正月3が日をかく過ごしました - a-bombsurvivor.com

No.126
週 刊 メッセージ:No.126
No.126(2011年 1月 3日 )
正 月 三 が日 をかく過 ごしました
In English
正 月 三 が日 にどんな過 ごし方 をしたかを記 述 する前 に、若 干 、私 の宗 教 観 とその実 際 に言 及 するこ
とが必 要 と考 えます。高 校 生 時 代 に広 島 県 下 初 の英 語 弁 論 大 会 で優 勝 したことが縁 で、アメリカ人
女 性 宣 教 師 ・女 学 院 高 校 英 語 教 師 の ア ンダ ーソ ンとい う方 との 接 点 が生 じ、後 年 に至 ってキリスト
教 (日 本 基 督 教 会 ・メソディ スト系 )の洗 礼 を受 けた私 です。
ところが、なんとなく教 会 への足 が遠 ざかった のが、102歳 まで生 きた 母 と、かつての私 の妻 との確
執 (世 に 言 う 嫁 姑 問 題 )が 生 じた 時 代 で した 。 爾 来 、 心 の 中 で は キリ ス ト信 者 で あ る ことを 自 覚 しな
がら、それに恥 じない生 き方 をしてきた私 であったと自 覚 します。
この国 に来 て以 来 、圧 倒 的 なローマカトリック系 のお国 柄 の中 で生 活 することから、その教 会 に通 う
というのではなく、なんとなく、そ の雰 囲 気 の中 に自 分 を置 く、置 かざるを得 ない とい った環 境 を意 識
しています。
私 の当 初 計 画 にあったマレイシャを生 涯 の住 処 と考 えたことのある私 でしたが、此 処 フィリピンにシフ
トする動 機 を与 えてくれたのが広 島 市 在 住 のフィリピン女 性 のカリーナさん。私 の晩 年 人 生 設 計 にと
っ て 大 きな 好 ま しい 変 革 機 会 を与 えて くだ さっ た と い う意 味 で 、人 生 の 恩 人 と 受 け と め てい ま す。 彼
女 が熱 心 なカトリック信 者 であることの影 響 もあって、この国 に来 てからは、どちらかと言 えばカトリッ
クの 風 習 に傾 いている、というよ りも、理 解 してその習 慣 にわが身 を委 ね る、という心 境 の 昨 今 の私
です。
「偶 像 礼 拝 」に対 するある種 の批 判 や論 議 があることは百 も承 知 の私 ですが、かの「聖 母 マリア像 」
のことで、なんとなく不 思 議 な体 験 をしているのです。来 比 して世 話 になったカリーナさんのお兄 さん
(通 称 ・ぺぺさん)夫 婦 の家 に下 宿 したのがことの始 まりです。ちなみに、その宅 の斜 め前 にあるのが
チ ャペ ルでして、ぺぺさんは永 年 マニラ交 響 楽 団 の ベ ース演 奏 者 であった ことから、そ のチャ ペ ルで
合 唱 団 の指 揮 指 導 をしています。
彼 が 不 思 議 な縁 で手 に入 れたとい う90セン チ 大 の「聖 母 マリア像 」(木 造 手 彫 り )が彼 の部 屋 の片
隅 にひっそりと置 いてあったのを見 て、なんとなく、私 の部 屋 に貸 してほしいと言 ったことから、快 諾 し
てくれて私 の部 屋 にマリア 様 が「引 っ越 し」された のです。しかも、前 のように フロア でなく、一 段 も二
段 も高 い書 棚 の上 に「鎮 座 まします」といった按 配 に、でした。
別 段 、 因 縁 め い た こと と考 える の で は ない の で すが 、 な んと なくそ れ 以 来 、 手 を合 わ せ て お 祈 り す る
習 慣 が 身 に 付 きま した 。 「お 願 い ご と」で は 決 し てな く、「感 謝 、 か ん しゃ、 カ ン シ ャ 」の 心 か ら で した 。
積 年 ステッキを持 って歩 いたことによる肩 への負 担 が原 因 と考 えられる肩 コリ解 消 への自 助 努 力 に
拍 車 が か か っ た の で す 。 私 が 考 案 し た 特 殊 道 具 の 作 成 に ぺ ぺ さ ん が 手 を貸 し て く れ た の は そ の 時
分 のことです。
聖 母 マリア様 が書 棚 の上 から下 のフロアで一 生 懸 命 努 力 する姿 を見 られて、「ユウキ、頑 張 れ
や ! 」と声 援 を送 って下 さる と い っ た 図 式 に なった 、 と思 うの です 。そ の た め か 、従 前 にもまして 長 い
時 間 をかけた自 己 流 義 のストレッチング体 操 のメニューが増 えました。一 心 不 乱 に自 助 努 力 に励 む
私 を姿 を見 下 ろされるマリア 様 が、「ウンウン、よ~く頑 張 るネ、手 助 けしてあげるわよ」とでも仰 って
下 さった結 果 だな、と自 身 が納 得 しているのです。
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体 調 がすこぶる良 好 になった反 面 、三 食 上 げ膳 ・据 え膳 のフィリピン食 主 体 のメニューのためと思 わ
れ る 若 干 の 体 重 増 加 現 象 が 気 に は なっ てい た も の です が 、体 調 は 良 好 でした 。 ご案 内 よ うに 、 1年
数 か 月 の下 宿 生 活 から、ある動 機 を得 ての 現 在 の大 学 内 アパートに引 っ越 しした のが動 機 で自 律
生 活 に転 じ、日 本 食 の自 炊 生 活 へ転 換 したのです。ちなみに、そのアパートはカリーナさんのお姉 さ
ん経 営 で、旦 那 さんはこの大 学 のオーナー経 営 一 族 です。
