BCP - 中央大学 商学部

2014/1/16
1
目次
1.研究動機
2.BCPとは
3.先行研究と研究意義
4.問題提起
5.考察
6.まとめ
7.参考文献
巻末に参考資料あり
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2
想定外
脆弱なリスク耐性
が顕在化
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3
自動車メーカー前年同期比増減率
トヨタ
ホンダ
日産
スズキ
三菱自動車
マツダ
ダイハツ
富士重
8社合計
単位は%、Δは減
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国内生産
Δ78.4
Δ81.0
Δ48.7
Δ31.1
Δ31.7
Δ49.7
Δ62.6
Δ37.6
Δ60.1
海外生産
Δ25.5
Δ43.5
Δ12.7
12.2
2.6
7.1
Δ10.5
Δ32.5
Δ19.2
輸出
Δ79.3
Δ76.2
Δ72.0
Δ30.0
Δ30.1
Δ62.1
Δ72.6
Δ72.4
Δ67.9
国内販売
Δ68.0
Δ46.3
Δ37.5
Δ42.7
Δ18.9
Δ33.1
Δ44.6
Δ17.9
Δ49.7
出所:2011/05/28 日本経済新聞朝刊 9ページ
1.研究動機
4
自動車業界の復旧
震災
(3/11)
3月
4月
5月
6月
7月
8月
6月に国内外全体で
通常の7割程度に回復
9月
10月
9月にはほぼ
生産正常化
自動車
インフラ
道路
90%が1週間以内に復旧
港湾
空港
90%が2週間以内に復旧
90%が1週間以内に復旧
70%復旧
鉄道
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7週間後には90%復旧
1.研究動機
5
その他の企業の被災状況
施設・設備の稼働状況が
震災前と同水準に戻る時期
操業停止要因
11年4~6月 (4.8%)
11年7~9月 (23.8%)
11年10~12月 (50.8%)
12年1~3月 (7.9%)
12年4月以降 (7.9%)
無回答 (4.8%)
地震動
津波
ライフライン停止
福島原発
原材料調達困難
その他
出所:仲条仁・藤井琢哉・長澤瑞子・石川良文をもとに著者作成(2012)
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1.研究動機
7割
出所:2011/05/29 日本経済新聞朝刊 1ページ
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研究動機
なぜ想定外の出来事がおこってしまったのか
生産活動の停滞の原因は何だったのか
緊急事態への対応として有効なものとは
緊急事態にはBCP*が有効なのでは
*事業継続計画(Business Continuity Plan:BCP)
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1.研究動機
7
B
C
P
と
は
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8
BCPの定義一覧
内閣府
(事業継続
ガイドライン
第二版より)
企業は、災害や事故で被害を受けても、取引先等の利害関係者から、重要業務が中断しないこと、中断しても可能な
限り短い期間で再開することが望まれている。また、事業継続は企業自らにとっても、重要業務中断に伴う顧客の他
社への流出、マーケットシェアの低下、企業評価の低下などから企業を守る経営レベルの戦略的課題と位置づけられ
る。この事業継続を追求する計画を「事業継続計画」(Business Continuity Plan:BCP)と呼ぶ
中小企業庁
(HPより)
企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつ
つ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継
続のための方法、手段などを取り決めておく計画のこと
中小企業のためのBCP(=事業継続計画)とは、中小企業が、緊急事態に遭遇しても、中核となる事業を早期に復旧し
継続することで、 企業を守り従業員の雇用を維持し、顧客や取引先からの信用を向上させ企業価値を高めるための
準備を行うこと
事業継続計画とは、「災害時に重要業務が中断しない」または、「重要業務が中断したとしても目標時間内に再開す
る」ことで「取引の他社流出」、「シェアの低下」、「企業評価の低下」などへの防止対策
日本商工
会議所
(HPより)
東京都
(防災
HPより)
NPO 法人事業継続
推進機構
(中小企業BCPステッ
プアップ・ガイド(4.0
版))
企業は、災害や事故で被害を受けても、取引先等の利害関係者から、重要業務が(なるべく)中断しないこと、中断し
てもできるだけ短い期間で再開することが望まれている。この実現をめざす「事業継続」の取組みは、企業を「顧客の
他社への流出」、「マーケットシェアの低下」、「企業評価の低下」等から守る。事業継続を追求する計画を「事業継続
計画」(Business Continuity Plan: BCP)と呼び、これには多額の投資をせずに実現できる対応策も含まれている
英 国 規 格 協 会 ( BSI : 潜在的損失によるインパクトの認識を行い、実行可能な継続戦略の策定と実施、事故発生時の事業継続を確実にす
British
Standards る継続計画。事故発生時に備えて開発、編成、維持されている手順および情報を文書化した事業継続の成果物
Institution)
大泉(2012)
大震災やテロ感染症の流行、事故など、企業活動を阻む障害(リスク)に直面した際に、損害を最小限に抑えながら、
できる限り短期間で重要な事業を継続するための方法や手段をあらかじめ決めておく経営戦略である
久保(2011)
災害発生時の事業継続を確実にするために必要な対策を練ること
著者作成
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2.BCPとは
9
本研究におけるBCPの定義
事業継続計画(Business Continuity Plan:BCP)
キーワード
