ボタンの花が終わりに近づくと、シャクヤクが咲き始めます。茎が伸び始めると、茎の先端のまるまるとした蕾がみるみる大きくなり、想像もできないような豪華な花を咲かせます。ここでは、多彩なシャクヤクの品種ごとの花色や花形をご紹介していきます。シャクヤクの花形シャクヤクには、野生種などに多い一重咲き、ほとんどの雄しべが花弁化した八重咲き、正常な雄しべも中心に残る半八重咲きがあります。また、雄しべが細長い糸状に花弁化して中央に集まって盛り上がるアネモネ（翁）咲きは、ボタンには見られないシャクヤク独特の花形です。さらにバラ咲きでは、外側の花弁は小さくなり、雄しべは幅広く変化して多数が重なり、バラの花に似た豪華な花容となります。一重咲き八重咲き（バラ咲き）アネモネ（翁）咲き半八重咲き特集花の宰相といわれる花シャクヤクの花色・花形から見た品種紹介くらしげ新潟県立植物園副園長ゆうじ倉重祐二クラウン（冠）咲き野生種系宿根草や潅木と合わせた洋風花壇、できます。また、切り花としても楽しむことがは、花壇でも一際目を引きますし、さ、微妙に変化するやわらかい花色ないのですが、眩いばかりの鮮やかたためか、庭植えにされることは少園のように列植されることが多かっシャクヤクの植栽といえば、見本培も始められました。数の品種が生産販売され、切り花栽た。昭和初期には和洋を問わず相当が多く、芳香もあり人気を呼びましオランダシャクヤク ‘アネモネフローラ’ 紅花ヤマシャクヤク・炎ヨーロッパ原産で、古くから栽培されるオランダシャクヤクのアネモネ咲き品種。花色は紅で、黄色の花弁化した雄しべとの対比が美しい。夏の高温多湿に弱いので、排水のよい土壌で栽培する。日本に広く分布するシャクヤクの野生種。花は紅色で、ヤマシャクヤクのように花弁は広く開かない。‘炎’ はベニバナシャクヤクの選抜種で、原種に比べて全体に大型で花は赤色が強い。洋種シャクヤクは八重で鮮明な花色た。しかし、明治に輸入され始めた色は淡くやわらかなものが多数でし八重咲きで、比較的花が小さく、花ャクヤクの園芸品種は、一重から半明治から大正にかけての日本のシています。和することから、近年人気が高まっりの少ないものは和風の庭園にも調白色や落ち着いた花色で花弁の重な 2008． 8．はなとやさい 9 特集赤色系ボタンとシャクヤクの交配種 ‘カンザス’ 八重咲き種で花色は紫がかった紅色。その強い花色は花壇でもよく映え、茎が強いので切り花にも向く。 ‘オリエンタルホワイト’ ‘レッドチャーム’ ‘コーラルチャーム’ 深紅の大輪花がひときわ目を引く、アメリカで作出された品種。切り花にもよい。半八重抱え咲きの中輪種。黄色がかったオレンジ色の花が美しい。早咲き。 ‘オリエンタルゴールド’ ‘ポーラフェイ’ 半八重咲きの中輪種。花色は多少紫の入る深い紅色で、花弁の先が尖りバラの花のように見える。早咲き。ボタンとシャクヤクを交配して作出された珍しい品種で、冬季もわずかに木質化した茎が残る。白色の花弁と黄色の雄しべの対比が美しい品種。 ‘ドクターアレキサンダーフレミング’ 花色はサーモンピンクの、八重からバラ咲きの大輪品種。中心が盛り上がり、半球状の花形となる。花もちがよいため長期間観賞できる。桃色系半八重咲きの大輪種で花色は鮮やかな黄。雄しべは紅色がかる。草丈は高い。冬季に茎はほとんど枯れ、翌春に地下から芽が伸びる。ひかり ‘泉の輝’ 濃桃赤色と白の絞りの花が美しく、雄しべは花弁化して中央に集まるアネモネ咲き。日本で作出された優良品種。 ‘ピンクカメオ’ ラベンダーピンクのアネモネ咲き。花弁化した雄しべはピンクがかった白色で、花弁との対比が鮮やか。切り花にも向く。 ‘ソルベット’ 下花弁は紅ピンク色で、中花弁は糸状に変化したクリーム色。上花弁は下花弁と同じ紅ピンクと、3層に分かれた三段咲き種。香りもよく切り花にも向く。 10 2008． 8．はなとやさい ‘ロゼアプレナ’ 花色は紅ピンクの八重咲き（バラ咲き）大輪品種で、豪華な花が目を引く。独特のスパイスのような香りがある。 ‘エデンスパフューム’ 八重咲き（三段咲き）の大輪種で花はパステルピンク。バラのようなよい香りは、シャクヤクの中で最も強いといわれる。茎が太く、花壇だけではなく切り花にも最適。 ‘ピロウトーク’ 肌色がかった淡いピンクの八重咲き（バラ咲き）中輪種。豪華な花で茎も強く、切り花にも向く。特集しゃくやく黄色系発送期 10月中旬∼11月中旬 ‘楊貴妃’ ご注文締切 10月20日（特に表記なき場合は、お届け規格：2∼3芽付き地掘り苗）野アネモネフローラ 1株 2,000円生（お届け規格：3芽付き地掘り苗）種系紅花ヤマシャクヤク・炎 1株 4,500円（お届け規格：10.5cmポット苗）ボ（お届け規格：接ぎ木2年生地掘り苗）タン 1株とオリエンタルホワイトの交配 1株種オリエンタルゴールド中国で作出された品種で、黄色花の中では最も美しいといわれる。開花時は日よけをした方が美しい花色を保つことができる。中輪だが、花茎が弱いので支柱などを添えるとよい。紫色系 3,500円 3,000円 ‘インスペクターラバーン’ 赤色系桃色系黄色系紫色系カンザス 1株 1,200円レッドチャーム 1株 1,700円コーラルチャーム 1株 1,700円ポーラフェイ 1株 1,600円ドクターアレキサンダーフレミング 1株 1,700円ひかり 1株泉の輝 ‘パープルフェザー’ 一際目を引く赤紫色のクラウン咲き中輪種。花色は濃い赤紫のクラウン咲きで、ほかの宿根草や潅木と合わせて植えると鮮やかな花色がよく合う。花弁化した雄しべは盛り上がり、半球状の花形となる。白色系 ‘ダッチェスオブネモアーズ’ 清楚な白色で、八重咲き（アネモネ咲き）大輪の花が目を引く。切り花に適した品種で香りもよい。 2,400円（お届け規格：3芽付き地掘り苗）ピンクカメオ 1株 1,900円ソルベット 1株 1,600円ロゼアプレナ 1株 2,500円エデンスパフューム 1株 2,000円ピロウトーク 1株 1,800円 1株 2,600円楊貴妃 ‘ミスアメリカ’ 黄色の雄しべが上品で、花の白によく映える半八重咲き種。切り花にも向く。（お届け規格：3芽付き地掘り苗）パープルフェザー 1株 1,800円インスペクターラバーン 1株 1,800円白ダッチェスオブネモアーズ 1株色系 1株ミスアメリカ 1,500円チャールズホワイト 1株 1,400円シャーリテンプル 1株 1,600円 1,600円 ‘チャールズホワイト’ 白色の八重咲き（アネモネ咲き）で、花弁化した雄しべはクリーム色。切り花にも向く。 ‘シャーリテンプル’ 花色は白の八重咲き種で、ふくよかな花には淡紅色が差す。切り花にも向く。 2008． 8．はなとやさい 11