地域住宅計画 - 沼津市

地域住宅計画
ぬ
ま
づ
し
ち
い
き
沼津市地域
ぬ ま づ し
沼津市
平成21年2月
地域住宅計画
計画の名称
都道府県名
計画期間
沼津市地域
静岡県
平成
18
作成主体名
年度
~
沼津市
22
年度
1.地域の住宅政策の経緯及び現況
当該地域は静岡県の東部に位置し、人口約21万人、世帯数約8万3千世帯の地域である。
沼津市は、首都100km圏に位置する静岡県東部にあって恵まれた自然環境と優位な地理的条件のもとで、東駿河湾地域、伊豆方
面への交通拠点あるいは広域的な商業・文化拠点として、この地域の政治、経済、文化の中心的役割を担ってきた。一方、住宅事情に
ついては、賃貸住宅の居住水準の向上の遅れや、公営住宅の老朽化、また耐震性の劣る住宅が多いことなど諸問題を抱えている。
平成15年住宅・土地統計調査によると、持家4万1千世帯、公営借家3千5百世帯、機構・公社借家3百世帯、民営借家2万1千世
帯、給与住宅3千百世帯となっている。空き家率も12%とストックの有効活用が住宅政策において重要な事項となっている。
現在、民間住宅施策としては耐震化の促進支援、狭あい道路の拡幅事業等を行っており、公的住宅施策としては、借上げ方式を中心
とした公営住宅供給、老朽化した住宅の住戸改善、良質な賃貸住宅の供給として特優賃や高優賃の供給等を行っている。
2.課題
○収入超過者・高額所得者、地位の継承による長期入居、高額な資産を保有している者の入居、10倍近い応募倍率など、公営住宅に
入居している世帯とそうでない世帯との間に不公平感が生まれており、地域における住宅セーフティネットとして機能していない。ま
た、高齢者世帯と若年ファミリー世帯との間に居住人数に対するミスマッチが生じている。
○安心して暮らせる居住環境は全ての生活の基本となるものであるが、新耐震基準以前に建設されたものが多く、耐震上不安がある。
また、急増する空き巣等の犯罪に対して、適切な措置がなされておらず、バリアフリー対策も遅れており、高齢者等誰もが安心して暮
らせる環境が整っていない。
○古い住宅に関しては、面積や設備の点で依然として居住水準が低い状態のままである。一方、既存ストックが十分に活用されておら
ず、民間及び特優賃の空き家が目立つ。
3.計画の目標
『多様な世代や世帯がライフスタイルやライフステージに応じた適切な住まいを確保でき、ともに支えあいながら、住み続けたいと思える住
まいとまちを実現する。』
『豊かな自然環境と共存しつつ、誰もが安心して暮らすことが出来るような、次世代に引継いでいける質の高い住まいとまちを実現す
る。』
『住環境整備の調査及び災害に強い住宅や狭あい道路の整備を行うことにより、良好な居住環境の確保と災害に強いまちづくりを図
る。』
4.目標を定量化する指標等
指 標
単 位
定 義
従前値
基準年度
目標値
目標年度
最低居住水準未満世帯の割合
%
沼津市内における最低居住水準未満世帯
の割合
10%
18
5%
22
バリアフリー化住宅の割合
%
沼津市内のバリアフリー化された市営住宅
の割合
13%
18
24%
22
耐震性を確保した住宅の棟数
棟
耐震補強工事をした木造住宅の棟数
187棟
18
937棟
22
狭あい道路の拡幅整備の件数
件
幅員4m未満の狭あい道路に面する民間
敷地を後退し、拡幅道路として整備した件
数
289件
18
502件
22
※計画期間の終了後、上記の指標を用いて評価を実施する。
5.目標を達成するために必要な事業等の概要
目標①:多様な世代や世帯がライフスタイルやライフステージに応じた適切な住まいを確保でき、ともに支えあいながら、住み続けたいと
思える住まいとまちを実現する。
<事業の概要>
