IT経営講座ト研究所である。月に設立された早稲田大学プロジェク行うことを目的として、２００３年３どに与える影響について研究・提言を技術︵ＩＴ︶が経営戦略、経営組織な早稲田大学ＩＴ戦略研究所は、情報との交流を図っている。フォーラム﹂を企画・運営し、実業界ィー﹁エグゼクティブ・リーダーズ・戦略の意思決定者のためのコミュニテ究成果を発表していくとともに、企業経営学的な視点からＩＴを考え、研講第リ早演五レ稲の回ー田一は講大つ７座学を月方Ｉ紹７式Ｔ介日で戦すに紹略る開介研。催す究さる所れＩのたＴ研イ経究ン営内タゼ容ラミをクナテーィルブ。・ミーティングから、講師 Lecturer 早稲田大学国際情報通信研究センター客員教授前川徹まえかわ・とおる名古屋工業大学情報工学科卒業後、通商産業省（現経済産業省）入省。機械情報産業局情報政策企画室長、 JETRO New York センター産業用電子機器部長、情報処理振興事業協会（IPA）セキュリティーセンター所長を経て、99年９月、早稲田大学国際情報通信研究センター客員教授に就任。主な著書に「ECビジネス最前線 ―日米・電子商取引の現状と未来」（アスペクト、1999 年）、「ネットバブルの向こう側―ECビジネスの未来戦略」（アスペクト、2001年）などがある。 IT セレクト 28 しかし、その一方で２０００年後半から拡大を続けていることが分かる。アメリカ﹂、﹁トイズマートドットコム﹂の倒産したネット小売業には、﹁バリューが非常にユニークだったこと。歯ブラシか名を連ねていた。２つ目はビジネスモデル 29 四半期１０８億ドルとなり、年々順調にル、 00 年第４四半期 92 億ドル、 01 年第４で見てみると、 99 年第４四半期 54 億ド１３８億ドルに達している。前年同期比は、２００２年第４四半期に過去最高の傾向にあり、商務省センサス局の調べでイン販売額を見てみると、一貫して増加てきたのか。アメリカの小売業のオンラを背景にした商取引の状況はどう変化しこうした急速なインターネットの普及ピークで、以降は減少し続けている。２四半期１６７社と、このころが倒産の１年第１四半期１６６社、２００１年第２０００年第４四半期１５７社、２００なってしまったドットコム企業も多い。さらに実際に倒産し、株券が紙くずにク時の 40 分の１になってしまっている。ると４ドル台、つまり、一株の価値はピールほどになっているが、元の株価に換算す６株を１株にしたため、現在の株価は 24 ドった。今年に入って株式の逆分割を行い、崩壊後は１ ∼ ２ドルにまで落ち込んでしまク時に１６５ドルを付けていたが、バブルまた、﹁プライスライン﹂の株価はピーＣＥＯだったフレッド・スミスが出資者にポール・アレンや、フェデックスの当時のと。マイクロソフトの創業者の１人である１つ目は著名人が出資していたというこだけの高値が付く２つの理由があった。き話だが、バリュー・アメリカには、それックに匹敵する時価総額であった。驚くべメリカを代表する百貨店シアーズ・ローバ総額は 24 億ドルに達した。これは、当時アけ、終値でも 55 ドルであった。株式の時価の公開価格が 23 ドル、高値で 74 ドルを付メリカは、 99 年４月にＩＰＯを行い、当時０００年８月に破産申請したバリュー・ア破綻した企業の具体例を見てみよう。２ IT セレクトネＥ ② ッＣネットビト企ジバブ業ネルはスの淘は崩壊汰好とが調ＥＣ進だ市むが場の現状は公開時の２００分の１に低迷していた。り、伸び率は年間平均 62 ・８％になる。これは、過去 10 年で１５０倍に伸びてお口の約 10 ％に相当する６億人を数える。ザー数も２００２年９月時点で、世界人で、なんと１億７０６０台に上る。ユーると、その数は２００３年１月の時点インターネットの規模を表す数字と考えた。接続ホストコンピューターの数を、後半から急速に全世界に普及していっンターネットだが、これは１９９０年代まイずン、タＥーＣビネジッネトスのの現土状壌を作ったイ株を市場から買い上げてしまった。株価創業者は 16 、 17 セントまで下がった自社現在、プライベート企業に戻っている。廃止になるというルールがあり、同社は間内に株価を１ドルに戻さなければ上場１ドルを割った。ナスダックには一定期初、 35 ドルの株価を付けたが、瞬く間にころにＩＰＯ︵株式公開︶を行った。当ム﹂は、ネットバブルが最高潮になったスローガンにしていた、﹁バイドットコどこよりも安い価格で商品を売ることをに、破綻している。