原子力安全規制情報会議説明資料 使用済燃料のサイト内貯蔵について 平成22年10月 8日 電気事業連合会 原子力開発対策委員会 原燃サイクル部会 副部会長 中部電力株式会社 執行役員 発電本部 原子力部長 石原 準一 1 浜岡原子力発電所の設備概要 平成17年1月18日の5号機運開により、5基体制となりました。 1号機 原子炉形式 電気出力 2号機 3号機 4号機 5号機 改良型沸騰水 型軽水炉 (ABWR) 沸騰水型軽水炉(BWR) 138 54 84 110 113.7 着 工 昭和46年 (1971) 3月 昭和49年 (1974) 3月 昭和57年 (1982) 11月 平成元年 (1989) 2月 平成11年 (1999) 3月 運転開始 昭和51年 (1976) 3月 昭和53年 (1978) 11月 昭和62年 (1987) 8月 平成5年 (1993) 9月 平成17年 (2005) 1月 (万kW) (126.7*) *: 低圧タービンに圧力プレートを設置して運転 (平成19(2007)年 3月13日~) © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 2 浜岡原子力発電所リプレース計画等について 平成17年1月28日、自主的に目標地震動(約1,000ガル)による 耐震裕度向上工事を実施することとしました。 【3~5号機の対応】 ・ 平成20年3月に耐震裕度向上工事を完了しました。 【1,2号機の対応】 ・ 目標地震動に対応するためには、約3,000億円の費用と10年 以上の工事期間を要するとの結論に至りました。 ・ このため、経済性に乏しいと判断されることから、 ① 1,2号機の運転を終了する ② その替わりに、6号機を平成30年代前半の運転開始を目標に 建設する ③ 1,2号機の運転終了に伴い、両号機の燃料プールから使用済 燃料を搬出することを踏まえ、新たに発電所敷地内に、発電所 施設の一部として、全号機共用の使用済燃料乾式貯蔵施設を 平成28年度の使用開始を目標に建設する こととしました。(平成20年12月22日公表、浜岡原子力発電所 リプレース計画等) © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 3 1,2号機廃止措置の全体工程 平成21~26年度 平成27~34年度 平成35~41年度 平成42~48年度 第1段階 第2段階 第3段階 第4段階 原子炉領域周辺設備 解体撤去期間 解体工事準備期間 原子炉領域 解体撤去期間 建屋等解体撤去期間 ◆運転終了(H21.1.30) ◆廃止措置計画認可申請(H21.6.1) ◆廃止措置計画認可申請の一部補正(H21.9.15) ◆廃止措置計画認可(H21.11.18) ◇廃止措置計画変更認可申請 燃料搬出( 1,2号機の燃料プールから搬出する使用済燃料: 約235トン・ウラン(うち新燃料: 約26トン・ウラン) 汚染状況の調査・検討 系統除染 原子炉領域周辺設備解体撤去 安全貯蔵 原子炉領域解体撤去 建屋等解体撤去 放射性廃棄物の処理処分(運転中廃棄物または解体廃棄物) 放射線管理区域外の設備・機器の解体撤去 © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 4 浜岡原子力発電所内に乾式貯蔵施設を建設する理由 使用済燃料の発生量は再処理量を上回ることから、サイト内・外の貯蔵施設 について検討しておりましたが、「早期に実現させる」ために、発電所敷地内 に建設するサイト内貯蔵施設としました。 1号機 2号機 使用済燃料乾式貯蔵施設 6号機 5号機 3号機 ○1,2号機の燃料プールから搬出する 使用済燃料: 約235トン・ウラン (うち新燃料: 約26トン・ウラン) 4号機 ○3~5号機の運転に伴い発生する使用済燃料 : 約80トン・ウラン/年 ○発電所から再処理工場へ搬出する使用済燃料: 約70トン・ウラン/年 © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 5 サイト内貯蔵施設イメージ 貯蔵方式 貯蔵容量 建屋規模 主要な設備・機器 : : : : 乾式貯蔵 約700トン・ウラン(燃料集合体にして約4,000体) 約60m×約50m×(高さ)約25m、1棟 金属製乾式キャスク(約60基を想定) 金属キャスク取扱設備 貯蔵建屋 金属キャスク クレーン 輸送車両 受入区域 貯蔵区域 サイト内貯蔵施設イメージ図 © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 6 サイト内貯蔵施設のメリット・デメリット 【メリット】 ① 早期に供用が可能であること (計画から竣工までの期間が、サイト外貯蔵施設は10年以上であるのに対して、サイト内 貯蔵施設は約7年) ② 事業所外運搬が不要であること(浜岡の場合、サイト内に港が無いので、海上輸送に加え て、陸上輸送が必要である) ③ 既設設備(管理棟、防護施設等)を共用可能であり、既存の発電所要員により施設の運用 管理が可能となること なお、サイト内でキャスク蓋の開放作業も可能である 【デメリット】 ① 施設の貯蔵容量は、サイトの敷地の広さに 左右されること 御前崎港 浜岡原子力発電所 約10km 浜岡からの陸上輸送 © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 7 サイト内貯蔵施設における課題について 【技術的課題】 サイト内貯蔵施設に係る固有の技術的課題はありません。 【制度的課題】 サイト内貯蔵施設は、サイト外貯蔵施設と比較して地元支援策(具体 的には交付金制度)が充実していない。 【その他】 サイト内貯蔵施設における輸送・貯蔵兼用金属キャスクの使用は、 初めてとなります。 © 2009 Chubu Electric Power Co., Inc. All rights reserved. 8
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