オーストラリア大使館訪問 —Bruce Miller 大使との対談 法学部政治学科 3 年 10-012-087 喜多 眞彩 6 月 19 日午後、麻布十番にあるオーストラリア大使館を訪問し、ブルース・ミラ ー大使と直接面会をさせていただいた。今回、大使と私たちの対談はすべて英語で行わ れたが、喜ばしいことに、私は司会をやらせて頂いた。とても良い勉強になったととも に、忘れ難い良き思い出となった。このように実践的な英語を使って政治の話をすると いう、貴重な経験の場を提供してくださった井上教授、ミラー大使、そしてオーストラ リア大使館の職員の皆さまに、感謝の気持ちを述べたいと思う。 ありがとうございました。 大使館に入り、大使が日頃外交に使うというディナーテーブルに着席した。横長の ダイニングテーブルで、大使はここで週に何度も政界の方と食事をし、懇談をするとい う。 まず、イントロダクションでは、本日大使館訪問をさせて頂いたお礼と、FTコー スや学習院大学のカリキュラム、大使館訪問の目的などについて、出来るだけ手短に話 させて頂いた。そしてオーストラリアに関する私のこれまでの関心所在やイメージにつ いても述べ、その後控えている質問案へと、話をつなげた。 FTの中で、事前に 3 つの質問を用意していた。これらの質問を大使に一つ一つお 答えいただいた後に、感じたことや新たに浮かび上がった疑問点などをさらに質問する 形式をとった。大使のおっしゃる話にきちんとレスポンスできるような「対談」を実現 することを望んでいたため、質疑すると同時に、会話における全体の流れを作り出すこ とに力を入れた。 懇談中、話を繋ぎとめる難しさをひしひしと感じさせられた。大使の話を聞きなが 1/2 ら、メモを取りながら、次の話の流れを考えながら、質問や意見を考えながら、かつ時 間配分を見るということは、かなり高度であった。しかし、実際の対談では、大使の話 を拝聴する中で、より具体的な内容をきいてみたいと思うようなキーフレーズを多く伺 うことができたため、話が途切れることはほとんどなく大使に質問を運ぶことができた。 多分野に亘って展開される大使のお仕事、日豪の二国間の共通価値観の一つである 「ODA による途上国開発」 、経済における win-win 関係の構築、BRICs の台頭による日 豪関係への影響などの話を、二国の間に立つ大使の視点から熱く語ってくださったこと で、多くの新鮮な考え方に触れられたように思う。そうして対談して行くなかで次第に 私の緊張も解け、話の終わりに向けてどのようにまとめていこうか考えていった。 すべての対談が終了し、最終的なまとめに入った。第一問目から第三問目まで、幅 広い内容をお教えくださった大使に感謝申しあげるとともに、簡単ではあったがそれぞ れの質問から学んだことをサマライズさせて頂いた。まず、第一問では、大使のキャリ アについて、我々は具体的なイメージを持つことができた。次に第二問では、主に経済 の視点からみた日豪のバイラテラルな関係についてお話頂き、大変興味深かった。そし て最後の第三問目では、マルチラテラルな枠組みで日豪関係を見ることができた。大使 館というミクロな場から始まり、最終的に、世界地図というマクロな紙面の上で日本と オーストラリアを再発見することができたような気がした。大変充実した時間になった と思い、達成感が大きく、無事に対談ができたことに喜びを感じた。 大使にも直接申し上げたが、東日本大震災の際にとりわけ多くの援助をお送りくだ さったオーストラリアにおいて、大使館の努力というものは目で見て測ることはできな いほど大きかったかと思っている。物資的支援と精神面における支援の両方において、 オーストラリア国民からの心温かい支援があったからこそ、今日の日本が支えられてい る。大使館入口にて、東日本大震災における復興に向けて努力するオーストラリア政府 関係者の写真が展示されていたが、大使館を出るまで何度も何度も眺めた。また、貿易 においてオーストラリアにとって日本への輸出はとりわけ多いことからも、日本がこれ からもオーストラリアの「良い顧客」として、そして「良きパートナー」として信頼関 係を継続し、さらに密な関係を築くことを願っている。最後に、ミラー大使に厚く御礼 申し上げるとともに、お忙しい中、貴重なお時間をとってくださったことに改めて感謝 したいと思う。 (FTチュートリアル 2/2 平成 24 年 6 月 19 日)
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