島根県の経済情勢 平 成 26 年 1 月 財務省中国財務局 松江財務事務所 本調査についてのお問い合わせ先 財務省中国財務局 松江財務事務所 財務課長 高梨 ℡(0852)21-5231(内線 4630) Ⅰ 総 論 県内経済は、緩やかに持ち直している。なお、足下では、観光関連の業 種で好調が続いているほか、自動車関連の業種を中心に受注が増加してい るなど、引き続き緩やかに持ち直している。 個人消費は、一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある。 生産活動は、持ち直している。 雇用情勢は、改善している。 【総括判断】 前回(25 年 7-9 月) 持ち直しつつある 今回(25 年 10-12 月) 前回比較 足下の動き 観光関連の業種で好調が続 いているほか、自動車関連の 業種を中心に受注が増加し ているなど、引き続き緩やか に持ち直している 緩やかに持ち直している 【各項目の判断】 主要項目 前回(25 年 7-9 月) 今回(25 年 10-12 月) 個人消費 引き続き弱い動きとなっている ものの、一部に持ち直しの動きが みられる 一部に弱い動きがみられるもの の、緩やかに持ち直しつつある 生産活動 持ち直しの動きが続いている 持ち直している 雇用情勢 一部に厳しさが残るものの、緩や かに改善している 改善している 公共事業 前年度を上回っている 前年度を下回っている 設備投資 25 年度は減少見通し 25 年度は減少見込み 企業収益 25 年度は増益見通し 25 年度は増益見込み Ⅱ 各 前回比較 論 大型小売店販売は、天候不順の影響で秋物・冬物の衣料品が不調だったものの、 食料品や貴金属・美術品などの高額商品が堅調に推移していることから、前年を 上回っている。ホームセンター販売は、DIY用品などが好調だったものの、他業態との競合によ り日用品・家具などが低調であることから、前年を下回っている。家電量販店販売は、薄型テレビ などで地デジ移行(23 年 7 月)後の反動減が続いているものの、新築需要や消費税率引上げに伴う 駆け込み需要によりエアコンなどの白物家電を中心に高額商品が好調であることから、前年を上回 っている。乗用車販売(新車登録・届出台数)は、軽自動車を中心とした低燃費車が好調であるこ とから、前年を上回っている。主要観光施設及び主要温泉地の入込客数は、引き続き出雲大社の観 光人気や松江自動車道の開通効果から、前年を上回っている。 このように、個人消費は、一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある。 個 人 消 費 -1- 住 宅 建 設 新設住宅着工戸数は、前年を上回っている。利用関係別の動向では、持家、分 譲住宅等、貸家のいずれも前年を上回っている。 当所法人企業景気予測調査(25 年 10~12 月期調査)でみると、25 年度の設備 投資計画は、前年度比▲6.7%の減少見込みとなっている。業種別にみると、製造 業では、化学工業などで減少するものの、情報通信機械や鉄鋼などで増加することから、全体では 増加見込み(+17.4%)となっている。非製造業では、卸売などで増加するものの、金融業、保険 業やサービスなどで減少することから、全体では減少見込み(▲39.8%)となっている。 設 備 投 資 前払金保証請負金額(年度累計)は、前年度を下回っている。発注者別の動向で は、市町村や県では前年度を上回っているものの、国や独立行政法人等では前年 度を下回っている。 公 共 事 業 電気機械工業(電子部品・デバイス、電気機械・情報通信機械)は、スマート フォン向けで海外需要が増加しているほか、自動車電装向けの受注が堅調に推移 していることなどから、高水準の生産となっている。鉄鋼は、自動車関連を中心に受注が増加して おり、生産水準が上昇している。はん用・生産用・業務用機械は、国内向けで消費税率引上げに伴 う駆け込み需要により受注が増加しているほか、海外向けも堅調に推移していることなどから、持 ち直している。