・地域の実情に応じた適切なセーフティネットを構築するため、公営住宅等整備事業により公営住宅を整備し、真に住宅に困窮している住民の居
住安定を図ることとする。公営住宅の整備に当たっては、民間活力を取り入れたPFI手法を導入する。また、型別供給を行い、多様な世代に対し
てライフスタイルに応じた住環境の確保が可能となる。
・少子高齢社会に対応するため、高齢者向け優良賃貸住宅供給促進事業により、高齢者向け優良賃貸住宅を整備し、民間活力による公的住宅
の供給促進を図るとともに、既存の公営住宅のバリアフリー化を推進すべく、公営住宅ストック総合改善事業を実施する。
・入居者の公平性の確保や良好なコミュニティ形成のため、公営住宅の収入超過者・高額所得者に対しては、公営住宅の適切な管理を徹底す
る。
目標②:自らが住む地域へと関心が広がる中、地域づくりにつながるような住環境向上を実現する。
<事業の概要>
・地震時等における最低限の安全性を確保するため、住まいの耐震性向上推進事業により住宅の耐震化を図るとともに、住宅地区改良事業等に
より、密集市街地の整備改善を図る。また、地域づくりが行われるよう、事業関連調査を行うとともに、まちづくり協議会等との連携を図る。
・街なか居住等のニーズに対応するため、民間事業者による、周辺の住環境に配慮した優良な賃貸住宅整備に対し支援を行う、快適な住まいづ
くり推進事業を実施する。
・住宅の整備に伴い必要となる公共施設を整備し、地域の住環境の向上を図るため、住宅市街地基盤整備事業により、道路、公園等の整備を実
施する。
目標③:災害に強い住宅や市街地の形成を促進することにより、良好な居住環境の確保や住宅地の防災機能の向上を図る。
<事業の概要>
・民間住宅の耐震性向上補助、建築基準法第42条第2項道路(幅員1.8m以上4m未満)の狭あい道路の整備を行い、良好な居住環境や住宅地
の防災機能の向上を図る
6.目標を達成するために必要な事業等に要する経費等
(金額の単位は百万円)
基幹事業
事業
事業主体
公営住宅等整備事業
高齢者向け優良賃貸住宅供給促進事業
公営住宅ストック総合改善事業
公的賃貸住宅家賃低廉化事業
沼津市
沼津市
沼津市
沼津市
交付期間内
事業費
規模等
314戸
45戸
景観改善
高優賃
2,492
45
30
3
合計
2,570
提案事業
事業
公営住宅等駐車場整備事業
移転等助成事業
木造住宅耐震補強助成事業
既存住宅改良事業(デジタル化)
狭あい道路拡幅整備事業
住環境整備の調査事業
安全な居住環境創出事業
細項目
事業主体
沼津市
沼津市
沼津市
沼津市
沼津市
沼津市
沼津市
交付期間内
事業費
規模等
109台
172戸
750件
60棟
213件
187.10㎡
八重団地・東間門住宅他
18
28
68
44
134
68
106
466
合計
(参考)関連事業
事業(例)
住宅・建築物耐震改修等事業
※交付期間内事業費は概算事業費
事業主体
沼津市
規模等
5,000棟
7.法第6条第6項の規定に基づく公営住宅建替事業に関する事項
なし
※法第6条第6項に規定する公営住宅建替事業に関する事項を地域住宅計画に記載する場合には、法第12条に規定する施行要件の特例の対象となります。
8.法第6条第7項の規定に基づく配慮入居者及び特定優良賃貸住宅の賃貸に関する事項
なし
※法第6条第7項に規定する配慮入居者及び特定優良賃貸住宅の賃貸に関する事項を地域住宅計画に記載する場合には、法第13条に規定する特定優良賃貸住宅の入居者の資格に係る認定の基準の
特例の対象となります。(ただし、一定の要件を満たすことが必要です。)
9.その他公的賃貸住宅等の管理等に関する事項
なし
「法」とは、「地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等の整備等に関する特別措置法」をいう。