秋 号 - 愛知県

地域医療支援室
秋 号
発行元
愛知県がんセンター愛知病院
地域医療支援室
ヘき地医療支援事業
電話0564-21-6251 内線2573
発行日
No.15
平成18 年10 月16 日
■ 日程
平成18年8月19日(土)~20
日(日)
、新城市作手鬼久保リフレッ
シュセンターにてへき地医療をテー
マに研修会が行われました。
■ 研修スケジュール
8月19日(土)
・ 関係者挨拶(新城市長・新城市民
病院長)
・ 作手の紹介(作手診療所長)
・ 参加者自己紹介
・ 介護保険の概要-鈴木雅盛様(愛
知県社会福祉協議会)
・ 住民参加ワークショップ(
「寝た
きりにならないために」
「悪化さ
せないために」
)
・ 施設見学
・ 懇親会(バーベキュー)
参加者115名(うち看護師25 8月20日(日)
名、医師21名、事務20名、保健師 ・ 講演A 「みんなでやろうへき地
医療」-名郷直樹先生(社団法人
学生・看護師学生14名、保健師11
地域医療振興協会)
名、医学生8名、介護士7名、ケアマ
ネージャー6名、その他技師等3名) ・ 講演B 「マネージメントと経営
分析」-岡本靖様(公立黒川病院)
↑グループ討議発表の様子
今年度愛知病院では、名古屋第
一赤十字病院・岡崎市民病院から
の研修医を受けてきました。へき
地医療研修を終えた先生方から
の感想です。
【研修医のこころ】
・ゆっくりお話しすることで見えてくる患者さんの背景がたくさん
あるということを知り、医療面接は大切だと感じた。
・患者さんがいろいろ自分に話してくれることがとても有難かっ
た。
・この先生なら話せると思えるような医者になれたらと思います。
・一人で往診に行ったことにより、介護する方のストレス、苦労を
学ぶことができた。
・患者さんに対して、今日学んだ行動変容の手法を用いて問診をし
てみたい。
・昨日外来でみた患者さんが、今日も会いに来てくれたことがうれ
しかった。
・医療のみでなく、患者さん一人一人の生活も理解することが大切
だと思った。病棟の業務に慣れていないため、戸惑ってしまった。
・終末期医療についてもう少し勉強したい。
■ 開催担当者の思うこと
愛知県へき地医療支援機構 吉田 力
へき地医療に関心をもつ関係者が
集うこの研修会は今年で 5 回目とな
りました。この会はへき地の保健・医
療・福祉・行政を支える方々や地域住
民の皆様が一堂に集い、へき地医療に
ついて話しあうことのできる非常に
岡崎市宮崎診療所での研修の様子
貴重な会です。
へき地には都会ほど充実した研修 ■ 参加者の声(アンケートより)
「市町村合併」
、
「医師の地域偏在」
、
施設はありませんが、ここ鬼久保リフ ・ワークショップで、さまざまな職種 「介護保険制度の改正」などにより、
額田診療所
レッシュセンターでは、開放された窓 の人とお話をし、意見を聞くことがで 昨今へき地医療の現場にも新たな課
研修医
指導医
から鳥のさえずりを聞き、高原の風を きたのは貴重だった。
題が生じております。この研修会を通
スタッフ
体感しながらの研修会となりました。 ・グループ討議で、介護に関わってい して保健・医療・福祉・行政の間によ
↑山間部で暮らす患者様の
る住民の方の思いを直接聞けたこと り有機的な連携が生まれることによ
話をじっくり聞く
は良かった。
り、これらの課題を解決する一助とな
↑宮崎診療所スタッフと
・地域住民とのコミュニケーションの ればと考えております。
大切さを改めて知った。
また、医学生や保健師学生にも多数
【研修医を受入れる
・話し合いの時間が足りない。もっと ご参加いただいており、この中から将
へき地診療所 指導医のこころ】
《豊田市立乙ケ林診療所 中村医師》
時間をとって話し合いたかった。
来のへき地医療を担う人材が育って
・介護保険の仕組みは難しい。もっと いくことを期待しております。
勉強したい。
今後とも微力ではございますがへ
臨床研修制度が始まって賛否両論ありますが、へき地診療所に
き地医療がより充実するよう努力い
■ 来年の予告
はおそらく良い方向へ機能しているように思います。
平成 19 年 8 月 18 日(土)~8 月 19 日 たしますので、引き続きご支援ご協力
すでに約20名の研修医の先生と仕事をさせて頂きました。
↑18日PMグ ループ討議の様子