輸送機械は、エコカー補助金による反動減の影響がなくなり、軽自動車などの新型 車向けが好調なことなどから、生産が増加している。食料品・たばこは、土産品などの生産が一定 の水準を維持しているなど、おおむね横ばいで推移している。窯業・土石は、和瓦の需要減退など により、生産水準が低下している。木材・木製品は、住宅建設の増加に伴い受注が増加している。 このように、生産活動は、持ち直している。 生 産 活 動 当所法人企業景気予測調査(25 年 10~12 月期調査)でみると、25 年度の経常 利益は、前年度比+69.8%の増益見込みとなっている。業種別にみると、製造業 では、化学工業などで減益となるものの、情報通信機械や鉄鋼などで増益となることから、全体で は増益見込み(+103.9%)となっている。非製造業では、リースなどで減益となるものの、サービ スや情報通信などで増益となることから、全体では増益見込み(+0.5%)となっている。 企 業 収 益 当所法人企業景気予測調査(25 年 10~12 月期調査)でみると、現状(25 年 10 ~12 月期)の景況判断BSIは 24.5%ポイントと「上昇」超幅が拡大している。 先行きについては、翌期(26 年 1~3 月期)は「下降」超に転じ、翌々期(4~6 月期)は「下降」 超幅が拡大する見通しとなっている。 企業の景況感 新規求人数は、製造業や情報通信業などを中心に増加していることから、前年 を上回っている。また、有効求人倍率は、緩やかに上昇している。 このように、雇用情勢は、改善している。 雇 用 情 勢 消費者物価 消費者物価(松江市、除く生鮮食品)は、交通・通信などが上昇していること から、前年を上回っている。 金 融 情 勢 貸出金残高は、前年を上回っている。 企 業 倒 産 企業倒産は、件数は前年を下回り、負債金額は前年を上回っている。 -2- 【県内経済に関する地域の声】 ●今回判断期間(25 年 10-12 月) 個人消費について ➣衣料品は 11 月くらいまで温暖だったことから防寒関連が不調。婦人服では、アウタ ーやニットなど冬物衣料品も振るわなかった。【大型小売店:大企業】 ➣DIY 用品などの引き合いがあることから、工具は好調に推移している。 【ホームセンタ ー:大企業】 ➣消費税率引上げに伴う駆け込み需要から総じて高額商品が好調。エアコンについては 新築需要、パソコンについてはウィンドウズ XP のサポート終了に伴う買い替え需要 がそれぞれ底上げの要因となっている。【家電量販店:大企業】 ➣軽自動車を中心とした低燃費車の販売が好調で、全体の売上げを押し上げている。 【自 動車販売店:中小企業】 生産活動について ➣スマートフォン向けで海外需要が増加しており、在庫を積み増している。【情報通信 機械:中堅企業】 ➣全国各地から、太陽光発電の設備投資に伴う配電盤の受注が増加しており、好調が続 いている。【電気機械:中小企業】 ➣消費税率引上げに伴う駆け込み需要により国内向けで計画以上の受注となっている ほか、海外向けも堅調に推移している。【生産用機械:中堅企業】 ➣軽自動車の需要が増加しているほか、消費税率引上げに伴う駆け込み需要により、自 動車向け生産はフル稼働となっている。【輸送機械:中堅企業】 ➣住宅建設の増加に伴い受注が増加しており、供給が追い付かず、在庫も減少している。 【木材・木製品:中堅企業】 雇用情勢について ➣住宅リフォームの受注が増加しているものの、技術系の従業員が少ないため、人手不 足の状況が続いている。【建設業:中小企業】 ➣自動車関連の受注が増加しており、繁忙の状況となっている。 【輸送機械:中堅企業】 ➣消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動を懸念して、年度末までの短期的な求人に とどまる企業がほとんどである。【人材派遣:大企業】 ●足下の動きについて(直近) ➣宿泊部門は、出雲大社の観光人気により引き続き好調。【宿泊:中堅企業】 ➣自動車向けはフル生産が続いており、受注に間に合わせるため、残業や休日出勤で対 応している。