
設計に取りかかる前、第2ターミナルビルにはボーディングブリッジやエスカレー
ター、エレベーターなど、通常の空港には設置してある設備を計画していないと聞
いて驚きました。LCC専用ターミナルとして経済性の追求が目的と考えて設計に着
手しましたが、新関空会社様と議論を深める中で、そうした設備を設けないことが安
全・安心につながる一つの解決策であると思うようになりました。
こうした設備は日々のメンテナンスが必要であり、故障した場合に時として安全で
はなくなったり運航に支障をきたしたりする可能性があります。「安かろう悪かろう」
株式会社竹中工務店
設計部設計第1部門
設計グループリーダー課
ではなく、こうした設備に頼らずに安全・安心で快適な施設となることを追求したこと
長
で、経済性・合理性を兼ね備えたターミナルビルになったと自負しています。日本初
木戸 貴博 氏
のLCC専用ターミナルビルを設計できたことは、貴重な経験となりました。
第2ターミナルビルはLCC専用施設としての特殊性と効率性を十分に追求した設
計となっていますが、今後は、さらなる環境性の向上を図り、KIXのコンセプトである
“スマート愛ランド”を1期島から2期島全体に波及させていただきたいと思います。
太陽光発電や風力発電、雨水利用システムなど自然エネルギーを利用した技術を
採用し、その効果を表示することで、人と自然にやさしい、地域と共存共栄した空港
が、より一層、確実なものになると思います。
株式会社竹中工務店
設計部設計第1部門
設備担当主任
花田 博 氏
- 17 -
お客様が徒歩で搭乗されることを考えて、安全・安心な投光器を採用しました。
通常、空港の駐機場の投光器にはHIDランプが採用されています。この光源は
高効率で高光束という特徴がありますが、消灯すると10~15分程度点灯できないと
いう欠点があります。お客様が徒歩で飛行機に搭乗する第2ターミナルでは、瞬時
停電などが発生した場合、駐機場が真っ暗になり、お客様にご迷惑をおかけするだ
けでなく、大変危険です。
そこで、第2ターミナルでは、復電後すぐに再点灯することができる瞬時再始動形
投光器を採用しました。お客様の足元を照らし、安全・安心の向上につながるものと
考えています。
住友電設株式会社
西部本部 大阪支社
工事部 主席
杉本 忠和 氏
バードストライク対策
鳥が航空機に衝突し、時に事故をも引き起こすバードストライクへの対策を
重点的に実施しています。
毎日5回定期的にバードパトロールを実施するとともに、必要に応じて臨時パ
トロールも実施し、空砲や煙火、ディストレスコール(鳥の叫び声)、長距離音響
発生装置による追い払い、実砲による駆除も実施しています。
海上空港である関西国際空港には、春から夏場にコアジサシが飛来します。
この海鳥は種の保存法が指定する国際希少野生動植物種で、駆除・捕獲がで
きません。しかし、大群が航空機のエンジンに吸い込まれた場合は、大事故に
つながる恐れがあることから、営巣、産卵の防止に効果があるアスファルト乳剤
を過去に営巣が確認されたエリアに散布するとともに、飛来状況の確認や必要
に応じて追い払いを実施するなどの対策を講じています。
- 18 -
バードパトロール
安全管理
危機管理
セキュリティの強化
関西国際空港では、空港の警備、航空機に搭乗されるお客様への厳格な保安検査の実施など、セキュリティの強化を
推進しています。
空港警備では、空港島内全体に設置された監視カメラ、侵入探知センサーなどの機械警備システムと、警備員、警備
車両による24時間体制の警戒活動とを有機的に連動させ、航空機、空港施設等への不法行為、不法侵入事案の防止に
努めています。
国土交通省からの通達に基づき、ハイジャック・航空機テロなどの不法な行為を未然に防止するため、2012年10月に国
際線の保安検査場にて接触検査の実施を開始しました。この検査をスムーズに実施できるよう、ポスターなどで事前告知
するとともに、検査場のレイアウトを変更して混雑の解消を図りました。
このような事前告知や検査場レイアウトを工夫することで旅客の利便性を高める取り組みは、国際線を運航する航空会
社を主なメンバーとする「国際航空運送協会(IATA)」からも高い評価を得ています。
危機管理体制については「安全・安心マネジメント」をご覧ください。
空港内事業者と連携した保安強化
航空会社や貨物事業者、免税事業者などと協力し、確実なセキュリティ体制を構築すべく、自主監査や点検を実施し保
安強化に努めています。
また、関西国際空港の設置者として、当社は空港全体のセキュリティを総括する立場から、空港内の各事業者に対して
保安教育を継続的に実施し、空港全体のセキュリティ向上を図っています。
航空機事故・火災への対策
空港および周辺で航空機事故が発生した場合に備え、関空消防所が24時間
体制で消火・救難活動を実施できるようにしています。
事故・火災発生時の対処について「関西国際空港緊急計画」を策定してお
り、2012年度には新たに医療機関と航空会社3機関に参画いただき、合わせて
71機関の協力を得て緊急事態に備えています。周辺の医療機関とも連携し、事
故発生時に空港から負傷者を受け入れていただけるようにしているとともに、空
港島内の23事業者で「消火救難協力隊」を組織し、医療機関などの活動を支援
できるようにしています。
なお、2012年度には、島内で1件火災が発生しました。2期島場周道路沿いに
設置している赤外線投光器の定期点検時に通電を実施したところ、この設備よ
り発火し、地面部分の緑地帯に引火しました。原因を調べたところ、センサー部
分の塩害と経年劣化によるものと判明し、今後このようなことが起こらないよう、
設置環境を改善する計画です。
- 19 -
自衛消防隊
緊急事態を想定した訓練
関係機関の協力のもと、事故や火災が発生した場合に速やかに消火救難、
救急活動を実施できるよう、各種防災訓練を実施しています。毎年、航空機事
故の発生を想定した「航空機事故消火救難総合訓練」や、自衛消防総合訓練
やハイジャック事件初動措置訓練、オイルタンカーバース海上防災訓練などを
実施し、安全への対策を強化しています。
2012年度は、第2ターミナルビルでも自衛消防総合訓練を実施し地震や火災
発生時の初動対応を訓練しました。
海上事故訓練
2012年度に実施した主な訓練
主な訓練
参加人数
オイルタンカーバース海上防災訓練
約130名
航空海上事故想定図上訓練
約100名
自衛消防総合訓練
約550名
航空機給油施設自衛防災訓練
約100名
不法侵入事案対処措置訓練
約80名
航空機不法奪取事件初動措置訓練
約100名
感染症対策
海外で重大な感染症などが発生した場合はインフルエンザ対策BCP(業務継続計画)に沿って、社長を本部長とする対
策本部を設置します。また、関西空港検疫所が開催する健康危機管理連絡協議会や検疫措置訓練に参加するなどして
連携を図り、水際対策に最大限協力しています。
2012年度には、2013年5月に公布された「新型インフルエンザ等対策特別措置法」に先駆け、「インフルエンザ対策
BCP(業務継続計画)」の作成を進めました。国の想定によるとインフルエンザによる欠勤率は40%となっています。そのよ
うな状況下でも、空港機能を正常に保てるよう人員配置計画や行動基準を設けました。
今後も、国のガイドラインに則って行動計画を改訂しながら万一に備えていきます。
地震・津波への対策
2011年3月の東日本大震災ではこれまでの想定を超える津波被害がありました。
同年11月に当社が中心となり、関西国際空港の関係機関・事業者などで組織する「東南海・南海地震津波対策連絡協
議会」において、旅客、従業員、その他来港者などすべての人命を守ることを目的とした「関西国際空港津波避難計画」を
策定し、津波の警報が発表された場合の避難周知の方法や避難場所などを定めました。2012年度より、避難場所での行
動や支援の在り方、状況の把握、避難場所から島外への移動などの検討を実施し、本計画に津波避難後の対応計画を
追加しています。今後は、万が一空港が津波により浸水した場合の、空港機能の早期復旧について検討を進めます。
また、大阪府の地域防災計画の見直しの状況などを踏まえながら、必要に応じて津波避難計画を見直すこととしていま
す。
耐震化への取り組み
- 20 -
地震・津波発生時を想定した避難訓練
「関西国際空港津波避難計画」では、避難計画発動時、1期島の第1ターミナ
ルビルでは安全な高さとなる2階以上へ人員を避難誘導することになっていま
す。第2ターミナルビルのある2期島は浸水の影響はないと考えられており、こち
らも避難場所として活用する計画としています。
避難誘導などを確実に実施できるよう、これらターミナルビルなどで実施する
自衛消防訓練には地震・津波避難の訓練を取り入れ、災害発生時の避難誘
導、避難経路の検証、空港従業員の避難誘導活動の習熟や防災意識の向上
が図れるよう取り組んでいます。
また、新たに国際貨物地区に非常放送設備を整備し、それを用いた避難訓
ターミナルビルでの避難訓練
練も実施しております。
災害時用の備蓄品の確保
お客様と社員の災害時用備蓄品として、3日分程度の保存食や飲料水、簡易
トイレの調達・備蓄を計画的に進めています。
さらに旅客ターミナルビル内に5台の災害対応自動販売機を設置しており、災
害時には無料で飲料を提供できるようにしています。
災害時用備蓄品
集中豪雨や高潮への備え
関西国際空港の地盤は海水を透しやすいため、潮位が上昇すると地下水の
水位も上昇する状況にあります。また、内陸と比べて、台風による水災害を受け
やすい環境にもあります。
当社ではこうした水による被害を未然に防ぐため、地中に1期島全周を囲む
止水壁を設置し、地下水の上昇を防止しています。また、空港内10ヵ所に雨水
排水ポンプを設置して、豪雨の際にも迅速に雨水を排水します。
関空の安全性への取り組み
大型の雨水排水ポンプ
沈下への対応
開港当初より空港島は沈下することが予測されていました。場所ごとに沈下
の具合が異なる不同沈下が発生すると、建物のひずみや傾きの原因となり、長
さ約1,700メートルにわたる旅客ターミナルビルの構造に悪影響を与えます。
このため、すべての柱にセンサーを取り付け、建物の傾きを自動計測してい
ます。不同沈下によって建物に問題が発生する前に、1本1本の柱をジャッキ
アップして、高さを調整しています。
今後も引き続き不同沈下を計測し、不具合が発生する前にジャッキアップす
ることで、適切に建物を管理していきます。
ジャッキアップ
関空の沈下への取り組み
- 21 -
CSに関する基本方針
利用しやすい空港の実現
ターミナルビルでの利便性・快適性の向上
CSに関する方針・推進体制
お客様に笑顔でご利用いただける「CS先進空港」をめざし、サービス向上や設備の充実を進めています。
また、関係官公庁や航空会社、テナント、交通アクセス事業者などから構成される「関西空港CS向上協議会」を設置。
毎年1回、協議会を開催してCS活動議案について検討し、空港内全スタッフでCS活動を展開しています。
2012年度は、「おもてなし向上」を重点項目として、空港スタッフの応対やマナー向上に優先的に取り組みました。また、
空港内事業者に呼びかけ「関西空港CS向上協議会」の参加機関を34から39機関に増やしました。2014年の関西国際空
港の開港20周年と大阪国際空港75周年に向けて、より一層のCS向上に取り組んでいく予定です。
CS(お客様満足)の充実を目指して
社外の視点を入れたCS目標
世界の空港や航空会社の調査会社SKYTRAX社の評価をCS活動の目標指標の一つと捉え、重点的に取り組むこと
で、世界基準の客観的な視点から自らのサービスを確認・向上させています。
その結果、Wi-FiなどのIT対応、トイレの清潔さ、設備やアクセスの改善などの課題が抽出されました。すぐに改善できる
ものは担当部署と協議して実施していくとともに、設備の改修など期間を要するものは順次改善するよう計画しています。
一例を挙げますと、近年特にニーズの高い無料Wi-Fiサービスは、2013年秋から2014年春にかけて、順次エリアを拡大す
る予定です。
「お客様の声」をカタチに
当社は、旅客ターミナルビル内にご意見箱を設けて、広くお客様のご意見を
お伺いして、サービスの向上に活かしています。また、案内センターにお電話で
いただくご意見や、ホームページの専用窓口からいただくご意見も合わせ、「お
客様の声」を財産と受け止め、空港運営に活かすべく、翌日までにすべての役
員・社員に電子メールで伝え、迅速に対応しています。
旅客ターミナルビル内のご意見箱
- 22 -
「お客様の声」がカタチになるまで
「お客様の声」の内訳(2012年度)
空港スタッフ全員のCS意識向上
CSに関する情報を共有するとともに、CS向上に貢献したスタッフを表彰することによって、空港内事業者全スタッフの
CS意識を高めています。
スタッフがCS向上について考える機会となるよう、情報誌「CS通信」を作成し空港内事業者にメールで配信したり、ス
タッフ用休憩室などに掲出したりしています。
CS講演会やセミナーの開催
全空港スタッフを対象に、外部講師を招いた「CS講演会」を毎年開催していま
す。2012年度は、2回開催しました。スタッフ一人ひとりの日々の行動の積み重
ねが「KIXブランド」につながるというブランディング概論や「ES(従業員満足)」に
ついて学び、延べ250名が受講しました。
そのほか、ご高齢の方や障がいのあるお客様への接遇に役立てるための
「サービス介助セミナー」では高齢者疑似体験などを実施。空港案内を専門とす
るスタッフが講師になる「案内スキル勉強会」では、2011年度に続き、中国から
来られたお客様への応対を強化しました。
CS講演会
- 23 -
空港スタッフ表彰制度の運営
「CSグランプリ」は空港スタッフの士気高揚を目的に、「24時間、こころ動かす
空港 KIX」を実践しCS向上に貢献したスタッフやチーム、事業者などを表彰する
制度です。お客様や空港スタッフからの推薦で年4回「CSエクセレント」を表彰。
その受賞者の中から最も素晴らしいサービスを提供した方を「CS年間グランプ
リ」として表彰しています。
2012年度は、4組の「CSエクセレント」が選ばれ、その中で、「CS年間グランプ
リ」は、足と目が不自由なお客様が無事にご自宅に戻れるようにきめ細かな
サービスをされた、株式会社Kグランドエキスパートの伊藤邦之さんが受賞しま
した。
2012年度「CS年間グランプリ」を受賞された
株式会社Kグランドエキスパートの伊藤邦之
さん
- 24 -
CSに関する基本方針
利用しやすい空港の実現
ターミナルビルでの利便性・快適性の向上
アクセスの改善
お客様にとって、より関西国際空港をご利用いただきやすくするために、料金・時間などさまざまな面からアクセスの改
善を行っています。
関西国際空港 アクセス情報
アクセス料金の低廉化
関西国際空港と関西主要地域とをお得に便利に移動できるよう、“関空と関
西主要地域を1,000円程度で”を目標に、各交通機関にご協力いただき、アクセ
ス改善を進めています。
全23路線・1日1,000便が運行しているリムジンバスは、梅田線・三宮線で片
道約1,000円になる日帰り往復割引を販売しています。
鉄道は、関西主要駅と関西空港駅を結ぶ、お得な企画きっぷを各社が販売。
2012年4月より順次スタートした各種企画きっぷは、さまざまなPR活動をしたこと
もあり、販売枚数がフライト便数に左右されず右肩上がりで推移しており、お客
様からも好評を得ています。
アクセス情報のパンフレット
お車を利用される方には、従来のETC割引に加えて、2012年7月から駐車場
料金を値下げして使用しやすくしました。同時にKIXカード割引も導入し、今まで
よりはるかに安く駐車場をご利用いただくことができるようになりました。
今後も各組織と連携を進めてアクセス改善を図り、お客様の利便性を高めら
れるよう努力していきます。
早朝・深夜時間帯への対応
第2ターミナルが開業してLCCが増便したことを受けて、お客様から早朝・深夜のアクセスの要望が多く寄せられていま
した。そこで、需要にあわせて各交通機関と協力し、順次早朝・深夜アクセスを拡充してきました。2012年5月にリムジンバ
ス梅田線の深夜便増便、2012年12月には同じくリムジンバス梅田線早朝・深夜便の増便、2013年4月からはリムジンバス
梅田線のさらなる早朝・深夜便の増便、リムジンバス南海なんば線深夜便の新設、高速船神戸-関空ベイ・シャトルの早
朝・深夜便の増便を実施しました。
さらに、2013年4月末にJR大阪駅北地区にオープンした「グランフロント大阪」では、飲食フロアが翌朝4時まで営業して
います。そこで関西国際空港の早朝・深夜便利用者を「グランフロント大阪」へ誘導するなど連携を図り、お客様の利便性
の向上に努めています。
- 25 -
KIX-ITM間のアクセス
大阪国際空港とのアクセスを容易にするため、2012年7月から「大阪空港=関西空港リムジンバス無料乗継キャンペー
ン」を実施しています。
全国の多くのお客様にご好評いただいており、キャンペーン期間も当初は2013年3月末までであったのですが、2015年
3月末まで延長しました。
アクセス情報のPR
アクセス改善情報を関西に訪問するお客様に知っていただくために、羽田・新千歳・福岡・那覇・鹿児島の国内5空港に
おいて関空アクセスを紹介したポスター・パンフレットを設置しています。関西に来られるお客様に対し、事前に関空アクセ
スの便利さを知っていただけるように努めています。
航空ネットワークの拡充
2012年度の国際線スケジュール便数は、夏期・冬期ともに過去最高となり、発着回数のうち、国際線旅客便は前年度
比116%と2年連続で前年を上回り、開港以来最高となりました。また、国内線はピーチ・アビエーションやジェットスター・
ジャパンといったLCCの新規就航により、前年比141%となりました。国際線・国内線合計では前年度比119%と2年連続で前
年を上回り、開港以来過去3番目の水準となりました。
さらなる航空ネットワーク拡充のため、2012年度は、関西の自治体や経済界とともに台湾、マレーシアや米国など7地域
の航空会社へトッププロモーションを展開しました。こうした取り組みなどによって、台湾線やマレーシア線が増便となりま
した。
今後ともフルサービスキャリア(LCCに対して従来型の旅客サービスを提供する航空会社)、LCC、貨物における営業を
強化し、航空ネットワークの充実・拡大に努めます。
荷主企業の皆様のビジネス拡大
「国際貨物ハブ空港」をめざす関西国際空港は、関西・西日本の貨物を集める「集貨」、新しい貨物の流れを創る「創
貨」、アジア太平洋の物流を通過させる「通貨」に積極的に取り組んでいます。
「通貨」としては、2期島にFedEx社の貨物施設整備を進めています。2013年1月に起工式を行い、2014年春頃のオープ
ンをめざし、現在、施設を建設中です。また「集貨」の取り組みとしては、今後も、フォワーダーや航空会社の拠点機能を誘
致し、貨物ハブ化をめざしていきます。
「創貨」としては、特に「医薬品」と「日本産食品」に焦点を置いて取り組んでいます。