緊急事態、早期復旧、被害の軽減、企業価値の低下を防ぐ
企業が大震災やテロ、あるいは事故などの緊急事
態に直面した場合に、その被害の軽減と早期復旧
を可能とし、企業としての社会的責任を果たすため
の方策をあらかじめ決めておく計画のこと
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2.BCPとは
10
BCPの重要項目
•
•
•
•
•
•
目標復旧時間の設定
代替調達先の存在
指揮命令系統の明確化
事業・業務の優先順位付けの徹底
情報発信・情報共有
定期的な訓練の実施
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2.BCPとは
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BCP・BCMの概念図
許容限界以上の
レベルで事業を
継続させる
災害発生
事前
操
業
度
(
製
品
供
給
量
な
ど
)
事後(初動対応&BCP対応)
許容される
期間内に操業度を
復旧させる
復旧
100%
目標操業度
許容限界
0%
目標復旧時間
許容限界
現状の予想復旧曲線
目標操業度
BCP実践後の復旧曲線
許容限界
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2.BCPとは
時間軸
出所:内閣府(2009)を一部加筆修正
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先行研究と研究意義
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BCPに焦点をあてた先行研究
原・横山(2012)、矢野(2012)など
BCPの策定率の低さなど、被災後の対応策を事前に
決めていなかったことを指摘し、それらを踏まえたうえで
震災時に有効になりうるBCPの提案をおこなっている
リスクに備えるためにも、多少の犠牲は必要
通常の業務よりも、緊急事態への対応を重視
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3.先行研究と研究意義
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SCMに焦点をあてた先行研究
藤本(2011)、新宅(2011)、市川・大塚(2011)など
日々展開するグローバル競争への対応力を犠牲にして、震災対
策の生産システム改変のみを独走させても、結果はおそらく競争
劣位の顕在化であり、次の大災害の前に、企業や現場の存続そ
のものが危機に瀕する[藤本(2011)]
震災に対するサプライチェーンの頑健性(robustness)と、グローバ
ル競争を生き抜くサプライチェーンの競争力(competitiveness)を
同時に追求する[藤本(2011)]
通常の業務を優先したうえで緊急事態にも対応
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3.先行研究と研究意義
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研究意義
BCPに焦点を当てた研究
SCMに焦点を当てた研究
震災を踏まえたうえで
BCPの有効性を示すが
従来のSCM*と矛盾
頑健性と競争力の同時
追求に関する具体的
方法が明示されていない
震災以前の各企業の取り組みを調べた上で、震災時に
顕在化したリスクの洗い出しと問題点の把握を行う
従来のSCMと推奨されるBCPの矛盾を指摘し、有効な
手段を検討する
*サプライチェーン・マネジメント(Supply Chain Management:SCM)
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3.先行研究と研究意義
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問題提起
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ピラミッド型のサプライチェーン
ピラミッド型
完成品
メーカー
下請けに向かうほど広がる
調達企業を複数に分散
下請け
出所:大塚・市川(2011)を一部加筆修正
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4.問題提起
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ダイヤモンド型のサプライチェーン
ダイヤモンド型
完成品
メーカー
複雑で入り組んだサプライチェーン
どこが被災したのか特定しにくい
調達先が特定企業に集中
代替調達先が存在しない
下請け
出所:大塚・市川(2011)を一部加筆修正
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4.問題提起
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代替調達先の重要性
原材料、部品・部材の調達が困難な理由
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
自社のSCへの影響確認にかかった日数
70
91%
88%
65%
60
82%
50
50%
42%
35%
27%
18%
素材
業種
(26)
加工
23% 業種
(22)
12%
40
30
37%
32%
26%
加工
業種
11%
(19)
20
10
6%
6%
0
調査期間:2011年4月8日~4月15日
対象企業:80社(製造業55社、
小売・サービス業25社)
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37%
素材
業種
(31)
4.問題提起
出所:経済産業省(2011)
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ダイヤモンド型のサプライチェーン
透明性の確保
代替調達先の確保
サプライチェーン内の
情報が収集しやすくなる
代替調達先を確保する
ことで、ある企業が被災
した場合にも生産活動を
継続できる
頑健性のあるサプライチェーンに!!
