10月号 - 三次市立粟屋小学校

http://www.awaya-e.hiroshima-c.ed.jp/
発行日 平成25年10月1日(火)
1 学校メッセージ ~実りの秋:知・徳・体の基礎・基本を積み上げよう!~
○広島県「基礎基本」定着状況調査(5 年生対象)の結果~国語・理科は県平均を上回る・算数科が課題
国語科 算数科
理科
各教科の成果と課題
県平均
70.1
69.8
61.3
【国語】 「要点の聞き取り」
「漢字の読み」
「叙述を基にした想像」などは比較的よくできてい
市平均
73.1
72.1
63.0
例を挙げた記述」などが課題でした。
本校平均
72.1
67.1
64.3
ました。
「慣用句」
「ローマ字の書き」
「文章の推敲」
「文章の構成」
「中心となる語や文の把握」
「事
【算数】 「3 位数のひき算,かけ算」
「角の測定」
「平行四辺形の作図」
「四則混合の計算」
「情
全体的な成果と課題の概略は右のようで
すが,個々の児童を見ると様々な特徴が見
られます。学校では補充対策を立て取り組
みますが,ご家庭でも課題を復習して,次
学年に残さないように努力しましょう。何
かあれば担任に遠慮なくご相談ください。
報の整理と判断の根拠」などはよくできていました。
「少数の減法」
「分数の意味と表し方」
「およ
その面積」
「時間の単位」
「複合図形の面積」
「正方形の面積」
「半径や直径の利用」
「伴って変わる
数量」
「情報の整理と判断の根拠」
「複数条件を基にした判断」などが課題でした。
【理科】 「身の回りの生き物の様子」
「鏡の安全な扱い方」
「回路の名称」
「気温の正しいはかり
方」などはよくできていました。
「昆虫の体のつくりや飼育方法」
「植物の育ち方」
「日光を重ねた
ときの明るさ」
「直列つなぎの回路のつなぎ方」
「天気と気温の変化の関係」
「蒸発」
「結露」
「水を
温めたときの状態変化」
「グラフの 2 つの変数の関係」などが課題でした。
○「いじめ防止校内委員会」を設置し,いじめのない学校づくりを推進してまいります
全国的にいじめに起因して児童・生徒が自ら命を絶つ事案が続いて生起し,いじめの防止にかかる教育現
場の対応,予防対策が社会の注目を集めているところです。国にあっては,6 月に成立した「いじめ防止対策
推進法」に基づき,文部科学省が近々いじめ対策の推進に関する基本計画を策定し,この計画に基づいて全
国の学校がいじめ防止を推進していくこととなります。
このような状況の中,本校では児童が安心して教育活動に取り組む校内組織をつくるため,
「いじめ防止校
内委員会」を設置することにしました。道徳教育を充実させるとと
に,日ごろから児童や保護者,地域の皆様とのコミュニケーション
を積極的に図りながらいじめ防止に努めてまいります。ご家庭や地
域においても子どもさんの様子を注意深く見ていただき,ご心配な
ことがありましたら,遠慮なく担任や学校の方へご相談ください。
「いじめ防止校内委員会」~10 月より始動します。
○校
長
田村浩章
○教育相談担当
瀧口眞由美
○教
頭
高根真澄
○主任児童委員
寺井千代子
○生徒指導主事
越智昌博
○PTA 会長
枝 功久
4 年平田航大君の恐竜,3 年吉村晃
君の貯金箱 《夏休み作品より》
○PTA 教育講演会(粟屋小学校公開研究会の日)で秋風亭てい朝(落語家)さんを招聘~11 月 6 日(水)
粟屋小学校公開研究会の日に開催されるPTA主催の教育講演会で落語家の秋風亭てい朝さんをお招きして