また、新たな貨物の開拓・支援に向けて「平成24年度 食のニュービジネスモデル」を公募しました。審査の結果、2013
年3月に5事業を認定。関西国際空港を利用した「食品輸出物量の拡大事業」や「東南アジア向け贈答用産地直送高級フ
ルーツカタログ販売事業」などを認定しました。
さらに、2013年2月には、インドネシアやマレーシアなどのハラル市場へのビジネスを検討中の企業を対象に「東南・南
アジアセミナー」を開催しました。
このほか、経済界と連携した「関空物流ニュービジネスモデル」としてSea & Air(船で貨物を運んで関西国際空港で載
せ替え、航空機で欧米に運ぶ方法など)を進めていきたいと考えています。
CARGO KIX~24時間眠らない「国際貨物ハブ空港」~
- 26 -
「医薬品」輸出入ビジネスモデルの構築
関西の地場産業の一つである医薬品の輸出入には、厳密な温度管理が求
められます。これに対応するため、2010年9月に、日本の空港で初めて医薬品
専用共同定温庫「KIX-Medica」をオープン。2012年8月には、航空機と上屋間の
輸送時の温度管理ができる搬送具「保冷ドーリー」の運用を、日本の空港で初
めて開始しました。
2013年2月には「空港内医薬品輸送ガイドライン化」をスタートさせ、ハード・ソ
フト両面から医薬品物流の高品質化をめざしています。また、4月には、未承認
の医薬品などを輸入する際に必要な「薬監証明」の申請・承認をインターネット
医薬品専用共同定温庫「KIX-Medica」
でできる「薬監証明電子申請サービス」の実証実験を開始しました。
こうした取り組みを知っていただくため、関西だけでなく関東でも医薬品業界
セミナーを開催し、多くの医薬品関係企業に参加いただきました。
保冷ドーリー
「日本産食品」輸出入ビジネスモデルの構築
安全でおいしい日本食の輸出促進を、地元自治体、経済界と連携して推進し
ています。
2012年4月には関西の「食」の生産者を対象に第2回『All KANSAI「食」輸出セ
ミナー』を開催したほか、7月には、マカオで、サプライヤーとバイヤーを引き合
わせる商談会「関空「食」拠点化プロジェクト」を開催。8月には同物産展をバン
コクでも開催し、近江牛や神戸牛、高級フルーツ・スイーツが継続取引となり成
果をあげています。
バンコクでの物産展
- 27 -
CSに関する基本方針
利用しやすい空港の実現
ターミナルビルでの利便性・快適性の向上
店舗・施設の充実
お客様の多様なニーズに対応し、バラエティに富んだ店舗や利便性を高める各種施設の充実に努めています。
2012年度は、24時間対応と魅力的な店舗の充実に取り組みました。第1ターミナルでは、24時間営業の「すき家」のほ
か、国内空港ブティックとしては初出店となる「ボッテガ・ヴェネタ」などを新規オープンし、よりお買い物をお楽しみいただ
けるようにしました。
10月にオープンした第2ターミナルでは、早朝・深夜便を利用されるお客様の利便性を高めるために、24時間営業のコ
ンビニエンスストアやカフェを設けました。またそれ以外のレストラン・物販店・免税店・外貨両替所においても、フライトに
合せた早朝・深夜営業をしています。
また、2013年3月には第1ターミナルの国際線出国エリア内にATMを設置するなど、利便性向上に努めました。
2013年度からは、国内線の出発・到着フロアの2階と国際線の出発フロアの4階の改修工事を開始する計画です。
新設店舗(第1ターミナルビル「龍旗信」)
新設店舗(第1ターミナルビル「ハニーミツバ
24時間営業のコンビニを新設(第2ターミナ
チ珈琲」)
ルビル)
インターネット対応設備の充実
2012年度は、無料Wi-Fiスポットとして快適なサービスエリアをバナーで分かりやすく掲出しました。
お客様から無料Wi-Fiに関する要望が多いため、2014年春を目標に、すでに全館整備を行った第2ターミナルビル以外
の第1ターミナルビル・エアロプラザでも全館、サービス範囲を大幅に拡大する予定です。
カードサービスの充実
2012年7月に、「KANKU CLUBカード」をリニューアルし、どなたでもすぐにご利用いただけるクレジット・PiTaPa機能のな
いポイントカード「KIXカード」に変更しました。フライトポイントや駐車場割引などの人気サービスはそのままに、展望ホー
ルへの来場で貯まる来港ポイントを追加。サービスの一部は、大阪国際空港でもご利用いただけるようにしました。
おかげさまで、このカードのご入会者数は2013年3月には10万人を達成しました。さらに、2013年7月に「KIXカード」を
「KIX-ITMカード」にリニューアルし、「KIXカード」と同様のサービスを提供するとともに、大阪国際空港でもカードのお受け
取りが可能となりました。今後も、特典が受けられる施設を増やすなどして、より便利なカードとしてお客様のさらなる利便
性向上をめざしていきます。
- 28 -
ユニバーサルデザイン化
すべてのお客様にご利用いただきやすい施設となるようユニバーサルデザイ
ン化を進めています。案内サインは視認性の高い濃紺の盤面に、日英中韓の
4ヵ国語で表示するとともにピクトサインを多用して、どなたにでもわかりやすい
ように順次改修しています。トイレでは、個室スペースを拡張するほか多目的ト
イレをリニューアルするなど、利便性の向上に努めています。また、車いすの方
でも利用しやすいバリアフリー型の自動販売機も設置しています。
2012年10月にオープンした第2ターミナルビルは、国内線・国際線および出到
着フロアを平面的に分離し1階建とすることで上下移動をなくしたバリアフリー構
造となっています。一部、出発と到着を分離するため2階建になる部分には、緩
やかな勾配のスロープを設置しました。
2013年度は、第1ターミナルビル2階・4階の改修に着手します。バリアフリー
はもちろんのこと誰もが使いやすいように、ユニバーサルデザイン化を進めてい
きます。
わかりやすい案内サイン
お客様にわかりやすい施設案内
保安検査の混雑緩和
航空機に搭乗されるお客様の手荷物チェックをする保安検査場の混雑緩和や検査効率の向上に努めています。検査
場前にピクトサインを多用した見やすい検査案内を設置して、機内持ち込みが禁止・制限されている品物を告知するほ
か、準備用のテーブルを整備して、お客様に事前に検査の準備をしていただけるようにしています。
2012年10月の保安検査の強化に対応するため、場内のレイアウトを変更して検査スペースを拡張。これによって、お客
様によりスムーズに検査を受けていただけるよう改善しました。
多言語対応
海外からのお客様にも利用しやすい空港となるよう、多言語での案内サービ
ス強化に取り組んでいます。
2010年8月にはお客様から英語・中国語・韓国語で専門的な相談を受けた場
合、電話通訳によってお答えする「KIX翻(fan)」を導入しました。
2011年10月からは、中国語または韓国語に対応できるスタッフ250名が「多
言語対応バッジ」を着用。お客様が安心して母国語でコミュニケーションを取り
やすいようにしました。
2012年4月には、旅客ターミナルビル・エアロプラザ内の全飲食店のメニュー
を日英中韓の4ヵ国語表示に変更。加えて、アレルゲンや宗教上の理由に配慮
し、メニューに使用食材を食材ピクトグラムで表示するようにしました。
- 29 -
多言語対応バッジ
多様な文化・宗教への対応
世界各国のお客様が訪れる国際空港として、多様な文化・宗教にも配慮して
います。
特に最近は、マレーシアやインドネシアなどイスラム諸国からの利用者も増
えており、今年度中に祈祷室を現在の1ヵ所から3ヵ所に増設し、男女別室かつ
身体を清めるための小浄施設もご用意いたします。またハラール注料理対応も
進めており、ハラール認証店舗の拡充や特別待合室でのご提供などを進めて
います。
今後は、空港内のみならず関西の観光地なども含めて、イスラム諸国の利
用者への対応を進めていきたいと考えています。
注 ハラール:イスラム法において合法という意味のアラビア語で、イスラム教徒の方が問題な
く食することができるものを指します。
- 30 -
祈祷室
環境マネジメント
生物多様性の保全
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
環境コミュニケーション
環境マネジメント体制と環境監視体制
当社は、独自の環境管理計画を策定し、全社員で環境負荷低減に取り組んでいます。その結果を、社長を委員長とす
る「環境推進委員会」が評価し、手法を改善します。全社を挙げた総合的な環境負荷低減策は「環境管理推進責任者」で
ある副社長を中心に、特に省エネルギー策は「省エネルギー委員会」が中心となって取り組んでいます。
さらに、航空機騒音などを監視し、地域への環境影響を把握しています。監視計画は大阪府知事と近隣地域の市町長
からなる「関西国際空港環境監視機構」などから助言を受け、測定結果は関係行政機関などに報告し、当社ウェブサイト
などでも公開しています。
環境推進体制
環境情報
- 31 -
空港内事業者との連携
空港島内の42の事業者と「関西国際空港エコ愛ランド推進協議会」を設置し、空港全体の環境負荷低減に取り組んで
います。好事例報告会や環境施設見学会を開催するほか、緑化やアイドリングストップキャンペーンを空港内事業者とと
もに実施しています。
2013年度からは、環境管理計画「エコ愛ランド推進計画」を「スマート愛ランド」構想に発展させ、組織名も「スマート愛ラ
ンド推進協議会」に変更しました。
今後も、環境先進空港をめざし、さまざまな環境施策を実施していく予定です。
環境管理計画
当社は2001年度から、空港島全体を対象として策定した環境管理計画に基づいて、環境負荷低減に取り組んできまし
た。2007年度には、2012年度までの環境管理計画「エコ愛ランド推進計画」を策定しました。これは第2滑走路のオープン
を契機に、1期空港島で実施してきた環境保全活動を2期空港島にも展開したものです。毎年、可能な限り数値目標を設
定し、それらの数値目標の達成度を毎年評価して、改善につなげてきました。
計画の最終年度となった2012年度は、空港施設等(航空機を除く)からの温室効果ガス排出量(航空機発着回数当たり
の量)を2006年度比10%削減の達成を維持したほか、「クリーンセンターの排ガス対策」、「排水による負荷の削減」、「省
エネルギー対策」などで昨年の達成度を上回りました。
「スマート愛ランド」構想
2013年度からは、「エコ愛ランド推進計画」をさらに推し進めた「スマート愛ランド」構想の実現に取り組みます。引き続
き、地球環境保全や資源循環、地域との共生、藻場形成や緑化などの生物多様性に取り組むほか、「太陽光」「風力」「水
素燃料」などでエネルギーを生み出す「創エネ」、蓄電池による「蓄エネ」、IT(情報技術)を駆使し、空港島全域のエネル
ギー効率を高め「省エネ」に努めていきます。
こうした取り組みを通し、環境先進空港をめざしていきます。
エコ愛ランド推進計画 目標と実績(簡略版)
取り組みの分類
取り組み
活動項目
目標
項目
(2008~2012年度)
2012年度
活動実績
評価
注1
[1] 快適な地域
航空機騒
低騒音型航空機の
航空機騒音に係る「環境基準
100%
環境を守る空港
音
導入
達成率」100%を維持
電波障害
航空機による電波
改善対策実施率100%を維持
100%
NOxの自主管理値70ppm以下
32ppm
障害への対応
大気質保
クリーンセンターの
全
排ガス対策
水質保全
(平均)
低公害車の導入促
低公害車・低排出ガス車導入
進
率(制限区域内)35%以上
排水による負荷の
COD注2放流水質日平均
軽減(浄化センター)
12mg/L以下
28.6%
7.3mg/L
COD日負荷量30kg/日未満
6.9kg/日
[2] 地球環境へ
温室効果
航空機および空港
航空機発着回数当たりの温室
航空機
の負荷の少ない
ガス排出
施設からの温室効
効果ガス排出量を2006年度比
26.1%削減
- 32 -
空港
量の削減
果ガス排出量削減
10%削減
空港施設
13.0%削減
GPU注3の利用促進
GPU利用率75%以上
71.8%
(移動電源車も含む)
[3] 循環型の空
資源の有
一般廃棄物の減量
港
効利用
化および再資源化
水循環
[4] 自然を大切
自然環境
一般廃棄物リサイクル率10%
11.7%
排水の高度処理と
航空機発着回数当たりの上水
28.7%削減
中水利用
供給量を2006年度比5%削減
緩傾斜石積護岸で
藻場の維持に努める
にし、ふれあい
の藻場のモニタリン
のある空港
グ等
[5] 地域の人々
情報公開
や利用者ととも
藻場の維
持を実施
環境監視データの
ウェブサイトや環境センターで
データの公
公開
環境監視データの公開を継続
開を実施
に生きる空港
:十分達成できたもの(達成率110%以上) :ほぼ達成できたもの(達成率90~110%) :来年努力するもの(達成率90%未満)
注1) 2012年度目標に対する評価。
注2) COD:水の中に有機物を酸化剤で分解する際に消費される酸素量。
注3) GPU(Ground Power Unit):航空機用地上動力設備。 環境パフォーマンスデータ
- 33 -
環境会計
環境保全対策を効率的なものにするため、当社では2002年度から環境会計を導入し、取り組みに要したコストとその効
果を評価しています。
集計の方法
集計の対象
新関西国際空港株式会社
集計の期間
2012年4月1日から2013年3月31日
環境保全コストの項
環境会計ガイドライン2005年版(環境省)を基本に、本社の特色を考慮して設定。
目の分類
環境保全コストの内
事業エリア内コスト:
容
浄化センターおよびクリーンセンター関連用地費、施設整備費、維持費ならびに省エネル
ギー・節水関連施設整備費、維持管理費
管理活動コスト:
環境に関する社会貢献費、環境調査費
環境保全コスト
環境保全コストは、排水処理やごみ処理などの項目を中心に集計しています。
2012年度の集計結果は38億5,100万円となり、前年度より7億1,200万円減少しました。
環境保全コスト
集計区分
コスト
2012年度
事業エリア内コスト
公害防止
2,102
1,986
77
848
一般廃棄物処理・処分
1,524
1,577
小計
3,703
4,412
21
27
環境調査
127
125
小計
148
152
3,851
4,563
省エネルギー・節水関連
管理活動コスト
2011年度
環境に関する社会貢献
環境保全コスト合計
環境保全効果
環境保全効果については、水質汚濁と大気汚染の代表的な項目であるT-N(全窒素)とNOxの環境負荷抑制量を算出
し、指標注を用いて金額換算しています。
2012年度の環境保全効果は、推計1,300万円となりました。また、環境保全対策に伴う経費の削減効果は、推計6億
6,300万円となりました。
注) 独立行政法人産業技術総合研究所ライフサイクルアセスメント研究センターが開発した指標(LIME)を用いています。
- 34 -
環境保全効果
2012年度
環境負荷抑制量
2011年度
金額換算(百万円)
環境負荷抑制量
金額換算(百万円)
浄化センター
T-N: 77.23トン
6
T-N: 77.83トン
6
クリーンセンター
NOx: 35.02トン
6
NOx: 34.55トン
6
環境保全対策に伴う節約効果(便益)
1 中水利用による上水使用量の削減
156百万円
2 独自の下水処理による公共下水道放流料金の削減
231百万円
3 独自のごみ焼却処理による陸域のごみ焼却経費の削減
267百万円
4 省エネルギー効果による経費の削減
16百万円
合 計
663百万円
注) 端数を四捨五入して表示しています。そのため合計やパーセンテージが合わない項目があります。
- 35 -
環境マネジメント
生物多様性の保全
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
環境コミュニケーション
空港全体での温室効果ガス排出量
2012年度に関西国際空港の事業活動から排出されたCO2は、前年度比6.1%増加で、46.3万トンとなりました。このうち
航空機から33.5万トン、当社の管理空港施設から7.5万トン、事業者空港施設から5.3万トンがそれぞれ排出されています。
一方、航空機発着回数当たりの航空機や空港施設からのCO2排出量を2006年度比で10%削減するという目標に向け
て取り組みました。その結果、それぞれ26.1%、13.0%削減できました。今後も、駐機時のGPU利用や空港施設の省エネ
ルギー化を推進していきます。
空港全体のCO 2 排出量
航空機・空港施設からのCO 2 排出量
注) 航空機発着回数当たりの量。なお、受電に伴うCO2排出係数
は、関西電力の各年度の係数で算出。受電に伴う排出係数は計画
策定時は毎年2006年度のものを用いることとしていたが、実態に合
わせるため、各年度の係数を用いることに変更した。
GPUの利用促進
関西国際空港では、駐機中の航空機が機内で空調機などを稼働させる動力として、固定式と移動式のGPU(地上動力
設備)の利用を推進しています。GPUを活用すると、航空機が機内の動力源であるAPU(補助動力装置)からエネルギー
を得る場合に比べ、騒音がほとんどなく、CO2や大気汚染物質の排出量が少なくなります。当社では2010年1月から、APU
を使用できる時間を出発の30分前から15分前に短縮制限し、GPUの利用を促しています。
その結果、2012年度の利用率は国内エアラインで74.9%、外国エアラインで68.7%、全体で71.8%となりました。
- 36 -
GPUの概略
GPU利用率
注1) 供給機会(便)に占める実績供給回数(便)の割合を%で表示しています。
注2) 2001年度~2008年度は固定式GPU利用率、2009年度以降は移動式も含む利用率です。
省エネルギー対策
空港施設の省エネルギー化
当社は、空調・照明などの運用改善や改修工事による省エネルギー対策に取り組んでいます。
2012年は、誘導灯をLED化にするほか、汚水ポンプの省エネ運転などを実施。これらの対策によって、昨年度比4.1%
のエネルギー削減となりました。
夏・冬の電力不足による節電要望に対し、照明の一部消灯や機器室など空調ファン一部停止などを実施し、2010年同
時期比、夏季は約11%、冬季は約6%の節電効果となりました。2013年度も引き続き、省エネルギーに努めていきます。
オフィスの省エネルギー化
当社では2001年に「オフィス環境管理マニュアル」を制定し、「電気使用量の削減」「OA用紙使用量の削減」などに努め
ています。
2012年度は昨年に続き、オフィス照明の50%、廊下照明の80%の消灯や、空調ファンの一部を停止。これらの取り組み
によって、電気使用量が昨年度比約5%減となりました。
- 37 -
当社オフィスでの電気使用量
空港内事業者との連携
6月の環境月間に、スマート愛ランド推進協議会の活動として「アイドリング
STOPキャンペーン」を展開しています。停車中のバス、自動車、トラックの運転
手に協議会メンバーがアイドリングSTOPを呼びかけました。