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4.問題提起
21
考察
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透明性を確保するために
藤本(2011)
最終製品を構成する全部品をリストアップした設計部品表
(Engineering Bill of Materials : E-BOM)に加えて、製品を完成さ
せるまでに必要な設備、工程、消耗品などの情報を記した製造
部品表(Manufacturing Bill of Materials : M-BOM)が有効
企業名
日産
実践例
実際に部品を作っている工場をすべてプロットし、
ハザードマップを作成
トヨタ
国内約1500工場の場所と生産品目をデータベース化。
特定の工場が被災した場合にどの部品に影響がでるかを
さかのぼって検索できる
出所:2012/03/10 日本経済新聞朝刊 3ページおよび2013/03/24 週刊東洋経済をもとに著者作成
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5.考察
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代替調達先の確保にむけて①
BCPに焦点を当てた研究
生産ラインの
複数保有
在庫の積み増し
従来のSCMと矛盾
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5.考察
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代替調達先の確保にむけて②
SCMに焦点を当てた研究
サプライチェーンの「バーチャル・デュアル化」
競争力と頑健性を両立させるには、できるだけ、常時2系統の
「流れ」をリアルに持つことを避け、いざという災害時に第2系統
を迅速に立ち上げることにより、生産ラインを、「リアルには1本
だが、いざというときには2本あるも同然」という状態に保つこと
[藤本(2011)]
バーチャル・デュアル化をおこなうための手段が
具体的に明示されていない
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5.考察
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サプライチェーンの「バーチャル・デュアル化」の手段として
市場
組織
他社と提携を
結ぶことで緊急時にも
生産ラインを確保する
自社内で新工場や
新設備を設けるなどして
代替調達先を確保
組織内で代替調達先を確保するには直接的なコストがかかる
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5.考察
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中小製造業の被災を想定した生産対策
企業・団体名
主な事業
概要
生出
(東京都瑞穂町)
精密機器用包装機
関東地区の同業4社と連携。災
害時に製品データなどを送り代
替生産
コスモ計器
自動車部品の検査装置 製造拠点分散の観点から生産
(東京都八王子市)
台数の約1割を協力工場に発注
神奈川県メッキ
工業組合
部品などのめっき
新潟県鍍金工業組合と協定。
工場復旧の応援や代替生産の
検討
菰下鎔断
(大阪府貝塚市)
鋼材の切断
肩代わり生産のため工場の能
力増強。神奈川県の企業と代
替生産で提携
出所:2013/06/03 日本経済新聞朝刊 15ページ
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5.考察
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中小製造業の被災を想定した生産対策
供給責任を果たすための備え
単独で生産拠点を分散させるのが難しい
類似品を作る企業と提携
代替生産をするには設計図や金型が必要
自社ノウハウの開示
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5.考察
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生産対策の問題と人間行動モデル
被災した東北の中小企業には自社の技術がつまった金型や設計
図を関東の同業他社に渡し、供給責任を果たしたが、工場復旧
後仕事が戻ってこなくなった
限定合理性
(bounded rationality)
機会主義
(opportunism)
すべての人間の情報収集・処
理・伝達能力は限定されてい
るため、その行動は合理的で
あろうと意図されているが、限
定的でしかありえない[Simon
