TargetLink MIL と Simulink シミュレーションに差異が生じる - dSPACE

dSPACE FAQ 745
FAQ 745
TargetLink MIL と Simulink シミュレーションに差異が生じる
理由
シミュレーションの差異が生じる理由
キーワード
シミュレーション、MIL、Simulink
質問例
TargetLink subsystem の MIL シミュレーションモードと、Simulink ブロックのみを含む同等のサブ
システムで、シミュレーションに差異が生じるのはなぜですか。
解決方法
TargetLink のブロックには、マスクされた Simulink ブロックではなく、S-function として実装され
るものがあります。この場合、Sum などの機能が同一でも、TargetLink ブロックと Simulink ブロッ
クでは異なる実装(たとえば、tl_sum_s.dll という S-function による TargetLink Sum ブロックの実
装と Simulink Sum ブロックの実装)に基づいています。TargetLink ブロックと Simulink ブロックは、
ともに倍精度浮動小数点演算を使用しますが、TargetLink ブロックの出力と対応する Simulink ブロ
ックは、計算機イプシロンの範囲で異なる場合があります。このような誤差は、浮動小数点数の本来
の性質上、完全になくすことはできません。
以下のサイトに、計算機イプシロンに関して役に立つ情報が記載されています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Machine_epsilon
注意:
バージョン 3.0 より前の TargetLink では、tllib ライブラリ内の多くの TargetLink ブロックが Sfunction として実装されています。TargetLink バージョン 3.0 以降では、このライブラリ内のすべ
ての TargetLink ブロックがマスクされた Simulink ブロックとして実装されています。このため、
TargetLink バージョン 3.0 以降では、TargetLink MIL と Simulink でシミュレーションの差異は生じ
ません。例外が 1 つあります。tl_needs_upgrade ライブラリ内の TargetLink ブロックは、Sfunction として実装されています。下位互換性のためにこれらのブロックを使用する場合は、
TargetLink MIL と Simulink のシミュレーションに差異が生じる場合があります。
Reasoning of simulation differences between TargetLink MIL and Simulink
FAQ バージョン:3 / 2013-02-12
ページ1
dSPACE FAQ 745
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