く だ ん の 聖 母 マ リ ア 像 の 拝 借 継 続 を願 い つ つ も 、 ぺ ぺ さ ん に と っ て深 い 因 縁 あ る 像 で あ る だ け に 断
念 して、別 の像 を「特 注 」したのです。大 きさは若 干 小 さく、66センチ高 の黒 檀 手 彫 りのものです。職
人 さんの弁 によると、木 質 が硬 くて、少 々難 儀 したとかです。その分 の「難 産 」は、それだけにご利 益
は大 きいだろう、と。
偶 像 礼 拝 と い う よ り は 、 「祈 り の 形 」を 自 他 と も に 明 確 に す る 対 象 と し て 、 と い っ た 感 じ で 、 日 夜 、 瞬
間 々々を心 の祈 りの「形 」にしているのです。おかげで、孤 独 感 はまったくありません!マリア様 が一
緒 に い らして くだ さる ! とい うの が 、正 直 な現 在 の 私 です。 感 謝 、か んしゃ 、カン シ ャ ! と表 現 する の
はそうした近 年 の私 の生 活 態 度 が招 来 するものなのです。
・・・と、そんな体 験 をしている私 がこの国 で2度 目 の正 月 を迎 えたことから、その正 月 三 が日 の過 ご
し方 を今 年 最 初 の週 間 メッセージに託 す次 第 です。
大 晦 日 の午 後 にかけて、此 処 から約 40キロ先 にあ る TIERRA DE MARIA という霊 場 に参 拝 しまし
た 。 巨 大 な野 外 聖 母 マリア 像 を安 置 し 、会 場 に聖 母 マリ ア と キリ スト像 を拝 し た 祈 りの 場 です 。ち な
みに、そのURLは http://mamamary.com.ph/ です。
大 晦 日 の夜 はNHKプレミアムのお陰 で、紅 白 歌 合 戦 も観 れました。といっても、デスクに向 かって一
心 不 乱 の執 筆 活 動 ではあったのですが、時 折 り振 り向 いては見 入 るって按 配 でした。お陰 でビックリ
するほどの多 筆 ぶりを発 揮 したものです。
午 前 零 時 を中 心 にした、そ の前 後 1時 間 余 は例 年 のことですが、猛 烈 な数 の花 火 の打 ち上 げが続
きました。連 続 の落 雷 のごとき、といった調 子 です。その都 度 、ドキッとするほどの大 音 響 です。過 ぎ
去 る年 への感 謝 の気 持 ちと、来 たる新 年 への願 望 と喜 びを託 した花 火 です。
除 夜 の鐘 の「ゴ~ん」と、神 社 詣 での「静 々」といったニッポンの年 末 年 始 の雰 囲 気 とは、対 照 的 とさ
え言 える でしょう。カトリック教 徒 の国 、此 処 フィリピンの人 たちにとって、深 い宗 教 心 に根 差 した「博
愛 心 」は「家 族 愛 」を招 来 し、さらにそれが苦 しくても、たえず前 向 きに、明 るく生 きていこうとするかれ
らフィリ ピン人 の国 民 性 に通 じるものであることを体 感 して今 日 に至 ります。
正 月 元 旦 は午 前 7時 過 ぎに家 を出 て、再 びくだんの聖 母 マリア像 を訪 れました。ニュー・イヤー・イヴ
は 1年 間 の 無 事 を感 謝 、 1日 元 旦 は 新 年 に向 か っ ての 感 謝 と決 意 の 祈 りをこめ て、 でした 。 ご多 分
に も れ な い 交 通 渋 滞 が 日 常 茶 飯 事 で す が 、 さす が に お 正 月 元 旦 の 朝 は ス イ スイ で す 。 1キ ロ メー ト
ルを1分 のスピードで到 着 し、帰 宅 しました。その後 は、ず~っと執 筆 、しっぴつの連 続 でした。
蛇 足 ですが 、前 々職 のトラック 運 送 企 業 グループ経 営 時 代 のこと。県 下 に 100所 に及 ぶセメント納
入 先 企 業 や工 場 に「年 末 ・年 始 」の2度 にもわたって挨 拶 にうかがったものでした。単 身 のドライブで
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した 。足 の不 自 由 な私 が 単 身 でクル マを駆 っ ての 表 敬 は 、 そ れ 自 体 が お 得 意 様 の 好 感 を招 来 した
ものでした。徹 底 主 義 姿 勢 は当 時 からのものです(笑 い)。
肝 心 の正 月 三 が日 はウェブサイトのトップページのリニューアルもあることから、デスク に向 かいっぱ
なしデス。くだんのセリーヌのCDをジャンジャンかけながらの雰 囲 気 の中 で、です。昨 日 2日 に発 信 し
たスリランカの男 性 友 人 から送 ってきた20数 枚 シリーズの可 愛 い猫 ちゃんの写 真 と彼 との日 本 での
出 会 い を記 したメル マガが あるのですが、ご希 望 の方 は当 方 へメールを下 さったら お送 りします。目
下 の仕 事 は、その画 面 をどうしてこのウェブサイトに掲 載 するかでして、目 下 の課 題 の一 つです。
と 、ど う や ら 、明 日 3 日 の 週 刊 メ ッ セ ー ジ 掲 載 まで の 時 間 は 沢 山 い た だ い てい る メ ル マ ガ に 対 す る メ
ールへのお礼 メールもあったりで、三 が日 は結 構 、デスクワークで一 杯 という状 態 になりそうです。
2011年 1月 3日
吉田祐起
原 爆 生 存 証 言 者 /健 康 ・生 きがいづくりアドバイザー(フィリピン共 和 国 ラグーナ州 在 住 )
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