親子で“ことば”について考えます。日本の伝統芸能である落語の笑いを通して,生きる喜び,希望を体感
し明日への活力にしていただくとともに,平和の喜び・健康・子育て等に意識を高めていきましょう。
《4 年生の作品がちゅーピー子ども新聞に掲載されました》
4 年生が中ちゅーピー子ども新聞に出品していた絵画が 9 月
号に掲載されました。岡山来夢さんの『ルリビタキ』
(左上)
,
末國胤舜君の『セグロセキレイ』
(右上)
,西村純成君の『こは
くの石』
(左下)
,岩滝彩郁さんの『ヒマワリ』
(右下)です。ど
れも感性すぐれた作品です。
これからもどんどんいろんな作品に挑戦して,切磋琢磨して
腕を磨いてください。
2 学校生活の様子
~ 9月 ~
○「わいわいプール」~9 月 6 日(金)
大雨が降った後で水温が少し下がりましたが,児童会が企画して,本年度最
後の「わいわいプール」を楽しみました。石拾いやリレーなどのゲームをしっ
かり楽しみ,全員で夏の終わりを惜しみました。粟屋の子どもはほんとにプー
ルが大好きです。本年度も事故なく無事にプールが終了でき感謝いたしており
ます。夏休みにはプール監視で保護者の皆様には大変お世話になりました。
○三次市陸上記録会に 21 名が参加し,活躍!!市内で一番の参加でした~9 月 7 日(土)運動公園陸上競技場
9 月 7 日(土)みよし運動公園陸上競技場で三次市陸上記録会が開催され,市内で一番多い 21 名が参加し
てくれました。本校の規模でこれだけ参加し,挑戦してくれたことに大きな意義を感じたところです。個々
人それぞれに持てる力を発揮し,記録賞をいただいて帰りました。よく頑張りました。保護者の皆様,引率
ありがとうございました。
○ 4年生が北部教育事務所の指導主事を招聘して校内授業研修~9 月 11 日(水)
北部教育事務所指導主事高淵直哉先生を招聘し,算数科の授業研修会を開
催しました。この日は,十日市学区小中一貫教育の推進の取組として十日市
中学校からも参観に来られました。授業後の協議会では,
「児童の関わり合
い・学び合い進める授業」
「効果的なペア・グループ学習を企図した授業展開」
「特別支援教育の視点を取り入れた授業の工夫」などを柱に話し合いを持ち
ました。高淵直哉先生からは,4年生が熱心に授業をうけていると評価して
いただきました。
○ 2 年生の算数の校内授業研修を行いました~9 月 18 日(木)第2校時
2 年生が算数の「たし算とひき算の筆算」の学習を見ていただきました。
本校では研究主題を「子ども同士が関わり合い,学び合える授業の創造~特
別支援教育の視点を生かした授業づくりを通して~」と設定し,算数科を研
究教科として進めています。
この日の授業では,全員が進んで発表しており,二学期に入りずいぶんと
成長した2年生の姿が見られました。
○ 3 年生が
「総合的な学習の時間」に,
校歌に詠われる高谷山登山道と可愛川の自然観察を実施~9 月 19 日(木)
3 年生が「総合的な学習の時
間」に秋を見つけて遊ぶ学習で,
粟屋のシンボルである高谷山の
登山道と学校前の可愛川の自然
観察を行いました。子どもたち
は『どんぐりを見つけたぞ!』
『きれいな花をみつけたよ!』と大きな歓声を上げながら,
「秋」を探して歩きました。持ち帰った「秋の草花」で観察
や工夫をしながら遊びました。
中国新聞:こども俳句 9 月 6 日(金)
ゆかた着てぼんおどり大会ゆう勝だ
5年 枝
夏実
こんなところで
サワガニを見つ
けたよ!