【輸送機械:中堅企業】 -3- 島根県の経済情勢 資 目 料 次 編 ページ 1. 個 人 消 費 1 2. 住 宅 建 設 2 3. 設 備 投 資 3 4. 公 共 事 業 4 5. 生 産 活 動 5 6. 企 業 収 益 6 7. 企 感 6 8. 雇 勢 7 9. 消 価 7 10. 金 融 情 勢 8 11. 企 業 倒 産 8 業 の 景 用 費 況 情 者 物 ※ 本資料のグラフは各機関の公表数値を基に作成している。なお、公表されていない一部 項目の四半期の数値や、グラフ右側の枠内の前年比や指数については、当所で算出して いる。 本調査についてのお問い合わせ先 財務省中国財務局 松江財務事務所 財務課長 高梨 ℡(0852)21-5231(内線 4630) 1. 個 人 消 費 … 一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある 個人消費は、一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに持ち直しつつある。 【業態別の動向】 ・大型小売店販売は、天候不順の影響で秋物・冬物の衣料品が不調だったものの、食料品や貴金属・美術品な どの高額商品が堅調に推移していることから、前年を上回っている。 ・ホームセンター販売は、DIY用品などが好調だったものの、他業態との競合により日用品・家具などが低調で あることから、前年を下回っている。 ・家電量販店販売は、薄型テレビなどで地デジ移行(23年7月)後の反動減が続いているものの、新築需要や消 費税率引上げに伴う駆け込み需要によりエアコンなどの白物家電を中心に高額商品が好調であることから、前 年を上回っている。 ・乗用車販売(新車登録・届出台数)は、軽自動車を中心とした低燃費車が好調であることから、前年を上回っ ている。 ・主要観光施設及び主要温泉地の入込客数は、引き続き出雲大社の観光人気や松江自動車道の開通効果か ら、前年を上回っている。 ① 大型小売店販売(百貨店・スーパー)(全店舗:前年比) 10 (億円) (%) 販売額 (島根) 前年比 (島根) 前年比 (全国) 80 (25/9-11) 前年比 (中国) 5 60 島根 0.6% 0 40 全国 1.2% 中国 ▲0.8% 20 ▲5 ▲ 10 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 23年 7-9 10-12 1-3 24年 4-6 0 7-9 25年 6月 7月 8月 22年 (注)以下①~③グラフの四半期は月平均 9月 10月 11月 25年 (資料出所:経済産業省、中国経済産業局) ② ホームセンター販売(全店舗:前年比) 15 (億円) (%) 30 販売額 (島根) 10 前年比 (島根) 前年比 (中国) (25/9-11) 20 5 0 10 ▲5 島根 ▲1.7% 中国 0.4% ▲ 10 ▲ 15 4-6 7-9 23年 10-12 1-3 4-6 7-9 24年 10-12 1-3 4-6 25年 0 7-9 6月 22年 7月 8月 9月 10月 11月 25年 (資料出所:中国経済産業局) -1- ③ 家電量販店販売(全店舗:前年比) (%) 40 (億円) 販売額 (島根) 前年比 (島根) 30 前年比 (中国) (25/9-11) 20 20 島根 4.8% 0 中国 5.4% 10 ▲ 20 ▲ 40 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 23年 7-9 10-12 1-3 24年 4-6 0 7-9 6月 25年 7月 8月 22年 9月 10月 11月 25年 (資料出所:中国経済産業局) ④ 乗用車販売(新車登録・届出台数:前年比) (%) 60 普通乗用車(寄与度) 小型乗用車(寄与度) 軽乗用車(寄与度) 乗用車全体(前年比) 45 30 (25/10-12) 15 29.9% 0 ▲ 15 ▲ 30 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 23年 7-9 10-12 1-3 4-6 24年 7-9 10-12 25年 7月 8月 9月 22年 10月 11月 12月 25年 (資料出所:中国運輸局、島根運輸支局) 2. 