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(仮称)旭川市駐輪場附置義務条例(素案)の骨子
旭川市駐輪場附置義務条例について
自転車は環境にやさしく,しかも便利で安
価な交通手段であり,近年の環境意識の高ま
りや健康志向,自転車価格の低下等の背景か
ら,自転車利用は増加傾向にあります。
しかし,買物公園とその周辺では,買物や
通勤での駐輪も多いですが,ほとんどの施設
で駐輪場が確保されていないことから,道路
上に放置自転車があふれ,歩行空間や景観を
阻害し,さらには災害時の緊急車両の通行の
妨げとなっています。
このため,
「旭川市駐輪場附置義務条例」を
制定し,駐輪場設置を促進します。
買物公園の駐輪状況
駐輪場の附置義務とは
条例で定められた施設を新築,又は増築する場合に駐輪場を設置する義務のことをいい
ます。
対象区域は p2のとおりです。対象となる施設は,スーパーや本屋などの小売店舗,ぱ
ちんこ屋やカラオケボックスなどの遊技場,会社やオフィスビルなどの事務所のように自
転車利用者が多い,比較的大きな施設です。
駐輪場を設置しなければならない場所は,その施設又はその敷地内です。設置台数は床
面積に応じて算定することとなります。(p3∼p6参照)
新築又は増築
駐輪場の設置
駐輪場
駐輪場のある施設
駐輪場のない施設
-1-
施設を設置する方の責務
施設を設置する方,所有している方,又は管理している方(以下「設置者等」といいま
す。)は施設を利用する方のために必要な駐輪場を,自らもしくは他の設置者等と協力して,
その施設又はその敷地内に設置するよう努めなければなりません。
駐輪場を設置しなければならない区域
駐輪場を設置しなければならない区域は,今後,自転車利用者の多い施設が新築,又は
増築された場合,その駐輪自転車による道路機能の低下や交通環境の悪化を防止する必要
がある区域とし,都市計画法と駐車場法で定める「駐車場整備地区」を指定区域とします。
駐車場整備地区の位置,範囲
宮前通西の一部の区域,宮前通東の一部の区域
宮下通6丁目の一部の区域,宮下通7丁目から宮下通18丁目までの全域,
1条通4丁目から1条通18丁目までの全域,
2条通4丁目から2条通18丁目までの全域,
3条通4丁目から3条通18丁目までの全域,
4条通4丁目から4条通18丁目までの全域,
5条通4丁目から5条通18丁目までの全域,
6条通4丁目の一部の区域,6条通5丁目から6条通10丁目までの全域,
6条通11丁目から6条通12丁目までの一部の区域,
6条通13丁目から6条通18丁目までの全域,
7条通4丁目から7条通5丁目までの一部の区域,
7条通6丁目から7条通10丁目までの全域,
7条通13丁目から7条通18丁目までの一部の区域,
8条通6丁目の一部の区域,8条通7丁目から8条通9丁目までの全域,
9条通7丁目から9条通9丁目までの一部の区域
-2-
駐輪場を設置しなければならない施設
以下の施設を新築,又は増築する場合は,駐輪場の設置が必要となります。
施設面積の主な
算定対象
小売店舗等
店舗面積が 2000 ㎡ 店舗面積 100 ㎡
売場,売場間通路,ショーウインドー,
を超えるもの
ごとに1台
ショールーム,手荷物一時預かり所,
店内案内所,その他これらに類すると
認めるもの
遊技場等
店舗面積が 1200 ㎡ 店舗面積 60 ㎡
遊技室,景品交換所,その他これらに
を超えるもの
ごとに1台
類すると認めるもの
事務所
事務所面積が 4800 事務所面積 240 ㎡ 事務室,その他これらに類すると認め
㎡を超えるもの
ごとに1台
るもの
(1)小売店舗等のうち,新車や中古車販売などの自動車販売店,家具を専門に扱う家具販売店,ガ
ソリンスタンドなどの燃料販売店,その他特に必要と認められるものは除きます。
(2)算定した駐輪場の台数が1台未満の端数が生じたときは,これを切り捨てるものとします。
施設の用途
1
2
3
施設の規模
駐輪場の規模
備考
●「小売店舗等」から除く小売業
自動車販売店
家具販売店
燃料販売店
【施設を新築又は増築する場合】
新築又は増築の施設面積が上記表中の「施設の規模」となる場合,駐輪場の設置が義務
付けられます。設置義務台数は,施設面積を同表の「駐輪場の規模」で割った台数となり
ます。
増築の場合は,この台数から,現に設置している台数を差し引いた台数となります。た
だし,既存の施設で条例の適用前に建築されていた部分は,附置義務の対象となりません。