アイドリングSTOPキャンペーン
低公害車・低排出ガス車の導入
当社では、2012年度に制限区域内で利用する業務用車両の35%以上を低公害車・低排出ガス車(2005年基準達成車
など)にすることを目標に掲げています。これに向けて低公害車・低排出ガス車(エコカー)の導入を進めており、車両更新
時などに順次、エコカーへ転換しています。
低公害車の導入率
電気自動車(EV)の普及促進
2011年4月から展望ホール駐車場にEV用急速充電器を設置して、空港利用
者が電気自動車でも安心して空港に来られるようにしています。
2012年12月には立体駐車場にEV用普通充電器4台分のコンセントを設置。
今後、利用状況を鑑みながら増設を検討する予定です。
EV用急速充電器
- 38 -
航空貨物における天然ガス車の導入促進
2013年3月に開催された、国土交通省近畿運輸局主幹の「関空クリーン物流
プロジェクト」に参画しています。これは、関西国際空港発着の航空貨物に着目
し、陸上流通に携わるトラックにCNG(天然ガス)導入を促進することで、車両か
ら排出されるCO2の削減をめざすというものです。
当社は関空を発着する貨物を取扱う荷主企業・物流業者にCNGトラックの導
入促進を働きかけるなど協議会と一体となり取り組んでいます。
「関空クリーン物流プロジェクト」出発式
水素燃料電池バスの導入
2012年10月からは、水素燃料電池バスをエアロプラザから第2ターミナルビ
ルへのシャトルバスとして実際に使用するなど、実証実験を実施しています。
水素燃料電池バスの実証実験
スマート愛ランド構想の実現
2013年度から開始した「スマート愛ランド構想」では、クリーンエネルギー・再生可能エネルギーの利用促進による「創エ
ネ」「蓄エネ」「省エネ」を取り組みの一つの柱にしています。
その取り組みの一つが「KIXメガソーラー事業」です。これは、新関西国際空港株式会社が保有する施設の屋根や土地
を太陽光発電事業者に貸し出すもので、2012年10月に参加事業者を公募しました。審査の結果、ソーラーフロンティア株
式会社と株式会社日本政策投資銀行の共同投資会社「SFソーラーパワー」が開発を担うこととなりました。今後、この事
業者とともに、一般家庭4,100件分の電力に相当する年間発電量12MWhのメガソーラーの建設を進めていきます。
さらに、2012年12月に「KIXスマート愛ランド水素グリッド研究会」を設置しました。この組織で、今後日本で実証例のな
いメガワット級の水素エネルギーシステム(水素製造・貯蔵・燃料電池とステーション)の構築をめざしていく予定です。こ
の計画を推し進めるため、関西国際空港の全域を関西イノベーション国際戦略総合特区の区域に拡大する申請を行い、
2月15日にグリーンイノベーション(スマートコミュニティ実証等)の一つに指定されました。
- 39 -
メガソーラー完成予想図
KIXメガソーラーは、国内外の多くの人に再生可能エネルギーを知っていただく
良い機会です。
「環境先進空港」をめざす関西国際空港と、当社の環境に優しいCIS薄膜太陽電
池モジュールの特長とは完全に一致しています。しかも当社のモジュールは、光の
反射を防ぐ工夫がなされています。毎日離着陸する多くの航空機の運航を妨げな
いよう、入念な検証を繰り返し、安全性への影響がないことを確認しています。
年間1,600万人以上が利用する関西国際空港でメガソーラー事業が実現できたこ
とは、多くの人々に再生可能エネルギーや当社のCIS薄膜太陽電池モジュールを
知ってもらう良い機会になります。このKIXメガソーラーを、日本や世界で再生可能
エネルギーが普及するきっかけにして、スマートな社会の実現に協力していきたい
と思います。
- 40 -
SFソーラーパワー株式会
社 代表取締役
可兒 民夫 氏
環境マネジメント
生物多様性の保全
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
環境コミュニケーション
航空機騒音への対策
関西国際空港は、航空機騒音の軽減などを目的に、泉州沖5キロメーターの海上に建設されました。運営に際しても、
可能な限りの騒音対策を実施しています。
航空会社に飛行経路の遵守を要請するほか、騒音の常時測定、定期測定、随時の調査で騒音の状況を把握し、結果
をウェブサイトなどで公開しています。2012年度も全調査地点で騒音の環境基準をクリアしました。
2013年度から航空機騒音に係る環境基準が改正され、現在のWECPNL(W値:うるささ指数)からLden(時間帯補正等
価騒音レベル)に変更されました。この変更に備え、ソフトの改良など監視測定システムの改良・移行を実施しました。
騒音観測結果
注) 図中、関西国際空港周辺のWECPNLの等高線は、2期事業の環境アセスメントにおける航空機騒音の予測結果。
注) WECPNL:一般に「航空機騒音のうるささ指数」と呼ばれるもの。「航空機騒音に係る環境基準」では、WECPNL70以下は専ら住居の用に
供される地域の、WECPNL75以下は左の地域以外の地域で通常の生活を保全する必要がある地域の基準とされています。
航空機騒音観測結果
- 41 -
航空機騒音への苦情・問い合わせへの対応
航空機騒音に対する苦情・問い合わせには迅速・丁寧に対応するようにしています。
2012年度のお問い合わせ件数は32件でした。お問い合わせの内容は、関西国際空港に関するものが13件で、「離発着
時の騒音値が高いのでは」、「いつもと飛行経路が違う」などでした。常時測定局の騒音値、飛行高度・経路などの事実を
確認の上、対応しました。なお、事実関係の確認にあたっては、必要に応じて国土交通省大阪航空局関西空港事務所と
も連携しています。
環境についてのお問い合わせ窓口
飛行経路の遵守
騒音影響を軽減するために、出発機は離陸後、大阪湾で十分な高度まで上昇した後に陸域上空へ進入することとして
います。さらに深夜早朝の離着陸機の飛行経路は、明石海峡上空あるいは紀淡海峡上空に限定されています。
また、紀淡海峡から進入する着陸機が空港に近付くまでフラップ下げと車輪出しの操作をしないことで、エンジン騒音と
風切り騒音を軽減しています。
- 42 -
環境マネジメント
地球環境の保全
生物多様性の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
環境コミュニケーション
廃棄物の削減・リサイクル
関西国際空港では、航空機内、機内食工場、旅客ターミナルビルなどから、年間1万トンほどのごみ(一般廃棄物)が発
生します。当社は、「廃棄物処理施設利用規程」を設けて一般廃棄物の分別をルール化しています。これをもとに空港内
事業者へ分別を働きかけ、一般廃棄物の減量・リサイクルを推進しています。
2012年度の一般廃棄物発生量は、8,336トンと前年度比105%です。一般廃棄物のリサイクル率は11.7%と前年度比
106%となりました。
一般廃棄物リサイクル量・リサイクル率
産業廃棄物の適正処理
産業廃棄物についても、発生抑制と適正処理、リサイクルに取り組むよう、空港内事業者に呼びかけています。
例えば2003年から、空港内の当社施設と、当社グループ施設の使用済み蛍光灯は、すべて再資源化しています。
空港内事業者との連携
5月30日の「530(ごみゼロ)の日」にちなんで、毎年5月30日の前後2週間は、
スマート愛ランド推進協議会の活動として「ごみゼロキャンペーン」を展開してい
ます。協議会メンバーが事業所周辺の清掃美化活動を実施しました。
ごみゼロキャンペーン
- 43 -
オフィスの省資源
当社では2001年に「オフィス環境管理マニュアル」を制定し、「電気使用量の削減」「OA用紙使用量の削減」などに努め
ています。
2012年度も「ペーパーダイエットチャレンジ50%」を継続し、グループ全体でオフィスでのOA用紙使用量の削減に取り組
みました。しかし、2012年度は経営統合による報告連絡会なども多く、当社単独で前年度比11%削減の162万枚、グルー
プで前年度比0.5%増の3,550万枚と目標達成に至りませんでした。
当社オフィスでのOA用紙使用量
水資源のリサイクル・水質保全
旅客ターミナルビルなど空港内から出た排水は、放流水質基準をクリアするよう、浄化センター(排水処理施設)で高度
に浄化しています。浄化した排水(中水)は植物への散水や路面の清掃、トイレの洗浄水に再利用し、上水供給量の節減
に努めています。大阪湾に放流する排水は厳密に水質を管理し、周辺環境に配慮するようにしています。
排水の発生量は、空港内事業者の節水意識の向上などにより、低下傾向にありますが、積極的に中水の利用法を考
えて、排水リサイクル率を向上させています。2012年10月より新たに第2ターミナルの供用が開始され、それによる旅客増
に伴う生活排水量が増えたため、排水リサイクル率は減少しています。
こうした活動の結果、2012年度の中水供給量は40.1万立方メートル、リサイクル率は52.7%となっています。
水の循環
防除氷剤による環境負荷低減
航空機への積雪や霜の付着・氷結を防止する防除氷剤や、滑走路などに散布する凍結防止剤については、水質に対
して無害なものを使用しています。
- 44 -
地域とのコミュニケーション
地域への貢献
地域社会との対話
2012年7月1日、当社は、経営統合により関西国際空港と大阪国際空港との一体運営を始めました。これまで同様に、
地域とともに発展していく空港として、関西国際空港が関西地域の経済などに与える影響に配慮し、地域との共存共栄を
図るため、地域社会との対話を大切にしていきたいと考えています。
新会社発足後も、これまでの対話の場を引き継いで、大阪府泉州地域の9市4町の首長で構成する「泉州市・町関西国
際空港推進協議会」や大阪府ならびに当社による「三者連絡会議」を開催し、意見交換をしています。2013年1月に開催し
た「三者連絡会議」では、各市長・町長と副知事、当社安藤社長が、関西国際空港を活用した泉州地域振興について話し
合いました。
このほか、泉州地域の自治体に加え、経営統合した大阪国際空港の地元、豊中市の視察を受け入れ、意見交換を実
施しました。
公式フェイスブックを通じたコミュニケーション
2011年7月1日にオープンした公式フェイスブックは徐々に利用者が増え、2013年5月時点で1万5,000名を超える方から
「いいね!」を押していただいています。平日はほぼ毎日、イベントの告知や安全訓練の様子、環境に対する取り組みなど
の情報を発信していますが、利用者拡大の牽引力となったのは、第2ターミナルビルのオープンに関する連載情報でした。
2012年8月頃からターミナルビルの工事の様子などをアップし、20日前からオープンに向けてカウントダウン企画を展開。
これによって多くの方に関心を寄せていただいていることがわかっただけでなく、貴重なご意見もいただくことができまし
た。
また、2012年8月末にオープンした大阪国際空港の公式フェイスブックと連携し、双方で共催イベントを告知しています。
2013年度は、利用者によりわかりやすく安心してご覧いただけるよう、運用ポリシーを策定するとともに、利用者参加型
のフォトコンテストやアンケートの実施など、より双方向のコミュニケーションを図っていきたいと考えています。
関西国際空港 Facebook
地域のイベントへの協力
地域に愛され親しまれる空港として、地元である泉州地域が主催するイベントに協賛・協力しています。
「ナンバーワンフェスタ in KIX」
大阪府泉大津市が主催する「ナンバーワンフェスタ in KIX」のイベント開催に
協力しています。このイベントは、日本の地場産業と日本文化の繁栄を目的に、
生産量日本一などの特産品を持つ自治体が全国から集まり、展示販売、実演
などのPRをするというものです。
第4回となる2012年度は、第2ターミナルビルオープン日の10月28日に記念イ
ベントとして開催。22市町村がブースを構え、各地の魅力的な特産品の展示・
販売に加えて、今年は特産品が当たる抽選会を実施しました。また、各地のマ
スコットキャラクターも集合し、イベントを盛り上げました。同日同会場にて、地元
- 45 -
ナンバーワンフェスタ in KIX
地域のボランティア団体主催によるよさこい系の祭典「泉州YOSAKOIゑぇじゃな
いか祭り」と「ピンクリボン大阪2012女性がん検診啓発」を開催しました。
泉州国際市民マラソン
「泉州国際市民マラソン」は、関西国際空港の開港を契機に、地元9市4町が
一つになり泉州地域を活性化、国際化することを目的として始まったマラソン大
会です。
20回記念大会となった2012年度は約5,000名のランナーが堺市・浜寺公園を
スタートし、泉佐野市・りんくう公園のゴールをめざしました。当社も、イベント物
産展の盛り上げに協力するなどしてイベントをバックアップしました。
泉州国際市民マラソン
- 46 -
地域とのコミュニケーション
地域への貢献
地域との交流活動
空港内事業者や地域の学生・各種団体とともに、お子様、ご家族、旅客の方々などさまざまなお客様に楽しんでいただ
けるイベントを開催しています。
これらは、関西国際空港を身近に感じていただくとともに、関西や就航都市の活性化につなげたい、との思いから開催
しているもので、年間10万人以上のお客様にご来場いただいています。
2013年5月には、関西国際空港・大阪国際空港のPRやイベントを盛り上げて笑顔でおもてなしをしてくれるパートナー
「KIX-ITMイベントキャスト」(愛称:スマイルポーターズ)を募集し、公開オーディションの結果、18組がメンバーに決定しま
した。今後、両空港のイベント時に、ステージや受付などでの活躍していただきます。
一人でも多くの人にKIXとITMのファンになってもらえるよう
笑顔でイベントを盛り上げていきたい。
関西国際空港と大阪国際空港は、旅行で利用するだけでなく、飛行機の離着陸
を見に行くこともある、私のお気に入りの場所の一つです。その両空港のPRやイベ
ントを盛り上げるお手伝いがしたいと思い、「スマイルポーターズ」に応募しました。
今回スマイルポーターズになって、両空港で、趣向を凝らしたイベントが開催されて
いたり、空港見学ツアーや野菜づくりをしていたりと、新しい発見がたくさんあり、こ
れまで以上に空港が身近に感じられるようになりました。
関西以外の地域から空港を訪れるお客様には、関西の元気いっぱいなところや
特産品などを知ってもらうことができるように。そして地域の方々にとっては、気軽に
遊びに行ける場所になって、「また、この空港に立ち寄りたいな」と思える空間にな
るように。あらゆるメディアを通して、両空港の楽しいイベント情報やおすすめのご
利用案内などを発信していくことで、一人でも多くの人にKIXとITMのファンになって
もらいたいと思います。
- 47 -
スマイルポーターズ
井上 沙希さん
旅行をするときに利用するだけではない、
空港のさまざまな楽しみ方を知ってもらいたい。
大学で学んでいる観光とホスピタリティの知識を活かしてイベントを盛り上げたい
と思い、スマイルポーターズに応募しました。
これまで、関西国際空港と大阪国際空港には旅行で数回訪れたことがあっただ
けで、空港は旅行をする人だけが利用する場所、と思っていました。5月に開催され
た「関空旅博」にスマイルポーターズとして参加して、来場された方にアンケートに
協力してもらったり、チラシを配ったりしました。最初は緊張しましたが、お子さんか
らお年を召した方までたくさんの方々とお話しすることができて、とても楽しかったで
スマイルポーターズ
谷田 知佳さん
す。来場されたみなさんは自分なりの楽しみをお持ちで、「空港のこんな楽しみ方が
あるんだ!」とたくさんの発見がありました。
以前の私のように空港にさまざまな楽しみ方があることを知らない人も、まだたく
さんいます。そういった方々にイベントを知っていただき、こうしたイベントを通じて、
空港や飛行機、さまざまな地域や国について興味を持っていただきたいと思いま
す。
「関空旅博 注 」
関西地域発の旅行需要拡大をめざして2005年から実施している「関空旅博」
は、西日本最大規模の旅の博覧会です。毎年スペシャルゲストを招いたステー
ジイベントを始め、政府観光局や航空会社のPRブースなどで来場者の皆様に
旅の魅力を味わっていただいています。
2012年度は、5月19・20日に開催。地球一周・アースマラソンを走破した間寛
平さんによるトークショーや世界のグルメ、海外旅行セミナーなどを実施し、2日
間で約3万5,000名にご来場いただきました。また、同会場内で東日本大震災復
興チャリティとして「KIXジャンク市」を開催。各航空会社に協力いただき、不要に
なったエアライングッズを販売し、集まった約110万円を、日本赤十字社を通じて
「関空旅博」
寄付しました。
2013年度は、5月18日・19日に開催。2日間で昨年を超える約3万8,000名に参
加いただき、夏の旅行シーズンに向けての旅行需要喚起を行いました。
注) 「旅博」は新関西国際空港株式会社の登録商標です。
「TABiフェス」
2012年12月、「若者よ、海外へはばたけ!!」をテーマした海外旅行PRイベント
「TABiフェス2012」を株式会社エイチ・アイ・エスと協力して開催しました。
20代を中心とした若い方々に海外旅行を身近に楽しく感じていただくために、
世界ウルトラクイズやモデル公開オーディション、海外旅行セミナーなどを実施
し、約9,000名にご来場いただきました。
「TABiフェス」
- 48 -
「関空わくわくセミナー」
「関空わくわくセミナー」は、お客様に国内外の最新のさまざまな観光情報を
提供し、関西国際空港を利用した旅を提案するセミナーです。2000年から開催
しているセミナーも60回目が間近となり、これまでに9,000名近いお客様にご参
加いただきました。
2012年度も5回開催し、韓国やインド、フランス、エジプト、マレーシアなど、関
西国際空港発着便が増えた地域や話題の国を中心に観光情報を紹介しまし
た。
今後も定期的にセミナーを実施し、幅広い年代の方々に向けて、国内外の旅
行の魅力や楽しみ方を発信していきます。
「関空わくわくセミナー」
関空夏まつり
関西国際空港の夏の1大イベントとして定着している「関空夏まつり」を8月25・26日の2日間開催しました。2日間で約
38,000名にご来場いただきました。
2012年度は、ご当地キャラクターやダンサーたちによる恒例のステージイベント、ポケモンイベントに加えて、日本各地
のうまいもん屋台が集う「逸品縁日」や、空港テナント・航空会社などの空港内事業者、地元関係者などがブース出展(約
70ブース)をして盛り上げました。また、8月最終日曜日は「泉州タオルの日」に制定されており、泉州タオルのPRを目的と
して、セレモニーやタオルの無料配布を行うキャンペーンを開催して、地場産業の活性化を後押ししました。
クリスマスイベント
毎年11月~12月にクリスマスイベントを開催しています。
2012年度は、大阪国際空港との経営統合後、初となるクリスマスを迎え、二
つの空港をつなぐ虹の架け橋をテーマに「KIX-ITM RAINBOW XMAS 2012」を