住 宅 建 設 … 前年を上回っている 新設住宅着工戸数は、前年を上回っている。 【利用関係別の動向】 ・新設住宅着工戸数は、持家、分譲住宅等、貸家のいずれも前年を上回っている。 100 新設住宅着工戸数(前年比) (%) 分譲住宅等(寄与度) 持家(寄与度) 80 貸家(寄与度) 新設住宅着工戸数全体(前年比) 60 40 20 (25/9-11) 0 34.0% ▲ 20 ▲ 40 ▲ 60 4-6 7-9 23年 10-12 1-3 4-6 7-9 24年 10-12 1-3 4-6 25年 7-9 6月 22年 7月 8月 9月 10月 11月 25年 (資料出所:国土交通省) -2- 3. 設 備 投 資 … 25年度は減少見込み 当所法人企業景気予測調査(25年10~12月期調査)でみると、25年度の設備投資計画は、前年度比▲6.7% の減少見込みとなっている。 【業種別の動向(25年度)】 ・製造業では、化学工業などで減少するものの、情報通信機械や鉄鋼などで増加することから、全体では増加見込み (+17.4%)となっている。 ・非製造業では、卸売などで増加するものの、金融業、保険業やサービスなどで減少することから、全体では減少見込 み(▲39.8%)となっている。 ① 設備投資(前年度比) 25年度 (%) 25/上 40 (1.1) 22.8 (▲4.9) 17.4 20 25/下 (▲9.0) 13.8 0 ▲6.7 (▲20.8) ▲ 20 ▲5.6 (▲18.9) ▲8.3 (▲23.6) ▲31.3 (▲32.4) ▲ 40 ▲39.8 (▲43.1) ▲ 60 ▲53.5 (▲60.3) 全産業 製造業 非製造業 ▲ 80 ※土地購入額除き、ソフトウェア投資額含み。( )書きは前回〔25年7~9月期〕調査結果 (資料出所:松江財務事務所) ② 主要業種別 設備投資状況(25年度) 製造業 (57.8) (%) 100 非製造業 (42.2) ( 80 対 60 前 年 40 増 減 20 率 0 ) 鉄鋼 25.5 ▲ 20 ▲ 40 ▲ 60 生産用機械 ▲61.3 ▲ 80 金融業、保険業 ▲62.0 小売 ▲4.4 その他製造業 34.9 化学工業 ▲91.9 その他非製造業 30.4 卸売 6.6 情報通信機械 74.7 情報通信 ▲45.6 サービス ▲39.3 ▲ 100 0 10 20 30 40 50 60 ( 24 年 度 投 資 額 構 成 ) 70 80 90 100 (%) (資料出所:松江財務事務所 ) -3- 4. 公 共 事 業 … 前年度を下回っている 前払金保証請負金額(年度累計)は、前年度を下回っている。 【発注者別の動向】 ・市町村や県では前年度を上回っているものの、国や独立行政法人等では前年度を下回っている。 公共工事請負金額(年度累計前年度比) (%) (億円) 60 220 島根:請負金額(単月) (25/12末) 島根 200 島根 ▲1.2% 40 180 全国 17.9% 30 160 中国 19.2% 20 140 10 120 0 100 50 全国 中国 ▲ 10 80 ▲ 20 60 ▲ 30 40 ▲ 40 20 ▲ 50 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 24年度 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 0 25年度 (資料出所:各建設業保証(株)) -4- 5.生 産 活 動 … 持ち直している 生産活動は、持ち直している。 【業種別の動向】 ・電気機械工業(電子部品・デバイス、電気機械・情報通信機械)は、スマートフォン向けで海外需要が増加 しているほか、自動車電装向けの受注が堅調に推移していることなどから、高水準の生産となっている。 ・鉄鋼は、自動車関連を中心に受注が増加しており、生産水準が上昇している。 ・はん用・生産用・業務用機械は、国内向けで消費税率引上げに伴う駆け込み需要により受注が増加して いるほか、海外向けも堅調に推移していることなどから、持ち直している。 ・輸送機械は、エコカー補助金による反動減の影響がなくなり、軽自動車などの新型車向けが好調なことな どから、生産が増加している。 ・食料品・たばこは、土産品などの生産が一定の水準を維持しているなど、おおむね横ばいで推移してい る。 ・窯業・土石は、和瓦の需要減退などにより、生産水準が低下している。 ・木材・木製品は、住宅建設の増加に伴い受注が増加している。 ① 鉱工業生産指数(季節調整値) (平成22年=100) 120 島根 全国 中国 115 110 (25/9-11) 島根 113.6 105 全国 98.9 100 95 中国 97.7 90 85 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 23年 7-9 10-12 1-3 24年 4-6 7-9 25年 6月 7月 8月 20年 9月 10月 11月 25年 (資料出所:経済産業省、中国経済産業局、島根県統計調査課) ② 島根県内主要業種別生産指数(季節調整値) (平成22年=100) 150 電気機械工業(旧分類) 鉄鋼 はん用・生産用・業務用機械 輸送機械 食料品・たばこ 窯業・土石 140 130 (25/9-11) 電気機械工業 (旧分類) 143.8 はん用 ・生産用 ・業務用機械 128.8 120 110 食料品・ たばこ 102.6 100 90 鉄鋼 99.3 80 窯業・土石 88.8 70 輸送機械 84.1 60 4-6 7-9 23年 10-12 1-3 4-6 7-9 24年 10-12 1-3 4-6 25年 7-9 6月 20年 7月 8月 9月 10月 11月 25年 (資料出所:島根県統計調査課) -5- 6.企 業 収 益 … 25年度は増益見込み 当所法人企業景気予測調査(25年10~12月期調査)でみると、25年度の経常利益は、前年度比 +69.8%の増益見込みとなっている。 【業種別の動向(25年度)】 ・製造業では、化学工業などで減益となるものの、情報通信機械や鉄鋼などで増益となることから、全体では増益見 込み(+103.9%)となっている。 ・非製造業では、リースなどで減益となるものの、サービスや情報通信などで増益となることから、全体では増益見込 み(+0.5%)となっている。 経常利益(前年度比) 25年度 (%) 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 ▲ 20 電気・ガス・水道業及び金融業、保険業を除く 25/上 25/下 (102.2) 167.2 (47.1) 69.8 (69.6) 103.9 全産業 製造業 非製造業 (60.8) 100.6 (34.9) 44.2 (45.8) 61.6 (▲4.6) 3.6 (▲1.3) 0.5 ▲3.4 (3.1) ※( )書きは前回〔25年7~9月期〕調査結果 (資料出所:松江財務事務所) 7.企 業 の 景 況 感 … 「上昇」超幅が拡大している 当所法人企業景気予測調査(25年10~12月期調査)でみると、現状(25年10~12月期)の景況判断 BSIは24.5%ポイントと「上昇」超幅が拡大している。先行きについては、翌期(26年1~3月期)は「下 降」超に転じ、翌々期(4~6月期)は「下降」超幅が拡大する見通しとなっている。 【業種別の動向】 ・現状については、製造業は26.3%ポイントと「上昇」超幅が拡大し、非製造業でも23.4%ポイントと「上昇」超幅が拡 大している。先行きについては、製造業、非製造業ともに、翌期は「下降」超に転じ、翌々期は「下降」超幅が拡大す る見通しとなっている。 