【算定例】施設の用途が1種類の場合
◆3,350 ㎡のスーパーマーケットを新築する場合
3,350 ㎡>2,000 ㎡【設置義務あり】
3,350 ㎡÷100 ㎡/台=33.5 台≒33 台
⇒
設置義務台数は 33 台
⇒
設置義務台数は 55 台
◆3,350 ㎡のぱちんこ屋を新築する場合
3,350 ㎡>1,200 ㎡【設置義務あり】
3,350 ㎡÷60 ㎡/台=55.83 台≒55 台
新築
更地
算定した台数
を設置
-3-
【算定例】条例の適用前に設置された施設を増築する場合
◆条例の適用前に 2,200 ㎡であったスーパーを条例の適用後 3,000 ㎡に増築する場合
3,000 ㎡>2,000 ㎡【設置義務あり】
(3,000 ㎡-2,200 ㎡)÷100 ㎡/台=8台
⇒
設置義務台数は8台
附置義務の対象
とならない
条例適用前に
設置された
スーパー
増築部分
増築
増築時に設置する台
数は8台
【算定例】条例の適用後に新築された施設をさらに増築する場合
◆条例の適用後に 2,200 ㎡のスーパーを新築し,さらに 3,000 ㎡に増築する場合
(ⅰ)新築時
2,200 ㎡>2,000 ㎡【設置義務あり】
2,200 ㎡÷100 ㎡/台=22 台
(ⅱ)増築時
⇒
設置義務台数は 22 台
3,000 ㎡÷100 ㎡/台=30 台
30 台-22 台=8台(新築時設置分控除)
条例適用後に新
築したスーパー
【設置義務あり】
⇒
設置義務台数は8台
増築部分
増築
新築
更地
新築時に設置
する台数は
22 台
-4-
増築時に設置
する台数は8台
すでに設置してあ
る台数を差 し引いた
台数となります。
◆条例の適用後に 1,800 ㎡のスーパーを新築し,さらに 3,000 ㎡に増築する場合
(ⅰ)新築時
1,800 ㎡<2,000 ㎡【設置義務なし】
(ⅱ)増築時
3,000 ㎡÷100 ㎡/台=30 台
⇒
設置義務台数は 30 台
条例適用後に新
築したスーパー
【設置義務なし】
増築部分
増築
新築
更地
増築時に設置
する台数は 30 台
◆条例の適用後に 1,800 ㎡のスーパーを新築し,さらに 3,000 ㎡に増築する場合(新築時に努
力義務(p6参照)により,駐輪場を 10 台分設置した場合)
(ⅰ)新築時
1,800 ㎡<2,000 ㎡【設置義務はないが,新築時に 10 台設置済み】
(ⅱ)増築時
3,000 ㎡÷100 ㎡/台=30 台
30 台-10 台=20 台(新築時設置分控除)
条例適用後に新
築したスーパー
【設置義務なし】
⇒
設置義務台数は 20 台
増築部分
増築
新築
更地
新築時に努力義務(p6参照)
により,10 台設置
増築時に設置
する台数は 20 台
すでに設置してあ
る台数を差 し引いた
台数となります。
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【施設の用途が2種類以上の場合】
新築,又は増築する施設の用途が表中(p3参照),2種類以上(混合用途)の場合は,
同表中の施設について各用途別に算定した台数の合計が 20 台以上である場合に,その合
計数が設置義務台数となります。
【算定例】施設の用途が2種類以上の場合
◆1,500 ㎡のスーパーマーケットと 600 ㎡の遊技場を1つの施設として新築する場合
1,500 ㎡÷100 ㎡/台+600 ㎡÷60 ㎡/台=15 台+10 台=25 台≧20 台【設置義務あり】
⇒
スーパー
15 台
ぱちんこ屋
10 台
設置義務台数は 25 台
15+10
=25 台≧20 台
設置義務あり
設置義務の対象とならない施設の駐輪場について
この条例において,駐輪場の設置義務の対象とならない施設であっても自転車利用者が
いる場合には,駐輪場の設置に努めなければなりません。(努力義務)
例:玄関先のスペースを駐輪場に
例:玄関先に自転車ラックを設置
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駐輪場の設置の届出
指定区域内において駐輪場を設置又は変更しようとする場合は,「駐輪場設置(変更)
届出書」に下記の書類を添えて旭川市都市建築部都市計画課へ提出しなければなりません。
駐輪場設置(変更)届出書に記載する主な内容
(1)氏名と住所(法人にあっては,その名称,代表者の氏名と主たる事務所の所在地)
(2)施設の名称と所在地
(3)施設の用途と規模等
(4)駐輪場の設置位置と規模
(5)駐輪場の構造と設備
◎駐輪場構造の例
◎駐輪場設備の例