ットＣＭを流したが、その大半がすで３０万ドルを超えると言われた 30 秒スポーボウル﹂では、 17 社のネット企業が２ショナル・チャンピオンを選ぶ﹁スーパされた、アメリカン・フットボールのナ２０００年１月最終週の日曜日に放送価顧 ③ 格客ＥＣ競満ビ争足ジに度ネ参をス失加高敗しめの原な因いら、その可能性を探っていこう。ス成功と失敗のパターンを分析しなが活用をテーマに、さまざまなＥＣビジネ今回は、ネットバブル崩壊後のネットント台にまで落ち込んでしまった。ていたが、２００１年春には１６００ポイは２０００年春に５０００ポイントを超え崩壊が起こっている。ナスダック総合指数２００１年前半にかけて、ネットバブルのサイトの﹁ＣＤナウ﹂や、食料品や雑貨めたという伝説的なオンラインＣＤ販売た企業も、自宅の地下室でビジネスを始た企業が含まれている。また、買収されような、アメリカ国内でかなり有名だっ ① ネット関連企業の破たんも相次いだ。を販売する﹁ピーポッド﹂など、数多い。 IT経営講座一番安いところから買うようになると当価格を簡単に比較できるので、消費者はだったのだ。インターネットはだれもがつまり、安売りのし過ぎが破綻の原因字転換した。２００３年は通期で黒字に００１年と２００２年の第４四半期は黒業と言えるのかという意見もあるが、２ェックを入れている。の商品が利益の出るものか、定期的にチものは取り扱いをやめるなど、一つ一つ倉庫代がかかってしまう。ない。売り上げを伸ばしても、その分、ほど赤字が出ていれば、ビジネスは続かたり 41 ・ 97 ドルの赤字が出ていた。これアマゾンは赤字続きの会社で、成功企２２００万ドルで段然のトップである。コムが２位以下の倍近く売り上げ、 31 億売業のランキングでは、アマゾンドットアメリカの２００１年のオンライン小きなホウキのように梱包に時間がかかるまた、商品を細かく見直し、例えば大をもらうビジネスモデルも採用している。商品が売れたら何パーセントかの手数料武器にアマゾンのブランド使用料を徴収、ターのコストなどを差し引くと、注文当などの顧客獲得コスト、倉庫や配送セン粗利は 13 ・ 79 ドル。それに対して、広告ル、商品の仕入れ価格は 55 ・ 18 ドルで、ズの注文当たりの売り上げは 68 ・ 97 ドとの判断で企業を選択しているのだ。見ビ ④ 直ジＥＣしネビたスジアモネマデス成ゾル功ンを事果例敢にし、２０００万人を超える顧客リストを０００年以降は、さまざまな企業と提携らには自動車までも売るようになった。２ビデオ、医薬品、化粧品、台所用品、さアナリストの分析によると、イートイもに、取り扱い商品を増やし、音楽ＣＤ、ビジネスモデルを根幹から見直すととが、２００１年３月に破産申請した。具部門で１位を獲得した優良企業だったラインショップの評価・格付け機関の玩敗した例もある。﹁イートイズ﹂はオンビジネスに取り組んだにもかかわらず失一方、顧客の評判が良く、一生懸命にウンしない品質を持つことの方が重要だ多くの人が同時にアクセスしてきてもダが新鮮で分析が的確なコンテンツがあり、顧客は多少、手数料が高くても、情報れ、総合では１位を獲得しているのだ。を自ら抱えるようになった。こで 96 年、顧客満足度を高めるために在庫リピーターが思うように増えなかった。そ文を受けて発送するまで日にちがかかり、目指していたのだ。しかし、無在庫だと注り。行き詰まって当然の感があった。ェット機を買おうと言いだす無自覚ぶ会議の席上、余った資金で役員専用のジも、赤字にもかかわらず、経営者は経営りといった問題が連続したのだ。しかンテンツ内容、使いやすさなどが評価さばない。しかし、顧客からの信頼性、コる。手数料の点ではだれもこの会社を選ュワーブは、価格ではなんと 27 位であン証券部門で総合１位のチャールズ・シもっと顕著な例を挙げると、オンライ言われている。アマゾンは当初、無在庫をぎの流通センターが近くにあったからだとにあるが、これはアメリカ最大手の取り次アマゾンの本社は西海岸のシアトル郊外消費者に選ばれる理由は安さ以外にある。ゾンで買う方が絶対的に安いわけでもない。商品を顧客に発送した。提携先企業に連絡を入れ、そこから直接、携して商品をウェブに載せ、注文が入ると売るというもので、生産者や卸売業者と提らパソコンまで、あらゆるものを無在庫でしかし、格付け機関のゴメスドットコ価格を上げるのはタブー視されたのだ。市場に近くなると言われていた。だから、ンライン市場の価格は限界コストの完全た価格で売られる価格分散はなくなり、オ時は信じられていた。