景況判断BSIの推移 (BSI:前期比判断「上昇」-「下降」社数構成比) (%ポイント) 上 昇 下 降 現状判断 見通し 50 40 30 20 10 0 ▲ 10 ▲ 20 ▲ 30 ▲ 40 ▲ 50 ▲ 60 ▲ 70 全産業 製造業 非製造業 4-6 7-9 23年 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 24年 1-3 4-6 7-9 25年 10-12 1-3 4-6 26年 (資料出所:松江財務事務所) -6- 8.雇 用 情 勢 … 改善している 雇用情勢は、改善している。 【有効求人倍率・新規求人数・求職者数等の動向(学卒除く)】 ・有効求人倍率は、緩やかに上昇している。 ・新規求人数は、製造業や情報通信業などを中心に増加していることから、前年を上回っている。 ・新規求職者数は、事業主都合離職者、在職者、無業者、自己都合離職者ともに減少していることから、前年を 下回っている。 有効求人倍率(学卒除く、季節調整値) (倍) 1.2 1.1 1.0 0.9 0.8 0.7 0.6 0.5 島根 4-6 7-9 全国 10-12 中国 1-3 4-6 23年 (25/9-11) 島根 1.12倍 全国 0.98倍 中国 1.11倍 7-9 10-12 1-3 4-6 24年 7-9 25年 6月 7月 8月 20年 9月 10月 11月 25年 (資料出所:厚生労働省、島根労働局) 新規求人数・求職者数の状況(学卒除く)(前年比) (%) 20 15 10 5 0 ▲5 ▲ 10 ▲ 15 ▲ 20 (25/9-11) 求人 4.9% 求職 ▲9.4% 新規求人数 新規求職者数 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 23年 7-9 10-12 1-3 4-6 24年 7-9 25年 6月 7月 8月 20年 9月 10月 11月 25年 (資料出所:島根労働局) 9.消 費 者 物 価 … 前年を上回っている 消費者物価(松江市、除く生鮮食品)は、交通・通信などが上昇していることから、前年を上回ってい る。 消費者物価指数の推移(除く生鮮食品) 102 前年比(松江市) 松江市 (平成22年=100) (%) 2 全国 101 1 100 0 99 98 ▲1 4-6 7-9 23年 10-12 1-3 4-6 7-9 24年 10-12 1-3 4-6 ▲2 7-9 25年 6月 20年 7月 8月 9月 10月 11月 25年 (資料出所:総務省、島根県統計調査課) - 7 - (25/9-11) 前年比(松江) 0.5% 松江 100.9 全国 100.6 10.金 融 情 勢 … 貸出金残高は、前年を上回っている 貸出金残高は、前年を上回っている。 金融機関の貸出金残高(末残) (%) 4 ・新規求貸出残高 (10億円) 1,400 貸出残高前年比 3 1,300 2 1 (25/11末) 貸出金 1.8% 1,200 0 ▲1 1,100 6月 9月 12月 3月 6月 23年 9月 12月 3月 24年 6月 9月 25年 6月 7月 8月 20年 9月 10月 11月 25年 (注) 県内に店舗を有する銀行・信用金庫ベース (資料出所:日本銀行松江支店) 11.企 業 倒 産 … 企業倒産は、件数は前年を下回り、負債金額は前年を上回っている 企業倒産は、件数は前年を下回り、負債金額は前年を上回っている。 【原因別、業種別の動向】 ・原因別を件数でみると、「販売不振」が最も多くなっている。 ・業種別を件数でみると、「製造業」、「建設業」が最も多くなっている。 倒産件数、負債金額(前年比) (件) 9 (百万円) 1,500 負債金額 倒産件数 1,000 6 500 3 0 4-6 7-9 10-12 1-3 23年 4-6 7-9 24年 10-12 1-3 4-6 7-9 0 10-12 25年 (注)四半期は月平均 7月 23年 8月 9月 10月 11月 12月 25年 (資料出所:㈱東京商工リサーチ) - 8 - (25/10-12) 倒産件数 ▲64.7% 負債金額 7.9%
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