みつけた草花は、図
鑑で確認して調べ
ていきました。
中国新聞:こども俳句 9 月 20 日(金)
いねかりはいなほがあたってかゆいなぁ
3年 加井妻夢月
○後期児童会役員選挙~9 月 24 日(火)
9 月 24 日(火)後期児童会役員の立ち合い演説会,投票が行われました。こ
の度は会長に 6 年西村純大君,副会長に 6 年岩瀧蒼彩さん,執行委員に,5 年
枝夏実さん,5 年西平碧君が立候補してくれました。他に立候補者はなく,信
任投票となりました。立候補者,推薦者ともに「あいさつ」
「返事」
「やさしさ」
など公約をわかりやすく主張していました。結果は全員が信任され,後期の新
しい体制ができました。頑張ってください。
3 主な行事予定(10月) ~ 粟屋町民文化祭・社会見学 ~
※あくまでも予定であり,一部事情により変更することもあります。
日
曜
主 な 行 事
1
火 PTA 交通指導
2
水 戴帽
3
8
10
木 試食会・参観日
火 JTE 来校
木 職員交通指導
15
17
火 PTA 交通指導,ALT 来校,体罰ハラスメント相談日,ボランティアロード予備日
木 SST 来校
20
日
21
月 振替休日
22
23
24
28
火
水
木
月
29
火 ALT 来校
30
水 避難・消火訓練
粟屋町民文化祭
この日に,PTA 主催のリサイクルバザーが行われます。
JTE 来校
職員交通指導
給食集金日
5・6年社会見学
【11 月の主な行事】
PTA 交通指導,マラソン大会,ひろしま教育w(1日) 戴帽・粟屋小教育研究会,PTA 教
育講演会(6日) 体重測定(12 日) PTA 交通指導(15 日) 体罰・ハラスメント相談日
(20 日) 給食集金日(25 日) ボランティアロード(28 日) PTA 役員会(29 日)
粟屋あれこれ⑦:長船元昭先生と高北農道
高谷山に登り中垣内地区を通って下山していると,
道路わきの中垣内集会所と中垣内太歳神社の隣にり
っぱな頌徳碑が建立されているので立ち止まってみ
ました。この位置は寿橋から約3,5kmの所です。
碑には「広島県会議員 長船元昭先生頌徳之碑 三次
市議会副議長中村徹朗 書」と刻まれています。そし
【長船元昭先生頌徳之碑】
て脇には碑文があり「先生は長船内科病院を開業し地域医療に貢献される傍ら広島県教
【高北農道】
育委員長の要職を務め教育の向上に情熱を注がれました。又県会議員としても郷土の発展に数多の功績を残さ
れ一つに高北農道に全力を傾注されました。ここにその数々の功績を讃え敬意と感謝を以て碑を建立し先生の
遺徳を後世に伝えます。 有志一同 平成 23 年 8 月吉日」と書かれています。
この長船元昭先生と高北農道については,地元の中村徹朗先生が『げいびグラフ第 124 号』に『長船先生を
偲びつつ』と題して以下のように記しておられます。
「長船元昭先生は,三次市十日市中央通り(現十日市中)に,長船内科病院を開業され,三次市は勿論のこと
県北地域の医療に貢献される傍ら,三次市立十日市小学校 PTA 会長に就任され,子どもの教育に情熱を注がれ
ました。その業績は誠に大きく,広島県教育委員長に任命され,本県教育の向上に尽力されました。その情熱
たるや大変なものでした。
その後,県行政や県議会にも思いを寄せられ,広島県議会議員として寝食を忘れて本県の政治に奔走され,
数々の業績を残されました。中でも高北広域農道(高谷山縦貫道)の建設は大変大きな仕事でした。この広域
農道建設の構想を報告されたのは,三次市粟屋町長伝地域での『市議会・県議会報告』の時でした。今振り返
ってみますと,あの夜の報告会がなかったら,高北広域農道建設はなかったと思います。この報告会の中で,
『市
議会議員も県議会議員も一緒になって建設に全力を尽すことを皆さんに約束します』と報告され,粟屋町期成
同盟会が結成されました。
そして,粟屋町期成同盟会員,市議会議員,長船県議会議員の 3 名で,県行政や県議会への要望と挨拶回り
をしました。この中で県議会の農林水産常任委員長が,家はあっても人が住んでおらず,その原因は道路網の