(1961)]
すべての人間は自分の利益
のために悪徳的に行動する
可能性がある[Simon(1961)]
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5.考察
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取引コスト理論
相手にだまされないよう、お互いに駆け引きがおこる
取引コスト(transaction cost)が発生
■情報探索のためのコスト
■交渉・意思決定のためのコスト
■契約締結・履行確保のためのコスト
など間接的に認識測定するコスト
資産特殊性*や不確実性が高まるにつれて取引コストも高まる
*資産特殊性:物的あるいは人的資産が特定の使用のため,あるいは特定の使用者のために特別に企画されるため,移転しがたく耐久的で
他を持って代えがたい価値を持つもの
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5.考察
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コストの問題
そこで…
直接コストと間接コストを合わせた総コストを考慮する必要がある
代替調達先の確保は企業の性格によって異なる
市場
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or
5.考察
組織
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代替調達先を確保する際に生じるコスト①
市場の取引コスト
情報探索
自社との
類似品を製造
する企業の
探索
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直接的なコストは抑えられるが
間接的なコストは高くつく
交渉
モニタリング
緊急時の提携
に関する交渉
契約が履行
されているかを
モニタリング
(訓練含む)
4.BCPとSCM
32
代替調達先を確保する際に生じるコスト②
市場の取引コスト
資産特殊性が高まると…
取引相手が少なくなる
Macaulay, 1963
・「合意される契約の遂行が長期にわたり複雑な実施内容を持っている
場合」
・「契約不履行がおこった場合の損害の程度が非常に大きくなる可能性
を持っていると考えられる場合」
資産特殊性が高まるほど、取引コストは高くなる
2014/1/16
5.考察
33
代替調達先を確保する際に生じるコスト③
組織の取引コスト
直接的なコストは高くつくが
間接的コストは抑えられる
情報探索
交渉
モニタリング
新しい
生産設備に
関する情報収集
新しい
生産設備に
関する交渉
(設備投資を
含む)
訓練などを
おこない機能
するかを確認
2014/1/16
4.BCPとSCM
34
代替調達先を確保する際に生じるコスト④
組織の取引コスト
市場での取引コストが高い場合には…
Williamson, 1975
統合を行わなければ、少数主体間交渉が支配的となりかつ、不確実性
に直面して、限定された合理性のために、適応的で逐次的な決定プロ
セスが最適性を持つような状況において、統合は、利害の対立をなく
し、従来より多様な種類の鋭敏な作動特性をもった誘因と統制のプロセ
スを働かせることによって取引コストを節約する
資産特殊性が高まるほど、取引コストは低くなる
2014/1/16
5.考察
35
資金調達とコストの関係
総
コ
ス
ト
0
一定地点を超えると、組織の
取引コストのほうが低くなる
市場
組織
組織の取引コスト
市場の取引コスト
資産特殊性
著者作成
市場の取引コスト<組織取引コスト⇒市場を利用
市場の取引コスト>組織取引コスト⇒組織取引を利用
2014/1/16
5.BCPとSCM
36
コストの問題
市場
組織
直接的なコストは低いが、
資産特殊性が高まると
間接的なコストが高まる
直接的なコストはかかるが
資産特殊性がある地点を
超えると組織での取引の
ほうが総コストは低くなる
資産特殊性と総コストの関係で代替調達先は変わってくる
2014/1/16
5.考察
37
代替調達先の確保に向けて
低
低
資
金
力
資産特殊性
類似品を製造する
他社と非常時に提携
高
取引先からの
サポートを受ける
(パワーが強い場合は在庫を保持)
高
垂直統合などで
拠点を増やす
総コストに耐えうるだけの能力の尺度として資金力を採用
2014/1/16
5.考察
新しく拠点を設ける
著者作成
38
ま
と
め
2014/1/16
39
緊急時の対策として
BCPは緊急事態において効果を発揮
有効なBCP
目標復旧時間の設定
指揮命令系統の明確化
事業・業務の優先順位づけの徹底
情報共有・情報発信
定期的な訓練の実施
代替調達方法
サプライチェーンに問題が!!
