増設多核種除去設備 - 経済産業省

増設多核種除去設備/高性能多核種除去設備
の設置について
平成26年2月27日
東京電力株式会社
無断複製・転載禁止 東京電力(株)
増設多核種除去設備/高性能多核種除去設備の設置概要
福島第一原子力発電所に貯留しているRO濃縮塩水を早期に処理
するため、現行多核種除去設備の運転経験を踏まえ改良を行った
多核種除去設備(増設多核種除去整備)及び経済産業省の補助事
業であるより高性能の多核種除去設備(高性能多核種除去設備)
をH26年度内に設置することを計画
増設多核種除去設備については、H26.2.12に実施計画の変更申請を実施
増設多核種除去設備については、H26.2.12に実施計画の変更申請を実施
済
済
高性能多核種除去設備については、近々に実施計画の変更申請を予定
高性能多核種除去設備については、近々に実施計画の変更申請を予定
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増設多核種除去設備の基本構成
 増設多核種除去設備は、前処理設備と多核種除去装置から構成される。
現行多核種除去設備の運転経験を踏まえ、前処理設備のうち鉄強沈処理工程の削除、吸着塔
の増塔、バッチ処理タンクの腐食対策等を反映
①前処理設備 :炭酸塩沈殿処理による吸着阻害物質Ca,Mgの除去
②多核種除去装置:吸着材による核種の除去
スラリー用HICへ
①前処理設備 沈殿処理
生成物
(炭酸塩沈殿処理)
供給
タンク
処理水受入
タンク1
吸着材用HICへ
P
P
循環
ポンプ
供給
ポンプ1
吸着塔
共沈
タンク
処理水受入
タンク2
P
ブースター
ポンプ2
P
ブースター
ポンプ1
薬品注入
タンク・槽類へ
移送
タンク1
吸着塔入口
バッファタンク
P
使用済
吸着材
クロスフロー
フィルタ
供給
ポンプ2
②多核種除去装置
使用済
吸着材
出口
フィルタ
移送
タンク2
既設の多核種除去設備から鉄
共沈処理を削除。
A系列
吸着材用HICへ
B系列
多核種除去装置の吸着塔の塔
数を16塔(処理カラム2塔含
む)から18塔に増塔。
C系列
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増設多核種除去設備の基本仕様
■設備仕様
No.
項目
増設多核種除去設備
既設多核種除去設備
1
処理量
250m3/日/系列以上
250m3/日/系列
2
系列数
3系列
3系列
3
耐食性の改善
SUS316L
ライニング炭素鋼
SUS316L
4
前処理方式
凝集沈殿方式
凝集沈殿方式
5
吸着塔数
18塔
14塔+2塔
6
耐震クラス
Bクラス相当
Bクラス相当
増設多核種除去設備
既設多核種除去設備
62核種NDレベル
(トリチウムを除く)
同左
■処理性能
No.
1
項目
核種除去能力
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3
高性能多核種除去設備の基本構成
 高性能多核種除去設備は、前処理設備と多核種除去装置から構成される。
①前処理設備 :フィルタ処理による浮遊物質の除去及びセシウム、ストロンチウムの粗取り
②多核種除去装置:吸着材による核種の除去
供給タンクA
前処理フィルタ
①前処理設備
供給ポンプA
1A
P
2A
3A
②多核種除去装置
吸着塔
昇圧ポンプ1A
4A
P
1A
1B
P
2B
3B
4B
昇圧ポンプ3A
吸着塔
P
2B
2C
2D
P
2E
3A
P
3B
3C
3D
P
Sb吸着塔
昇圧ポンプ2B
重金属吸着塔
1E
昇圧ポンプ4A
吸着塔
P
2A
1D
Cs/Sr同時吸着塔
SSフィルタ コロイドフィルタ
(Cs/Sr)
昇圧ポンプ2A
1C
昇圧ポンプ1B
供給ポンプB
供給タンクB
1B
P
3E
P
Ru吸着塔
昇圧ポンプ3B
昇圧ポンプ4B
処理水タンクA
処理水移送ポンプA
吸着塔
P
4A
4B
4C
4D
4E
P
Ru吸着塔
処理水タンクB
処理水移送ポンプB
※フィルタ及び吸着塔の構成は、今
後のラボ試験・検証試験結果により
決定する。
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高性能多核種除去設備の基本コンセプト