開催しました。両空港共通のコンセプトに基づき、空港各所をイルミネーション
装飾し、イルミネーション点灯式を両空港同時開催するなどして、来港されるお
客様をお迎えしました。
関西国際空港では、第1ターミナルビル4階「翼の広場」に10メートルの“レイン
ボーツリー”を展示。ツリーをバックに12月24日には地元保育園の園児による合
唱・合奏のクリスマスコンサートを開催しました。
クリスマスイベント
このほか、11月最終の週末には、毎年恒例のスノーパークを関空展望ホー
ル「Sky View」の屋外イベントスペースにて開催し、雪の少ない泉州地域にお住
まいのお子様に雪遊びをお楽しみいただきました。
大阪国際空港では、子どもたちと大阪国際空港で働く人たちが協力してツ
リーの飾り付けを行う「ITMのツリーをみんなで飾ろう!」イベントを開催。ツリー
に飾ったぬいぐるみ100個は、クリスマス終了後に世界の子どもたちにプレゼン
トしました。
大阪国際空港でのイベントについては、「ITMでの取り組み―地域との交流」
の項目をご覧ください。
- 49 -
第2ターミナルビルにもツリーを展示
スプリングフェスタ
2013年3月1日から4月7日まで、「KIX-ITMスプリングフェスタ2013」と題して、
両空港共同でさまざまな春のイベントやキャンペーンを実施しました。
4月から関西国際空港ではピーチ・アビエーションの仙台便が就航、大阪国
際空港ではJALの三沢便が再開するのに合わせ、東北観光PRイベント「見どこ
ろ満載東北-今こそ東北へGO!」を同時開催。東北6県の見どころを紹介すると
ともにイベントを連動することで両空港の一体感もアピールしました。
スプリングフェスタで東北観光PR
外国人旅行者誘致(インバウンド)の取り組み
アジアを中心とした海外からもっと多くのお客様に関西を訪問いただき、地域経済の活性化につなげるために、官民一
体となったプロモーションに取り組んでいます。
「関西メガセール」
関西広域の行政・民間事業者が連携し、海外からの観光客の増加が見込ま
れる年末年始から中国の春節時期にあわせて、アジアを中心とした海外からの
お客様に関西での食事や買い物を楽しんでいただく「関西メガセール」に参加し
ています。
第2回目となる2012年度は、イベント初日となる12月1日に関西国際空港の第
1ターミナルビルと第2ターミナルビルの国際線到着口でキックオフイベントを開
催。着物を着た女性や関西ご当地キャラクターによるおもてなしをしました。
また2013年2月には、歓迎おもてなしイベントとして、和歌山大学の学生の皆
「関西メガセール」キックオフイベント
さんに協力いただき、野点のおもてなしを実施しました。
海外へ関西の観光魅力を発信
東南アジアからの訪日旅行者が増えていることから、タイ・マレーシア・シンガポールから旅行雑誌の記者を招へいし、
大阪・京都・神戸など関西各地を取材していただき、グルメ・ショッピング・観光スポットなどの情報を雑誌で紹介していた
だきました。
また、韓国ではブログの情報が旅行の訪問先決定の鍵となっていることから、韓国の人気旅行ブロガーを招へいし、関
西の観光魅力を紹介していただきました。
韓国からはリピーターの旅行者も多く来日されていることから、地元・泉佐野の犬鳴山温泉を案内するなど、関西の官
民関係機関と連携し、新たな観光先もアピールしています。
国際会議の誘致
MICE(Meeting・Incentive・Convention・Event・Exhibition)の誘致活動を関西
広域の官民一体で取り組んでいます。
2012年度は、国際金融フォーラム「Sibos 2012 大阪」が10月にインテックス大
阪で開催され、世界各国の金融関係者、約3,000名が大阪を訪れました。関西
国際空港・大阪国際空港でも歓迎メッセージやバナーを掲出し、お客様をお迎
えいたしました。
また、ユネスコ「世界遺産40周年」のクロージングイベントが11月に京都で開
催され、ユネスコ関係者がたくさん関西に来られた際にも、日本各地の世界遺
産の風景をパネル展示するなどしてPRしました。
- 50 -
「Sibos 2012 大阪」開催時の歓迎メッセージ
次世代育成への貢献
関西国際空港を通じて、子どもたちや若者に学びの場を設けています。
出張授業
2002年度から、地域の小学校に、関西国際空港をテーマとする「出張授業」と
「関空見学会」を継続して実施しています。
出張授業では、当社やグループ会社社員が小学校を訪問し、航空機の模型
やテキストを使って1時限の授業を行います。後日、その学校の児童に当空港
にお越しいただき、空港内の施設を見学する関空見学会を実施します。小学校
からは「普段見られない場所を見学できてとても勉強になる」との声をいただい
ています。2012年度は12自治体16校1,508名の児童にご参加いただきました。
2013年度は、子ども向けの映像教材を作成し、より関西国際空港に親しみを
もっていただこうと考えています。
出張授業
出張授業参加人数、対象校
大学での出張授業
2009年度から、大学での出張授業を実施しています。技術系社員が教員として大阪大学工学部の教壇に立ち、空港の
役割や空港会社の取り組みを解説しています。
2012年度は、大阪市立大学工学部でも出張授業を実施しました。
- 51 -
展望ホール「Sky View」でのイベント
頭上をかすめるように飛ぶ航空機の離着陸が楽しめる「スカイデッキ」や「ス
カイミュージアム」のある展望ホール「Sky View」では、関西国際空港をより身近
に感じていただくためのさまざまなイベントを開催しています。
2013年3月~4月には、旅や飛行機をテーマとして、各分野で活躍されている
講師をお招きするセミナーイベントを開催しました。そのほか「わくわく関空見学
プラン 特別号」として、通常一般のお客様が立入ることのできない航空保安区
域をバスの車窓見学するツアーや、空港業務や飛行機の飛ぶ仕組みについて
学べる「スカイミュージアムツアー」を組み合わせた特別プランも実施しました。
また、2012年12月には「関西エアポート航空管制官体験フェアin展望ホール」
「スカイミュージアムツアー」
を開催し、パソコンシミュレータを使っての航空管制や旅客機操縦の体験や、航
空管制官によるトークショーを実施しました。
この展望ホールは、オープン以来、地域との交流の場となっており、2012年
度は延べ56万人の方にご来場いただきました。
「関西エアポート航空管制官 体験フェア」
地域の小学生による植栽
2012年10月、第2ターミナルビルの隣接エリアに、空港島内で初となる本格的
緑化公園「KIX そらぱーく」をオープンしました。記念イベントでは、田尻町の小
学生を招いて花を植えていただきました。
また、2010年度から継続して大阪府の「花いっぱいプロジェクト」に協力して
います。2013年3月に、岸和田市内の小学生が育てたパンジーなどの花を空港
駅コンコースに展示しました。
「KIXそらぱーく」記念イベント
各国の研修生の見学受け入れ
関西国際空港からほど近いりんくうタウンに設立された独立行政法人 国際
交流基金 関西国際センターでは、諸外国の外交官、公務員や日本研究者を招
き日本語研修を実施しています。
毎年1月~2月に、それら研修生30名~40名ほどを受け入れて、関西国際空
港の見学会を実施しています。当社の若手社員との国際交流の場にもなってい
ます。
2012年度は、新しくオープンした第2ターミナルの見学を追加するとともに、当
社若手社員がLCCについて英語でプレゼンテーションしました。
この研修の様子は、当社公式フェイスブックにアップしたほか、関西国際セン
各国研修生の見学受け入れ
ターのホームページでも紹介されています。
献血活動
当社は、開港以来15年以上、年2~3回の頻度で献血活動を継続実施してきました。
2012年度は8月と2月に実施し、合計90名のグループ社員が献血に協力しました。
- 52 -
安全管理
お客様満足の向上
危機管理
エコエアポートの推進
地域との調和
地球環境の保全
地域との交流
地域環境の保全
資源循環の推進
- 53 -
安全管理
危機管理
安全管理システム(SMS)
大阪国際空港は、3,000メートルを含む長短2本の並行滑走路を有する国内線の基幹空港です。市街地に隣接するた
め、1日の発着回数は370回までに制限されており、それゆえに予防保全が欠かせません。
また、制限区域内における事故の再発防止のため、発生した事故の背景を分析し、原因や再発防止策を空港関係者
向けの「エアサイド安全情報サイト」を通じて空港内事業者に提供し、空港全体で制限区域内の安全意識の向上に取り組
んでいます。
安全管理体制については「安全・安心マネジメント」をご覧ください。
空港内事業者と連携した安全管理の強化
航空機を安全に運航できるよう、エアライン各社や国土交通省大阪航空局大阪空港事務所などと「大阪国際空港空港
委員会」を設けています。この委員会では、安全に関してテーマを設け、年1回、研修会を実施しています。
2012年度は、「制限区域内事故報告が必要な事由と報告がどのように活用されているか」について、外部講師を招いて
研修をしました。
空港運営を引き継ぐための研修・訓練の実施
大阪国際空港は、これまで国によって管理・運営してきた空港です。7月の業務移管に向け、国から空港運用を引き継
ぎ自社人材で運営できるようにするための研修や訓練を実施しました。
研修では、国内線を運用する大阪国際空港特有のオペレーション方法や国から移管を受けるシステム・機器類の操作
方法について慣熟するとともに、エアライン各社のオペレーションオフィスや航空機整備工場を視察しました。
事故の未然防止
大阪国際空港は、3,000メートルを含む長短2本の並行滑走路を有する国内
線の基幹空港です。市街地に隣接するため、1日の発着回数は370回までに制
限されており、それゆえに予防保全が欠かせません。
毎日、運用終了後の21時以降に夜間点検を実施し、航空機が安全に離着陸
できるよう滑走路や誘導路、駐機場(スポット)の路面状況を確認しています。
また、2013年4月期の巡回点検の結果を受けて、緊急補修箇所130以上の補
修作業を実施しています。工事の安全を確保するために、週1回、関係者間で
調整会議を実施して安全対策と品質管理を行うとともに、月1回、部長・役員な
どによる安全パトロールを実施しています。
- 54 -
夜間点検
巡回点検システム
飛行場面の管理には、異常箇所や修繕の履歴を座標で管理できる「巡回点
検システム」を活用しています。その情報は、安全確認業務を担う運用グルー
プと整備業務を担う保守グループの双方で共有され、日々の業務に活かされて
います。
もし、異常が発見された場合も、すぐに復旧できる体制を整え、翌朝のフライ
トに支障が出ないよう、夜間に修繕しています。
巡回点検システム
滑走路状態表示灯システム(RWSL)
大阪国際空港では滑走路への誤進入を防止するため、「滑走路状態表示灯システム(Runway Status Lights:RWSL)」
を導入し、2013年1月に評価運用を開始しました。
RWSLは航空機または車両が滑走路を占有(使用)している場合、他の離陸しようとする航空機や滑走路を横断しようと
する航空機・車両に対して灯火によって自動で警報を発するシステムで、航空機接近警告灯(REL)と離陸待機灯(THL)
の灯火で構成されています。
滑走路状態表示灯システム
施設や設備のメンテナンス
現在、当社が管理しているのはターミナルビルを除く土地、滑走路などの施
設や設備です。国から移管を受けたこれらの施設を点検し、計画的に修繕・維
持活動を進めています。
航空灯火に関しては、航空灯火用発電装置の定期的な点検を実施していま
す。空港の運用終了後、毎晩、約2時間程度かけて滑走路、誘導道の灯火(ラ
ンプ)や変圧器、ケーブルを点検しています。断芯などがないように定期的に交
換し検査しています。
2013年度には、誘導路の改良工事を、以降、発電装置や敷設後40年を経過
した水道施設の更新を予定しています。
航空灯火の点検
- 55 -
バードストライク対策
離着陸する際に鳥が航空機に衝突し、時に事故をも引き起こすバードストラ
イクの危険性を軽減するために、バードパトロールを実施しています。
都市型空港ゆえに、飛来するのはカラスや鳩がほとんどです。6月~11月の
夏期は1日5回、それ以外は1日4回、定期的にパトロールし、必要に応じて空砲
や煙火、ディストレスコール(鳥の叫び声)による追い払いも実施しています。
バードパトロール
- 56 -
安全管理
危機管理
セキュリティの強化
大阪国際空港では、社外の関係機関と設置した「大阪国際空港保安委員会」と「大阪国際空港緊急計画連絡協議会」
とが連携し、万一の事態に備えています。
安全管理体制については「安全・安心マネジメント」をご覧ください。
「大阪国際空港保安委員会」は、航空会社や空港事業者、警察などの22機関で構成されています。年2回の委員会とそ
の下に幹事会を4回開催しています。また、万一、航空機不法奪取事件や不法侵入事案が発生した場合に備え、それぞ
れ年1回、航空機不法奪取対応訓練、不法侵入事案対処訓練を開催しています。
国が作成したガイドラインに準じた「空港保安管理規程(セキュリティ編)」を運用していますが、セキュリティ基準は年々
厳しくなっています。2012年度は委員会の承認を得て、10月に基準にあわせて改正しました。
今後も、航空保安・空港警備体制の確保を図るため、委員会の承認を得ながら改正し、運用していきます。
航空機事故・火災への対策
「大阪国際空港緊急計画連絡協議会」は、国土交通省や自衛隊、医師会、消
防、警察など50機関で構成され、航空機事故や自然災害、ターミナルビルの火
災などが発生した場合の消火救難活動や救急医療活動について協議していま
す。
この協議会の協力を得て、航空機事故対策訓練を年1回開催しています。大
阪府豊中市、池田市、兵庫県伊丹市の3市にまたがる大阪国際空港は、消防、
警察など関連する機関が多いため、医療部会、消防部会、ヘリコプター部会な
ど部会ごとに事前に2回~3回打ち合わせを開いた上で、訓練を実施。訓練後に
は評議会を開催し、課題の洗い出しや対策を検討しています。
2012年度は11月に航空機事故対策総合訓練を実施しました。離陸滑走中に
エンジンから出火し、B滑走路の中央付近で爆発し炎上、乗員・乗客に多数の
負傷者が発生したという想定のもと、航空機1機に車両59台、ヘリコプター5機が
出動し、約470名が参加して消火活動や災害時医療救護の手順を確認しまし
た。
2013年度以降は、一年おきにポイントを絞った部分訓練と総合訓練を実施す
るなど、訓練内容の変更を予定しています。
主な訓練
参加人数
航空機事故対策総合訓練
約470名
ハイジャック事件対処訓練
約45名
不法侵入対応訓練
約25名
- 57 -
航空機事故対策総合訓練
集中豪雨への備え
集中豪雨によるターミナルの冠水、周辺住宅地の浸水などを防ぐため、大阪国際空港の地下に雨水貯留施設を設けて
います。
この埋設施設の貯水量は約45,000立方メートル、50メートルプールに換算すると30杯分にもなります。これによって台風
や集中豪雨による浸水を防いでいます。
- 58 -
お客様満足の向上
「カスタマーズアイ」を意識して
当社が現在、大阪国際空港で担っている業務の多くは、航空機の安全運用を担うための施設・設備の管理が中心です
が、経営戦略としても掲げられている「カスタマーズアイ(お客様目線)」を意識して、飛行場面や駐車場や大阪モノレール
との連絡橋の設備保全業務を通して、間接的にお客様にサービスを提供しています。
ITMブランドロゴを作成
2つの翼で空を変える――2012年10月、大阪国際空港(ITM)に新しくブランドロゴを作成しました。
スローガンは「身近で、こころ満たす空港 ITM」。「親しみやすく活気ある都市型空港」として、暮らしやビジネスの身近に
ある高い利便性、毎日お客様へのおもてなしの精神をもって、皆様のこころを満たす価値ある「時間」「空間」「体験」を提
供したいという思いを込めて作成しました。
わかりやすい案内サインへの改善
お客様にご利用いただきやすい空港となるように、案内サインの改善をして
います。例えば、自動車で来港されたお客様が利用航空会社のターミナルにス
ムーズに迎えるよう、エアラインのロゴを表示した案内サインへと改善しました。
また、モノレールで来港されたお客様からのバス乗り場がどこかわかりづらい
という声を受けて、案内サインにバス乗り場を追加し、見やすく改修しました。
駐車場サインにエアラインのロゴを表示
バス乗り場サインの改善
- 59 -
関西国際空港と連携したサービス向上
大阪国際空港と関西国際空港の二つの空港を運営する会社としてメリットをお客様にも感じていただけるよう、両空港
が連携したサービスの提供に取り組んでいます。
関西国際空港とのアクセスを容易にするため、2012年7月から「大阪空港=関西空港リムジンバス無料乗継キャンペー
ン」を実施しています。利用者から好評を得ており、キャンペーン期間を2015年3月末まで延長しました。
2012年11月には、関西国際空港のポイントカード「KIXカード」の提示で、大阪国際空港の駐車場割引やターミナルビル
内の提携店舗で優待が受けられるようにサービスを拡大しました。
2013年7月からは、「KIX-ITMカード」と名称をリニューアルし、大阪国際空港でのカード発行も開始しました。
今後も、カスタマーズアイ(お客様目線)を大切にしながら、両空港が一体となったサービスを展開し、お客様のさらなる
利便性の向上を図っていきます。
- 60 -
エコエアポートの推進
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
環境推進体制
大阪国際空港は2006年から、国が進める「エコエアポート」の考え方に則って、環境負荷の少ない空港をめざした取り
組みを推進。環境計画を策定し、CO2排出量の削減や、騒音対策、廃棄物の削減などに取り組んできました。
環境計画を実施するために、国土交通省大阪航空局や大阪国際空港ターミナル、エアライン各社、その他空港事業者
と「大阪国際空港エコエアポート協議会」を設置しています。この協議会で、環境目標を定め、関係者が一体となって環境
活動を推進しています。
環境推進体制
- 61 -
環境コミュニケーション
当社の環境に対する取り組みを知っていただくため、2012年12月、東京で開
催される日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2012」に国土交通省航空局
や成田国際空港などとともにブース出展しました。
大阪国際空港は刈草からつくった有機肥料「伊丹空港1号」をはじめとする
「そらエコプロジェクト」についてパネルを展示しました。
「エコプロダクツ2012」に出展
自然環境の保全
大阪国際空港では、空港内事業者と協力してターミナルビルの屋上緑化や
植栽の維持管理を継続的に実施しています。
空港敷地内の遊休地に設けた「ITMそら農園」では、空港スタッフが実際に作
物を育てて有機肥料「伊丹空港1号」の実証実験を実施しています。
ターミナルビルの屋上緑化
