医薬品インタビューフォーム - 製品情報 - 東和薬品

2008 年 8 月 (改訂第 11 版)
日本標準商品分類番号:872144
医薬品インタビューフォーム
日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成
レニン・アンジオテンシン系降圧剤
指定医薬品、処方せん医薬品(注)
(注)注意-医師等の処方せんにより使用すること
剤
規
一
格
・
含
般
形
錠 剤(素 錠)
量
1 錠中カプトプリル(日局)12.5mg 含有
和
名:カプトプリル(JAN)
洋
名:Captopril(JAN、INN)
名
製造販売承認年月日
薬 価 基 準 収 載
・ 発 売 年 月 日
開発・製造・輸入・
発売・提携・販売会社名
製 造 販 売 承 認 年 月 日 :2008 年 3 月 7 日
薬 価 基 準 収 載 年 月 日 :2008 年 6 月 20 日
販 売 開 始 年 月 日 :1997 年 7 月 1 1 日
製造販売元:東和薬品株式会社
担 当 者 の 連 絡 先 ・
電話番号・FAX 番号
本 IF は 2008 年 8 月改訂の添付文書(第 11 版、妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項)の記載に
基づき作成した。
IF 利用の手引きの概要
-日本病院薬剤師会-
1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯
当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MR と略す)等にインタビューし、当該医薬
品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを、昭和 63 年
日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第 2 小委員会が「医薬品インタビューフォーム」(以下、
IF と略す)として位置付けを明確化し、その記載様式を策定した。そして、平成 10 年日病薬学術
第 3 小委員会によって新たな位置付けと IF 記載要領が策定された。
2.IFとは
IF は「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な
医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる情報等が集約された
総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企
業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。
しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反した情報及び薬
剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない。
3.IFの様式・作成・発行
規格は A4 版、横書きとし、原則として 9 ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色刷りとする。
表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。IF は日病薬が策定した 「IF
記載要領」に従って記載するが、本 IF 記載要領は、平成 11 年 1 月以降に承認された新医薬品から
適用となり、既発売品については 「IF 記載要領」による作成・提供が強制されるものではない。ま
た、再審査及び再評価(臨床試験実施による)がなされた時点ならびに適応症の拡大等がなされ、記
載内容が大きく異なる場合には IF が改訂・発行される。
4.IFの利用にあたって
IF 策定の原点を踏まえ、
MR へのインタビュー、自己調査のデータを加えて IF の内容を充実させ、
IF の利用性を高めておく必要がある。
MR へのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理作用、臨床成
績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関し
ては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品添付文書、お知らせ文書、緊急安全性情
報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)等により薬剤師等自らが加筆、整備する。そのた
めの参考として、表紙の下段に IF 作成の基となった添付文書の作成又は改訂年月を記載している。
なお、適正使用や安全確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な海外での発売状況」に関す
る項目等には承認外の用法・用量、効能・効果が記載されている場合があり、その取扱いには慎
重を要する。
目
次
Ⅰ.概要に関する項目
.............................................................
1
Ⅱ.名称に関する項目
.............................................................
2
Ⅲ.有効成分に関する項目
.........................................................
4
Ⅳ.製剤に関する項目
.............................................................
6
Ⅴ.治療に関する項目
............................................................
