県政かわら版37号 - 千葉県議会議員 岩井やすのり オフィシャルサイト

岩井やすのりの県政かわら版 №37(2011/12月号)
12月号
県政かわら版
岩井やすのり
地域の問題と県政・県議会についてご報告します
11/27 印西クリーンセンター住民説明会(印西市内にて)
印西クリーンセンター移転問題~建設コストを無視した予定地決定に疑問
栄町をはじめ、印西市、白井市のごみ処理を行う印
移転予定地
西クリーンセンターは、稼働開始から 25 年以上が経
過し、焼却炉の建替えや移転の是非が検討されてき
ました。
23 年 6 月 印西市泉・多々羅田地先に移転先決定
印西クリーンセンターを運営する印西地区環境整
備事業組合は、平成 21 年 6 月より、次期中間処理施
設整備検討委員会にて、印西市 2 地区、白井市 1 地
区、本埜村 1 地区、印旛村 1 地区(栄町なし)と、
現在地を合わせた計 6 か所を候補地として、比較評
価を行いました。その結果、翌 4 月、現在地を含む
印西市 3 候補地に絞り込み、今年 6 月に泉・多々羅
田地先を移転先として決定しています。
に入っていなければ問題ない」と釈明したりするな
ど、行政側のあいまいな態度が目立ちます。そもそ
も、予定地が決定するまで、町内会長にさえ何らの
説明がなかったことに住民は憤慨しており、やっと
開かれるようになった説明会は怒号の嵐です。
経済性を無視した候補地決定は許せません
用地費だけでも 40 億円、総事業費 200 億円となる
移転費用のうち、一般会計 63 億円(平成 23 年度)
住宅地の 300m 圏内~住民説明会は怒号の嵐
栄町・酒々井町選出
千葉県議会議員
かつての建設省が示した、ごみ焼却施設設置にあ
な問題です。しかも、2 月の組合議会、3 月の各市町
たっての「6 つの条件」は、今なお設置基準の一つと
(印西市、白井市、栄町)議会の議決で正式決定と
して準用されていますが、そのうち、
「付近 300m 以
なってしまうだけに、もはや時間はありません。
内に住宅群がないこと」
「恒風(=最も多く吹く風向
前述の候補地選定に関わる検討委員会では、25 項
き)に対して市街地の風上をさけること」など 3 つ
目について点数化し、評価しましたが、肝心の経済
の条件に、今回の移転予定地は合致していないと指
性(建設コスト)が全く評価されていないのは大問
摘されています。また、住宅群 300m の条件につい
岩井やすのり事務所 ℡ 0476-36-7799
栄町安食台 2-26-23(栄町役場前・パン屋 2F)
の栄町が 20 億円も負担することになるだけに、大き
ては、検討委員会や組合議会において、住宅群が
300m 圏内には入っていない地図を示したり、11/27
の住民説明会では一転して「(住宅群が)100m圏内
題。ごみ焼却施設はなくてはならない大切な施設で
すが、わたしたちの貴重な税金を多額に投入するこ
とになるだけに、経済性無視の安易な意思決定は許
されないのではないでしょうか。
岩井やすのりの県政かわら版 №37(2011/12月号)
介護保険法改正~中小事業者にも配慮した介護情報公表制度の改善を
調査・公表、手数料は各都道府県の判断に
2010 年 11 月、国の社会保障審議会介護保険部会
利用者が介護事業所を選択する際に、適切な情報
ん。当初、1 サービス事業につき約 5 万円の費用が
は、この公表制度について「手数料によらずに運営
を提供することを目的として、2006 年より始まっ
かかり、例えば、4 種類の介護サービス事業を行っ
できる制度へ変更すべきである」とし、また、2012
た介護サービス情報の公表制度。県指定の調査機関
ている場合、毎年 20 万円もの手数料となり、中小
年 4 月から改正実施される介護保険法では、制度自
が、全ての介護サービス事業所に実地調査を行い、
介護事業者にとって大きな負担となっていました。
体が大きく見直されることとなりました。
その結果をインターネット上で公開するものです。
これまで義務付けられていた、毎年の調査・公表
インターネット上での公表は利用率が低い
毎年の調査・公表手数料を事業者が負担
は「調査を行うことができる」へと緩和され、都道
また、毎年行われる調査の結果は、インターネッ
府県の裁量に委ねられることに。また、調査機関に
対象となる介護サービスは、訪問介護、通所リハ
ト上でしか公表されません。介護サービス利用者の
よる手数料も、無条件で費用徴収することができな
ビリ、居宅介護支援(ケアプラン作成)などの 35
大部分は高齢者であるため、実際にこのサービスを
くなります。
サービス(2011 年度)で、情報の内容は、
「利用料
利用して、事業所を選択するケースはほとんどない
金」
「職員研修の状況」
「医療連携体制の状況」など
と指摘されています。また、調査はとても毎年必要
となっています。しかし、毎年行われる状況調査の
な作業とは言えず、事業者による批判の声はますま
際には、事業者は手数料を支払わなくてはなりませ
す大きなものとなっているのです。
平成24年度介護サービス情報公開制度の見直し (長野県の場合)
現行の制度
制度見直し後
手数料
・都道府県知事が条例により定める。
・手数料(公表・調査)を介護サービス事業者より徴収。
調 査
・都道府県知事が必要と認める場合に実施する。
・介護サービス事業者が報告した調査情報について、指定調
※都道府県において指針、国においてガイドラインを作成。
査機関の調査員が年1回事業所を訪問し、調査を実施する。
※基本情報も調査対象とする。
公表される ・基本情報
・調査情報
情報
公表対象
・介護予防サービスを含む50サービス
サービス
公表システ
・各都道府県が設置し、管理運営。
ムサーバー
・可能な限り、手数料によらないで運営できるしくみとする。
但し、地方自治法に基づき手数料を徴収することは可能。
・基本情報、調査情報
・介護サービスの質や介護従事者に関する情報の公表につ
いて配慮する。
・介護予防サービスについては、本体サービスと一体的に運
営されている場合には、報告の一体化を可能にする。
・国においてサーバーを一元的に管理
※各都道府県は、国が設置したサーバーを活用して公表事
務を実施可能。
長野県ではすでに手数料徴収を取り止め
長野県などでは今年度からすでに、毎年行ってい
た調査、公表や手数料の徴収を取り止めるなど、公
表制度の運用改善に着手しています。一方、千葉県
では、調査や公表にかかる財源の問題があるとして、
未だに毎年の調査・公表や手数料徴収の取り止めを
決定できずにいるばかりか、介護保険法に代わる千
葉県独自の介護関係条例を制定し、毎年の手数料徴
収を継続する可能性があるというのですから驚き
です。
県内 5300 に上る介護事業者の多くは、台所事情
が厳しい中小規模、零細経営です。住民にとってま
すます必要となる介護サービスだけに、優良な事業
者が育つよう、千葉県での介護サービス情報公表手
数料等の改善にしっかりと働きかけてまいります。