2014/1/16
6.まとめ
40
サプライチェーンの問題
ダイヤモンド型のサプライチェーン
複雑化
集約化
部品表やデータベースを
用いて透明性を高める
自社の性格を考慮した
うえで代替調達先を確保
2014/1/16
6.まとめ
41
代替調達先の確保
総コストを考慮して調達先を選定する必要がある
市場
組織
資産特殊性と
資金力が低い場合
資産特殊性が高い場合
資金力がある場合
2014/1/16
6.まとめ
42
参考文献(和文献)
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・植藤正志(2000)『現代リスク・マネジメント論』税務経理協会。
・大泉光一(2002)『クライシス・マネジメント‐危機管理の理論と実践‐[三訂版]』同文館。
― (2012)『危機管理学総論‐理論から実践的対応へ‐[改訂版]』ミネルヴァ書房。
・大阪企業リスク研究会事業継続リスクグループ(2011)「東日本大震災から読む「機能するBCP」への提案」『リスクマネジメント
TODAY』3月号、114-123頁。
・大谷孝一(2012)『保険論[第3版]』成文堂。
・大塚哲洋・市川雄介(2011)「日本型サプライチェーンをどう評価すべきか」『みずほ総研論集』3号、1-9頁。
・大野耐一(1978)『トヨタ生産方式‐脱規模の経営をめざして‐』ダイヤモンド社。
・奥田章順・小林修・竹本佳弘・古屋俊輔・保坂孝信・丸貴徹庸・前間孝久(2012)「有事に強いサプライチェーンの構築により、産業
力を強化する」『三菱総合研究所所報』55号、134-144頁。
・川上義明(2013)「事業継続計画(BCP)に関する基礎的考察(Ⅰ)-中小企業の事業継続マネジメント(BCM)における位置付け、意
義、役割-」『福岡大学商学論纂』58巻、107-138頁。
・川村雅彦(2011)「東日本大震災からみたBCP(事業継続計画)‐「想定外の連鎖」と「災害の影響」に着目したBCPへの転換‐」『NLI
Research Institute REPORT』10月号、16-23頁。
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・小山和博(2012)「サプライチェーンの中断に備えた事業継続戦略」『Inter Risk Report』11号、1‐6頁。
・久保幹雄(2011) 『サプライチェーン最適化の新潮流‐統一モデルからリスク管理・人道支援まで‐』朝倉書店。
・指田朝久(2007) 「リスクマネジメントと事業継続、危機管理の相互関係」『TRC EYE』128巻、1-10頁。
・新宅純二郎(2011)「競争力とリスク対応両立」『日本経済新聞朝刊』2011年06月21日付。
・高巖(1995)『H.A.サイモン‐認知科学的意思決定論の構築‐』文眞堂。
・武井勲(1998)『リスク・マネジメントと危機管理』中央経済社。
・竹本佳弘(2008)「サプライチェーン・ガバナンス~サプライチェーンのパフォーマンスとリスクをバランス統制するサプリチェーン・ガ
バナンス~」『三菱総合研究所所報』50号、88-97頁。
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7.参考文献
43
参考文献(和文献)
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・南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(2013a)「南海トラフ巨大地震の被害想定について(第二次報告)~経
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―
(2013b)「南海トラフ巨大地震対策について(最終報告)~南海トラフ巨
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・藤本隆宏(2011)「サプライチェーンの競争力と頑健性‐東日本大震災の教訓と供給の「バーチャル・デュアル化」‐」『MMRC
Discussion Paper Series』354巻、1-27頁。
・藤原裕之(2011)「サプライチェーン寸断リスクにどう対処すべきか‐海外移転を急ぐ前に考えること」『リサーチ総研金融経済レポー
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・丸谷浩明(2011)「東日本大震災の教訓を踏まえた事業継続計画(BCP)改善への提言」『土木学会論文集F6(安全問題)』67巻2号、
1-10頁。
・村上治(2013)「事業継続マネジメント(<特集>災害リスクマネジメントの理論と実践)」『品質』43巻2号、192-197頁。
・森原康仁(2012)「サプライチェーンの混乱と震災復興政策」『資本と地域』8巻、1-19頁。
・柳川範之(2000)『契約と組織の経済学』東洋経済新報社。
・矢野裕児(2012)「ロジスティクスと信頼性‐企業のリスク対応への取組‐」『REAJ誌』34巻5号、299-306頁。
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7.参考文献
44
参考文献(洋文献)
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・Goldratt, E. and Cox, J. (1992)The Goal: A Process of Ongoing Improvement, North River.(ゴールドラット著、三本木亮翻訳(2001)
『ザ・ゴール‐企業の究極の目的とは何か』ダイヤモンド社。)
・Gallagher, R. E. (1956) “Risk Management: New Phase of Cost Control”, Harvard Business Review, Vol.34, No.5, pp.75-86.
・Harrington, S. E. and Niehaus, G. R. (1999) Risk Management and Insurance, The McGraw-Hill Companies.(スコット・E・ハリトン、グ
レッグ・R・ニーハウス著、米山高生・箸方幹逸訳(2005)『保険とリスクマネジメント』東洋経済新報社。)
・Hasting, N. A. J. and Yhe, C. (1992) “Bill of Manufacture”Production and Inventory Management Journal, Vol.33, No.4, pp.27-31
・Macaulay, S. (1963)“Non-contractual relations in business: A preliminary study”Review, Vol.28, No.1, pp.1-23.