(日)一色町佐久島にて行う予定です。 をお願いいたします。
当初は田舎で何が提供できるかと試行錯誤の連続でお客さん
扱いでしたが、最近はスタッフの一員として受け入れその中で
一般外来診療を体験しながら飾らない生の現場の声を感じと
へき地支援にご協力いただいた院内の先生方
って頂くようにしています。短い期間ではありますが、日頃の
地域医療人材育成センター
(平成18年7月~9月まで)
忙殺された医療現場から離れ患者さん一人一人についてじっ
(ドクターバンク)
中島PT
リハビリ支援6日 額田北部診療所
くり診察し検討を行うことの重要性を再認識していただくこ
橋本医師
代診4日 乙ケ林診療所・北部診療所・新城市民病
とを目標としています。また、密接な患者さんとかかわりあい
愛知県医師会により、平成18年9月より地
院・額田宮崎診療所
の中で総合診療の面白さを伝えたいと思っています。
域医療人材育成センター(ドクターバンク)が
吉田医師
代診3日 乙ケ林診療所・佐久島診療所2日
現場のスタッフにとっても若い研修医の先生が研修開始後
始動し始めました。これにより、医師確保が困
佐々木医師 代診2日 額田宮崎診療所・作手診療所
すぐに院内で診察以外に調剤、受付、レントゲン撮影等臨機応
難な地域にも医師派遣の道が開けそうです。
福谷医師
代診1日 額田北部(AM)・宮崎診療所(PM)
変に何でも業務を助けてくれるので戦力として大変助かって
米川医師
整形外科支援1日 乙ケ林診療所
いることは当然として、それ以上に勤務先の病院の情報や研修
★お忙しい中
◆以下愛知県医師会ホームページより引用◆
内堀医師
整形外科支援1日 乙ケ林診療所
を終えた先生方のその後の様子を伝え聞くことができ刺激と
ご協力有難う
地域医療の人材を育成する医師会と行政が協働
松原医師
整形外科支援1日 乙ケ林診療所
なっています。今後も可能な限り助けて頂きながら明日から役
ございました
して実施する事業であり、単なる紹介に留まら
小林医師
代診1日 乙ケ林診療所
に立つ研修となるようがんばっていきたいと思っています。
ず、地域を中心とする医療体制を円滑に運用する
―誰でもできるEBM―
ために、紹介後のアフターケアも重要な任務と考
愛知県へき地医療臨床研修システム
講演会がありました
えており、フォローアップも視野に入れた対応を
プログラム評価会議がありました
計るものです。
10月6日(金)愛
平成18年8月7日(月)愛知県庁西庁舎2階会議室にて、当研
知病院にて、社団法人
http://wwwinfo.aichi.med.or.jp/wgyomu1/drb
修システムにより実施された研修を検証し、より効果的なプログラ
地域医療振興協会の
ank/index.html
ムを提供するためにプログラム評価会議が行われました。
名郷直樹先生による
臨床研修病院 11 施設、へき地医療臨床研修病院 5 施設、また厚
講演会がありました。
生労働省東海北陸厚生局からも参加を頂き、現在行われているへき
愛知病院では、臨床研修システムにおける教育の一環として、
地医療研修プログラムの内容・研修医受入れの調整方法・研修評価
策定会議がありました
名郷先生より年3回ほどご指導をいただいています。今回は、院
方法等について話し合われました。
平成18年9月13日(水)愛知病院にて今
特に、年々増える当システムへの申込希望者の受入れ対策とし 内の医療従事者を対象に「誰でもできるEBM へき地医療の経
年度2回目のへき地医療支援計画策定会議が
て、一人でも多くの研修医が参加できるようなプログラムを再構築 験から」と題し、講演会を行っていただきました。
今から役立つEBMの実践方法について、ポイントを絞った講
ありました。
する必要性が検討され、研修医を送り出す側と受入れる側双方が協
へき地診療所だけでなく、各拠点病院として
力して、柔軟な対応ができるような体制づくりが議題の中心となり 演を頂き、約50名の参加者の皆様は、それぞれ真剣に聞き入っ
ていました。
も今後必要とされる女性医師対策について、現
ました。
在女性医師赴任の実績がある診療所より対策
等をお話し頂き、今後が検討されました。
豊田市小原地区では、年に2度咲く「四季桜」が有名です。10月下旬から
へき地の
12月上旬にかけて咲くちょうどこの時期は、桜と紅葉が同時に楽しめます。
小ネタ