12
Ⅵ.薬効薬理に関する項目
......................................................... 13
Ⅶ.薬物動態に関する項目
......................................................... 14
Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目
Ⅸ.非臨床試験に関する項目
....................................................... 26
Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目
Ⅹ
Ⅰ.文
........................................... 18
................................................. 27
献
.................................................................... 29
Ⅹ
Ⅱ.参考資料
.................................................................... 29
Ⅹ
Ⅲ.備
.................................................................... 29
考
Ⅰ.概要に関する項目
1.開発の経緯
カプトプリルはレニン・アンジオテンシン系降圧剤であり、本邦では 1983 年に上市されている。
東和薬品株式会社が後発医薬品として 1993 年 9 月より開発を企画し、医薬発第 698 号(昭和 55
年 5 月 30 日)に基づき規格及び試験方法を設定、加速試験、生物学的同等性試験を実施し、1997
年 3 月に承認を取得、「カプトーワ錠 12.5」として 1997 年7月に上市した。2008 年 6 月に医
療事故防止のため「カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」」と販売名の変更を経て現在に至っている。
2.製品の特徴及び有用性
有用性:カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」は、本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧
症、悪性高血圧に対して、通常 1 日 37.5~75mg を 3 回に分割経口投与により有用性
が認められている。
副作用:主な副作用としては、白血球減少、貧血、BUN 上昇、血清クレアチニン上昇、発疹、
そう痒、味覚の異常、頭痛、めまい、食欲不振、悪心・嘔吐、黄疸、AST(GOT)上昇、
息切れ、起立性低血圧、低血糖、血清カリウム値上昇等であるが、本剤は使用成績調
査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用としては、血管浮腫、汎血球減少、無顆粒球症、急性腎不全、ネフローゼ
症候群、高カリウム血症、天疱瘡様症状があらわれることがある。狭心症、心筋梗塞、
うっ血性心不全、心停止、アナフィラキシー様反応、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚
炎、錯乱、膵炎があらわれたとの報告がある。
1
Ⅱ.名称に関する項目
1.販 売 名
(1)
和
名
カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」
(2)
洋
名
CAPTOPRIL TABLETS 12.5mg “TOWA”
(3)
名称の由来
一般名より
2.一 般 名
(1)
和
名(命名法)
カプトプリル(JAN)
(2)
洋
名(命名法)
Captopril(JAN、INN)
3.構造式又は示性式
4.分子式及び分子量
分子式:C9H15NO3S
分子量:217.29
5.化学名(命名法)
化学名:(2S)-1-[(2S)-2-Methyl-3-sulfanylpropanoyl]pyrrolidine-2-carboxylic acid (IUPAC)
2
6.慣用名、別名、略号、記号番号
特になし
7.CAS登録番号
62571-86-2
3
Ⅲ.有効成分に関する項目
1.有効成分の規制区分
指定医薬品、処方せん医薬品
2.物理化学的性質
(1)
外観・性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品はにおいはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、酸味がある。
(2)
溶
解 性
溶
媒
溶
解
メタノール
極めて溶けやすい
エタノール(99.5)
溶けやすい
水
やや溶けやすい
性
ジエチルエーテルに溶けにくく、ヘキサンにはほとんど溶けない。
(3)
吸
湿 性
当社に該当資料なし
(4)
融点(分解点)・沸点・凝固点
融点:105~110℃
(5)
酸塩基解離定数
当社に該当資料なし
(6)
分配係数
当社に該当資料なし
(7)
その他の主な示性値
○
旋光度:[α]20D:‐125~‐134 (乾燥後,0.1g,エタノール(99.5)10mL,100mm)
3.有効成分の各種条件下における安定性
当社に該当資料なし
4
4.有効成分の確認試験法
赤外吸収スペクトル測定法(KBr 錠剤法)