- 62 -
エコエアポートの推進
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
空港全体での温室効果ガス排出量
2012年度に大阪国際空港の事業活動から排出されたCO2は、前年度比5.0%削減で、2.2万トンとなりました。
空港全体のCO 2 排出量
航空機からのCO 2 排出削減
航空機からのCO2排の排出量を可能な限り抑制するために、低排出物航空機エンジンの導入促進や、運航実態に応じ
可能なかぎりのGPU(Graphics Processing Unit:航空機用地上動力設備)の使用拡大を、環境計画の施策に掲げ、CO2
排排出量の可能な限りの抑制を目標としています。
その結果、燃料消費量が従来機と比較して約20%削減されるボーイング787の就航や、GPUの使用拡大(2012年度4事
業者)、エコカー使用率が22%へ拡大など、着実にCO2排排出削減を進めています。 省エネルギー対策
空港施設の省エネルギー化
大阪国際空港の各事業者において、設備面では、空港施設内のエスカレーターの自動運転や照明のLED化、空調機
フィルタのこまめな清掃を実施し、また行動面では、クールビズ期間の設定励行や不要時消灯の徹底、冷暖房温度の省
エネ設定などを推進しました。その結果、昨年度比4.5%電力使用量を削減しました。
- 63 -
管理施設の電力使用量
低公害車・低排出ガス車の導入
空港には、航空機のためのGSE(Ground Support Equipment:地上支援機材)といわれる特殊車両や連絡車(乗用車)
が多数使用されており、それら車両にエコカーを導入しています。
2012年度は122台のエコカーを導入し、導入率は22%となりました。
低公害車の導入率
電気自動車(EV)の普及促進
新たな取り組みとしては、駐車場にEV用急速充電器を1台設置し、2013年4
月にサービスを開始しました。
EV用普通充電器に関しては、今後、状況を見ながら設置について検討する
予定です。
EV用急速充電器
エコカーのカーシェアリングサービス
地元、池田市と連携し、2013年4月に超低燃費エコカーのカーシェアリング
サービスを開始しました。
当社は、駐車場の敷地の一部を「大阪国際空港ステーション」として提供。環
境対策と市民サービス向上を兼ねた取り組みとして実施しています
カーシェアリング専用スペース
- 64 -
エコエアポートの推進
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
航空機騒音への対策
大阪国際空港は、兵庫県、大阪府の市街地に近接した都市型空港であるため、空港周辺地域への航空機騒音の影響
があります。そのため、運営にあたっては航空機騒音対策として騒音の発生源となる航空機の騒音を軽減するための「発
生源対策」及び騒音の影響下にある周辺地域への「空港周辺対策」を行っています。
発生源対策
騒音軽減のための飛行方式の設定
(1)急上昇方式
飛行経路下の地域への航空機騒音を軽減させるため、離陸時は通常の離陸と比べて高い高度まで急上昇を続けるよ
うにしています。
(2)ディレイド・フラップ進入方式および低フラップ角着陸方式
飛行経路下の地域への航空機騒音を軽減させるため、着陸時は、ディレイド・フラップ進入方式および低フラップ角着
陸方式という航空機の空気抵抗とエンジンの必要推力を抑制し、空気抵抗による風切音やエンジン騒音の減少を図る飛
行方式を設定しています。
(3)優先飛行経路の設定
航空機騒音の影響範囲を最小限にとどめるため、すべての離陸機を対象に、運航の安全に支障がない範囲で、離陸
後の北端を中国縦貫道路、南端を瑞ヶ池および昆陽池、西端を武庫川とし、その範囲内で飛行するよう左上昇旋回を継
続する飛行経路を設定しています。
また、この飛行経路が遵守されているかどうかを月に2回程度、3ヵ所の飛行経路確認ポイントのうちいずれか1ヵ所で
の目視調査を実施しています。
(4)夜間のリバース・スラスト使用の抑制と監視
夜間における滑走路近隣地域への航空機騒音を軽減させるため、19時から21時までの間、B滑走路へ32方向での着
陸をするジェット機は、安全運航に支障のない範囲でリバース・スラストの使用を抑制しています。
また、この方式が遵守されているかを確認するため、毎月1回程度、現地調査を実施しています。
周辺の騒音に配慮した滑走路の使用
離陸飛行経路地域の上空でより高い飛行高度を確保するため、2本ある滑走路のうち、滑走路長が長いB滑走路を原
則として使用するよう2013年3月31日より空港の離着陸ルールを変更しました。
航空機の低騒音化促進
世界的に航空機の低騒音型化が進む中、日本でも2002年度から国際民間航空機関(ICAO)で定められた騒音基準を
満たさない航空機の運航が禁止されました。
大阪国際空港では、その騒音基準を満たす航空機の中でもより低騒音型である航空機の乗り入れが促進されるよう、
- 65 -
航空機が着陸するごとに航空会社が支払う着陸料金を空港周辺における実測の騒音値に基づき、騒音値が低い機材に
対しては割引、騒音値が高い機材に対しては割増されるよう独自の着陸料金制度を2013年3月31日より導入しました。
騒音の常時測定監視
大阪国際空港を離発着する航空機の騒音を監視するため、当社は空港周辺の11ヵ所に航空機騒音測定局を設置し
て、365日測定を行っています。また、必要に応じて臨時測定も不定期に行っています。
常時測定結果につきましては、当社のウェブサイトなどでご覧いただけます。
航空機騒音測定結果
空港周辺対策
防音工事
(1)住宅の防音工事
大阪国際空港周辺地域の室内における航空機騒音を軽減するため、「公共用飛行場周辺における航空機騒音による
障害の防止等に関する法律」(騒防法)に基づき、航空機騒音が著しい区域として国が定めた第1種区域内に国が指定し
た日までに建築していた住宅への防音施工、空調機器設置に必要となる費用の助成を行っています。また、一定期間経
過後、機能低下がみられる空調機器を更新する際に必要となる費用の助成も行っています。
(2)学校、共同利用施設などの防音工事
騒防法に基づき、周辺自治体、学校法人、医療法人などが学校、保育所、病院、特別養護老人ホーム、共同利用施設
などへの防音施工、空調機器設置に必要となる費用の助成を行っています。また、一定期間経過後、機能低下がみられ
る空調機器には、住宅の防音工事と同様に更新に必要となる費用の助成も行っています。
その他
(1)生活環境整備
空港周辺地域の生活環境を向上させるため、周辺自治体が地域の公園整
備、学校、保育所、幼稚園、共同利用施設、老人福祉センターで使用する机、テ
レビ、AED(自動体外式除細動器)などの購入、イベント開催に必要となる費用
の助成を行っています。
(2)巡回健康診断
空港周辺地域にお住まいの方が健康で過ごせるようにするため、兵庫県川
西市、伊丹市、大阪府豊中市の特に航空機騒音が著しい地区を対象に巡回健
地域の公園整備
康診断を行っています。
騒音対策区域
騒防法に基づく対策が必要な区域として国が指定する区域は下図の通り上記の発生源対策、航空機自体の低騒音化
傾向により徐々に縮小してきました。
- 66 -
【区域別対策】
第1種区域(Lden62(WECPNL75)以上):住宅の騒音防止工事助成など
第2種区域(Lden73(WECPNL90)以上):移転補償等事業など
第3種区域(Lden76(WECPNL95)以上):緩衝緑地などの整備
- 67 -
エコエアポートの推進
地球環境の保全
地域環境の保全
資源循環の推進
廃棄物の削減・リサイクル
2012年度の一般廃棄物発生量は、2,412トンと前年度比22%削減しました。一般廃棄物のリサイクル率は44%と前年度
比7ポイント増加しました。これは、刈草を飼料や肥料に利活用したことが大きな要因です。
2012年度の産業廃棄物のリサイクル率は38%と前年度比12ポイント増加となりました。
また、グリーン購入法やグリーン購入ネットワーク(GPN)のガイドラインをもとに、空港内事業者とともに、カーボンオフ
セットグリーンを採用するなど、グリーン調達を推進しています。
一般廃棄物発生量とリサイクル率
産業廃棄物リサイクル率
刈草の利活用
大阪国際空港の滑走路脇などの緑地から発生する刈草は毎年約800トンに
もなります。この刈草の焼却費のコスト削減を図るため、2009年頃から、刈草の
飼料・堆肥化プロジェクトに取り組んできました。刈草の肥料としての実用化は、
日本の空港で初めての取り組みです。
刈草を再利用した有機肥料「伊丹空港1号」は、敷地内の「ITMそら農園」や関
西国際空港の「KIXそら農園」で野菜の栽培などに利用しています。また、飼料
(乾燥草とサイレージ)として兵庫県内の牧場に無償提供しています。
2012年度は、約530トン発生した刈草のうち、約380トンをリサイクルしました。
毎年約800トンの刈草が発生
有機肥料の改良
「伊丹空港1号」は、発酵過程で酸素を必要としない菌を活用しているため、
製造過程でも完成品も肥料特有のにおいがありません。第三者機関の分析で
も「完全無農薬・無臭で栄養価が高い」と評価をいただき、2012年7月に農林水
産省に肥料登録しました。
この肥料をよりよいものにするため2号、3号の技術開発を継続的に進めてい
ます。
有機肥料「伊丹空港1号」
- 68 -
地域交流への活用
こうした取り組みを地域との交流に活かすべく、2012年10月の「空の日」エア
ポートフェスティバルで「伊丹空港1号」と花の種とセットにして来場者にプレゼン
トしました。さらに、空港の草を飼料として食べた乳牛のミルクで作ったアイスク
リームを配布しました。2013年7月には社内投票を実施して、アイスクリームの
名前を「ITM SOLA VANILLA」に決定しました。
また、「伊丹空港1号」を肥料にして「ITMそら農園」で収穫された野菜は、ター
ミナルビル4Fの展望レストランに地産地消の食材として提供しています。
「伊丹空港1号」、アイスクリームをプレゼント
「空港で野菜が収穫できるなんて驚いた」とお客様からも非常に好評です。
「ITMそら農園」のことを初めて聞いたときは、空港と農園の組み合わせに驚きま
した。しかも、刈草をリサイクルした肥料を利用するという、環境にも経済面でもやさ
しいプロジェクト。どんな野菜が収穫できるのかに興味がわき、当店で野菜を提供し
たら間違いなくお客様に喜んでいただけると真っ先に思いました。
2012年の夏にもらった枝豆、ナス、キュウリなどは、夏
限定で開催しているビアガーデンで前菜や野菜スティッ
ク、パスタとしてお客様に提供しました。現在は、じゃがい
も、玉ねぎなどをメイン料理の付け合わせとして利用して
レストラン「収穫祭」 店長
岡本 幸樹 氏
います。お客様からは「空港で野菜が収穫できるなんて驚
いた」「味もおいしい」と非常に好評です。
「ITMそら農園」の野菜を
使ったメニュー
異業種とのコラボレーションで、今までになかった、社会・環境貢献を期待します。
大阪国際空港の刈草は、管理された地域に生えている安全な飼料なので、安心して乳牛に与えられます。
それが、これまですべて廃棄処分されていたと聞き、資源としての有効活用に当牧場も貢献できて光栄です。
この刈草を食べた乳牛から絞ったミルクを、アイスクリームに加工してイベントなどで地域の皆様に配布すると
いうのは、循環型の面白い、そしておいしい取り組みです。全国の空港に広がれば、もっと環境保全に貢献で
きると思います。
私たち畜産業はこれまで空港と関わることがありませんでしたが、今回のような異業種とのコラボレーション
によって、今までにない社会貢献、環境貢献を期待しています。
飼料を活用いただいている黒田牧場さま
- 69 -
水資源のリサイクル
上水使用量を毎年2%ずつ削減するという目標を掲げ、自動手洗水栓、節水器や節水コマなどの設置による節水や、
節水キャンペーンを実施し、空港旅客も含めた利用者の意識向上に努めました。
その結果、2012年度の上水使用量は30.5万立方メートルとなり、前年度に比べ1.6%の削減となりました。
上水使用量
防除氷剤による環境負荷低減
滑走路や誘導路などに散布する融雪剤については、水質に対して無害なものを使用するようにしています。
2012年度は融雪剤200キログラムが使用されていますが、すべて水質に無害なものを使用しています。
- 70 -
地域との調和
地域との交流
地域社会との対話
都市型空港である大阪国際空港と、周辺地域とがともに発展できるよう、地域社会との対話を大切にしていきたいと考
えています。地域住民と適宜、対話の場を設けているほか、空港周辺の10市で組織する「大阪国際空港周辺都市対策協
議会(10市協)」と定期的に会合を開き、航空機騒音や安全対策の推進、空港周辺のまちづくりについて意見交換をして
います。
今後も、地元自治体をはじめ、地域の方々と積極的にコミュニケーションを図り、一層の地域共生を推進していきます。
航空機騒音対策については、「地域環境の保全」の項目をご覧ください。
移転補償跡地の有効活用
航空機騒音の影響が特に著しい区域にある住宅などは、騒防法などの規定に基づいて移転補償を実施してきました。
これら移転補償により取得した土地(移転補償跡地)には、周辺自治体へ緑地や公園、グラウンド、道路、防火水槽などと
して、無償で貸付けているものがあります。
近年においては、低騒音機の導入などによって対象区域が縮小したため、これらの移転補償跡地を利活用できるよう
になりました。
移転補償跡地のうち自治体に貸し付けている土地についても、空港周辺におけるまちづくりに利活用できるよう、関係
自治体と協議を進め、このたび、大阪府豊中市および兵庫県川西市と基本合意等を締結しました。
豊中市との基本合意・覚書
2012年11月、豊中市と「大阪国際空港を活かしたまちづくりの推進に関する基本合意」と、これに基づく「大阪国際空港
周辺場外用地(豊中市域)の取扱いに関する覚書」を締結しました。
また、2013年2月には、豊中市に道路、公園、防火水槽等として無償貸付している土地について、地域再生計画の推進
や空港周辺地域の活性化等に資する観点から検証を行い、同市が返還、購入等を円滑に進めるための年次計画を作成
しました。
これらの基本合意等に基づき、空港を活かしたまちづくりの推進について、豊中市と連携して取り組んでいきます。
川西市との基本合意・覚書
2013年4月、川西市と「川西市南部地域のまちづくりの推進に関する基本合意」と、これに基づく「大阪国際空港周辺場
外用地(川西市域)の取扱いに関する覚書」を締結しました。
川西市は、同市南部地域の生活環境改善、地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりの推進に向けた「川西市
南部地域整備実施計画」や同実施計画を踏まえた年次計画を、当社と協議のうえ2013年度内を目途に作成することとし
ています。
当社におきましても、移転補償跡地の利活用等による川西市南部地域の生活環境改善等について、川西市と連携して
取り組んでいきます。
- 71 -
地域との調和
地域との交流
地域への情報発信
大阪国際空港は、「親しみやすく活気ある都市型空港」として、地域の方々と積極的にコミュニケーションを図りながら、
親しまれる空港運営をめざしています。
今後も、以下のようなPR媒体を活用して、大阪国際空港と周辺エリアの新しい魅力や楽しみ方を発信し、地域の活性化
につなげていく予定です。
公式フェイスブック
2012年8月に大阪国際空港の公式フェイスブックを開設、双方向コミュニケーションをスタートさせました。イベントや店
舗、お土産の紹介、安全や環境に関する取り組みなどを紹介しています。
こうした情報発信によって、2013年7月時点で4,000名を超える方から「いいね!」を押していただきました。
大阪国際空港 Facebook
フリーペーパー「sorairo ソライロ」
2012年10月より、季刊(年4回)のフリーペーパー「sorairo ソライロ」を発行し
ています。これは、空港とその周辺エリアをもっと楽しんでいただくことを目的に
毎回テーマを決めて情報を紹介したもの。
創刊号は「飛行機を撮りに出かけよう」をテーマに、とっておきの撮影スポット
を紹介しました。
フリーペーパー「sorairo」ウェブサイト
フリーペーパー「sorairo」
地域との交流イベント
当社は、大阪国際空港を身近に感じていただくとともに地域との交流を図るために、空港内事業者や地域の学校・各種
団体と連携して、地域のお子様、ご家族、旅客の方々などさまざまなお客様に楽しんでいただけるイベントを開催していま
す。
小学生社会見学会
大阪国際空港では、2008年度より、小学生を対象に、空港業務や飛行機の魅力を知っていただく「小学生社会見学会」
を大阪国際空港ターミナル株式会社が実施しています。
この見学会のさらなる向上のため大阪国際空港ターミナル株式会社が主導となり、大阪国際空港における関係者が連
携し、施設見学等を拡大して実施していくこととしています。当社は2013年度から空港内の消防施設の見学・体験などで
協力しています。
- 72 -
「空美ちゃん」イベント
飛行機や空港の魅力に惹かれて写真を撮影する女性、通称「空美ちゃん」が
全国的に増えています。そこで、女性フォトジャーナリストを講師に招き、講義と
撮影を組み合わせた「ITM 空美ちゃん部」セミナー第1弾を2013年3月に開催し
ました。
公式フェイスブックや航空専門誌などでイベント告知したところ、応募が殺到
したため急きょ50名の定員枠を拡大して開催。年齢層も幅広く、10代から60代
までの81名の女性が参加くださいました。撮影タイムでは、通常立ち入ることの
できない滑走路側に突出したフィンガー部分へ特別にご案内し、参加者から
「ITM空美ちゃん部」セミナー
は、「至近距離から飛行機を撮影できてよかった」と好評でした。
地域に根ざした“拠点”として、全国に世界にアピールしてほしい。
「ITM 空美ちゃん部」セミナーは女性限定のイベントにもかかわらず、全国から80
人あまりの「空美ちゃん」が瞬く間に集まったのに驚きました。そして、みなさん、限
られた撮影時間の中で、熱心に飛行機を撮影していたのが印象的でした。
何人かの「空美ちゃん」に話を聞くと、飛行機を撮るだけでなく、飛行機に乗って
旅をするのが好き、空港のターミナルでのお土産選びやグルメに興味があるという
人も大勢いました。以前は「飛行機に乗る」というと、なんとなく敷居の高いイメージ
があり、空港は限られた人が利用する施設でしたが、一通りの設備が整っている空
港は、飛行機に乗る利用者だけでなく、その地域に根ざした“拠点”になりうると考
フリーフォトジャーナリスト
飾磨 亜紀 氏
えます。
近年、ご当地らしさを出すローカル空港が全国で増え続けています。伊丹と関
空、大阪にある2つの空港が連携して、特色あるさまざまなイベントを開催すること
で、全国に、世界にアピールしていっていただきたいです。
「空の日」エアポートフェスティバル
2012年10月に開催された大阪国際空港「空の日」エアポートフェスティバルに