Milgrom,P and Roberts. J (1992)Economics, Organization, and Management, Prentice Hall.(ポール・ミルグロム、ジョン・ロバーツ著、
奥野正寛・伊藤秀史・今井晴雄・西村理・八木甫訳(1997)『組織の経済学』NTT出版。)
・National Fire Protection Association(2010)“Standard on Disaster/Emergency Management and Business Continuity Programs”,
NFPA 1600.
・Norman, A. and Jansson, U. (2004)“Ericsson’s proactive supply chain risk management approach after a serious sub-supplier
accident”International Journal of Physical Distribution and Logistics Management, Vol.34, No.5, pp.434-456
・Ojha, D. and Gokhale, R. A. (2009)“Logistical business continuity planning—scale development and validation”The International
Journal of Logistics Management, Vol.20, No.3, pp.342-359.
・Simon, H. A. (1965) Administrative Behavior, 2nd ed., The Macmillan Company.(ハーバート・A・サイモン著、桑田耕太郎・西脇暢
子・高柳美香・高尾義明・二村敏子訳(2009)『経営行動‐経営組織における意思決定過程の研究[新版]』ダイヤモンド社。)
・Smith, D. (2003) “Business continuity and crisis management ”Management Quarterly, Vol18, pp.27-33.
・Williamson, O. E. (1975) Markets and Hierarchies, Free Press.(オリバー・E・ウィリアムソン著、浅沼萬理・岩崎晃訳(1980)『市場と企
業組織』日本評論社。)
―
(2008) “Outsourcing: Transaction cost economics and supply chain management”, Journal of Supply Chain
Management, Vol.44, No.2, pp.5-16.
2014/1/16
7.参考文献
45
参考資料
BCPの策定状況
2014/1/16
47
BCPの策定状況
80
70
60
50
40
30
20
10
0
66.7%
52.5%
50.0%
29.7%
16.5%
8.8%
29.5%
50.5%
35.6%
18.9%
震災前
震災後
調査対象:「gooリサーチ」登録モニター(職位課長
職以上)
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:2012年12月21日~2013年01月10日
2014/1/16
出所:NTTデータ経営研究所(2013)「東日本大震災発生後の企業の事業継続に係る意識調査」
BCP策定状況
48
BCPの策定状況(全企業)
N=10,769
15.3%
7.8%
BCPを策定していた(837社)
BCPを知っていたが、策定していなかった(3,150社)
BCPを知らなかった(5,139社)
29.2%
47.7%
わからない(1,643社)
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
BCPを知っていた企業は3,987社(37.0%)
出所:帝国データバンク(2011)」
2014/1/16
BCP策定状況
49
BCPの策定状況(大企業)
N=908
BCPを策定していた(195社)
BCPを知っていたが、策定していなかった(285社)
21.2%
21.5%
BCPを知らなかった(235社)
25.9%
31.4%
わからない(193社)
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
BCPを知っていた企業は480社(52.9%)
出所:帝国データバンク(2011)
2014/1/16
BCP策定状況
50
BCPの策定状況(中小企業)
N=9,861
6.5%
BCPを策定していた(642社)
BCPを知っていたが、策定していなかった(2,865社)
14.7%
BCPを知らなかった(4,904社)
29.1%
わからない(1,450社)
49.7%
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