5.有効成分の定量法
1/60 mol/L ヨウ素酸カリウム液による滴定法
5
Ⅳ.製剤に関する項目
1.剤
(1)
形
剤形の区別及び性状
性
形
(2)
状
白色の片面割線入りの素錠
上面
下面
側面
質量(mg)
75
直径(mm)
6.0
厚さ(mm)
2.1
状
製剤の物性
硬度:約 7.7kg
(3)
識別コード
Tw113
2.製剤の組成
(1)
有効成分(活性成分)の含量
1 錠中 カプトプリル(日局)12.5mg を含有する。
(2)
添 加 物
目的
6
添加物
賦形剤
D-マンニトール、トウモロコシデンプン
結合剤
ヒドロキシプロピルセルロース
崩壊剤
ヒドロキシプロピルセルロース
滑沢剤
ステアリン酸 Mg
3.製剤の各種条件下における安定性
(1) 加速試験 1)
40℃
試験条件:PTP 包装し貼り合わせアルミ箔包装
試験項目
性状
確認試験(1)
確認試験(2)
確認試験(3)
重量偏差試験
崩壊時間(分)
含量(%)
性状
確認試験(1)
確認試験(2)
確認試験(3)
重量偏差試験
崩壊時間(分)
含量(%)
3 ロット
保存期間
INITIAL
白色の片面割線
入りの素錠
液は赤紫色を
呈した
上層は紫色を
呈した
試料溶液及び標
準溶液から得た
スポットの Rf 値
は等しかった
適合
4.6~6.9
100.2~102.2
試験条件:ポリエチレン瓶
試験項目
75%RH
1 ヵ月目
3 ヵ月目
6 ヵ月目
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
-
4.2~6.8
99.7~101.6
-
4.0~6.3
98.4~101.8
適合
4.4~6.4
96.9~101.4
40℃
75%RH
3 ロット
保存期間
INITIAL
白色の片面割線
入りの素錠
液は赤紫色を
呈した
上層は紫色を
呈した
試料溶液及び標
準溶液から得た
スポットの Rf 値
は等しかった
適合
4.6~6.9
100.2~102.2
1 ヵ月目
3 ヵ月目
6 ヵ月目
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
同左
-
4.4~6.1
100.4~101.5
-
3.7~5.8
98.6~101.8
適合
2.0~5.0
98.6~100.4
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度 75%、6 ヵ月)の結果、カプトプリル錠 12.5mg
「トーワ」は通常の市場流通下において 3 年間安定であることが推測された。
7
長期安定性試験 2)
(2)
PTP 包装の状態で、室温保存
試験項目
6 ヵ月
12 ヵ月
18 ヵ月
24 ヵ月
30 ヵ月
36 ヵ月
同左
同左
同左
同左
同左
同左
規格適合
同左
同左
同左
同左
同左
同左
96.2~
96.8~
98.1~
91.7~
88.1~
102.5
103.2
100.5
97.9
96.6
97.7~
99.2~
97.5~
98.5~
97.2~
97.0~
98.6
100.3
100.2
99.6
99.4
99.6
開始時
白色の片面
性状
割線入りの
素錠
純度試験
溶出試験
含量(%)
98.8~99.7
-
90.6~
97.5
カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」は、室温で 3 年間安定であった。
(3)
無包装状態における安定性*3)
条
件
温度(40℃、3 ヵ月)
湿度(25℃、75%RH、3 ヵ月)
結
果
・外観:変化なし
・含 量:変化なし
・硬度:変化なし
・溶出性:変化なし
・外観:変化なし
・含 量:変化なし
・硬度:約 7.7kg→約 3.7kg に低下(規格内)
・溶出性:変化なし
光 (60 万 lux・hr)
・外観:変化なし
・含 量:変化なし
・硬度:変化なし
・溶出性:変化なし
* 評価は「(社)日本病院薬剤師会:錠剤・カプセル剤の無包装状態での安定性試験法について
(答申)、平成 11 年 8 月 20 日」の評価基準による。
<参考>日本病院薬剤師会の評価基準で、硬度の規格内とは、硬度変化が 30%以上で硬度 2.0kg
重以上とされている。
硬度 2kg 重を下回ると、割れ・欠けが起こりやすくなり、取扱いに注意が必要になると考えられ
る。
4.混入する可能性のある夾雑物
該当資料なし
8
5.溶出試験
1) 規格及び試験方法
カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」は、日本薬局方外医薬品規格第 3 部に定められたカプトプ
リル錠の溶出規格に適合していることが確認されている 4)。
方
法:日局溶出試験法(パドル法)
試験液:水 900mL
回転数:50rpm
結
果:30 分の溶出率が 75%以上のとき適合とする。
測定法:吸光度測定法
〔出典:日本薬局方外医薬品規格第三部〕
30 分の溶出率
試験槽
溶出率(%)
1 ロット目
2 ロット目
3 ロット目
1
102.5
101.3
98.8
2
100.0
100.9
98.0
3
99.2
100.0
98.4
4
100.0
100.5
97.5
5
98.4
99.2
98.8
6
98.8
99.6
99.2
9
2) 品質再評価 5)
カプトプリル錠12.5mg「トーワ」の溶出試験
カプトプリル錠12.5mg「トーワ」につき,標準製剤を用いて,品質再評価(第3次)で指定された下記4種の試験液を用いて溶出試験を行った.