参加し、当社が取り組んできた「そらエコプロジェクト」を紹介しました。ターミナ
ルビル4階の展望デッキ「ラ・ソーラ」にブースを設け、有機肥料「伊丹空港1号」
をポットに入れ、花の種とセットにして来場者にプレゼント。さらに、空港の無農
薬の刈草を飼料として食べた乳牛のミルクで作ったアイスクリームも配布しまし
た。参加者からは、「安心でおいしい」と好評でした。当日、新しくできたロゴとス
ローガン「身近で、こころ満たす空港 ITM」をより多くの方に知っていただけるよ
う、ロゴを掲出したブースで写真撮影を行い、それをフェイスブックにアップしま
した。
また、数年前から大阪モノレールの高架下の横の花壇に、空港内事業者とそ
のご家族にご協力いただき、植樹イベントを実施しています。
- 73 -
「空の日」エアポートフェスティバル
関西国際空港との連携イベント
大阪国際空港と関西国際空港がそれぞれのメリットを活かしながら、一体となって地域社会貢献をめざしていることを
感じていただけるよう、両空港が連携したイベントを実施しています。
今後、夏祭り、空の日、クリスマスなどの大きなイベントには、双方が連携し、一体となって実施していく予定です。
クリスマスイベント
2012年度のクリスマスには二つの空港をつなぐ架け橋をテーマに「KIX-ITM
RAINBOW XMAS 2012」を開催しました。両空港共通のコンセプトに基づいた装
飾で来港されるお客様をお迎えしました。
新たな試みとして、大阪国際空港ターミナル株式会社がターミナルに設置し
たクリスマスツリーに、お子様と空港スタッフが一緒になって飾り付けしました。
当社消防士も参加し、子どもたちに大いに喜んでいただきました。
クリスマスイベント
地元園芸高校との連携による「門松」と「正月装花」
2012年12月から1月にかけ、地元の大阪府立園芸高校と大阪国際空港ターミ
ナル株式会社との連携で、学生の方が制作した門松と正月装花を空港内に設
置。お客様の目を楽しませるとともに、学生の方々の発表の場として大阪国際
空港を活用いただき、親しみを持っていただきました。
地元高校生による門松
スプリングフェスタ
2013年3月には「KIX-ITMスプリングフェスタ2013」と題して、両空港共同でさ
まざまな春のイベントを実施しました。
大阪国際空港では、大阪モノレール「大阪空港駅」高架下の空きスペースを
活用し、全国のB級グルメ屋台14店舗を集めた「ぐるめ飛行2013春」を開催。2
日間で約3,500名に来場いただきました。
また、4月から大阪国際空港ではJALの三沢便が再開、関西国際空港では
ピーチ・アビエーションの仙台便が就航するのに合わせ、東北観光PRイベントも
実施しました。
スプリングフェスタ
- 74 -
コーポレート・ガバナンス
当社は、従来同様に経営における意思決定の迅速性、的確性、公正性と透明性を確保することをコーポレート・ガバナ
ンスの基本方針としています。将来にわたって発展し続ける企業となり、社会からの信頼を得ることが、その第一の目的で
す。
監査役型の経営機関制度を採用し、経営の重要な意思決定機関及び取締役の監督機関である取締役会、監査機関
である監査役会を設置しています。監査役5名はすべて社外監査役です。
さらに、執行役員制度を導入し、業務執行の迅速性を高めています。このほか、会計監査人による監査に加え、会計検
査院などの行政機関による検査を受け、経営の透明性を確保しています。
コーポレート・ガバナンス体制
内部統制システムの体制整備
前会社が2006年に整備した内部統制システムの流れを引き継ぎ、大阪国際空港の新組織を加え、新会社として新たな
内部統制システムを制定しました。
- 75 -
コンプライアンス
毎年2回、「コンプライアンス委員会」を開催し、より効率的、実効的なコンプライアンスへの取り組み方法を議論していま
す。
2012年度は、4月と経営統合後の2013年3月に委員会を開催しました。
2013年度は、今年度実施できなかったe-ラーニングによるコンプライアンス研修を実施するとともに、コンプライアンスに
的を絞った講演会などを開催し、法令遵守の大切さを社員に徹底していく予定です。
公益通報制度
コンプライアンス違反行為の早期発見・未然防止のために、社員が法令違反行為などについて報告・相談できる「公益
通報制度」を導入しています。匿名通報が可能で、通報者が不利益をこうむることがないよう保証しています。
この制度の詳細は、社内イントラネットで常に閲覧できるようにしています。
2013年度は、この公益通報制度に新たに社外窓口(顧問弁護士)を設けるとともに、グループ全体にまで拡大する予定
です。
調達活動における法令遵守
当社は、国の定める「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」の適用対象企業として、広く一般に発
注業務を公表し、公正な調達を行っています。
大規模な発注案件では、社長を委員長とする「契約審議委員会」にて審議するほか、外部有識者3名からなる「入札監
視委員会」を設置し、契約手続きの適正性・透明性を担保しています。このほか、独占禁止法・入札談合等関与行為防止
法に関する研修を実施しています。
2012年7月の経営統合以降、大阪国際空港所属の社員に調達のルールと手続きを知っていただくための説明会を開催
したほか、公正取引委員会の方を講師に招いて株式会社としての入札談合等関与行為防止法に関する研修を実施しま
した。
また、二つの空港の取引先を一本化するために、取引希望事業者登録を新規に募集しました。今後、双方同じ業務や
物品購入などの発注を一括化し、コスト面も含めて業務効率化を図っていく予定です。
情報セキュリティ
新会社としての「情報セキュリティポリシー」を策定しました。当社は、運営上の機密情報やお客様の個人情報などの重
要情報を適切に扱うべく、関西国際空港株式会社で2008年に策定したポリシーを踏襲し、新会社としての「情報セキュリ
ティポリシー」を策定しました。情報資産の保護を社員へ周知しているほか、パソコンソフトの無断インストールなど、知的
財産権の侵害防止についても注意喚起をしています。こうした運用について理解を促すために、全社員対象にe-ラーニン
グによる研修も実施しています。
また、営業職の社員から、社外でメールやファイルを確認したいという要望があったため、モバイル端末を配布し、外部
から安全にアクセスできる環境を整備しました。
個人情報保護方針
情報開示
当社は「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)」に基づき、外部から同法に定めている
法人文書の公開請求があった場合、応じる義務があります。そこで情報公開制度を設け、適切・円滑に運用しています。
情報公開
- 76 -
投資家との対話
投資家の皆様に対し、適時・適切なIR情報を発信するよう取り組んでいます。
2012年度も、投資家の皆様への個別訪問を積極的に実施し、経営統合の概要や当社の取り組みの現状などについ
て、ご説明しました。また、11月には、証券会社等のアナリストの皆様も対象に、社長から直接ご説明させていただく形で
の中期経営計画に係る説明会を東京で開催しました。
2013年度は、より深いご理解に繋がるよう、個別訪問の回数を増やすとともに、関心事に即したご説明ができるよう、時
機や内容の質的向上を図っていく予定です。
IR情報
CSRマネジメント
当社では、理念体系を踏まえて、各部署がそれぞれに関連するステークホルダーを意識して具体的に取り組むべき
CSR活動を定めています。これを毎年立案している「活動計画」に組み込み、着実な実践に努めています。活動結果は評
価・検証し、次年度の目標・指標の策定、活動計画に反映しています。
2012年7月の新会社発足に伴い、経営の基本的な考え方である「グループ経営理念」と、日々の業務を遂行する上での
心構えをまとめた「グループ社員行動指針」を新たに策定しました。「グループ社員行動指針」の策定にあたっては、当社
及びグループ会社社員が参加し、自分たちのあるべき行動を反映させるものとしました。
新たに策定した理念体系について全社員に説明し、周知・浸透を図っています。
- 77 -
「安全・安心」管理体制
空港運営の大前提である「安全・安心」の基盤をより強化し、関西国際空港と大阪国際空港の両空港が一体となって
「安全・安心」を推進するために情報を共有し連携する体制を整備しました。
「安全・安心」を推進するための体制を事故・災害の発生を未然に防止する「安全管理」と、不測の事態が発生した際の
対応を整備する「危機管理」の二つに分け、「安全安心推進委員会」と「危機管理委員会」を設置しました。
安全安心推進委員会
関西国際空港と大阪国際空港が一体となり、日々の空港運用における事故・事故や設備障害等の未然防止と再発防
止に努める安全管理活動を推進する「安全安心推進委員会」を設置しました。
その下に空港、施設、エリアごとの部会を設けて、より具体的な安全管理活動を実施しています。さらに、「関西国際空
港空港委員会」や「大阪国際空港空港委員会」などの、当社と関係事業者で開催している委員会と、各部会が連携・協力
し、空港全体での安全管理活動を展開しています。
「安全安心推進委員会」は年4回開催して、当社の安全に関する取り組みの活動方針を決定し、両空港の安全に関する
情報を共有することで、両空港が連携した安全管理活動をより活発に展開できるよう推進しています。
安全管理体制
関西国際空港の安全管理
大阪国際空港の安全管理
危機管理委員会
航空機事故や航空機強取、火災、自然災害といった空港における緊急事態が発生した際に被害を最小限に抑えるた
めの施策をより高度化させるために「危機管理委員会」を設置しました。
その下に空港ごとの部会を設置し、各空港における緊急事態発生時の対応について整備しています。さらに、この部会
と、「関西国際空港緊急計画連絡協議会」「関西国際空港保安委員会」「大阪国際空港緊急計画連絡協議会」「大阪国際
空港保安委員会」といった当社と外部機関で構成する各種委員会とが連携・協力することで、空港一丸となった安全・安
心の実現に努めています。
また、両空港が連携する体制を構築するために、「両空港連携ワーキンググル―プ」を設置しています。地震・津波およ
び新型インフルエンザの対策については両空港が連携した対応体制を構築しています。
- 78 -
「危機管理委員会」では、当社の安全に関する取り組みの活動方針を決定し、両空港の安全に関する情報を共有する
ことで、両空港が連携した危機管理活動をより活発に展開できるよう推進しています。
危機管理体制
関西国際空港の危機管理
大阪国際空港の危機管理
空港の安全・安心
- 79 -
基本方針と推進体制
当社では、全社員が人権に関する正しい理解を深め、空港を利用されるさまざまな方々の共感と満足を得られるよう、
人権啓発を推進しています。
関西国際空港株式会社で策定した「人権啓発基本方針」を引き継ぎ、新たな基本方針を制定しました。これに則って、
総務担当役員を委員長とし、社内各部署の長とグループ会社の総務を担当する部長で構成する「人権啓発推進委員会」
を設置。グループ会社を含む全社的な体制で人権を尊重する意識の定着に取り組んでいます。
また、人権関係団体が実施する研修などに積極的に参加するとともに、空港を利用されるお客様や空港スタッフなどに
対しても積極的に人権啓発活動を実施しています。
人権啓発のための活動やPR
社員への人権啓発活動
グループ会社を含む役員・管理職社員への研修や、若手・中堅社員に対す
る研修など、役職や経験に応じた階層別に人権研修を実施しました。
役員・管理職社員への研修では、近畿大学教授の奥田均先生にご講演をい
ただき、約190名が聴講しました。
このほか、人権に対する基本的知識を確認するため、全社員が受講するeラーニングによるコンプライアンス研修においても人権に関する問題を出題して
います。また、社内ポータルサイトに人権啓発記事を掲載しました。
人権研修
空港を利用されるお客様などへの人権啓発活動
6月の「就職差別撤廃月間」と12月の「人権週間」に、泉佐野市や大阪府を中
心とする地域行政機関と連携して、関西空港駅にて人権啓発グッズを配布する
などの啓発活動に積極的に参加、協力しました。
さらに情報誌「KIX ITM MAGAZINE」、メールマガジンや関西国際空港に設置
している「KIXインフォメーションボード」)に人権啓発記事を掲載するとともに、同
じく関西国際空港に設置している「人権・平和啓発コーナー」に啓発ポスターの
掲示、大阪府にある人権関連施設の案内リーフレットの設置をしています。
「人権週間」の啓発活動
2012年度に実施した主な人権啓発活動
社員などへの研修
研修の種別
研修内容、テーマ
参加人数
役員・管理職社員研修
「土地差別―差別意識のカラクリを考える―」
189名(グループ役員・社員含む)
管理職社員研修
「同和人権問題啓発講座(管理職)」受講
4名(対象者のみ)
中堅社員研修
「職場の人権問題」グループ討論
39名(グループ社員含む)
- 80 -
若手社員研修
「人権入門」グループ討論
29名(グループ社員含む)
新規採用者研修(KIX/ITM)
「倫理・セクハラ・人権研修」
101名
新規学卒採用者入社研修
「同和・人権問題啓発講座(入門)」受講
27名(グループ社員含む)
各種人権関係団体などが実施する研修
「国際人権規約連続学習会」などに参加(計42回)
延べ43名
空港を利用されるお客様などへの啓発活動
関西国際空港での街頭啓発活動への参加協力(就職差別撤廃月間(6月1日)、人権週間(12月6日))
KIXインフォメーションボードなどに人権啓発記事を掲載(通年)
難民支援活動への協力
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の公式支援窓口である国連UNHCR
協会による難民支援活動「てとてプロジェクト~ニッポン発信の難民支援~」に
協力。支援者を募集するためのPR場所として、関西空港駅のコンコースと第1
ターミナルビル4階の国際線出発ロビーを提供しています。
初めて開催した2011年度に多くの方からご支援をいただいたことを受けて、
2012年度は回数を増やし、4月と11月、2013年の2月の3回、実施しました。
日本国内の空港では初めての実施であったこと、国際空港という場所柄、国
際問題に意識の高いお客様やスタッフが多く、協力者の割合が他の場所よりも
難民支援プロジェクトに場所を提供
高かったことなどから、国連UNHCR協会に大変喜んでいただき、2012年12月に
感謝状をいただきました。皆様のご協力に厚く御礼申し上げます。
国連UNHCR協会からの感謝状
- 81 -
世界につながるゲートウェイである空港で、難民支援活動のPR場所をご提供
いただき感謝しています。
関西国際空港では、2011年から国連UNHCR協会に活動のPR場所をご提供いた
だき、延べ316名の支援者様に出会うことができました。日本から国内・海外に出
張・旅行される方だけでなく、日本在住の外国籍の方、海外在住の日本の方と、多
様な目的で空港に来られた方が私たちのブースにお立ち寄りくださいます。また、
お見送りや空港内の従業員として、私たちのブース前を通りかかってご支援を始め
国連UNHCR協会
てくださった方も多数いらっしゃいました。
人権の尊重とは、人々の心の中にある他人を思いやる気持ちだと思います。世
界には4千万人を超える人々が難民・避難民として、日本では想像もできないような
環境で、最低限の人権さえ保障されない生活を強いられていると言われています。
こうした人々がいることをまず知っていただき、他人を思いやる機会として、国連
UNHCR協会のキャンペーンブースの果たす役割は大きいものと感じています。これ
からも、世界につながるゲートウェイである空港ならではの利用者の方々との出会
いの場として、難民・避難民がいなくなるその日まで、ご協力をいただけますようお
願いいたします。
- 82 -
事業部
森 祐子 氏
多様な人材の活用
障がいの有無や年齢・国籍・人種などを理由とした差別を許さず、多様な人材を活用しています。
障がい者の雇用
2012年度の平均雇用障がい者数は5名(うち重度1名)でした。
障がい者に退職があった際は求人を実施し、2013年4月に新しい社員を迎え入れました。
障がい者雇用率
高齢者の雇用
60歳の定年退職を迎えた社員などが、豊富な経験や能力を活かして働き続けられるよう、NKIACグループ全体で高齢
者の雇用上限延長に取り組んでいます。2007年度から段階的に雇用上限を引き上げ、現在は65歳を上限としています。
2013年4月時点で雇用している61歳以上の社員数は20名です。
高齢者雇用者数(61歳以上社員数)
外国人の雇用
外国人採用を積極的に進めており、留学生採用セミナーにも参加しました。国際空港業務に関する留学生の関心は高
く、業務を通して自国と日本の架け橋になりたいと考える人も多いようでした。2013年4月に新たに1名が入社し、合計3名
となりました。
今後も優秀な人材は国籍を問わず採用する予定です。
- 83 -
仕事と家庭の両立支援
育児や介護に従事しながら働く社員が仕事と家庭を両立し、男女問わず充実した生活を送れるよう、法に基づいた支援
制度を設けています。
法定の子の看護休暇制度や育児短時間制度、介護休暇制度のみならず、関西国際空港株式会社の制度を活かし、育
児メンター制度を継続しました。育児メンター制度は育児経験のある4名のメンター(男性1名・女性3名)の誰にでも、出産
や育児について相談できるという制度です。これらの結果、当社の育児休業後の職場復帰率は100%となっています。
こうした施策を決定する際は、事前に各部・所代表の意見を聞いて検討し、規則の改正があれば社内ポータルサイトで
全社員に周知しています。
2012年度のワークライフバランスの支援制度活用者数
制度名
内容
活用者数
男性
女性
育児休業
子が2歳に達する日まで。
0名
6名
育児のための
子が小学校就学の始期に達するまでを限度として、1日1時間を超えない範囲
0名
5名
勤務時間短縮
内で、勤務時間を短縮できる。
育児のための
3歳に満たない子を養育する時、勤務時間を9時から15時35分まで(5時間45
0名
3名
短時間勤務制度
分)に短縮できる。
介護休業
要介護者1人につき、通算93日間の範囲内。
0名
0名
取得は1日または1時間を単位とする。
勤務時間短縮制度を活用して、3人の子どもの育児と仕事を両立させていま
す。
子どもが1歳になったタイミングで職場復帰しました。3人の子どもが小学生にな
るまで、1時間の勤務時間短縮制度を活用しています。仕事と育児の両立は、職場
や近所の人、両親など周囲の人の理解と協力なしではできません。勤務時間を短
縮したり、子どもの急な体調不良で休まざるをえないこともあり、同僚に迷惑をかけ
てしまうため、普段から密なコミュニケーションや周囲への配慮を欠かさないように
新関西国際空港株式会社
注意しています。
当社には育児メンター制度をはじめ、仕事と育児の両立のための制度が整って
います。制度を上手に活用し、両立していければと思います。