平面自走式(施設内)
自転車ラック(1段)
自転車ラック(2段)
平面自走式(施設外・屋根付)
【添付書類】
(1)施設と駐輪場周辺の見取図
(2)施設と駐輪場の配置図
(3)施設の各階平面図
(4)駐輪場の平面図
(5)立体式駐輪場や特殊な装置を用いる駐輪場については,その構造図
(6)施設面積算定内訳表
(7)附置義務台数算定調書
【駐輪場の技術的基準】
1台につき幅 0.6 メートル以上,奥行 1.9 メートル以上とし,自転車の利用者の安全が
十分確保され,かつ有効に駐輪できることが必要です。
なお,自転車ラック等を用いて合理的に駐輪することができる場合は,この限りではあ
りません。
また,駐輪場の位置と利用方法を表示し,利用者が駐輪場を容易に利用できるよう配慮
しなければなりません。
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申請 者
市 担当 課
<駐輪場設置手続きの流れ>
●工事着手前
①事前打合せ
②届出書提出
③建築基準法第6条第1項
の規定による確認の申請等
●工事完了後
申請 者
市 担当 課
④立入検査(必要な限度で)
⑤措置命令(違反した場合)
・駐輪場設置(変更)届出書を提出していただいた後に施設の面積等に変更が生じた場
合は,再度当該書類を提出していただきます。
駐輪場の管理について
この条例により,設置された駐輪場の所有者又は管理者は,常に自転車の整理整頓に努
め,安全に利用できるよう,駐輪場を適正に管理しなければなりません。
その他
条例を適正に運用するため,市長は必要に応じて次の措置を行うことできます。
(1)立入検査
条例の規定を守っていただくため報告,資料の提出を求めたり,立入検査を行う
ことができます。
(2)措置命令
駐輪場を設置しなかったり,技術的基準を守らなかったり,適切に管理していな
かった場合,違反を是正するために必要な措置を講ずるよう命ずることができます。
(3)罰則
違反した者を罰するほか,その法人又は人に対しても罰金刑に処されます。
●措置命令に従わない場合は,50 万円以下の罰金
●報告しなかったり,立入検査を拒否・妨害・逃避した場合は,20 万円以下の
罰金
●届出をしなかった場合は,10 万円以下の罰金
条例の施行時期
本条例は,平成 22 年第1回定例市議会に提案し,公布の日から施行する予定です。
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用語の解説
附置
附置とは,その施設に付属して設置することをいいます。
自転車
道路交通法に規定しているペダル又はハンド・クランクを用い,かつ人の力により運転する
2 輪以上の車のことです。ただし,身体障害者用の車いす,歩行補助車等及び小児用の車は除
きます。
駐輪場
一定の区画を限って設置される自転車の駐車のための施設をいいます。
小売店舗等
小売業(飲食店業及び物品加工修理業を含みます。)を営むための店舗と,物品(映画,音
楽等の複製物に限ります。)を賃貸する施設をいいます。
遊技場等
ぱちんこ屋のほか,「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に規定している
スロットマシン,テレビゲーム機などの遊技施設で射幸心をそそるおそれのある遊技に用いる
ことができるものを備える店舗をいい,カラオケボックスも含みます。
事務所
小売店舗等,遊技場等に属する事務室を除いた事務所をいいます。
指定区域
この条例で定められた「駐輪場を設置しなければならない区域(駐車場整備地区と同じ区
域)」をいいます。
都市計画法
人々が健康で文化的な生活ができるように,計画的な土地利用,施設整備(道路・公園・上
下水道など),市街地開発の基本的なあり方を定めた法律です。
駐車場法
都市における道路交通の円滑な利用を図り、安全、快適で便利なまちとすることを目的に,
駐車場の整備に関して必要なことを定めた法律です。
駐車場整備地区
自動車交通が著しく混み合う地区において、道路の効用を保持し、円滑な道路
交通を確保する必要があると認められる区域について、駐車場の整備を促進すべ
き地区として定められる地区のことです。
<お問い合わせ先>
旭川市6条通 10 丁目
都市建築部都市計画課
旭川市役所第三庁舎3階
TEL:0166−25−9704
FAX:0166−24−7009
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