販 売 名
有効成分名
剤 形
50rpm
回転数
界面活性剤
なし
①:pH=1.2
②:pH=4.0
試 験 液
(pH)
③:pH=6.8
④:水
名
称
素錠
120
120
100
100
80
80
60
40
自社製剤
標準製剤
20
60
40
自社製剤
標準製剤
20
0
0
0
5
10
15
0
30
5
10
15
30
試験液採取時間(分)
試験液採取時間(分)
pH=1.2
0分
5分
10分
15分
30分
pH=4.0
0分
5分
10分
15分
30分
自社製剤
0.0
82.3
98.8
99.8
100.2
自社製剤
0.0
71.6
96.6
99.1
99.7
標準製剤
0.0
66.1
99.0
99.3
99.2
標準製剤
0.0
34.1
99.5
100.8
99.0
120
120
100
100
80
80
60
40
自社製剤
標準製剤
20
溶出率(%)
溶出率(%)
12.5mg
日本薬局方崩壊試験の第1液
酢酸・酢酸ナトリウム緩衝液(0.05mol/L)
日本薬局方試薬・試液のリン酸塩緩衝液(1→2)
日本薬局方精製水
溶出率(%)
溶出率(%)
溶
出
試
験
条
件
カプトプリル錠12.5mg「トーワ」
カプトプリル
含 量
60
40
自社製剤
標準製剤
20
0
0
0
5
10
15
30
0
5
試験液採取時間(分)
10
15
試験液採取時間(分)
pH=6.8
0分
5分
10分
15分
30分
0分
5分
10分
15分
30分
自社製剤
0.0
68.9
96.1
99.4
99.7
自社製剤
水
0.0
79.6
100.3
99.7
98.5
標準製剤
0.0
37.2
88.8
95.9
98.3
標準製剤
0.0
65.6
101.0 100.6
99.6
後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドラインに従い,自社製剤と標準製剤の4種の試験液における溶出挙動の同等性
を判定した結果,自社製剤と標準製剤は同等であると判定された.
6.製剤中の有効成分の確認試験法
(1) ペンタシアノニトロシル鉄(Ⅲ)酸ナトリウム試液による呈色反応
(2) 1,2-ジクロロエタン及び塩化鉄(Ⅲ)試液による呈色反応
(3) 薄層クロマトグラフィー
10
30
7.製剤中の有効成分の定量法
液体クロマトグラフィー
8.容器の材質
PTP :ポリ塩化ビニル、アルミ箔
バラ :ポリエチレン瓶
9.その他
特になし
11
Ⅴ.治療に関する項目
1.効能又は効果
本態性高血圧症、腎性高血圧症、腎血管性高血圧症、悪性高血圧
2.用法及び用量
通常、成人に 1 日 37.5~75mg を 3 回に分割経口投与する。年令、症状により適宜増減する。
なお、重症例においても 1 日最大投与量は 150mg までとする。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
重篤な腎機能障害のある患者では、血清クレアチニン値が 3mg/dL を超える場合には、投与量を
減らすか、又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。〔過度の血圧低下及び血液障害が
起こるおそれがある。〕(「慎重投与」の項参照)
3.臨床成績
(1)
臨床効果
当社に該当資料なし
(2)
臨床薬理試験:忍容試験
当社に該当資料なし
(3)
探索的試験:用量反応探索試験
当社に該当資料なし
(4)
検証的試験
当社に該当資料なし
(5)
治療的使用
当社に該当資料なし
12
Ⅵ.薬効薬理に関する項目
1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群
アンジオテンシン変換酵素阻害薬
2.薬理作用
(1)
作用部位・作用機序
血中に存在する前駆物質アンギオテンシノーゲンに腎から遊離される酵素レニンが作用す
るとアンギオテンシンⅠが生成し、これにアンギオテンシン変換酵素が作用するとアンギオ
テンシンⅡを生成する。アンギオテンシンⅡは強い血管収縮作用と副腎からのアルドステロ
ンの分泌を介して血圧を上昇させる。本薬はこのアンギオテンシン変換酵素を阻害して、内
因性昇圧物質アンギオテンシンⅡの産生を抑制することによって血圧低下作用をあらわす。
また、アルドステロンの分泌抑制により、ナトリウムの再吸収抑制も起こる。
アンギオテンシン変換酵素は内因性血管拡張物質であるブラジキニンの分解酵素キニナー
ゼⅡと同一の酵素であり、本薬はキニナーゼⅡ阻害によりブラジキニンの分解を抑制する。
従って血管拡張物質のブラジキニンの増加をもたらすこととなり、これも本薬の降圧作用に
関与していると考えられている。また、ブラジキニンは発痛物質としての作用を有するので、
本薬によるブラジキニンの増量は、本薬の副作用である空咳の原因であろうと考えられてい
る。6)
(2)
薬効を裏付ける試験成績
当社に該当資料なし
13
Ⅶ.薬物動態に関する項目
1.血中濃度の推移・測定法
(1)
治療上有効な血中濃度
該当資料なし
(2)
最高血中濃度到達時間
(3) 通常用量での血中濃度の項を参照すること
(3)
通常用量での血中濃度
生物学的同等性試験
カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ 4 錠(カプ
トプリルとして 50mg)健康成人男子(n=20)に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を
測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤
の生物学的同等性が確認された(昭和 55 年 5 月 30 日薬審第 718 号に基づく)7)。
薬 物 動 態 学 的 パ ラ メ ー タ
判定パラメータ
カプトプリル錠 12.5mg「トーワ」
(錠剤、50mg)
標準製剤
(錠剤、50mg)
参考パラメータ
AUC6 (ng・hr/mL)
Cmax (ng/mL)