同じ商品が異なっまで増えたため、当時投資した人は、今分割を３回行い、公開当時の１株が 12 株は 36 ∼ 37 ドルほどで推移しており、株式い、公開価格は１株 18 ドルだった。現在かに成功している。 97 年にＩＰＯを行なる見通しもある。株価においては明らるものが届けられたり、個数を間違えた判が悪かった。商品が注文したのと異なったものの、実際のサービスは非常に評しかし、ビジネスモデルには魅力はあでは７位に過ぎない。総合１位のアマゾンドットコムは、価格ムによれば、現在オンライン書店部門で度がない。書店は安売りをするので、アマアメリカには日本と異なり、本の再販制は投資額の 25 倍になっている。 IT セレクト 30 Amazon.comの売り上げと損益（百万ドル） 4000 3932.9 3122.4 3000 2762.0 2000 1639.8 1000 609.8 15.7 147.8 0.5 -0.3 -6.2 -31.0 0 -124.5 -149.1 -567.3 -720.0 -1000 オチ ⑤ ンケオンラッライトイン販ン市売販売場はにに有適急望した成な商長品では、いまオンラインではどのような商工夫が成功の要因となっている。リック・テクノロジーなど、絶え間ない示してボタンを押すだけで買えるワンクサービス、１度登録すれば欲しい本を表ールなどで勧めるリコメンデーション・る、ユーザーが興味のありそうな本をメトで書評が読め、かつ自由に書き込めさらに、ウェブデザインの良さ、サイが、２００４年には５００億ドル近くま２０００年で１３０億ドルほどだったアメリカのオンライントラベル市場は 14 ・９％まで伸びてきた２位の旅行である。およびソフトはさておき、注目したいのは 22 ・６％を占めるコンピューターのハード売比率を見ると、２００１年のデータで品が売れているのだろうか。オンライン販や空港に行き、チケットを受け取ればよい。客は予約を済ませたら、当日、早めに劇場商品の発送も場合によっては不要だ。顧真で見た目を示す必要もない。ットは対面販売の必要もない。また、写ブが試打を必要とするのに対して、チケ -1411.3 -2000 '96 '95 '97 '98 '99 '00 位置にまで成長ている。で、業界トップの座をうかがうパック旅行などの予約が可能飛行機、レンタカー、ホテル、傘下にあるエクスペディアは、現在はＵＳＡインタラクティブ年は１億ドル以上にまで成長している。価格競争に参加しないことが重要とも言ーネット市場でも価格分散は存在し、低することが重要である。そして、インタト化率は商品によって異なることを認識壊後もＥＣ市場は拡大しているが、ネッてまとめたものである。ネットバブル崩左の囲みが今後のオンライン市場につい '01 '02 注：'95年は7∼12月の下半期のみ／出典：http://www.amazon.com/ 例えば洋服が試着、ゴルフクラうような性格の商品ではない。ので、事前に手に取りたいと思スを享受する権利を示した紙なる。しかも、チケットはサービ報が管理されているからであが分かるように、すでに商品情で、検索をかければ空席の有無なぜならば、商品の種類が膨大 ◎◎まとめ◎◎ ◆ネットバブル崩壊後もEC市場は拡大している ◆インターネット市場でも価格分散は存在する ◆低価格競争に参加せず、価格以外の要素で競争優位に、顧客第一主義で創意工夫を続けることが成功の秘訣 ◆ネット化率は商品によって異なる（旅行サービス、エンターテインメントのチケットと食品雑貨は異なる） ◆中抜きが進む一方で、インターネットの特質を生かした情報仲介業が台頭ットに向いた商品だと言える。ンターテインメントにしろ、ネることが成功の秘訣なのである。チケットは旅行にしろ、エえる。顧客第一主義で、創意工夫を続け ◎早稲田大学IT戦略研究所 URL：http://www.waseda.ac.jp/projects/riim/ ◎エグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム URL：http://www.elforum.org/ 31 IT セレクトは約３５００万ドルだったが、２００２ィア﹂の、２０００年の１週間の取扱高功、ＥＣ市場の現状などを分析してきた。ここまで、ＥＣビジネスの失敗と成販売サービスウェブサイト﹁エクスペデマイクロソフトが 96 年に開設した旅行で伸びるといった予想もある。創低 ⑥ 意価オン工格ラ夫競イが争ン成よ市場功りののも再カ考ギ