整備が全くできていなかったため交通の便が大変悪く,家を離れて十日市や三次町に出ていったという当時の
粟屋町の実態を知り,
『私の持てる力をフルに発揮してやります』と約束されたのです。
現在,高北広域農道は,粟屋町民はもとより,隣接する安芸高田市高宮町民を始め県北地域の人々の産業,
文化,教育等々に大きな役割を果たしています。粟屋町民からは『なんと便利になったよのう』という言葉を
よく聞きます。
長船先生の数々の功績を讃え,ご遺徳を後世に伝えようと,高北広域農道沿いに頌徳之碑を建設することを
有志の集まりで決意し,平成 23(2011)年 8 月吉日に建立。9 月 22 日に除幕式執り行われました。
」
●長船元昭氏は平成 5(1993)年 10 月 1 日に逝去。
4 校長室の窓 ~ 苦しさより好きになることを学んだ。だから続いた ~
本年 4 月 30 日(火)の中国新聞に,見出しの題名で広島県出身の元陸上選手為末大が「体罰容認」を問い直
そうと寄稿されています。これは「体罰の問題」だけではなく,教育そのものの問題であると思います。いく
ら目標を持て,目標を持てといっても,強制では育ちません。子どもは愛され,挑戦・成功体験を積み上げ,
輝く場を経験し,評価されなければ,目標を持って努力する意欲と自律的な姿勢は育ちません。以下為末さん
の考え方を紹介します。
スポーツ界には「努力に限界はなく,努力することでさまざまな問題が解決する」
「人は管理しないと怠ける」
という考え方があります。私の経験では,自発的に自分が苦しい練習に耐えた場合には成長はあります。しか
し,他人に押し付けられて耐えることは「忍耐の習慣化」となり,成長につながりません。
私は米国で練習した時期があります。米国では「説得」
「納得」
「行動」という一連の流れがありました。指
導者は練習の意図を選手に説明します。
「スタミナを付けるため,長距離を走る」と言うと,選手は「長い距離
を走ることでなぜ付くのか」などと何回もやりとりする。日本でも言葉で説明するスキルが必要になると思い
ます。
私は体罰を受けたことがありません。長い間,現役を続けられた一番の理由は中学時代の指導者に「陸上を
好きになれ。それが一番強い」と言われたから。練習の苦しさより陸上を好きになることを教えられたのです。
部活の指導者に,子どものしつけも任せるケースがあります。しかし,本来しつけは家庭でやること。人生の
責任は親にしか取れません。幼少時代,母に尻をたたかれたことがありますが,自分の子どもになら,やって
はいけないことを教えるため,手を上げる可能性があるかもしれません。でも将来,私が指導者になっても選
手に手を上げることはないと思います。かっとはならないからです。例えば規則を破った選手がいれば,なぜ
そうしたのかを話し合います。状況によってはその選手の成長を諦めざるを得ないかもしれない。指導者の判
断は,それぐらい冷静でもいいと思います。
体罰の流れが加速する中で,気になるのはその方針がすごいスピードで現場に下りてくることです。決まっ
たからその通りにやれ,という構図自体が体罰です。現場は混乱します。体罰問題を選手と指導者が相談でき
る第三者機関をつくることが必要です。
指導者の方には,自分の中にある体罰容認の気持ちを見詰め直し,そこからいかに体罰をなくすかを考えて
ほしい。指導者はどう変わらないといけないか,本当の問題点は何なのかを議論しなければなりません。自分
で物事を考えられる選手になるか。懲罰によってしか動けない選手になるのか。それらは選手にどのような指
導をするのかによって決まる。指導者には大きな責任が伴うのです。
親御さんが「うちの子がスポーツをしてよかった」と感じ,選手には「スポーツで人生が豊かになった」と
思ってほしい。そんなスポーツ界を構築していきたいと思います。
(ためすえ・だい
1978 年,広島市佐伯区生まれ。一般社団法人アスリートソサエティ代表理事。世界選手
権の男子 400m障害で 2 度,銅メダルを獲得。シドニー,アテネ,北京五輪に出場し,2012 年引退。
)