Tmax (hr)
441.3±24.5
393.4±33.5
0.84±0.08
420.6±29.9
362.5±32.3
0.88±0.10
(Mean±S.E.,n=20)
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等
の試験条件によって異なる可能性がある。
14
(4)
中毒症状を発現する血中濃度
該当資料なし
2.薬物速度論的パラメータ
(1)
吸収速度定数
当社に該当資料なし
(2)
バイオアベイラビリティ
1.(3) 通常用量での血中濃度の項を参照すること
(3)
消失速度定数
当社に該当資料なし
(4)
クリアランス
当社に該当資料なし
(5)
分布容積
当社に該当資料なし
(6)
血漿蛋白結合率
当社に該当資料なし
3.吸
収
当社に該当資料なし
4.分 布
(1)
血液-脳関門通過性
該当資料なし
(2)
胎児への移行性
Ⅷ.10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項目を参照すること
(3)
乳汁中への移行性
Ⅷ.10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与の項目を参照すること
15
(4)
髄液への移行性
該当資料なし
(5)
その他の組織への移行性
該当資料なし
5.代 謝
(1)
代謝部位及び代謝経路
当社に該当資料なし
(2)
代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種
該当資料なし
(3)
初回通過効果の有無及びその割合
該当資料なし
(4)
代謝物の活性の有無及び比率
当社に該当資料なし
(5)
活性代謝物の速度論的パラメータ
該当資料なし
6.排 泄
(1)
排泄部位
当社に該当資料なし
(2)
排泄率
当社に該当資料なし
(3)
排泄速度
当社に該当資料なし
7.透析等による除去率
(1)
腹膜透析
当社に該当資料なし
16
(2)
血液透析
当社に該当資料なし
(3)
直接血液灌流
該当資料なし
17
Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目
1.警告内容とその理由
添付文書に記載なし
2.禁忌内容とその理由
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
1) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2) 血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮
腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管
浮腫を発現することがある。]
3) デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又は
ポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者
(「相互作用」の項参照)
4) アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の
患者 (「相互作用」の項参照)
5) 妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由
該当しない
4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由
Ⅴ. 治療に関する項目を参照すること
5.慎重投与内容とその理由
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
1) 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参
照)
2) 高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
3) 重篤な腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
4) 造血障害のある患者[好中球減少症、無顆粒球症等の副作用が発現することがある。]
5) 全身性エリテマトーデス(SLE)などの免疫異常のある患者[好中球減少症、無顆粒球症等の
副作用が発現することがある。]
6) 重篤な肝障害のある患者[黄疸等の副作用が発現することがある。]
18
7) 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者[副作用として消化器症状が発現することがある。]
8) 脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。]
9) 光線過敏症の既往歴のある患者[副作用として発疹等の皮膚症状が発現することがある。]
10) 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法
1) 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少
や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得
ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
2) 高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上
やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患
者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。
3) 本剤の投与により次の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある
ので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行う
こと。
(1) 重症の高血圧症患者
(2) 血液透析中の患者
(3) 利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
(4) 厳重な減塩療法中の患者
4) (1) 腎疾患の既往歴のある患者、腎障害のある患者では、本剤の投与により蛋白尿があらわ
れやすいので、腎機能、尿所見に留意し、定期的に検査を行うこと。
(2) 持続的な蛋白尿の増加傾向が認められる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行
うこと。
5) 腎障害のある患者に投与する場合には低用量より開始するなど特に注意すること。
6) (1) 腎障害のある患者、重篤な自己免疫疾患(特に全身性エリテマトーデス)又は免疫抑制剤の
投与を受けている患者では、好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留
意して、定期的に検査を行うこと。
(2) 白血球数の急激な減少あるいは 4000/mm3 未満となった場合には、白血球分画を含む経過
観察を十分に行い、3000/mm3 未満を示す場合には投与を中止すること。
7) 副作用発現の可能性が増大することがあるので、1 日用量 150mg を超える量は投与しないこ
と。
8) 手術前 24 時間は投与しないことが望ましい。
9) 血圧低下に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者で高所
作業、自動車の運転等危険を伴う作業に注意させること。
19
7.相互作用
1) 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
デキストラン硫酸固定化
セルロース、トリプトフ
ァン固定化ポリビニルア
ルコール又はポリエチレ
ンテレフタレートを用い
た吸着器によるアフェレ
ーシスの施行:
リポソーバー
イムソーバTR
セルソーバ
ショックを起こすことが
ある。
陰性に荷電したデキストラン硫酸固
定化セルロース、トリプトファン固
定化ポリビニルアルコール又はポリ
エチレンテレフタレートによりブラ
ジキニンの産生が刺激される。さら
に本剤が、ブラジキニンの代謝を抑
制するため、ブラジキニンの血中濃
度が上昇し、ショックを誘発すると
考えられている。
アクリロニトリルメタリ
ルスルホン酸ナトリウム
膜(AN69)を用いた透析
アナフィラキシー様症状 陰性に荷電した AN69 によりブラジキ
を発現することがある。 ニンの産生が刺激される。さらに本剤
が、ブラジキニンの代謝を抑制するた
め、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、
アナフィラキシー様反応を誘発すると
考えられている。
2) 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
血清カリウム値が上昇する
ことがあるので、血清カリ
ウム値に注意すること。
本剤はアンジオテンシンⅡ産生
を抑制し、アルドステロンの分泌
を低下させるため、カリウム排泄
を減少させる。
危険因子:腎障害のある患者
利尿降圧剤
トリクロルメチアジド
ヒドロクロロチアジド等
本剤初回投与後、一過性の
急激な血圧低下を起こすお
それがあるので、投与は少
量より開始すること。
利尿降圧剤によるナトリウム排
泄によって、レニン-アンジオテ
ンシン系が亢進されているため、
本剤によりアンジオテンシンⅡ
の産生が抑制されると、降圧作用
が増強されると考えられている。
アロプリノール
過敏症状(Stevens-
カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン等
カリウム補給剤
塩化カリウム等
20
機序不明
Johnson症候群、関節痛等) 危険因子:腎障害のある患者
が発現したとの報告があ
る。患者の状態を注意深く
観察し、発熱を伴う発疹等
の過敏症状が発現した場合
には直ちに両剤の投与を中
止すること。
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
リチウム製剤
炭酸リチウム
併用によりリチウム中毒を
起こすことが報告されてい
るので、血中のリチウム濃
度に注意すること。
明確な機序は不明であるが、ナト
リウムイオン不足はリチウムイ
オンの貯留を促進するといわれ
ているため、本剤がナトリウム排
泄を促進することにより起こる
と考えられる。
アドレナリン作動性ニュー
ロン遮断薬
グアネチジン硫酸塩
降圧作用が増強されるおそ 両剤の降圧作用による。
れがある。
ニトログリセリン
降圧作用が増強されるおそ 両剤の降圧作用による。
れがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
カリジノゲナーゼ製剤
降圧作用が減弱されること
がある。
本剤は二次的にプロスタグラン
ジン(特にE2、I2等)を増加させて
血管を拡張、腎からの水、電解質
の排泄を増加させる。非ステロイ
ド性消炎鎮痛剤が腎のプロスタ
グランジン生合成を阻害するこ
とにより、本剤に拮抗すると考え
られている。
本剤との併用により過度の
血圧低下が引き起こされる
可能性がある。
血管平滑筋の弛緩が増強される
可能性がある。
8.副作用
(1)
副作用の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1) 重大な副作用(頻度不明)
(1) 血管浮腫:呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわ
れることがある。このような場合には気管の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与