フィルタ・吸着材処理を主体とした除去プロセスの採用により廃棄物発生量を低減
既設多核種除去設備では、発生する廃棄物量の95%が薬液注入による前処理(鉄
共沈処理、炭酸塩沈殿処理)から発生する。この要因は、廃棄物の形態が水分を含む
スラリーであることに起因していることから、フィルタ・吸着材に放射性物質を濃
縮吸着させることにより廃棄物発生量の低減を目指す。
コロイド除去フィルタ・高性能吸着材等の採用による除去性能の向上
既設多核種除去設備では、前処理により主要核種であるストロンチウムを99%程
度除去している。高性能多核種除去設備では、前処理に相当する除去性能に加え、よ
り高濃度の汚染水(RO濃縮塩水)を処理するために必要な除去性能を有する新たな
フィルタ・吸着材処理技術の開発・実証を行う。フィルタ・吸着材処理技術の開発
により処理対象とする62核種に対して、告示濃度限度のみならず、NDレベル達成
を目標とする。
二相ステンレスやライニング炭素鋼等の採用による耐食性の向上
汚染水は、海水由来の塩素イオンを含むことから、高性能多核種除去設備では、耐
食性を考慮した材料選定を行う。
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高性能多核種除去設備の基本仕様
■設備仕様
■処理性能
No.
項目
高性能多核種除去設備
既設多核種除去設備
1
処理量
500m3/日/系列以上
250m3/日/系列
2
系列数
1系列
3系列
3
耐食性の改善
二相ステンレス
ライニング炭素鋼
SUS316L
4
前処理方式
フィルタ方式
凝集沈殿方式
5
吸着塔数
20塔
14塔+2塔
6
耐震クラス
Bクラス相当
Bクラス相当
高性能多核種除去設備
既設多核種除去設備
No.
項目
1
核種除去能力
62核種NDレベル
(トリチウムを除く)
同左
2
廃棄物発生量
現行多核種除去設備の
1/20程度
ー
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増設多核種除去設備/高性能多核種除去設備の設置位置
高濃度滞留水受タンク
中低濃度タンク
使用済セシウム吸着塔
一時保管施設
シールド中央制御室
(シールド中操)
使用済セシウム吸着塔
一時保管施設
高性能多核種除去設備
中低濃度タンク
増設多核種除去設備
ろ過水タンク
中低濃度タンク
中低濃度タンク
及び
地下貯水槽
中低濃度タンク
多核種除去設備
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スケジュール等
現在、増設多核種除去設備、高性能多核種除去設備の設置エリ
アの準備工事(資機材の移動等)を実施中
H26.3より増設多核種除去設備、高性能多核種除去設備の敷地
造成工事、建屋基礎工事を逐次実施することを計画
増設多核種除去設備、高性能多核種除去設備をH26年に稼働さ
せるよう、機器製作、現地工事等を実施していく
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(参考)既設の多核種除去設備の構成
既設の多核種除去設備の構成
沈殿処理
生成物
スラリー用
HICへ
スラリー用
HICへ
クロスフロー
フィルタ1
循環
タンク
バッチ処理
タンク1
P
上澄液
バッチ処理
タンク2
ブースター
ポンプ2
P
循環
ポンプ1
P
P
デカント
ポンプ
供給
ポンプ1
デカント
タンク
吸着材用HICへ
処理
カラム
P
供給
タンク
スラリー移送
ポンプ
スラリー
沈殿処理
生成物
クロスフロー
フィルタ2
P
P
供給
ポンプ2
循環
ポンプ2
タンク・
槽類へ
吸着塔入口
バッファタンク
P
吸着塔
出口
フィルタ
共沈
タンク
移送
タンク
移送
ポンプ
P
①前処理設備
(鉄共沈処理)
薬品供給
設備
(共通)
②前処理設備 ブースター
ポンプ1 使用済
(炭酸塩沈殿処理) 吸着材
吸着材用HICへ
A系列
③多核種除去装置
B系列
C系列
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