BCPを知っていた企業は3,507社(35.6%)
出所:帝国データバンク(2011)」
2014/1/16
BCP策定状況
51
今後の対応(全企業)
N=10,769
25.9%
55.8%
新たに策定する(した)、見直す(した)(2,789社)
策定する・見直す予定はない(1,975社)
18.3%
分からない(6,005社)
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
出所:帝国データバンク(2011)」
2014/1/16
BCP策定状況
52
今後の対応(BCPを知っていたが、策定していなかった企業)
N=3,150
新たに策定する(した)、見直す(した)(1,170社)
37.1%
40.5%
策定する・見直す予定はない(704社)
22.4%
分からない(1,276社)
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
出所:帝国データバンク(2011)」
2014/1/16
BCP策定状況
53
今後の対応(BCPを策定していた企業)
N=837
12.2%
新たに策定する(した)、見直す(した)(571社)
19.6%
68.2%
策定する・見直す予定はない(164社)
分からない(102社)
【調査対象】TDB景気動向調査登録企業 2万2,240社
【調査時期・方法】2011年4月18日~30日/インターネット調査
【有効回答企業数】1万769社 (回答率48.4%)
出所:帝国データバンク(2011)」
2014/1/16
BCP策定状況
54
BCPを策定しない理由
50
44.1%
45
38.2%
40
35
30
25
20
15
10
14.7%
17.6%
14.7%
11.8%
8.8%
2.9%
5
0
調査目的:国内機械産業に属する企業の「BCP」に
対する認識及び策定状況の整理把握
調査対象:社団法人日本機械工業連合(以下日機連)の
正規会員49社及び、日機連団体会員より無作為抽出
調査方法:自記式郵送法
調査期間:2012年11月1日~12月24日
出所:東レ経営研究所(2011)
2014/1/16
BCP策定状況
55
BCPの策定率向上に向けて
2014/1/16
56
意思決定モデル
p
S
M
(R-C , X-R)
H
θ
1- p
eH
H
(-C , 0)
1-θ
p
オファー
eL
θ
1- p
1-θ
拒否
e:BCPの努力水準
θ:災害発生確率
p:供給できる可能性
2014/1/16
L
(R-C , X-R)
(R, X-R)
L
(0 , 0)
(R, X-R)
R:報酬(R>0)
X:収入
C:BCP導入コスト
策定率向上にむけて
57
期待効用
サプライヤーの期待効用
(V)
供給できる確率: 0<𝒑𝑳 <𝒑𝑯 <1
メーカーの期待効用
(U)
𝑼𝑳 <𝑼𝑯
メーカーにとってはBCPが導入されているほうが望ましい
しかし、𝑽𝑳 ≦ 𝑽𝑯 になるとは限らない
2014/1/16
策定率向上にむけて
58
期待効用
𝑽𝑯 ≧ 𝑽𝑳 となればサプライヤーにBCPを導入させる誘因を与えられる
𝑳 >𝟎
𝑯
𝑯
𝑼
𝑽 = 𝜽𝒑 𝑹 +(1-θ)R-C
𝑽𝑳
=
𝜽𝒑𝑳 𝑹+(1-θ)R
をそれぞれ代入
𝜽𝒑𝑯 𝑹 +(1-θ)R-C ≧ 𝜽𝒑𝑳 𝑹+(1-θ)R
𝜽𝒑𝑯 𝑹 +R-θR-C ≧ 𝜽𝒑𝑳 𝑹+R-θR
𝜽𝒑𝑯 𝑹-𝜽𝒑𝑳 𝑹 ≧C
𝑪
𝜽(𝒑𝑯 -𝒑𝑳 ) ≧ 𝑹
報酬あたりのコスト
自然災害発生確率×供給可能性
𝑹≧
𝑪
𝜽(𝒑𝑯 −𝒑𝑳 )
BCPを導入させるための最低報酬
2014/1/16
策定率向上にむけて
𝑹=
𝑪
𝜽(𝒑𝑯 −𝒑𝑳 )
59
サプライチェーンの途絶例
2014/1/16
60
震災の影響
タカノフーズ
キリンビール
乳業各社
パッケージ用フィルム不足で納豆生産量
が震災前の6割強に減少
缶工場の被災による缶の不足
紙パックなどの資材不足が続き、
4月中旬まで関東での牛乳供給量が
震災前の5~6割に減少
キャップ工場の被災によりペットボトル
飲料が品薄に
自動車メーカー 下請け企業の被災による生産量の減少
飲料メーカー
著者作成
2014/1/16
サプライチェーンの途絶例
61
震災による自動車メーカーへの影響
メーカー名 世界販売台数
影響
GM
フォード
838万台
531万台
3月にスペインとドイツ、米ルイジアナ工場で減産
プジョー・
シトロエン
360万台
3月に電子部品の調達難でディーゼルエンジンの
生産を調整
4月に大型車を生産するケンタッキー州の工場を
1週間停止
出所:2011/04/23 日本経済新聞朝刊 9ページ
国内にとどまらず海外にまで影響
2014/1/16
サプライチェーンの途絶例
62
B
C
P
の
成
功
例
2014/1/16
63
成功例
• 富士通グループ
• TOTOグループ
BCAOアワード2011大賞受賞
• 株式会社オイルプランナトリ