を中止し、アドレナリンの皮下注射、気道確保など適切な処置を行うこと。また、腹痛
を伴う腸管の血管浮腫があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ち
に投与を中止し適切な処置を行うこと。
(2) 汎血球減少、無顆粒球症:汎血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、観察
を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行
うこと。
(3) 急性腎不全、ネフローゼ症候群:急性腎不全、ネフローゼ症候群があらわれることがあ
るので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し適切な処
置を行うこと。
21
(4) 高カリウム血症:重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行
い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。
(5) 天疱瘡様症状:天疱瘡様症状があらわれることがあるので、このような場合には減量又
は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
(6) 狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、心停止:狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、
心停止があらわれたとの報告がある。
(7) アナフィラキシー様反応:アナフィラキシー様反応があらわれたとの報告がある。
(8) 皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、剥
脱性皮膚炎があらわれたとの報告がある。
(9) 錯乱:錯乱があらわれたとの報告がある。
(10) 膵炎:膵炎があらわれたとの報告がある。
2) その他の副作用
頻
度
不
明
血液注1)
白血球減少、貧血、好酸球増多、血小板減少
腎臓
BUN上昇、血清クレアチニン上昇、蛋白尿
皮膚注2)
発疹注3)、そう痒、蕁麻疹、光線過敏症
味覚注4)
味覚の異常
精神神経系
頭痛、めまい、頭重感、眠気
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、胃部不快感、腹痛
肝臓注2)
循環器
黄疸、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、
LDH上昇、肝障害
息切れ、起立性低血圧、動悸、胸痛、胸部不快感、レイノー様症状
低血糖、血清カリウム値上昇、咳嗽、脱力感、発熱、筋肉痛、口渇、口
その他
内炎、歯痛の増強、知覚異常、嗄声、四肢のしびれ感、顔面潮紅、クー
ムス試験の陽性例、抗核抗体の陽性例
注1)投与を中止すること。
注2)投与を中止することなど適切な処置を行うこと。
注3)発熱、好酸球増多を伴う発疹を含む。
注4)減量又は投与を中止すること。(通常、味覚の異常は可逆的である)
(2)
項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧
当社に該当資料なし
(3)
基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度
当社に該当資料なし
22
(4)
薬物アレルギーに対する注意及び試験法
禁忌(次の患者には投与しないこと)】
一部抜粋
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
一部抜粋
9) 光線過敏症の既往歴のある患者[副作用として発疹等の皮膚症状が発現することがある。]
副作用
一部抜粋
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1) 重大な副作用(頻度不明)
(1) 血管浮腫:呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわ
れることがある。このような場合には、気管の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投
与を中止し、アドレナリンの皮下注射、気道確保など適切な処置を行うこと。また、腹
痛を伴を中止し適切な処置を行うこと。
(2) 汎血球減少、無顆粒球症:汎血球減少、無顆粒球症があらわれることがあるので、観察
を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行
うこと。
(7) アナフィラキシー様反応:アナフィラキシー様反応があらわれたとの報告がある。
(8) 皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、剥脱
性皮膚炎があらわれたとの報告がある。
2) その他の副作用
血液注1)
皮膚注2)
頻 度 不 明
好酸球増多
発疹注3)、そう痒、蕁麻疹、光線過敏症
注 1) 投与を中止すること。
注 2) 投与を中止することなど適切な処置を行うこと。
注 3) 発熱、好酸球増多を伴う発疹を含む。
9.高齢者への投与
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[高齢者では一
般に過度の降圧は好ましくないとされている。(脳梗塞等が起こるおそれがある)]
23
10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1) 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明し
た場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻
害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎
不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭
蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブ
な疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、
胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]
2) 妊娠中に本剤を投与された重症高血圧症の患者で、羊水過少症、また、その新生児に低血圧・
腎不全等があらわれたとの報告がある。
3) 授乳中の女性に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。
[ヒト母乳中へ移行することが報告されている。]
11.小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少
ない)
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
尿中ケトン(アセトン)が偽陽性を呈することがある。
13.過量投与
徴候と症状:カプトプリル(推定量 500~750mg)、アルプラゾラム 10mg 投与の 33 歳の女性の
例では、6 時間後のカプトプリル血漿中濃度は 5952μg/L に達していた。薬剤投与 5 時間後入
院。入院時所見は低血圧(収縮期血圧 80mmHg)。初期所見は嗜眠、全身脱力感。
処置: 低血圧-生理食塩液の点滴静注による体液量増加が、血圧の回復のために採るべき処置
である。カプトプリルは、血液透析により成人の循環系から除去されるが、新生児又は小児に
対しては、有効性のデータは不十分である。
腹膜透析はカプトプリルを除去するのに有効ではない。
14.適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)
薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等
の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
24
15.その他の注意
1) 本剤投与中に高度の蛋白尿が認められた患者について腎生検を行ったところ、膜性腎症がみ
られたとの報告がある。
2) インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与するこ
とにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
16.その他
25
Ⅸ.非臨床試験に関する項目
1.一般薬理
当社に該当資料なし
2.毒
(1)
性
単回投与毒性試験
当社に該当資料なし
(2)
反復投与毒性試験
当社に該当資料なし
(3)
生殖発生毒性試験
当社に該当資料なし
(4)
その他の特殊毒性
当社に該当資料なし
26
Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目
1.有効期間又は使用期限
使用期限:3 年(外箱、ラベルに記載)
2.貯法・保存条件
貯法:室温保存
3.薬剤取扱い上の注意点
注意-医師等の処方せんにより使用すること。
Ⅷ.14. 適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)を参照すること。
4.承認条件
該当しない
5.包
装
100 錠、1000 錠(PTP)
1000 錠(バラ)
6.同一成分・同効薬
同一成分:カプトリル錠 12.5mg
同効薬:アンジオテンシン変換酵素阻害剤
7.国際誕生年月日
1980 年 4 月 15 日
8.製造販売承認年月日及び承認番号
製造販売承認年月日:1997 年 3 月 3 日
2008 年 3 月 7 日(販売名の変更による)
承認番号:20900AMZ00123000
22000AMX00433000(販売名の変更による)
27
9.薬価基準収載年月日
1997 年 7 月 11 日
2008 年 6 月 20 日(販売名の変更による)
10.効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及びその内容
該当しない
11.再審査結果、再評価結果公示年月日及びその内容
再審査結果:該当しない
品質再評価結果公示年月日:2000 年 5 月 11 日
品質再評価結果:薬事法第 14 条第 2 項各号(承認拒否事由)のいずれにも該当しないとの結果を
得た。
12.再審査期間
該当しない
13.長期投与の可否
本剤は厚生労働省告示第 97 号(平成 20 年 3 月 19 日付)で定められた「投薬期間に上限が設けら
れている医薬品」には該当しない。
14.厚生労働省薬価基準収載医薬品コード
2144001F1089
2144001F1240(販売名の変更による)
15.保険給付上の注意
特になし
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ⅩⅠ.文
献
1.引用文献
1) 東和薬品株式会社社内資料:加速試験
2) 東和薬品株式会社社内資料:長期安定性試験
3) 東和薬品株式会社社内資料:無包装状態における安定性試験
4) 東和薬品株式会社社内資料:品質再評価;溶出試験
5) 東和薬品株式会社社内資料:品質再評価;溶出試験
6) 第十五改正日本薬局方解説書,
C-941,
廣川書店
(2006)
6) 東和薬品株式会社社内資料:生物学的同等性試験;血漿中未変化体濃度
2.その他の参考文献
当社に該当資料なし
ⅩⅡ.参考資料
主な外国での発売状況
当社に該当資料なし
ⅩⅢ.備
考
その他の関連資料
当社に該当資料なし
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11 版-1