防衛省宛て声明文 - 京都YWCA

2014 年 5 月 20 日
防衛大臣
小野寺五典様
近畿中央防衛局長
佐竹基様
京都 YWCA
会長 篠田茜
総幹事 山本知恵
京都府京丹後市における「X バンドレーダー」の設置計画の中止・撤回を求めます
私たち京都 YWCA は、航空自衛隊経ヶ岬分屯基地への「X バンドレーダー設置」ならびに京丹後経ヶ
岬における米軍基地の建設計画に強く反対します。
2013 年 2 月の日米首脳会談で X バンドレーダーを日本に追加配備するという「合意」がなされて以降、
地元地域を始めとする多くの京都府下の住民や団体は、不安や反対の思いを抱え続けてきました。こう
した住民の不安の声に対して十分な応答もなく、4 月 16 日、17 日に開催された住民説明会で、5 月の工
事着工と 12 月末の基地の運用開始が一方的に発表されました。工事着工の 5 月から米軍が滞在すること
なども明らかになっています。基地建設に対して住民が繰り返し表明してきた、京丹後の豊かな自然環
境への影響や米兵による犯罪、東北アジア地域全体にもたらされる関係悪化に対する懸念は、何ら払拭
されていないのにも関わらず、です。
在日米軍基地を京丹後市に建設するということが意味するのは、周辺地域住民の生活破壊です。在日
米軍専用基地の 74%が集中する沖縄では、日常的に在日米軍に関する事故や事件が発生しています。こ
うした状況を抱える沖縄における米軍基地撤去を行ってこなかった日本政府が、
「沖縄の基地負担軽減」
という言葉を使って、京丹後市の基地建設を正当化するのは、あまりに倒錯していると言わざるを得ま
せん。基地は日本中、世界中のどこにも、必要のないものです。米軍専用基地が集中する沖縄の「負担」
を憂うのなら、沖縄の人々が日々叫び続ける「基地・軍隊は要らない」という声を聞き取り、建設計画
は中止・撤回すべきです。
京都 YWCA は、女性や子どもたちが安全で安心できる社会を目指し、日本国内 26 箇所、世界 125 か
国にある YWCA と提携し活動をしています。軍事基地の存在が、女性や子どもたちにとって安全かつ安
心な社会を壊すものであるということは、軍事基地がある各国の女性たちの証言からも明らかです。
私たち京都 YWCA は、基地建設によって暮らしに影響を受けるすべての人々に対する誠実な応答と、
「X バンドレーダー」の設置計画を撤回・中止を強く求め、
「基地のない平和な世界」が実現することを
願っています。
京都 YWCA
602-8019
京都府京都市上京区室町通出水上ル近衛町 44
TEL. 075-431-0351 FAX. 075-431-0352