BCAOアワード2011優秀実践賞受賞
2014/1/16
BCPの成功例
64
富士通グループの例
一部の建屋・設備が被害を
受け、一時操業停止を余儀
なくされた製造工場は9か所
被災した富士通アイソテック工場
2014/1/16
BCPの成功例
65
富士通グループの例
製造品
半導体
工場名
富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ株式
会社本社・会津工場
富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ株式
会社宮城工場
富士通セミコンダクター株式会社会津若松工場
富士通セミコンダクター株式会社岩手工場
富士通セミコンダクター株式会社本社工場
PCサーバ/
デスクトップPC
富士通アイソテック株式会社本社工場
電源装置など
富士通テレコムネットワークス株式会社古殿工場
ネットワーク/
携帯電話など
富士通株式会社那須工場
富士通株式会社小山工場
所在地
福島県
会津若松市
宮城県
柴田郡
福島県
会津若松市
岩手県
胆沢郡
福島県
会津若松市
福島県
伊達市
福島県
石川郡
栃木県
大田原市
栃木県
小山市
操業復旧
3月18日
3月23日
3月28日
4月18日
4月20日
3月23日PCサーバ
3月28日デスクトップPC
(3月23日より一部島根
富士通で製造)
4月18日デスクトップPC
のすべての製造再開
3月22日
3月 16日 ( 計画停電 を
避け操業)
3月 16日 ( 計画停電 を
避け操業)
出所:富士通グループHPをもとに一部加筆修正
2014/1/16
BCPの成功例
66
富士通グループの例
2年間で40回以上の訓練
10日後に代替生産開始
事前に定めていた代替生産
拠点地に製造ラインを移管
出所:富士通HP
入手困難な一部部材については、
製品の設計変更を実施することにより生産計画への影響を最小限に
2014/1/16
BCPの成功例
67
TOTOグループの例
BCAOアワード2011大賞受賞
・社長を本部長とする「災害本部」事務局を立ち上げる
・2004年から60数回にわたりシナリオ型のリスクシミュレーションを繰り返しおこ
なう
・ステークホルダーに大きな影響を及ぼす重大リスクを毎年抽出し、各リスク管
理統括部門長のもと、危機の未然防止活動を推進してきた
・地震発生直後から、顧客や社員、株主等に危機対応状況を発信し続けた。
・社員にはイントラネットに専用サイトを設け、災害対策本部の対応を状況が変
わるたびに更新した
・供給責任を果たすため、利益度外視で中国にOEM生産委託
2014/1/16
BCPの成功例
68
TOTOグループの例
工場名
所在地
被災状況
TOTOファイン
工場建屋、生産設備とも一部損傷。また、
セラミックス株式会社 福島県 両工場とも東京電力福島第一・第二原子力
楢葉工場、富岡工場
発電所の避難対象地域に含まれていた
TOTOウォシュレット
テクノ株式会社
茨城工場
TOTO株式会社
物流センター
生産設備に影響はないが断水のため生産停止
茨城県
千葉県
設備及び製品の一部破損
供給責任を果たすため利益度外視で代替調達先を確保
2014/1/16
BCPの成功例
69
オイルプランナトリの例
BCAOアワード2011
優秀実践賞受賞
社名:株式会社オイルプランナトリ
本社:宮城県名取市
業務内容:産業廃棄物等の集荷、リサイクル、中間処理、再生品の販売
資本金:3,000万円
売上高:54,157万円(平成24年度)
従業員数:35人(平成25年4月1日現在)
2014/1/16
BCPの成功例
70
オイルプランナトリの例
BCPの主な内容(2011/01/29上梓)
目的
1.事業の継続・早期復旧に努める
2.従業員を守る
3.地域の活力を守る
被災想定
宮城県沖地震/第一工場、もしくは第二工場の被災
事業継続手段
被災を免れたもう一つの工場による事業継続
中核事業
事業内容
目標復旧時間
油水加工
廃酸、廃アルカリ、廃油などの加工、
(再生処理の一部) セメント工場での有効活用
3日
PB精製
原材料からの再生重油の精製と販売
(再生処理の一部)
30日
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BCPの成功例
71
オイルプランナトリの例
2つある工場のどちらも被災
計画停電
ガソリンがなくなる
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BCPの成功例
72
オイルプランナトリの例
中核事業
油水加工
(再生処理の一部)
PB精製
(再生処理の一部)
目標復旧時間
実際の復旧時間
3日
11日
30日
8日
・重要機能の移設
・自家発電で計画停電の問題を回避
・目標復旧時間を設定していたことにより、迅速な対応ができた
・競合他社がガソリンを供給
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BCPの成功例
73