ターミナル営業部
免税事業グループ
リーダー
串田 久美子
休暇の取得促進
年間有給休暇の取得率5割を目標に、取得を推進しています。2012年度は、新会社発足や経営統合などの特殊な状況
により、残念ながら未達となりました。
勤続20年を超えた社員が9日間の連続休暇を取得できる「勤続20年休暇制度」に関しては、対象者の約2割が取得しま
した。
2013年度は、より積極的に、休暇の取得や労働時間の短縮などを社員に促していく予定です。
- 84 -
労働安全衛生
当社は、社員の健康や労働災害の防止、快適な職場環境の実現に向けて、総括安全衛生管理者、産業医、衛生管理
者などで構成される「安全衛生委員会」を両空港に設け、それぞれの委員会を毎月開催し、議論を重ねています。
議題として上がった内容に関しては情報共有し、労働災害などに配慮するようにしています。2012年度は、熱中症・イン
フルエンザ、健康診断、メンタルヘルス対策、休暇の取得状況調査などのテーマが挙げられ、それぞれ検討の上、対策を
講じました。
2012年度の労働災害発生件数は、1件でした。
グループ会社・請負会社との連携
空港施設の維持・改修工事を実施する場合は、グループ会社や業務を請け負った会社と一体となって労働災害防止に
取り組んでいます。
さらに、労働基準監督署の安全指導のもと、空港施設の維持管理作業や建設工事に携わる方々を対象とした労働災
害防止協議会を定期的に開催。必要に応じて幹事会も開催しています。
健康管理
すべての役員・社員を対象に、10月から11月かけ、健康診断を実施しました。受診は原則として年1回ですが、24時間
体制でシフト勤務している社員には年2回の受診を義務付けています。
また、35歳以上の社員と配偶者を対象とする人間ドックには、健康保険組合などの補助を利用できるようにしています。
2012年度は、2011年度に続き、健康保険組合から特定保健指導の対象企業に選ばれました。特定保健指導とは、生
活習慣病へのリスクの高い40歳以上を対象に、生活習慣を見直すための面接などによるサポートで、15名に実施しまし
た。
メンタルヘルス対策
精神面のケアにも配慮して、職業性ストレス簡易調査を実施し、不調者の早
期発見に努めています。不調の兆しのある社員には産業医による面談を受けさ
せ、必要に応じてカウンセリングを推奨するなどして、心身ともに元気に働いて
もらえるように取り組んでいます。
また、社員や管理職向けのメンタルヘルス研修を数年かけて段階的に実施し
ています。所属長向け研修を実施した2011年度に続き、2012年度はグループ
リーダークラスを実施。座学だけでなく、モデルケースを設定し、具体的にどの
ようにケアしていくかをグループワークで体験しました。参加者からは「メンタル
ヘルスについて具体的に学ぶことができてよかった」と好評でした。2013年度、
メンタルヘルス研修
2014年度は一般職を対象に実施する予定です。
産業医・カウンセラーによる相談
月1回の産業医による健康相談のほか、月に1回~2回、グループ会社の社員も利用できる、外部カウンセラーによるカ
ウンセリングの機会を設けています。
人材の活性化と育成
評価制度
社員のやりがいと挑戦意欲を醸成するため、目標管理制度を導入しています。全社員が上司と面談の上、個別に目標
- 85 -
を設定し、上司との面談の際に成果を確認、目標の達成度を給与に反映させる仕組みです。
制度の運用が初めてとなる社員については制度の浸透を図るとともに、評価者に向けては評価者研修を実施しまし
た。
人材の採用
当社は出身大学や性別に関係なく優秀な人材を採用し、社員がやりがいを持って働けるよう環境を整備しています。
これまで新規学卒者10名前後と必要に応じた中途採用を実施してきました。
今後は、現在、国の出向者によって管理・運営をしている大阪国際空港の業務を早急に自社人材で運営できるように
するため、組織規模や年次バランスに配慮しながら、必要な人材を採用していく予定です。
採用者数
採用情報
人材の育成
年次や階層に応じた研修と選抜型の研修を実施しています。
2012年度は「グループ会社との連携強化」「社外を知る」「海外に目を向ける」
「幹部社員の経営力強化」を重点テーマに取り組みました。グローバルマインド
の醸成をめざした選抜型の海外研修を開始し、2012年度は2名をタイへ派遣、
現地視察や人材交流を行いました。
2013年度はこれらに加え、コンセッションを意識した早急な自立が目標になる
と考えています。その一つの取り組みとして、飛行場運用業務の訓練制度を導
入していく予定です。これは、業務経験のある教官を外部から登用し、訓練生が
飛行場運用業務の専門知識を身につけるというもの。これによって出向者に頼
新入社員研修
らないノウハウの構築と自立をめざしていく方針です。
新入社員への研修
2012年度は、従来の研修内容を精査し、約1ヵ月半にわたり座学を中心とした研修に加え、店舗運営や飛行場運用業
務などの現場研修の時間を多く設け、現場力が身に付くようにしています。
また、新たに大阪国際空港においても研修を実施しました。
新入社員の不安を払拭し、早期戦力化と若手社員の指導育成スキルの向上を図ることを目的に、2011年度にメンター
制度を導入しています。社員からも好評で、継続実施しています。
他企業派遣研修
若手社員に対しては、他企業に1年間派遣する「他企業派遣研修」を実施しています。
他企業の技術やノウハウの習得をめざし、2012年度は事務系・技術系の若手社員合計4名が参加しました。
- 86 -
当社の取り組みが社外から高く評価され、数々の賞を受賞しました。
「大阪活力グランプリ2012」グランプリを受賞
2012年12月、当社とPeach Aviation株式会社は、大阪商工会議所が主催す
る「大阪活力グランプリ2012」でグランプリを受賞しました。この賞は、大阪の地
域経済、産業発展に多大な貢献を果たした個人、法人、団体、施設などを表彰
するものです。関西国際空港と大阪国際空港の一体運営、日本初の本格的
LCCの就航によって地域経済の活性化に大きく貢献したことが評価されました。
「ロー・コスト・エアポート・オブ・ザ・イヤー」を受賞
2013年1月、当社は、世界各地に拠点を置く国際会議運営会社である
Terrapinn社が主催する「Budgie$ & Travel Awards」で「Low Cost Airport of the
Year」を受賞しました。この賞は、アジア地区のLCC・旅行業界において画期的
な功績を上げた団体・経営者を表彰するものです。関西国際空港のLCCへの取
り組みが評価され、「Low Cost Airport of the Year」部門で最も高い評価をいた
だきました。
「ベスト・インターナショナル・エアポート・オーソリティー」を受賞
2013年4月、当社は、マレーシア航空が主催する「MH Anugerah 2012」におい
て「Best International Airport Authority」を受賞しました。同社が就航する世界
58空港の中で、国際空港として唯一の表彰です。積極的な集客・需要拡大活動
や、地元の経済界や自治体と連携した利用促進活動などが評価されました。
(Anugerahはマレー語で「栄誉」「表彰」の意味)
- 87 -
「エア・カーゴ・エクセレンス・サーベイ」で8年連続受賞
2013 年4月、当社は、大手航空貨物専門誌「Air Cargo World」が主催する
「2013 Air Cargo Excellence Survey」で、アジア地区(年間貨物取扱量40万トン
以上100万トン未満部門)において2位を受賞しました。特に、運用・ハンドリン
グ・サービス面や、官公庁の手続き面が高く評価されました。
「トランスポート・アチーブメント・アワード」最優秀賞を受賞
2013年5月、当社は加盟54ヵ国・地域の交通大臣などが集う「第6回 ITF(国
際交通大臣会議)」において、日本で初めて「Transport Achievement Award」の
最優秀賞を受賞しました。第6回会議のテーマである「交通と資金調達」に関し
て優れた取り組みを表彰するもので、日本初となる複数空港の一体運営、戦略
的な資金調達・拠出、それによる日本初の拠点型LCCの実現など、コンセッショ
ン実現に向けた両空港の事業価値向上の取り組みが「交通インフラの資金調
達の革新的モデル」として、高く評価されました。
- 88 -
掲載ページ
1.戦略および分析
1.1
1.2
組織にとっての持続可能性の適合性と、その戦略に関する組織の最高
トップメッセー
意思決定者(CEO、会長またはそれに相当する上級幹部)の声明
ジ
主要な影響、リスクおよび好機に関する記述
トップメッセー
ジ
2.組織のプロフィール
2.1
組織の名称
会社概要
2.2
主要なブランド、製品および/またはサービス
KIXでの取り組
み
ITMでの取り組
み
2.3
主要部署、事業会社、子会社および共同事業などの組織の経営構造
NKIACグルー
プ
2.4
組織の本部の所在地
会社概要
2.5
組織が事業展開している国の数および大規模な事業展開を行っている、
日本
あるいは報告書中に掲載されているサステナビリティの課題に特に関連
のある国名
2.6
所有形態の性質および法的形式
国の100%出
資
2.7
参入市場(地理的内訳、参入セクター、顧客/受益者の種類を含む)
KIX フライト
ネットワーク
ITM フライト情
報
2.8
報告組織の規模
KIXでの取り組
・従業員数
み
・事業所数
・純売上高あるいは純収入
・負債および株主資本に区分した総資本
・提供する製品またはサービスの量
・空港敷地内で働く従業員の推定数も含む
- 89 -
・空港の規模(平方キロメートル)
・滑走路の数と長さ(主要か横風用か)
ITMでの取り組
・空港でのフライトの乗り継ぎの最短時間
み
・報告期間中に運航した航空会社数
・報告期間中の目的地の数
2.9
規模、構造または所有権に関し、報告期間中に生じた大幅な変更(施設
編集方針
のオープン、閉鎖および拡張などを含む所在地または運営の変更、株
式資本構造およびその資本形成における維持および変更業務)
2.10
報告期間中の受賞歴
社会からの評
価
3.報告要素
報告書のプロフィール
3.1
提供する情報の報告期間(会計年度/暦年など)
編集方針
3.2
前回の報告書発行日(該当する場合)
編集方針
3.3
報告サイクル(年次、半年ごとなど)
編集方針
3.4
報告書またはその内容に関する質問の窓口
お問い合わせ
報告書の報告範囲および報告対象組織
3.5
報告書の内容を確定するためのプロセス
編集方針
・重要性の判断
・報告書内のおよびテーマの優先順位付け
・組織が報告書の利用を期待するステークホルダーの特定するためのプ
ロセス
3.6
報告書の報告対象範囲(国、部署、子会社、リース施設、共同事業、サ
編集方針
プライヤー(供給者)など)
3.7
報告書の報告範囲または報告対象組織に関する具体的な制限事項
編集方針
3.8
時系列かつ/または報告組織間の比較容易性に著しい影響を与える可
編集方針
能性がある、共同事業、子会社、リース施設、アウトソーシングしている
業務、またはその他の事業体に関する報告の根拠
3.9
報告書内の指標およびその他の情報を編集するために適用された推計
KIX 環境マネ
の基となる前提条件および技法を含む、データ測定技法および計算の
ジメント
根拠
3.10
以前の報告書で掲載済みである情報を再度記載することの効果の説
該当なし
明、およびそのような再記述を行う理由(合併/買収、基本となる年/期
間、事業の性質、測定方法などの変更)
3.11
報告書に適用されている報告範囲、報告対象組織または測定方法にお
編集方針
ける前回の報告期間からの大幅な変更
GRIガイドライン対照表
3.12
報告書内の標準開示の所在場所を示す表
保証
- 90 -
本ページ
3.13
報告書の外部保証添付に関する方針および現在の実務慣行。サステナ
―
ビリティ報告書に添付された保証報告書内に記載がない場合は、外部
保証の範囲および基準を説明する。また、報告組織と保証の提供者との
関係を説明する
4.ガバナンス、コミットメントおよび参画
ガバナンス
4.1
戦略の設定または全組織的監督など、特別な業務を担当する最高統治
CSRマネジメン
機関の下にある委員会を含む統治構造
ト
(委員会の任務および構成(社外/非執行メンバー含む)と、その性別・年
齢・マイノリティグループの内訳)
4.2
最高統治機関の長が執行役員を兼ねているかどうかを示す(兼ねてい
執行役員を兼
る場合、組織の経営におけるその役割と、そのような人事になっている
ねていない。
理由も示す)
4.3
4.4
4.5
単一の理事会構造を有する組織の場合は、最高統治機関における社外
CSRマネジメン
メンバーおよび/または非執行メンバーの人数と性別を明記する
ト
株主および従業員が最高統治機関に対して提案または指示を提供する
CSRマネジメン
ための仕組み
ト
最高統治機関メンバー、上級管理職および執行役についての報酬(退
―
任の取り決めを含む)と組織のパフォーマンス(社会的および環境的パ
フォーマンスを含む)との関係
4.6
4.7
4.8
最高統治機関が利益相反問題の回避を確保するために実施されている
CSRマネジメン
プロセス
ト
最高統治機関のメンバーの適正および専門性を決定するためのプロセ
CSRマネジメン
ス(性別その他多様性を示す指標についての配慮を含む)
ト
経済的、環境的、社会的パフォーマンス、さらにその実践状況に関して、
CSRの方針
組織内で策定した使命および価値についての声明、行動規範および原
則
4.9
組織が経済的、環境的、社会的パフォーマンスを特定し、管理しているこ
CSRマネジメン
とを最高統治機関が監督するためのプロセス。関連のあるリスクと好機
ト
および国際的に合意された基準、行動規範および原則への支持または
遵守を含む
4.10
最高統治機関のパフォーマンスを、特に経済的、環境的、社会的パ
―
フォーマンスという観点で評価するためのプロセス
外部のイニシアティブへのコミットメント
4.11
組織が予防的アプローチまたは原則に取り組んでいるかどうか、および
安全・安心マネ
その方法はどのようなものかについての説明
ジメント
KIX 安全・安
心の推進
ITM 安全・安
心の推進
- 91 -
4.12
外部で開発された、経済的、環境的、社会的憲章、原則あるいは組織が
―
同意または受諾するその他のイニシアティブ
4.13
組織が会員となっている団体(産業団体など)かつ/または国内外の提
―
言機関(組織が、統治機関内に役職を持っている、プロジェクトまたは委
員会に参加している、通常の会員資格の義務を越える実質的な資金提
供を行っている、会員資格を戦略的なものとして捉えている団体など)
ステークホルダー参画
4.14
組織に参画したステークホルダー・グループのリスト
CSRの方針
4.15
参画してもらうステークホルダーの特定および選定の基準
―
4.16
種類ごとのおよびステークホルダー・グループごとの参画の頻度など、ス
CSRの方針
テークホルダー参画へのアプローチ
4.17
その報告を通じた場合も含め、ステークホルダー参画を通じて浮かび上
CSRの方針
がった主要なテーマおよび懸案事項と、それらに対して組織がどのよう
に対応したか
経済的側面の報告
マネジメント・アプローチ
―
側面:経済的パフォーマンス
EC1
Core
収入、事業コスト、従業員の給与、寄付やその他のコミュニティへの投
―
資、内部留保、資本提供者や政府に対する支払いなど、発生し、分配さ
れた直接的な経済的価値
EC2
Core
気候変動による、組織の活動に対する財務上の影響とその他のリスク・
―
好機
EC3
Core
確定給付制度の組織負担の範囲
―
EC4
Core
政府から受けた高額の財務的支援
2012年度の政
府補給金;69
億円
側面:市場での存在感
EC5
Add
重要な事業地域での、現地の最低賃金と比較した性別ごとの標準的な
―
新入社員賃金の比率の幅
EC6
Core
重要な事業地域の地元サプライヤーに対する方針と業務慣行、支出の
―
割合
AO1
Core
年間旅客数(国際・国内線別の内訳、直行・トランジット別の内訳)
数字で見る関
西国際空港
数字で見る大
阪国際空港
AO2
Core
昼夜の年間発着回数(民間旅客、民間貨物、一般航空、政府航空の内
数字で見る関
訳)
西国際空港
数字で見る大
阪国際空港
- 92 -
AO3
Core
貨物取扱量
数字で見る関
西国際空港
数字で見る大
阪国際空港
EC7
Core
重要な事業地域での、現地採用の手順と、現地のコミュニティから上級
―
管理職に採用された従業員の割合
側面:間接的な経済的影響
EC8
Core
商業活動、現物支給、または無料奉仕を通じて、第一に公共の利益のた
特集1 新たな
めに提供されるインフラ投資とサービスの展開と影響
航空需要を創
出する
特集2 空港と
地域との新た
な関係づくり
EC9
Add
重要な間接的経済効果についての把握と記述
特集1 新たな
航空需要を創
出する
特集2 空港と
地域との新た
な関係づくり
環境的側面の報告
マネジメント・アプローチ
KIX 環境マネ
ジメント
ITM エコエア
ポートの推進
側面:原材料
EN1
Core
使用した原材料の重量あるいは容量
―
EN2
Core
原材料のうち、リサイクル由来の原材料を使用した割合
―
一次エネルギー源(化石燃料、ウラン、自然エネルギーなど自然界に存
―
側面:エネルギー
EN3
Core
在するかたち)ごとの直接エネルギー消費量
EN4
Core
一次エネルギー源ごとの間接エネルギー(生産や輸送などに使用するエ
KIX 地球環境
ネルギー)消費量
の保全
ITM 地球環境
の保全
EN5
Core
省エネルギーおよび効率改善によって節約されたエネルギー量
KIX 地球環境
の保全
ITM 地球環境
の保全
- 93 -
EN6
Add
エネルギー効率の高い、あるいは再生可能エネルギーを基礎とした製品
KIX 地球環境
およびサービスを提供する率先的取り組み、およびこの取り組みの結果
の保全
として得られた、必要エネルギー量の減少
ITM 地球環境
の保全
EN7
Add
間接エネルギー消費量削減のための率先的取り組み、および達成され
KIX 地球環境
た減少量
の保全
ITM 地球環境
の保全
側面:水
EN8
Core
水源からの総取水量
KIX 資源循環
の促進
ITM 資源循環
の促進
AO4
Core
適切な規制基準による雨水の品質
―
EN9
Add
取水により著しい影響を受ける水源
該当なし
EN10
Add
水のリサイクルおよび再使用が総使用水量に占める割合およびその総
KIX 資源循環
量
の促進
保護地域内あるいはそれに隣接した土地および保護地域外で、生物多
該当なし
側面:生物多様性
EN11
Core
様性の価値が高い地域に所有、賃借、管理している土地の所在地およ
び面積
EN12
EN13
Core
Add
保護地域および保護地域外で生物多様性の価値が高い地域での活
KIX 生物多様
動、製品、およびサービスが及ぼす影響についての記述
性の保全
保護または回復されている生息区域
KIX 生物多様
性の保全
EN14
EN15
Add
Add
生物多様性への影響を管理するための戦略、現在の活動、および将来
KIX 生物多様
の計画
性の保全
事業によって影響を受ける地区に生息するIUCNのレッドリスト種(絶滅
KIX 安全管理
危惧種)および国内の保護対象種の数
絶滅危険性のレベルごとに分類する
側面:排出物、廃水および廃棄物
EN16
Core
直接及び間接的な温室効果ガス排出の、重量ベースでの総量
KIX 地球環境
の保全
ITM 地球環境
の保全
EN17
Core
その他の関連する温室効果ガスの重量ベースでの排出量
該当なし
EN18
Core
温室効果ガスを削減するための率先的取り組み、および達成された削
KIX 地球環境
減量
の保全
- 94 -
ITM 地球環境
の保全
EN19
Core
オゾン層破壊物質の重量での排出量
該当なし
EN20
Core
NOx、SOxおよびその他の重大な排気物質についての種類別および重
KIX 環境マネ
量ごとの排出量
ジメント
排水の水質および流出先ごとの総量
KIX 資源循環
EN21
Core
の促進
EN22
Core
廃棄物の種類別および廃棄方法ごとの総量
KIX 資源循環
の促進
ITM 資源循環
の促進
EN23
Core
重大な漏出の総件数および流出量
該当なし
AO5
Core
規制レジームに基づくμg/m3、ppmで表された汚染物質濃度による大気
KIX 環境マネ
質レベル
ジメント
航空機・舗装エリアに使用した除氷液・防氷液の量(トンor m3)
KIX 資源循環
AO6
Core
の促進
ITM 資源循環
の促進
EN24
Add
バーゼル条約付属文書Ⅰ、Ⅱ、ⅢおよびⅧの下で有害とされる廃棄物
該当なし
の輸送、輸入あるいは輸出、または取り扱いの重量、および国家間を移
動した廃棄物の割合
EN25
Add
報告を行う組織による排水および漏出により著しい影響を受ける水域お
KIX 生物多様
よび関連する生息環境の特定、およびその容量、保護状況、および生物
性の保全
多様性の価値
側面:製品およびサービス
EN26
Core
製品およびサービスの環境影響削減を緩和する率先的取組みとその削
KIX 地球環境
減の程度
の保全
ITM 地球環境
の保全
EN27
Core
使用済みとなった時点で再生利用される販売製品および包装資材の、
―
種類別の割合
側面:遵守
EN28
Core
適用される環境法および規制への不遵守に対する罰金の金額または罰
該当なし
金以外の制裁措置の総数
側面:輸送
EN29
Add
組織運営のために利用される製品とその他の物品や材料の輸送と、労
KIX 地球環境
働力の移動が、環境に与える重大な影響
の保全
ITM 地球環境
の保全
- 95 -
側面:総合
EN30
Add
種類ごとの、環境保護目的の総支出および投資額
KIX 環境マネ
ジメント
側面:騒音
AO7
Core
騒音によって影響を受ける地域の住民数の変化と割合
KIX 地域環境
の保全
ITM 地域環境
の保全
社会的側面の報告
労働
マネジメント・アプローチ
働きやすい職
場づくり
側面:雇用
LA1
Core
LA2
Core
LA3
Add
雇用の種類、雇用契約および地域別の総労働力の男女別内訳
―
従業員の新規採用数・総離職数および離職率の年齢、性別および地域
働きやすい職
ごとの内訳
場づくり
主要な事業地域ごとの、臨時社員またはパートタイム従業員には支払わ
―
れず、正社員には支払われる福利のための手当
LA15
Core
男女の産休後における、職場復帰率と定着率
働きやすい職
場づくり
側面:労使関係
LA4
Core
団体交渉協約の対象となっている従業員の割合
―
LA5
Core
労働協約として特定されているか否かを問わず、業務上の重要な変更
―
に関する、最短通知期間
側面:労働安全衛生
LA6
LA7
LA8
Add
Core
Core
労働安全衛生プログラムについての監視および助言を行う公式の労使
働きやすい職
合同安全衛生委員会の対象となる従業員総数の割合
場づくり
地域ごとの、傷害、業務上疾病、損失日数、欠勤の割合、および業務上
働きやすい職
の死亡者数
場づくり
深刻な病気に関する、労働者、その家族またはコミュニティのメンバーを
働きやすい職
支援するために設けられている、教育、研修、カウンセリング、予防およ
場づくり
び危機管理プログラム
LA9
Add
労働組合との正式合意に盛り込まれている安全衛生のテーマ
―
雇用分野別、男女別の、従業員あたりの年間平均研修時間
働きやすい職
側面:研修および教育
LA10
Core
場づくり
- 96 -
LA11
LA12
Add
Add
従業員の継続的な雇用適性を支援し、キャリア終了管理を支援する技
働きやすい職
能管理および生涯学習のためのプログラム
場づくり
男女別の、業績およびキャリア開発に関する定期的審査を受けている従
働きやすい職
業員の割合
場づくり
側面:多様性と機会均等
LA13
Core
統治機関(経営管理職層)の構成および性別、年齢、マイノリティーグ
働きやすい職
ループ、およびその他の多様性に関する指標に従った従業員のカテゴ
場づくり
リー別の内訳
側面:男女の平等報酬
LA14
Core
従業員カテゴリー別の男性および女性の基本給および給与の比較
―
人権
マネジメント・アプローチ
人権の尊重
側面:投資および調達の慣行
HR1
Core
人権条項を含む、あるいは人権についての適正審査を受けた主要な投
―
資協定や契約の割合および総数
HR2
Core
人権に関する適正審査を受けた主要なサプライヤ、請負業者およびそ
―
の他の事業パートナーの割合、および実施された活動内容
HR3
Add
業務に関連する人権的側面に関わる方針および手順に関する従業員研
人権の尊重
修の総時間数、および研修を受けた従業員の割合
側面:無差別
HR4
Core
差別が行われた事例の総数、および対処措置
該当なし
結社および団体交渉の自由を侵害する、または重大な侵害の恐れのあ
―
側面:結社の自由
HR5
Core
る業務と重要なサプライヤ、およびこれらの権利の支援のために実施さ
れた活動
側面:児童労働
HR6
Core
児童労働の重大なリスクがある業務と重要なサプライヤ、および児童労
該当なし
働の廃止に効果的に寄与するために取られた措置
側面:強制労働
HR7
Core
強制労働の深刻な危険がある業務と重要なサプライヤ、およびあらゆる
該当なし
強制労働の根絶に寄与するために取られた措置
側面:保安慣行
HR8
Add
業務に関連し人権に関する組織の方針または手続きの研修を受けた保
人権の尊重
安要員の割合
側面:先住民の権利
HR9
Add
先住民の人権侵害に関わる事例の総数、および対処措置
- 97 -
該当なし
側面:評価
HR10
Core
人権審査・影響評価の対象となった事業活動数と総事業活動数に対す
人権の尊重
る割合
側面:改善
HR11
Core
人権に関する苦情について、正式な仕組みを通じて解決された件数
該当なし
社会
マネジメント・アプローチ
KIX 地域社会
との共生
ITM 地域社会
との共生
側面:地域コミュニティ
SO1
Core
事業活動の中で、同時に現地コミュニティ参画、コミュニティへの影響評
KIX 地域社会
価、コミュニティの開発プログラムが施行された事業活動の割合
との共生
ITM 地域社会
との共生
SO9
Core
事業活動によってもたらされる、現地コミュニティに対して高い潜在性を
KIX 地域環境
もつ、あるいは実際の悪影響
の保全
ITM 地域環境
の保全
SO10
Core
事業活動によってもたらされる、現地コミュニティに対して高い潜在性を
KIX 地域環境
もつ、あるいは実際の悪影響の回避・緩和措置
の保全
ITM 地域環境
の保全
AO8
Core
自発的にまたは非自発的に、空港運営者または政府・その他の団体に
ITM 地域環境
よって、身体的、経済的に退去させられた人数と、提供された補償
の保全
不正行為に関連するリスク分析を受けた業務単位の割合と総数
CSRマネジメン
側面:不正行為
SO2
Core
ト
SO3
SO4
Core
Core
組織の反不正行為に関する方針と手続きに関して訓練を受けた従業員
CSRマネジメン
の割合
ト
不正行為事例に対して取られた措置
該当なし
公共政策に関してとっている立場と、公共政策形成への参加およびロ
CSRマネジメン
ビー活動
ト
政党、政治家または関連機関への献金および類似の寄付の総額
―
側面:公共政策
SO5
SO6
Core
Add
側面:反競争的な行動
- 98 -
SO7
Add
自由競争の原則に反する行動、反トラスト、 独占的慣行に関してとられ
該当なし
た法的措置の事例の総数と、法的措置がとられたことによって生じた結
果
側面:遵守
SO8
Core
法律と規制への違反に対する重大な罰金の金額と、非金銭的制裁の総
該当なし
数
製品責任
マネジメント・アプローチ
安全・安心マネ
ジメント
KIX 安全・安
心の推進
ITM 安全・安
心の推進
側面:顧客の安全衛生
PR1
Core
製品とサービスが安全衛生に及ぼす影響について、改善のための評価
KIX 安全・安
が実施されているライフサイクルの諸ステージと、それらの手続きの対象
心の推進
となる主要な製品とサービスのカテゴリーの割合
ITM 安全・安
心の推進
PR2
Add
製品およびサービスのライフサイクルにおける安全衛生の影響に関する
KIX 安全・安
規制および自主規範に対する違反の件数を結果別に記載。
心の推進
ITM 安全・安
心の推進
AO9
Core
発着回数1万回当たりの野生動物との年間衝突回数
KIX 安全管理
ITM 安全管理
側面:製品およびサービスのラベリング
PR3
Core
各種手続きによって要請される製品とサービスについての情報の種類
KIX お客様満
と、情報要請の対象となる主要製品とサービスの割合
足の向上
ITM お客様満
足の向上
PR4
Add
製品とサービスの情報とラベリングに関する規制と自主規定に違反した
該当なし
事例の件数
これらの違反が招いた帰結の種類ごとに
PR5
Add
顧客満足に関する実践
KIX お客様満
顧客満足を測定するための調査の結果など
足の向上
ITM お客様満
足の向上
側面:マーケティング・コミュニケーション
- 99 -
PR6
Core
広告、宣伝、後援などのマーケティング・コミュニケーションに関する法
―
律、基準、自主規定の厳守のためのプログラム
PR7
Add
広告、宣伝、後援などのマーケティング・コミュニケーションに関する規制
―
と自主規定に違反した事例の件数
これらの違反が招いた帰結の種類ごとに。
側面:顧客のプライバシー
PR8
Add
顧客のプライバシー侵害に関する正当な根拠のあるクレームの件数と
該当なし
顧客情報紛失の件数
側面:遵守
PR9
Core
製品・サービスの供給と使用に関する法律と規則に違反したことに対し
て課された罰金の総額
- 100 -
該当なし
中核主題
課題
掲載ページ
組織統治
人権
CSRマネジメント
デューディリジェンス
人権の尊重
人権に関する危機的状況
人権の尊重
加担の回避
人権の尊重
苦情解決
人権の尊重
差別および社会的弱者
人権の尊重
働きやすい職場づくり
労働慣行
環境
市民的および政治的権利
―
経済的、社会的及び文化的権利
人権の尊重
労働における基本的原則及び権利
―
雇用及び雇用関係
働きやすい職場づくり
労働条件及び社会的保護
働きやすい職場づくり
社会的対話
働きやすい職場づくり
労働における安全衛生
働きやすい職場づくり
職場における人材育成及び訓練
働きやすい職場づくり
汚染の予防
KIX 環境マネジメント
KIX 地域環境の保全
KIX 資源循環の促進
ITM 地域環境の保全
ITM 資源循環の促進
持続可能な資源の利用
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
気候変動緩和及び適応
KIX 地球環境の保全
ITM 地球環境の保全
環境保護、生物多様性及び自然生息地の回復
- 101 -
KIX 生物多様性の保全
公正な事業慣行
汚職防止
CSRマネジメント
責任ある政治的関与
CSRマネジメント
公正な競争
CSRマネジメント
バリューチェーンにおける社会的責任の推進
安全・安心マネジメント
KIX 安全・安心の推進
KIX お客様満足の向上
KIX 環境の保全・創造
ITM 安全・安心の推進
ITM 環境の保全・創造
消費者課題
財産権の尊重
CSRマネジメント
公正なマーケティング、情報及び契約慣行
CSRマネジメント
消費者の安全衛生の保護
安全・安心マネジメント
KIX 安全・安心の推進
ITM 安全・安心の推進
持続可能な消費
KIX 地球環境の保全
KIX 地域環境の保全
ITM 地球環境の保全
ITM 地域環境の保全
消費者に対するサービス、支援、並びに苦情及び
KIX CSに関する基本方針
紛争の解決
コミュニティへの参画及
消費者データ保護及びプライバシー
CSRマネジメント
必要不可欠なサービスへのアクセス
KIX 利用しやすい空港の実現
教育及び意識向上
―
コミュニティへの参画
KIX 地域社会との共生
びコミュニティの発展
ITM 地域社会との共生
教育及び文化
KIX 地域への貢献
ITM 地域との交流
雇用創出及び技能開発
ITM 地域との調和
技術の開発及び技術へのアクセス
KIX 地域への貢献
富及び所得の創出
KIX 利用しやすい空港の実現
ITM 地域との調和
健康
KIX 地域環境の保全
- 102 -
ITM 地域環境の保全
社会的投資
KIX 地域社会との共生
ITM 地域社会との共生
- 103 -
掲載ページ
1. 環境報告の基本的事項
1. 報告にあたっての基本的要件
(1)報告対象組織の範囲・対象期間
編集方針
(2)対象範囲の補足率と対象期間の差異
編集方針
(3)報告方針
編集方針
(4)公表媒体の方針等
編集方針
2. 経営責任者の緒言
トップメッセージ
3. 環境報告の概要
(1)環境配慮経営等の概要
数字で見る関西国際空港
数字で見る大阪国際空港
(2)KPIの時系列一覧
KIX 環境マネジメント
(3)個別の環境課題に関する対応総括
KIX 環境マネジメント
4. マテリアルバランス
KIX 環境マネジメント
2. 環境マネジメント等の環境配慮経営に関する状況
1. 環境配慮の方針、ビジョン及び事業戦略等
(1)環境配慮の方針
スマート愛ランド推進計画
(2)重要な課題、ビジョン及び事業戦略等
スマート愛ランド推進計画
2. 組織体制及びガバナンスの状況
(1)環境配慮経営の組織体制等
KIX 環境マネジメント
ITM エコエアポートの推進
(2)環境リスクマネジメント体制
KIX 環境マネジメント
(3)環境に関する規制等の遵守状況
違反なし
3. ステークホルダーへの対応の状況
(1)ステークホルダーへの対応
CSRの方針
(2)環境に関する社会貢献活動等
KIX 生物多様性の保全
- 104 -
KIX 環境コミュニケーション
ITM エコエアポートの推進
4. バリューチェーンにおける環境配慮等の取組状況
(1)バリューチェーンにおける環境配慮の取組方針、戦略等
―
(2)グリーン購入・調達
ITM 資源循環の促進
(3)環境負荷低減に資する製品・サービス等
KIX 地球環境の保全
ITM 地球環境の保全
(4)環境関連の新技術・研究開発
―
(5)環境に配慮した輸送
KIX 地球環境の保全
ITM 地球環境の保全
(6)環境に配慮した資源・不動産開発/投資等
―
(7)環境に配慮した廃棄物処理/リサイクル
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
3. 事業活動に伴う環境負荷及び環境配慮等の取組に関する状況
1. 資源・エネルギーの投入状況
(1)総エネルギー投入量及びその低減対策
KIX 地球環境の保全
ITM 地球環境の保全
(2)総物質投入量及びその低減対策
KIX 資源循環の促進
(3)水資源投入量及びその低減対策
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
2. 資源等の循環的利用の状況(事業エリア内)
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
3. 生産物・環境負荷の産出・排出等の状況
(1)総製品生産量又は総商品販売量等
数字で見る関西国際空港
数字で見る大阪国際空港
(2)温室効果ガスの排出量及びその低減対策
KIX 地球環境の保全
ITM 地球環境の保全
(3)総排水量及びその低減対策
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
(4)大気汚染、生活環境に係る負荷量及びその低減対策
KIX 環境マネジメント
KIX 地域環境の保全
ITM 地域環境の保全
- 105 -
(5)化学物質の排出量、移動量及びその低減対策
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
(6)廃棄物等総排出量、廃棄物最終処分量及びその低減対策
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
(7)有害物質等の漏出量及びその防止対策
KIX 資源循環の促進
ITM 資源循環の促進
4. 生物多様性の保全と生物資源の持続可能な利用の状況
KIX 生物多様性の保全
4. 環境配慮経営の経済・社会的側面に関する状況
1.環境配慮経営の経済的側面に関する状況
(1)事業者における経済的側面の状況
KIX 環境マネジメント
(2)社会における経済的側面に関する状況
―
2.環境配慮経営の社会的側面に関する状況
(組織統治等)
CSRマネジメント
・倫理、コンプライアンス、個人情報保護、取引先企業に対する公正
取引、独占禁止法の遵守、知的財産権
(人権)
人権の尊重
・原料調達先における児童労働、劣悪な環境での労働、搾取的労働
・紛争鉱物の使用
(労働慣行)
働きやすい職場づくり
・職場環境の改善、長時間労働、ダイバーシティ、ワークライフバラン
ス
・従業員の健康管理、労働災害の防止、メンタルヘルス、MSDS制度
(消費者保護・製品安全)
安全・安心マネジメント
・製品・サービスの設計・製造、消費者クレーム対応、製品リコール
KIX 安全・安心の推進
KIX お客様満足の向上
ITM 安全・安心の推進
ITM お客様満足の向上
(地域・社会)
KIX 地域社会との共生
・地域文化、コミュニティの尊重、フェアトレード、CSR調達の確立
(その他)
ITM 地域社会との共生
―
・付加価値分配方針
・動物実験、武器・軍事転用可能な商品
5. その他の記載事項
1.後発事象等
(1)後発事象
―
- 106 -
(2)臨時的事象
―
2.環境情報の第三者審査等
―
- 107 -